JPS6122562B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

従来、この種の吸込口体においては、絨毯の掃
除をする場合に、その内部の塵埃を叩きだすこと
と走行性を向上させる目的で床面との接触部にブ
ラシを装着しているものである。しかしながら、
従来のものにおいては、ブラシが折れたりし易い
ものであり、良好な除塵作用と良好な走行性とを
兼ね備えているものはない。また、ブラシの装着
も容易なものではない。

この発明は、ブラシ体の装置が容易であり、そ
のブラシ体による除塵作用が良好であり、走行性
も向上した電気掃除機の吸込口体を得ることを目
的とする。

この発明は、掃除機の集塵部に接続されるとと
もに床面に向けて開口する吸込風路を少なくとも
一方の面に形成した吸込口本体を設け、この吸込
口本体に前記吸込風路に臨ませて横長のブラシ体
を挿着する壁を前後で対向させて形成し、その前
方の壁の下端を後方の壁の下端より前記床面側に
突出させたことを特徴とするものである。したが
つて、長い方の壁を導入部としてブラシ体の挿着
を容易にし、ブラシ体を保持する後方の壁は床面
から浮くため吸込口本体の前進時はブラシの湾曲
性を高めて掃く効果を高めるとともに走行性を促
進し、前方の壁は床面近くまで突出するため吸込
口本体の後退時はブラシの湾曲作用を抑制して絨
毯等に付着する塵埃を弾き出す作用を促進しうる
ように構成したものである。

この発明の一実施例を図面に基いて説明する。
１は上下で対向する分割本体２，３をその外周囲
をパツキング４によりシールしつつネジ５で組立
てた吸込口本体である。一方の分割本体２にはそ
り状の前堤６と後堤７との間に位置して横長凹状
の吸込風路８が形成され、他方の分割本体３にも
そり状の前堤１０と後堤１１との間に位置して横
長凹状の吸込風路９が形成されている。これらの
吸込風路８，９は分割本体２に形成した仕切板１
２により仕切られている。

ついで、図示しないが延長管等を介して掃除機
の集塵部に接続されるくの字形の回転管１３が設
けられている。この回転管１３の外周には第７図
及び第８図のように周溝１６が形成され、この周
溝１６には自らの弾性により拡開方向に付勢され
た楕円状の金属バンドによるストツパ１７の中央
部が風方向に廻り止めされつつ保持されている。
このストツパ１７の両側には突部１８が設けられ
ている。しかして、前記分割本体２，３の嵌合部
には周溝１９が形成され、この周溝１９の底部か
ら外部に貫通する係止孔２０が形成されている。
したがつて、ストツパ１７を縮径しつつ回転管１
３を嵌合部２１に嵌合する。ストツパ１７は周溝
１６，１９間にまたがつて開き回転管１３の軸方
向の動きを固定し、突部１８を係止孔２０に突出
させることにより回転管１３を廻り止めする。さ
らに、回転管１３の先端部外周の一側には開口１
４が形成され、前記仕切板１２に回転管１３の先
端部を保持しつつその開口１４を前記吸込風路
８，９のいずれか一方に接続する切換口１５が形
成されている。

ついで、前記分割本体２には前記前堤６及び後
堤７の内面まで延出する壁であるリブ２２とそれ
より短かくかつ後部に位置する壁であるリブ２３
とが平行に横設され、これらのリブ２２，２３に
ブラシ２４を先端に向うにつれ後方へ傾斜する状
態でブラシ体２５が挿着されている。ブラシ体２
５には第９図に示すようにリブ２２，２３が内方
へ向うにつれ対向間隔が狭くなり、しかも前方の
リブ２２は長いので、ブラシ台２５はリブ２２の
下端を導入部として挿入し易すく、また、ブラシ
体２５に形成した爪２６をリブ２３に形成した係
止孔２７に係止することにより抜け止めされる。

さらに、前記分割本体３には、その前堤１０及
び後堤１１の面より突出する筒状の多数のノズル
２８が横方向に配列されているとともに、前堤１
０側の両脇と後堤１１側の両脇とにノズル２８の
開口端より内方の面で開口する吸込開口２９が形
成されている。

