JPS61238975A

JPS61238975A - 複合管の製造方法

Info

Publication number: JPS61238975A
Application number: JP7957885A
Authority: JP
Inventors: Osamu Odawara; 修小田原; Yasumasa Ishii; 康允石井; Hiroshi Yamazaki; 洋山崎
Original assignee: Agency of Industrial Science and Technology; Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp; National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date: 1985-04-15
Filing date: 1985-04-15
Publication date: 1986-10-24
Also published as: JPH0210870B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はテルミット反応と遠心力とを利用して母管内面
に金属層を介してセラミック層を強固に被覆形成した複
合管の製造方法の改良に係り、詳しくは、セラミック層
に生じるクラックの発生を防止する方法に関する。

（従来の技術）管内面にセラミック層を被覆形成せしめてなる複合管は
、セラミック層が耐熱性、耐摩耗性、耐食性等に良好な
特性を発揮するため、各種流体の輸送管や工業用配管部
材として法尻な通用用途を有している。

この種複合管の製造手段としては、従来種々の方法が実
施されてきているが、最近ではその好適な製造手段とし
て、特公昭５７−４０２１９号公報、特公昭５９−２７
７４７号公報に開示の如く、遠心力とテルミット反応を
利用するいわゆる遠心チルミント法が提起されている。

すなわち、この方法は第３図に示すように、鋼管等の母
管１１内に、例えばＡｌとＦｅｚＯ）の如き金属還元剤
と金属酸化物との一定比率の混合物からなるテルミット
剤を装填しテルミット剤層１２を形成し、これを高速回
転による遠心力場内で着火して、下記式に例示する如き
テルミット反応を行わしめ、この発熱反応により生成さ
れる溶融金属と溶融セラミックとを比重分離して、第４
図に示すように母管１１の内面に金属層１３を介して所
望のセラミックｌ１ｉ１４を被覆形成するものである。

Ｆｅ２　Ｃｈ＋　２　Ａｆ−Ａｊ２２０ｔ　＋　２Ｆｅ
＋１９９Ｋｃａｌ／　Ａ　ｌ　２０）　１モルまた、テルミット剤にチルミント反応に寄与しないＳｉ
ｎ、等を添加してセラミック層の緻密さ、眉間の接合性
を改善することも特公昭５７−４０２１９号公報におい
て提案されている。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、テルミット剤に５ｉＯｚを添加してテル
ミット反応を起こさせても、溶融セラミックの凝固収縮
に起因するクランクの発生を完全には防止することがで
きない。

すなわち、既述の酸化鉄−アルミニウム系のチルミント
反応では、理論的には３０００℃を越える高温状態が得
られ、生成金属や生成セラミ−／りは、溶融状態から凝
固状態への一途を辿り、セラミック層に縦横無規律の引
張り割れが生じ問題となっていた。

本発明は叙上の問題に鑑みなされたものであって、製造
過程においてクランクが生じ雑いうえに、セラミック層
が緻密な複合管の製造方法を提供することを目的とする
。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するための本発明の手段とするところは
、遠心テルミット法を実施するに当り、母管内面にＳｉ
Ｏ□と８２０．を主成分としたホウケイ酸系のガラス粉
粒層を形成し、その上にテルミット剤層を形成する点に
ある。

（作　　用）本発明によれば、母管の内面にＳｉｎ、とＢ２０Ｎを主
成分としたホウケイ酸系のガラス粉粒層を形成し、その
上にテルミット剤層を形成してテルミット反応を起こさ
せるので、ガラス粉粒層がテルミット反応に際して断熱
、保温層として作用して熔融金泥と熔融セラミックとの
比重分離を促進し、また溶融セラミック中に溶は込んで
セラミックの流動性を増して気泡の排出を促進させセラ
ミックを緻密化する。また、溶融セラミック中に溶は込
んで微細分散したホウケイ酸系のガラス成分はセラミッ
クに対して融点が相当低く、熔融セラミックの凝固後も
溶融状態で止まるが、このガラス成分は粘性がＳｉＯ□
に比べて極めて低いので、セラミックの凝固収縮に伴う
微細クラックに追随して充填状態を維持することができ
、クランクの顕在化を防止することができる。

