JPS612060A - バイオセンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、フィルタが装着されたバイオセンサに関す
る。

〔背景技術〕

バイオセンサには、生理活性物質が導電性の基板（電極
本体）に固定された作用極と、その対極を備えた構成の
ものがある。

このようなバイオセンサを用いるに際しては、試料溶液
中における被測定物質以外の多種多様の成分（マトリッ
クス）の妨害からバイオセンサを保護してやる必要があ
る。しかし、また、このように保護手段を講じることに
よって検出感度が低下したり、応答速度が遅くなったり
してはいけない。

〔発明の目的〕

この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
検出感度が高く、応答速度も速いバイオセンサを提供す
ることを目的としている。

〔発明の開示〕

前記妨害物質の影響を受けないようにする（は、被測定
物質は通すが測定妨害物質は通さないよう、妨害物質除
去用のフィルタをバイオセンサに装着するとよい。

しかしながら、妨害物質除去用フィルタが装着されるこ
とによってバイオセンサの検出感度が低くなり、応答速
度が遅くなると言うようなことがあってはならない。

そこで、発明者らは、フィルタを改良することにより前
記目的を達成するべく、まず、フィルタが装着されたバ
イオセンサの検出感度が低くなり、応答速度が遅くなる
理由を調べた。その結果、フィルタの孔径を適切にする
ことが重要であることを見出した。すなわち、フィルタ
の孔径が０．１〜１μｍ程度と細かくなっていると、被
測定物質がフィルタを通過しにくくなるため、それより
大きくする必要があるが、あまり大き過ぎてはフィルタ
効果がなくなるからである。

発明者らは、被測定物質が容易に通過でき、しかも、妨
害物質を通さないような孔径はどのよう々範囲にあるか
ということについてさらに検討を重ねた。その結果、つ
ぎのようなことがわかった。

すなわち、妨害物質としては、比較的小さいタンパク質
等と比較的大きな赤血球などの血球等があるが、生理活
性物質は、普通、架橋剤により電極本体に固定されてい
るので、架橋剤がつくる網目構造によりタンパク質等は
、通過が妨げられる。

そのため、タンパク質等を通過させないような孔径の小
さいフィルタを使用する必要は必ずしもなく、血球を通
過させない孔径のフィルタを使用すればよいということ
がわかった。そして、被測定物質は容易に通過するが血
球等は通過するのが困難な孔径は、５〜１５μｍである
ということがわかった。このような知見に基き、発明者
らは、５〜１５μｍの孔径を有するフィルタを、少なく
とも作用極に装着すれば、バイオセンサの検出感度が高
くなり、応答速度も連くなるということを見い出し、こ
こにこの発明を完成した。

したがって、この発明は、生理活性物質が固定された作
用極とその対極をそれぞれ備え、少なくとも作用極には
測定妨害物質除去用のフィルタが設けられ、妨害物質除
去用フィルタの孔径が５〜１５μｍであることを特徴と
するバイオセンサをその要旨としている。以下に、この
発明の詳細な説明する。

第１図および第２図は、この発明にかかるバイオセンサ
の実施例をあられす。

第１図のバイオセンサは、軟質材料等からなるスペーサ
ｌが、基板２．３によりはさまれている。

スペーサｌの中央には横長の穴１ａが設けられている。

基板２の両側には被測定溶液の出入口となる穴２ａが一
つずつ設けられている。穴２ａの外側端には、筒状の突
出部２ｂが設けられ、この突出部２ｂにはチューブ４が
接続されている・基板２の内側面には、白金等からなる
板状の対極２Ｃが固定されている・基板３の内側面には
、白金等からなる板状電極本体に、グルコースオキシダ
ーゼなどの酵素、あるいは、微生物等の生理活性物質力
、アルブミンやグルタルアルデヒド等の架橋剤により固
定されてなる作用極３ａが生理活性物質固定面が内側を
向くようにして固定されており、作用極３ａの表面には
、材質がポリカーボネート等の多孔質体からなり孔径が
５〜１５μｍ（好ましくは８〜１２μｍｌの範囲内にあ
るフィルタ５が設けられている。スペーサの穴１ａの上
下面が基板３．４で覆われてできた空間は被測定溶液が
流れる通路６になっており、この通路６０両端は、それ
ぞれ、基板２の穴２ａ　、２ａに接続されている。

第２図のバイオセンサは、対極２ｃの表面にも、孔径が
５−１５　ｐｍ　（好ましくは８−１２μｍ）Ｄ範囲内
のフィルタ７が設けられている。そのところが異なるだ
けで、あとは、第１図のものと同じ構造をしている。図
中、第１図と共通する百分は同じものを示している。

