JPS6123317Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は農作業機用ブロアの改良に関する。

従来、農作業機に例えばサトウキビ刈取装置を
取りつけ、作業地から刈取つたサトウキビの葉つ
ぱ類を上方に搬送してからブロア内に吸引して、
農作業機の側方に吹きとばして排出していた。し
かし、従来のこの種のブロアにあつては、ブロア
内に吸引用の羽根を設けるとともに、その羽根を
支持する部材もブロア内に固定していたため、支
持部材がブロア内の通路に障害物として存在する
ことになり、葉つぱ類がそこに詰まり、通路をふ
さぐ欠点があつた。

この考案の目的は、そのような従来の農作業機
用ブロアの欠点を解消して、葉つぱ類がつまらず
スムーズに排出できるようにした農作業機用ブロ
アを提供することにある。

この考案の要旨とするところは、フレームの中
央部分に農作業器具を配置し、フレームの両側に
沿つて３対以上の車輪を設けた農作業機におい
て、作業地から搬送されてきた葉つぱ類を農作業
機の側方に排出するブロアを設け、該ブロア内に
葉つぱ類を吸引するための羽根を設け、該羽根を
回転自在に支持する支持部材を前記ブロアの上方
部外側に固定したことを特徴とする農作業機用ブ
ロアにある。

以下、図面を参照して、この考案による農作業
機用ブロアの好適な例を説明する。

フレーム１０は農作業機のほぼ全長にわたつて
前後に伸びており、その中央部に農作業器具（例
えばサトウキビ刈取器）を配置し、その両側に沿
つて３対以上の車輪、例えば図示例では４対の車
輪１１が配置してある。

フレーム１０の両側には４本の延長部１２が存
在している。延長部１２は真下に伸びており、そ
の下端部に支持部材１３が揺動自在に配置してあ
る。すなわち、支持部材１３は点１３ａを中心と
してフレーム１０に対して回転可能に配置されて
いるのである。各支持部材１３の両端には車輪１
１が回転可能に設けてある。

また、フレーム１０の両側のほぼ中央部には油
圧モーター１４が配置してある。油圧モーター１
４が油圧ポンプ１５に連絡している。この油圧ポ
ンプは同じところに設けられたエンジン１６によ
り駆動される。エンジン１６及び油圧ポンプ１５
はフレーム１０の後方部で比較的低い位置に配置
されている。

好ましくは、フレーム１０、延長部１２、支持
部材１３はすべて断面矩形の箱状に形成し、その
内部にチエーン等の動力伝達機構を配置する。そ
れにより、油圧モーター１４の動力を各車輪１１
に伝達し、すべての車輪１１を強制的に駆動する
構成とする。油圧モーター１４はフレーム１０の
両側に１つずつ配置する。そして、左側の油圧モ
ーターは左側の４つの車輪を強制駆動するために
使用用する。右側の油圧モーター１４は右側の４
つの車輪を強制駆動するために使用する。

フレーム１０の前方部で比較的上方位置に運転
席１７が配置してある。この運転席１７の前方に
は操作部１８が配置してある。この操作部１８は
油圧ポンプ１５等の制御を行なうためのものであ
る。

