JPS61212670A - 内燃機関の点火配電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （専業上の利用分野） 本発明は、電気火花によって電気的に接続する方式の点
火配電器に関し、詳しくは、回転電極と、これに対向し
、これの回転円周の側方に設けられた固定電極との間で
発生する火花放電に起因する雑音電波の発生を抑制した
雑音防止機能を有する点火配電器に関する。

（従来の技術） 自動車等に搭載された内燃機関の点火系統において発生
する火花放電に起因する雑音電波は、テレビジョン、ラ
ジオ等の通信機器に妨害を与える。

内燃機関の点火系統・から発生される雑音電波の主な発
生原因として、（１）点火プラグの電極間の火花放電、
（２）配電器の回転電極と固定電極間の火花放電、（３
）配電器のブレーカポイントの開閉動作に伴なう火花放
電、の３点を挙げることができる。

上記の発生原因のうち（２）に起因する雑音電波の防止
手段として、下記（１）〜（Ｖ）のものが提案されてい
るが、それぞれ欠点があり、いまだ十分な効果を達成す
るまでに至っていない。

（１）抵抗入り回転電極を用いる方法 これは、回転電極に、抵抗を埋め込んだものである。こ
れには、抵抗体と並列に、分布容量が存在するため、約
３ＱＯＭＨｚ以上の高周波帯域において、雑音抑制効果
が小さく、また抵抗体（数にΩ程度）による点火エネル
ギーの損失も大きいという欠点がある。なお、雑音抑制
効果がある２００ＭＨｚ以下においてすら、雑音抑制効
果は５〜６ｄＢ程度と小さい。

（ｎ）溶射被覆した回転電極を用いる方法これは回転電
極の表面に、高抵抗物質層を付加したものである（例え
ば、特開昭５４−５０７３５号公報）。これには、（イ
）電極表面に高抵抗物質層を設けるために点火エネルギ
ーの損失が大きいこと、（ロ）雑音抑制効果が２００Ｍ
Ｈｚ以下で５〜６ｄＢＬかないとう欠点がある。

（ＩＩＩ）放電ギャップを大きくする方法これは、回転
電極と固定電極との間の放電ギャップを１゜５〜６．４
ｍｍ程度に広げたものである。

これには、雑音抑制効果が１５〜２０ｄＢという長所が
あるが、放電ギャップが非常に大きいため、点火エネル
ギーの損失が非常に大きい事や、電極間の放電電圧が高
くなるため、ＮＯｘ等の金属を腐食させるガスが発生し
回転電極が腐食するという欠点がある。

（ＩＶ）電極に、硼化物、珪化物、炭化物、導電性セラ
ミックス（比抵抗１０−’　〜１０　””Ωｃｍ）を用
いる方法 これらは、電極の抵抗が比較的小さいため、点火エネル
ギーの損失は小さいけれども、逆に、３００ＭＨ２以下
の雑音抑制効果は５〜１０ｄＢ程度と小さいこと、これ
らの物質は、熱伝導が悪いため、局所放電により、電極
が消耗し易いという欠点がある。

（Ｖ）電極に導電性フェライトを用いる方法これは、雑
音防止効果については、１０〜１５ｄＢと良い、（例え
ば、特開昭５４−３８４４７号公報）しかしこれは、低
周波で比抵抗が小さいため、放電ギャップの誘導放電に
よって大きな電流が流れ発熱する。又本材料は熱伝導が
悪いため、放電による発熱によって電極が局所的に消耗
するという欠点がある。又逆に、高い比抵抗をもつフェ
ライトを使用した場合、雑音防止効果、耐久性も良好で
あるが、点火エネルギーの損失が大きいという問題があ
る。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記の如き従来技術の問題を解決し、充分な雑
音抑制効果を有し、点火エネルギーの損失も少なく、か
つその先端部が消耗劣化しない安価な電極を用いた点火
配電器を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 即ち本発明は、内燃機関の複数の点火プラグにそれぞれ
接続された固定電極と、 前記内燃機関のクランク軸に連動して回転し、回転に伴
い、各固定電極に対し順次微小間隙を形成するように対
向する回転電極とを有する点火配電器において、 前記複数の固定電極又は回転電極は、酸化亜鉛（ＺｎＯ
）粉末５０〜９５モル％とフェライト粉末５〜５０モル
％との焼結体よりなる本体とその放電面部に一体焼成さ
れたフェライトとよりなる内燃機関の点火配電器に関す
る。