（実施例）本発明は、第１図のように、母管１の内面に予めホウケ
イ酸系のガラス粉粒層２を形成しておき、その上にテル
ミット剤を散布等によって装填してテルミット剤層３を
形成し、該テルミット剤層３に着火してチルミント反応
を起こさせ、生成した溶融金属と溶融セラミックとを遠
心力の作用で比重分離すると共に前記ガラス粉粒層２の
ガラス成分をセラミック中に溶は込ませて、第２図の如
く、母管１の内面に金属層４を介してセラミック層５を
被覆形成する方法である。

本発明に使用するテルミット剤は、金属酸化物と金属還
元剤との混合物であり、金属酸化物としてはＦｅ２Ｏ３
、Ｆｅ１．０４、Ｃｒ；４０１、ＮｉＯ、ＭｎＯ２、Ｃ
ｏｏ　５ＣｕＯ、ＳｉＯ□等が用いられ、一方金属還元
剤としては、強還元性金属であるＡｌＭｇ、Ｓｉなどが
用いられる。

これらの混合比は、原則的にはチルミント反応式から化
学量論的に決定される。また、使用する酸化物と還元剤
の組み合わせは、目的とする複合管の金ＮＦ１おびセラ
ミック層に要求される機能や性能を考慮して決定される
。例えば、金属層にＮｉ、セラミック層にＭｇＯ（マグ
ネシア）が要望される場合では、ＮｉＯとＭｇとの組み
合わせとなる。また、複数種類の金属酸化物と複数種類
の金属還元剤との組み合わせによって、多成分のセラミ
ック層や金属層を得ることができる。

チルミント剤の使用量は、ライニング厚さに比例し、目
的とする複合管の必要厚さによって決定される。製造容
易な条件は、経験的には金属層及びセラミック層の合計
厚さが７１前後となる量である。

前記ガラス粉粒層２を形成するホウケイ酸系のガラス粉
粒体は、５ｉ（１２と８２０．とを主成分としたもので
あり、例えば、５ｉＯｚ　：　９５〜３５％、８２０１
：２〜２０％、その他の塩基性酸化物の不純物４５％以
下のものが挙げられ、特にＳｉＯ□ニア０〜８５％、８
２０）：１３〜５％程度が好適である。Ｂ２０１を２〜
２０％に調整するのはこの組成範囲が、一般のガラス材
料のホウケイ酸ガラスのＢ２０！の組成に近いからであ
る。

すなわち、セラミック層５を、反応生成物のＡムＯ１と
、ホウケイ酸ガラスから成る材料とする目的で、ガラス
粉粒体が添加される。この際、Ｂ２Ｏ３を２〜２０％含
んだホウケイ酸系のガラスとなるためには、他の主成分
としてＳｉＯ□が９５〜３５％含有されるものとなる。

尚、ガラス粉粒層２の形成に用いる粉粒体は、単一成分
の５ｔｏ２やＢ２０．の混合粉末ではなく、上記組成の
ガラス材の粉粒を用いることが肝要である。

これは、粉末混合では、反応熱で溶融しても均−熔融体
とならないおそれがあり、組成の均一性を確保するため
に、すてに粉粒体レベルで、均一な組成のものとなって
いる必要があるからである。

但し、前記ガラス粉粒体に５ｉ０２単一成単一組末を混
合してもよい。これは、ホウケイ酸系のガラス粉粒体に
ＳｉＯ□成分が多い場合（５０％以上）は、５ｔＯ７粉
末を混合しても、組成むらがあまり生じることがないか
らである。

前記ガラス粉粒体は、母管の回転中にその内面にそのま
ま散布されてガラス粉粒Ｊｉｉ２が形成されるほか、前
記粉粒体にバインダーを添加したものを母管内面に塗着
してガラス粉粒層２としてもよい。この場合、バインダ
ーとしてはベントナイトや水ガラス等の無機物が望まし
く、結晶水を含まず、また十分乾燥できるものが好まし
い。尚、少量であれば有機バインダーの使用も可能であ
る。

前記ガラス粉粒体の使用量（割合）は、テルミット剤に
対して２〜２５％ぐらいの範囲で設定することができる
。これは、２５％以上であるとチルミント反応熱に対し
て、ガラス粉粒体を熔融生成物に溶かし込むことができ
ず、また２％以下では、添加の効果が顕著に現れないか
らである。現実に最もガラス成分の添加効果がよく現れ
るのは１０％前後である。７〜１２％前後が無理なくガ
ラス成分を溶融できかつ効果が大きい。