すでに説明したように、フレーム１０のほぼ中
央部分には農作業器具が配置してある。この図示
例にあつては、サトウキビ刈取るための農作業器
具が設置してある。

まず、フレーム１０の前方にガイド部材２０が
配置してある。ガイド部材２０は前方斜め方向に
２本配置してあり、それらのガイド部材２０の間
にサトウキビの根元がうまく案内されて入るよう
に構成してある。また、これらのガイド部材２０
は下方の作動位置と、上方の待機位置との間で、
自由に移動できるように構成してある。同様に、
フレーム１０の前方部においてガイド部材２０に
続いて第２，３図によく示されているように送り
ロール２１がフレーム１０の幅方向に配置してあ
る。サトウキビは送りロール２１によりフレーム
の後方上向きに送り込まれる。その送りロール２
１の下方にはベースカツター２２が設けてある。
ベースカツター２２は１対の切刃部分から構成さ
れており、それらの中に巻き込みつつサトウキビ
の根元を切断するようになつている。このベース
カツター２２に隣接して一連の送込みロール２３
が設けてある。そして、その送込みロール２３の
終端部分のに細かく切断するための第２のカツタ
ー２４が配置してある。このカツター２４により
サトウキビは、例えば、30cmに細かく切断され第
１コンベア２５により上方に搬送される。第２カ
ツター２４からコンベアに移る時、葉つぱ類は第
１ブロア２６により上方に吸い上げられる。第１
ブロア２６により吸い上げられた葉つぱ類は農作
業機の片側に吹き飛ばされる。他方、第１コンベ
ア２５により上方に持ち上げられたサトウキビの
切断後のものは第２コンベア２７に移され、フレ
ーム１０の後方に搬送される。第１コンベア２５
から第２コンベア２７に移る際にも、葉つぱ類が
第２ブロア２８により上方に吸い込まれ、農作業
機の片側に吹き飛ばされる。最後に残つた細断後
のサトウキビの重い部分は第２コンベア２７の先
端から下方に落下し、そこに設置してあるカゴ
や、専用の搬送車の荷台の中に落下する。そし
て、しかるべき処理をする。

さて、前述の第１及び第２のブロア２６，２８
はその内部に円筒状の通路３０を有するケース３
１と、吸引用の空気流をつくる羽根３２と、この
羽根３２を回転自在に支持する支持部材３３と、
羽根３２を回転駆動するための油圧モーター３４
を備えている。羽根３２は通例複数枚で構成し、
通路３０内に設ける。

支持部材３３をブロア３３の上方部外側に固定
する。例えば、軸３５の下端に羽根３２の根元を
固定し、その軸３５の上端部を軸受３６で回転可
能に支承し、その軸受３６を２本の棒状の支持部
材３３により固定する。軸３５は半分近くがケー
ス３１の外側に位置し、軸受３６及び支持部材３
３は完全にケース３１の外側に位置する。

図示例では、支持部材３３はほぼＬ字状をして
おり、下端がケース３１の外側に溶接で固定され
ている。軸３５は通路３０の中心に垂直配置され
ている。

また、油圧モーター３４は支持部材３３の上端
部で固定された状態で、軸３５の上端部に連結さ
れており、その軸３５に回転力を伝えられるよう
になつている。

この考案による農作業機用ブロアの作用につい
て述べれば、油圧モータ３４の作動により軸３５
を介して羽根３２を所定方向に回転すると、上方
へ流れる空気流が生じ、ケース３１内の通路３０
の下端開口部から空気を吸引し、その上端開口部
から所定方向に吹き出す。その際、葉つぱ類が通
路３０内に吸い込まれ、羽根３２を通過して、ブ
ロア３０の上方部から側方に向けて排出される。

この考案による農作業機用ブロアは、羽根３２
を回転可能に支持する支持部材３３をブロア２
６，２８の上方部外側に固定したので、ブロア２
６，２８内の通路３０を葉つぱ類が通過する際に
支持部材３３が障害とならないため、葉つぱ類が
詰まることなくスムーズに排出されるという顕著
な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による農作業機用ブロアの好
適な一例を農作業機に設けた状態を示す側面図、
第２図はその正面図、第３図はその背面図、第４
図はブロアの一部を拡大して示した図である。 １０……フレーム、１１……車輪、１２……延
長部、１３……支持部材、１４……油圧モータ
ー、１５……油圧ポンプ、１７……運転席、２
６，２８……ブロア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレームを中央部分に農作業器具を配置し、フ
   レームの両側に沿つて３対以上の車輪を設けた農
   作業機において、他業地から搬送されてきた葉つ
   ぱ類を農作業機の側方に排出するブロアを設け、
   該ブロア内に葉つぱ類を吸引するための羽根を設
   け、該羽根を回転自在に支持する支持部材を前記
   ブロアの上方部外側に固定したことを特徴とする
   農作業機用ブロア。