このような構成において、吸込口本体１の係止
孔２０から突出する突部１８を押圧するとストツ
パ１７は縮径し、回転管１３と吸込口本体１とを
相対的に回動させ、開口１４を吸込風路８，９の
いずれかに選択的に接続させることができる。い
ま、第１図ないし第６図に示すように、開口１４
をブラシ２４のある吸込風路８に連通した状態で
回転管１３を集塵部に接続する。そして、ブラシ
２４を第１０図ａのように絨毯３０に接合して前
方へ押す。このとき、吸込口本体１を下方へ押し
付ける分力が生ずるが、ブラシ２４は後方へ傾
き、かつ後方のリブ２３は短かいのでブラシ２４
は大きく湾曲し、掃く性能を向上させるとともに
走行抵抗は小さくなる。第１０図ｂのように吸込
口本体１を後方へ引いたときはブラシ２４は反対
方向に倒れるが、前方のリブ２２が下方へ伸びて
いるのでブラシ２４の湾曲作用を抑制する。か
つ、ブラシ２４の付根は後方へ傾斜していること
により湾曲したとしても先端部は絨毯３０の表面
に対して立姿勢をとり、表面をはじいて塵埃を有
効にたたき出す。後方のリブ２３はブラシ２４の
付根付近を覆い、ブラシ２４間の空気流のリーク
を緩和して吸込作用を促進する。このブラシ２４
は絨毯３０の地まで達することはないが、第１１
図に示すように、絨毯３０の表面に付着する粗塵
３１や中間部に付着する細塵３２等は充分に除去
する。絨毯３０の地に付着する微細塵３３を吸込
むには前述したように突部１８を押して吸込口本
体１を回転管１３に対して１８０゜反転する。こ
れにより、回転管１３と吸込風路９とを接続して
ノズル２８で絨毯３０の毛足３０ａをかき分けな
がら吸込む。このとき、前堤１０及び後堤１１は
滑らかで、そりの如く走行抵抗を小さくする。地
に付着する微細塵３３はノズル２８の先端から吸
込むが、ノズル２８の先端より上位に面する吸込
開口２９からは毛足３０ａの中間部に付着する細
塵３２や表面の粗塵３１を吸うことができる。こ
れらの吸込開口２９は第６図に示すように前堤１
０及び後堤１１の面よりさらに上位に面して吸込
気流を絞つて吸込むので、流速も早く吸込作用は
促進される。

以上のように、吸込口本体１を反転するだけで
ブラシ体２５による掃除とノズル２８による掃除
とを行うことができるが、ノズル２８及び吸込風
路９は必ずしも必要なものではない。

この発明は上述のように構成したので、ブラシ
体を長い方の壁を導入部として吸込口本体に容易
に挿着することができ、また、吸込口本体を後方
へ引いたときは長い方の壁によりブラシの湾曲を
抑制して絨毯等に付着する塵埃を有効に弾き出
し、吸込口本体を前方へ押すときは後側の壁が短
かいためブラシを後方へ大きく湾曲させて掃く作
用を促進し、これにより床面をきれいに掃除する
ことができ、また、前進時は吸込口本体を床面に
押し付ける分力が生ずるが、ブラシの湾曲作用が
促進されるのでそりの作用を得て走行性を高める
ことができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図はブラシ側を上にした平面図、第２図はそのノ
ズル側を上に向けた平面図、第３図は第１図いお
けるＡ―Ａ線部の縦断正面図、第４図は第２図に
おけるＢ―Ｂ線部の縦断正面図、第５図は第３図
におけるＣ―Ｃ線部の縦断側面図、第６図は第４
図におけるＤ―Ｄ線部の縦断側面図、第７図は第
５図におけるＥ―Ｅ線部の拡大した縦断正面図、
第８図はその第７図におけるＦ―Ｆ線部の縦断側
面図、第９図はブラシ保持状態を示す一部を拡大
した縦断側面図、第１０図はブラシによる掃除の
状態を示す一部を拡大した縦断側面図、第１１図
は絨毯を拡大した断面図である。 １……吸込口本体、８……吸込風路、２２〜２
３……リブ（壁）、２５……ブラシ体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 掃除機の集塵部に接続されるとともに床面に
   向けて開口する吸込風路を少なくとも一方の面に
   形成した吸込口本体を設け、この吸込口本体に前
   記吸込風路に臨ませて横長のブラシ体を挿着する
   壁を前後で対向して形成し、その前方の壁の下端
   を前記ブラシ体のブラシの付け根よりも下方に位
   置させるとともに後方の壁の下端より前記床面側
   に突出させたことを特徴とする電気掃除機の吸込
   口体。