第１図は、本発明にかかる点火配電器の一構成例を示し
た断面図である。配電器はハウジング１とハウジング１
に取付けられた絶縁物製の配電器キャップ２とからなる
。この配電器キャップ２の上底部には円周上に固定電極
３が突設されている。

この各固定電極３は、図示しない高圧ケーブルを介して
各点火プラグに接続されている。又、配電器キャップ２
の上底部中心部には、中央端子４が突出して取付けられ
ている。中央端子４は、図示しない点火コイルの二次コ
イルに接続されている。

中央端子４の先端は、導電性スプリング６が設けられ、
導電性スプリング６には、配電キャップ２に対して摺動
可能に支持された炭素棒よりなる接触子５が設けられて
いる。一方、ハウジング１及び配電キャップ２とで構成
された内部空間部には、カム軸７が設けられている。カ
ム軸７は、内燃機関のクランク軸に連動して回転する。

カム軸７の上端部には配電子８が設けられている。配電
子８は絶縁基体９と絶縁基体上面に配設された回転電極
１０とから成る。この回転電極１０は、その一端が前記
導電性スプリング６の押圧力によって接触子５と接触さ
れている。又、回転電極ｌＯは配電子８の回転に伴って
前記複数の固定電極３と順次微小間隙を介して対向する
位置にくるように回転される。さらに、回転電極ｌＯは
第２図に示すように、ＺｎＯ粉末５０〜９５モル％とフ
ェライト粉末５〜５０モル％との焼結体よりなる本体ｌ
Ｏａと、その先端放電面部に一体焼結されたフェライト
１０ｂとよりなる。

（作　用） 複数の固定電極３の一つに対して図示の如く回転電極ｌ
Ｏが微小間隙を介して対向する位置に来たとすると、中
央端子４には、点火コイルによって発生された高電圧が
印加され、上記微小間隙において、空気の一絶縁破壊に
よって、火花放電を生じ、これと同時に上記微小間隙と
直列に設けられている点火プラグ内の火花間隙における
放電が生じ所望の点火動作が行なわれる。この時、点火
プラグ内の火花放電とともに配電器の両電極３および１
０の間の微小間隙で放電が行なわれ雑音発生の原因とな
っている。

上記の動作において、点火コイルから送られてくる高電
圧は、ステップ状に最高値に達するのではない。即ち、
配電器の放電ギャップ間に印加される電圧は、点火コイ
ルや高圧ケーブル等の回路定数によって定まる時定数で
上昇する。そしてその電圧値が放電ギャップに火花放電
を生ずるのに十分な値まで上昇した時、放電ギャップの
空気に絶縁破壊が生じて火花放電が発生する。急激な絶
縁破壊が生ずるため、放電電流は短いパルス幅で急激に
流れ（数１０〜１００アンペア）、かつ尖頭値の高い不
安定な電流であるので、有害な高周波成分が多量に発生
し、それが高電圧ケーブル等をアンテナとして外部に放
射され雑音電波となる。

雑音源から放射される雑音電波は雑音電流に比例するた
め、雑音電波を抑制するためには、雑音電流を低下させ
る事が必要である。

ところで回転電極と固定電極間を流れる放電電流には、
容量放電電流と誘導放電電流との２種がある。

まず容量放電電流とは、回転電極と固定電極間の容量、
高圧ケーブルとアース間及び放電ギャップ近傍の電極ア
ース間の浮遊容量等に蓄積された電荷が、ギャップ間の
絶縁破壊時に瞬間的（数ｎ５ｅＣ程度）に急激な立上が
りで流れる高周波電流であり、これが前記の雑音電流に
なる。

