JPS6118621Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 機器配線に於ける電線はその作業の都合上数個
の部分にわけて配線し、最終的には組立工程に於
いて相互に接合されることが多い。

この場合、固定端子板に固着する事もあるが散
在する多数対の線を接合するには所謂ギボシ、フ
アストン等と呼ばれる簡単な雌雄一組の端子類を
用い、浮動状態で使われる事が多い。

この場合、その部分の絶縁法として、従来はビ
ニル粘着テープやビニルチユーブを使つたり、第
２図に示す様なプラスチツク製のカバーを被せて
いた。

然るに粘着テープは取り外す時取りにくいのみ
ならず、汚れが甚だしい。また、ビニルチユーブ
はその脱落移動を防ぐため接着剤やビニルテープ
で固着したり、高周波熔着等の方法を構じなけれ
ばならない。第２図に示す成型品の場合は、その
首部の内径を細くし、電線との摩擦で保持するも
のである。

そのため、端子具特に雌金具を通しにくく従来
は電線にあらかじめカバーを嵌めた後、金具を装
着し、その後カバーを戻して金具に被覆するか或
いは先に金具を電線に装着しておきカバーを溶剤
類に浸し膨潤させてから挿入し、その後乾燥、収
縮させる等の方法を採用していたが、いづれにせ
よ多くの工数を必要とするか品質上問題のある方
法であつた。

本案はあらかじめ成型した絶縁カバーを電線端
に装着した雌端子金具上に被せるもので前述の様
な欠点を伴わないものである。以下、図について
具体的に説明する。

絶縁カバーの内部には２個以上の鋸歯状の突起
を設ける。この突起は金型に依りカバー成型時に
形成され、第３図Ａ、Ｂに示す様に内部略々中央
の一側に、垂直面を両孔口に斜面を互につき合わ
せる様に設ける。その位置、大きさは第４図に示
す様に鋸歯状突起が端子金具の凹所にはいり孔口
が電線上に来る様にする。片側２ケ以上の突起を
金具に合せて設ける事もできる。その一例を第５
図に示す。

突起の面の傾きは垂直面はカバーの軸に対して
10〜110゜斜面は30〜60゜の範囲で選ぶ。

又カバーの端子挿入孔は丸型の場合は電線の直
径よりもやゝ太目にし、平型の場合は端子金具と
等しい巾で１mmぐらいの厚みの長孔とする。中央
部を電線の直径と等しく広げることも出来る。

反対側の口は後日、雄端子を挿入する部分であ
るが接合部の絶縁のため挿入の妨げにならぬ限り
雌端子金具の先端により３〜５ｍ／ｍ長くする。
口径は両端子の形状により太いまゝでもよく、端
子嵌合の案内になる様細くしてもよい。

本考案のカバーは、自動機等により別にかしめ
付けたり半田付等の方法で電線に装着された雌端
子金具に自動機又は簡単な器具を用いて挿入する
もので、此の場合、挿入口は充分ゆるく作つてあ
るので挿入容易であり、カバーを傷つけることは
なり。

また、カバーの脱落の防止は鋸歯状突起の垂直
面が金具の凹所に当たるため抵抗が大きく３〜８
Kgの力を加えねば脱出しない。

即ち、本品は製作、装着が極めて容易であり、
且つ実用上十分な性能を持つている絶縁カバーで
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は電線に雌端子金具を取付けた所を斜視
図で、第２図は従来の端子カバーを平面図と側面
図で内部構造を正面図で示す。尚、第１、第２、
第３図ともＡはいわゆるギボシ型、Ｂはフアント
ン型及びそのカバーを示す。第４図はカバーの突
起と金具凹所の相対位置を第５図は端子金具の形
に伴い、片側の突起を２個にした例を金具の斜視
図とカバーの断面図により示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浮動状態に於ける２電線の端子接続に於いてそ
   の部分を外部に対して絶縁するために端子を筒形
   絶縁体で緋覆する場合、その内側中央の一部に鋸
   歯状突起を中央より両外側に向け夫々１ケ所以上
   設けたことを特徴とする軟質プラスチツク製の接
   続端子絶カバー。