この発明にかかるバイオセンサは、孔径が５〜１５μｍ
（好１しくは８〜１２μｍ）の範囲内にあるフィルタが
作用極に設けられているので、被測定物質は容易にフィ
ルタを通過して生理活性物質と反応を盛んに行うことが
できるが、血球等の比較的大きな妨害物質はフィルタを
通過するのが困難である。また、タンパク質等の比較的
小さな妨害物質は、架橋剤がつくる網目構造により電極
本体に達するのが妨げられる。そのため、妨害物質に測
定が妨害されることがなく、シかも、検出感度が高く、
応答速度も速い。

また、第２図に示されているバイオセンサのように、対
極にも孔径が５〜１５μｍ　（好ましくは８〜１２μｍ
　）の範囲内にあるフィルタを設けるようにすると、比
較的大きな妨害物質が対極に付着するのが妨げられると
いったような理由で、バイオセンサの検出感度の低下が
一層防がれるといった効果がある。

つぎに、実施例および比較例について説明する。

第１図の構成のバイオセンサに、第１表に示されている
種類および孔径のフィルタを設けて実施例１〜３および
比較例１のバイオセンサとし、第２図の構成のバイオセ
ンサｅこ、第１表に示されている種類および孔径のフィ
ルタを設けて実施例４゜５のバイオセンサとし、第１図
のバイオセンサにおいて、フィルタを設けない構成のも
のを比較例２のバイオセンサとした。ただし、いずれも
、アルブミンおよびグルタルアルデヒドからなる架橋剤
により、グルコースオキシダーゼを白金板に固定したも
の（ＣＯＤ固定化電極）を作用極として用いることとし
、対極として白金からなるものを用いることとした。

（以　下　余　白） 第　　１　　表 １１例１〜３および比較例１のバイオセンサを用いて、
グルコースを含む試料の測定を行い、応答速度および検
出感度を測定した。結果を第２表に示す。

（以　下　余　白） 第　　２　　表 第２表より、実施例１〜３のバイオセンサは、比較例１
のものに比べ、応答速度が速く、検出感度も高いことが
わかる。

実施例１〜５および比較例２のバイオセンサを用いて、
血液（全血）中のグルコース濃度を１００回連続して分
析を行い、バイオセンサの感度低下率を測定した。結果
を第２表に示す。

第２表より、実施例１〜５のバイオセンサは比較例２の
ものよりも感度低下率が小さくなっており、実施例１〜
５のうちで同じ孔径のフィルタを備えたバイオセンサを
比べた場合、すなわち、実施例１と実施例４．実施例２
と実施例５をそれぞれ比べた場合、対極にも孔径が５〜
１５μｍの範囲内にあるフィルタを設けた実施例４と実
施例５が、そのようなフィルタを対極に設けなかった実
施例１と実施例２に比べ、感度低下率が小さくなってい
ることがわかる。

〔発明の効果〕

この発明にかかるバイオセンサは、少なくとも作用極に
妨害物質除去用フィルタが設けられ、かつ、その孔径が
５〜１５μｍであるので、検出感度が高く、応答速度も
速い。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、それぞれ、この発明にかかるバ
イオセンサの縦断面図である。 ２ｃ・・・対極　３ａ・・・作用極５，７・・・妨害物
質除去用フィルタ 代理人　弁理士　松　本　武　彦 第１図 第２図 手続補正書（眺 １、事件の表示 日ｍ５９’ｆ’＊ｉ’ＦＭ　１２３９８７号２、発明の
名称 ハ゛イオセンサ ３、補正をする者 事件との関係　　　　　特許出願人 柱　　　所　　　　大阪府門真市大字門真１０４８番地
名　称（５８３）松下電工株式会社 代表者　　４Ｕｍ帝役　小　林　郁 ４、代理人 ６、補正の対象 明細書 ７、補正の内容 （１１明細書第３頁第１６行の「妨げられる。」と第１
７行の「そのため、」の間に、［したがって、電極に固
定化された生理活性物質にタンパク質等が吸着されて検
出感度が低下することもない。しかし、血球等は前記網
目構造を通過するので、これらの吸着による感度低下が
みられる。」（２）明細書第５頁第１５行に「基板３，
４」とあるを、「基板２，３」と訂正する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）生理活性物質が固定された作用極とその対極をそ
   れぞれ備え、少なくとも作用極には測定妨害物質除去用
   のフィルタが設けられ、妨害物質除去用フィルタの孔径
   が５〜１５μｍであることを特徴とするバイオセンサ。