一方、誘導放電電流とは、容量放電の終了後に接続的に
流れる低周波電流（数ｌθ〜１００ｍＡ）であり点火プ
ラグに供給される点火エネルギーは、誘導放電電流■と
放電継続時間Ｔとの積ＩＸＴにほぼ比例する。

したがって、点火エネルギーを低下させることなしに雑
音電流を抑制するには、容量放電電流のみを減少させれ
ば良い事がわかる。

このため雑音電流を抑制する方法として前記の（ＩＩ／
）、（Ｖ）の如きセラミック誘導体を使用することが提
案されているが、それらは、点火エネルギー損失を小さ
くするため、抵抗を小さくしである。そのため、第３図
の直線ａに示すように低電圧でも電極に過大の電流が流
れ発熱する。又熱伝導が悪いため、局所的発熱により電
極が消耗してしまう。

本発明においては、ＺｎＯ粉末５０〜９５モル％とフェ
ライト粉末５〜５０モル％との焼結体よりなる本体の放
電面部にフェライトが一体焼成されて電極が構成されて
いる。このため放電面の放電による消耗はフェライトで
防ぐことができ、かつ内部は半導体であるＺｎＯの多い
組成で構成され、その比抵抗が低いため第４図に示す如
くフェライトのみの場合に比較して点火エネルギー損失
を非常に小さくできる。この第４図においては、従来品
として示す金属電極のエネルギーロスを０として表しで
ある０本体臼体の比抵抗は第５図に示すようにフェライ
ト５０モル％以上（残部Ｚｎ０）で玉ネルギーロス大の
領域となり使用できない。一方、フェライトが５モル％
未満の少ない領域では１．放電部のフェライトが本体の
方へ拡散が激しく生じ、本体と放電部との接合部の焼成
時の収縮の差による変形や強度の低下、接合部の抵抗の
増加が生ずるため、フェライトのＺｎＯへの添加量は５
〜５０モル％が適当であり、最適値はフェライト添加量
４０モル％である。また焼成条件は１３３０℃以上が望
ましい、それ以下だと両者の接合が十分に行なわれない
。

（発明の効果） 本発明の配電器によれば、その電極の一成分に酸化亜鉛
を利用している。酸化亜鉛の焼成体は比抵抗が小さいた
めこの部分を電流が流れてもそのエネルギーロスは少な
い、またその中に磁性体を添加しているので渦電流損失
、ヒステリシス損失を利用して高周波成分を抑制できる
。また本発明では電極本体の放電面部にフェライトが一
体に焼成されているので、放電面部のインダクタンスが
大きく、高周波に対するインダクタンスを大きくするこ
とができ、高周波電流を抑制できる。

さらに、放電面部のフェライトは電極本体と一体に焼成
されるため、接合の工程を必要とせず製作が容易であり
、かつ接合時にフェライトの割れが生じることもないの
みならず、放電面部のフェライトの長さも容易に設定で
き、かつ放電面部のフェライトの表面研磨を行っても、
放電面部のフェライトの量は十分残るため、電波雑音抑
制効果が低下することもない。

（実施例） 以下本発明を実施例により説明する。

酸化鉄（ＦＩＦＯｓ）５０モル％に、酸化ニッケル（Ｎ
ｉｐ）３５モル％、酸化亜鉛（ＺｎＯ）１５モル％をボ
ールミルで湿式混合粉砕を行った後、１１００℃で２時
間仮焼を行って、Ｎｉ−Ｚｎフェライトを合成した。こ
のフェライトの透磁率は１０００であった。この合成し
たフェライト４０モル％と酸化亜鉛６０モル％に、バイ
ンダとしてポリビニルアルコール（ＰＶＡ）を１重量％
程度添加した原料Ａを作成する。