本発明に通用する母管としては鋼管等の金属管に躍らず
、コンクリート管等の非金属管であってもよい。もっと
も、金属管はテルミット反応に耐えるものでなければな
らないことは当然である。

以上説明したガラス粉粒Ｆｉ２及びテルミット剤層３が
形成された母管１は、遠心機金枠にセントされ、所期の
回転（Ｇ、、、１ｏ〜２００）にした後、前記テルミッ
ト剤Ｎ３に着火し、チルミント反応を生起させる。

該テルミット反応に際して、前記ガラス粉粒層２は、断
熱、保温層として作用し、テルミ７）反応により生じた
熔融金属及びセラミックの比重分離を促進し、更に該熔
融セラミック中に熔は込んでセラミックの流動性を増し
て、セラミック中の気泡の排出を促進する。また、溶融
セラミ・ツタ中に微細分散したホウケイ酸系のガラス成
分は、セラミックに対して融点が相当低く　（例えば、
ＡＱ。

虜が２０５０°Ｃであるのに対し、本発明に係るガラス
材では１０００℃前後）、アルミナが析出しても溶融状
態で止まり粒界をうめ、しかも該ガラス成分の粘性はＳ
ｉＯ２単独のガラス材に比べて極めて低いので、セラミ
ックの凝固収縮に伴う微細クラックに追随して充填状態
を維持することができ、クランクの顕在化を防止するこ
とができる。

このように熔融金属と溶融セラミックとは遠心力の作用
で比重分離すると共に、クランクの発生が抑えられなが
ら生成金属層の上に緻密なセラミック層が強固に被覆形
成される。

次に、具体的な実施例について説明する。

（１）第１表に掲げた実施例１及び２は、同表中の母管
を遠心機金枠にセットした後、ガラス粉粒体及びテルミ
ット剤を散布して、母管を同表の回転数に上げてチルミ
ント反応を起こさせた。

実施例３は、同表のガラス粉粒体に水２ｉ及び無機バイ
ンダーとしてベントナイトや水ガラスを微量添加してス
ラリー状とし、これを母管に流し込んでスラリー屓を形
成した後、乾燥固化してガラス粉粒Ｎ　（Ｎ厚約１．５
１１）を形成した。そして、このガラス粉粒層が予め形
成された母管を金枠にセットし、同表中の回転数にした
後、テルミット反応を生起させた。

次　　　　　　　葉（２）テルミット反応終了後冷却した後、金枠の回転を
止め、得られた複合管を金枠から取り出して断面を観察
した。その結果を第２表に示す。

第　　２　　表（発明の効果）以上説明した通り、本発明によれば、母管内面にＳｉＯ
□と８２０ｓを主成分としたホウケイ酸系のガラス粉粒
層を形成し、その上にテルミット剤層を形成して遠心力
場内でテルミット反応を起こさせるので、該反応により
生じた熔融金属と熔融セラミックとの比重分離を促進さ
せ、かつ前記ガラス粉ｌｔＮが溶融セラミック中に溶は
込むことによって、セラミック層に割れが発生するのを
防止しつつ、敬密なセラミック層を、母管内面に金属層
を介して容易に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の製造過程の母管の犬態を示
す断面図であり、第１図はテルミット反応前、第２図は
テルミット反応後の状態を示し、邪３図及び第４図は従
来の遠心テルミット法の製置過程における母管の状態を
示す断面図であり、＠３図はテルミット反応前、第４図
はテルミット反応後の状態を示す断面図である。 ■・・・母管、２・・・ガラス粉粒層、３・・・テルミ
ット剤層、４金属層、５・・・セラミック層。特　許　出　願　人　工業技術院長　等々力達同　　上
　　久保田鉄工株式会社第７図第２図第４図

Claims

【特許請求の範囲】

１、母管内に金属還元剤と金属酸化物とからなるテルミ
ット剤を装填してテルミット剤層を形成し、遠心力場内
で該テルミット剤に着火してテルミット反応を起こさせ
、該反応により溶融金属と溶融セラミックとを生成させ
、前記母管内面に金属層を介してセラミック層を被覆形
成する方法において、母管内面にＳｉＯ＿２とＢ＿２Ｏ
＿３を主成分としたホウケイ酸系のガラス粉粒層を形成
し、その上に前記テルミット剤層を形成することを特徴
とする複合管の製造方法。