酸化鉄（Ｆ　ｅｘ　Ｏｓ　）　５０モル％に、酸化ニッ
ケル（Ｎｉｐ）２１モル％、酸化亜鉛（ＺｎＯ）２９モ
ル％をボールミルで湿式混合粉砕を行った後、１１００
度で２時間仮焼を行って、Ｎｉ−Ｚｎフェライトを合成
した。このフェライトの透磁率は１５００であった。こ
の合成したフェライトに、バインダとしてポリビニルア
ルコール（ＰＶＡ）を１重量％程度添加した原料Ｂを作
成する。

これらの原料Ａ、Ｂを重量比で、（原料Ａ−フェライト
４０モル％＋Ｚｎ０６０モル％）：（原料Ｂ−フェライ
ト）−３：１で秤量し、原料Ｂのフェライト部を放電面
とし、残りを本体として乾式で第２図の回転電極形状に
加圧成形した。（この時、第２図の状態では全体の４分
の１がフェライト１０ｂとなる。） これを昇温速度、毎時１００℃、保持温度１４００℃、
保持時間２時間、降温変速度、毎時１００℃で焼結を行
った。

この回転電極を点火配電器に装着して、クランク軸を回
転速度１５００ｒ、ｐ、ｍ、で回転させて、点火配電器
を作動させ、周波数帯１２０ＫＨ２で電界強度の周波数
特性を１μＶ／ｍ＝０ｄＢとし、測定した結果を第６図
に示す、この図かられかるように、本発明はフェライト
電極とほぼ同じように従来の金属電極による配電器（従
来品）に比べて１５〜２０ｄＢの雑音抑制効果がある。

ここで使用した原料Ａ、Ｂの各フェライトは、上記実施
例で述べたものがほぼ最適であったが、上記原料Ａ、Ｂ
の各フェライトとしては、Ｎ１ｘｚ　ｎｌ−ｘ　Ｆ　ｅ
ｘ　０４（Ｘ−１〜０．３）のものが使用可能であった
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発電の点火配電器の具体的な構成を示した断
面図である。 第２図は第１図図示配電器における回転電極を示す平面
図である。 第３図は従来の点火配電器の電極に使用されている導電
性セラミックスの電流電圧特性図である。 第４図は本発明電極とフェライト電極とのエネルギーロ
スを従来の金属電極と比較して示すグラフである。 第５図は酸化亜鉛に対するフェライトの混合量を変化さ
せて作成した電極のエネルギーロスの特性を示したグラ
フである。 第６図は実施例点火配電器と従来の点火配電器（金属電
極）の雑音電界強度の周波数特性を示す測定図である。 １・・・配電器ハウジング、２・・・配電器キャップ、
３・・・固定電極、５・・・炭素棒接触子、１０・・・
回転電極、１０ａ・・・本体、１０ｂ・・・フェライト
。 代理人弁理士　　岡　部　　　隆 第１図 １：　　ｌｅ、”！Ｅａ＋ｓ’ｚＶン７−２：ｈ戊！！
１〜＝フ０ ３：［１ｉＬｔ島 １０：０転覧権 １０ａ：本体 １０ｂ’　７ｚ７Ａ） 第２図 第３図 第４図 第５図 膓ＫｎＯ 第６図 ＪＲＴＬｌｔ　　（ＭＨｚ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内燃機関の複数の点火プラグにそれぞれ接続された固定
   電極と、 前記内燃機関のクランク軸に連動して回転し、回転に伴
   い、各固定電極に対し順次微小間隙を形成するように対
   向する回転電極とを有する内燃機関の点火配電器におい
   て、 前記複数の固定電極又は回転電極は、酸化亜鉛（ＺｎＯ
   ）粉末５０〜９５モル％とフェライト粉末５〜５０モル
   ％との焼結体よりなる本体と、その放電面部に一体焼成
   されたフェライトとよりなる内燃機関の点火配電器。