JPS6117296Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は分離型空気調和機の室内ユニツト背面
に付着する露の処理構造に関するもので、背面に
付着した露を案内樋を介して室内熱交換器の凝縮
水を受けるドレンパンへ確実に集めるものであ
る。

以下本考案の一実施例を図面と共に説明する。

第１図および第２図に於いて、１は外箱２とこ
の箱の前面に嵌着される前面パネル３とからなる
分離型空気調和機の室内ユニツトで、外箱２の背
板４上部左右に形成した嵌合部５を第２図の如く
壁面６に取り付けた壁掛板７の取付片８に挿入さ
せて室内ユニツト１を壁面に据付けるものであ
る。

９は背板４の一部を窪ませた凹部で、壁掛板７
を取り付けるため予めコンクリート等の壁面６に
埋め込まれたボルト１０を逃げて、室内ユニツト
１据付時、室内ユニツト１が壁面６より浮き上が
るのを防止するものである。

１１は背板４の外壁面下部に形成した横長状の
リブで、背板４の中央部１２を高く両端部１３，
１４を低くした所謂山形状となつており、室内ユ
ニツト１の薄型化を図る為に断熱材が貼着されて
いない背板４の外壁面には当然露付きが生じるこ
とを考慮しこの付着滴下する露をこのリブ１１に
て確実に受けるようにすると共に、受けた露を中
央部１２を分水嶺としてリブ１１の両端部１３，
１４に流し、この両端部と連通するように背板４
に夫々穿設した貫通孔１５，１６より室内ユニツ
ト１内に導びくようになつている。１７はリブの
下方に位置し前方に湾曲しているケーシング１８
の裏面に貼着された断熱材、１９は冷媒配管収納
用の長溝、２０は第３図に示すクロスフロー型フ
アン２１を駆動するモーター２２の冷却用通気口
である。

第３図は前面パネル３を取り外した外箱２の前
面斜視図であり、２３，２４は貫通孔１５，１６
からの露を受ける第１案内樋で側壁２３ａ，２４
ａを延出させて第２図の如く室内熱交換器２５の
Ｕベツド部２６を当接させる載置部とし、又特に
電装部品２７が近接する第１案内樋２３の他側壁
２３ｂも延出させて、この電装部品２７の保護カ
バーとしている。２８，２９は夫々第１案内樋２
３，２４の下部に一体形成した半円状の切欠凹所
を有するフアン２１用軸受部の後側半割部で、こ
の一方の半割部２９にフアン２１の非駆動側軸部
３０を、又、この他方の軸受部の半割部２８にフ
アン２１の駆動側軸部３２を夫々嵌合させる共に
外箱２の背板４より前方に突出形成した半円状の
凹部３１にモータ２２の端部３３を嵌合させるよ
うになつている。３４，３５は軸受部の後側半割
部２８，２９に嵌合された軸部３２，３０を前方
より螺子３６，４９で圧着する軸受部の前側半割
部で、上部には第１案内樋２３，２４より滴下す
る露を受ける第２案内樋３７，３８が一体成形さ
れている。３９は室内熱交換器２５の凝縮水を受
けるドレンパンで、このドレンパンの背面立ち上
り壁４０より後方に屈折突出させた斜視部４１，
４２を軸受部の前側半割部３４，３５の前面に穿
設した切り込み４３，４４に夫々嵌合して位置決
めし、右側を孔４５と軸受部の前側半割部３４の
螺着部４６とを螺子４７にて、又左側を孔４８
ａ，４８ｂ，４８ｃに前述の螺子４９にて夫々固
定すると共に斜面部４１，４２近傍に形成した立
ち上り片５０を第２案内樋３７，３８に接触させ
るものである。このように、フアン２１と、この
フアンにて室内空気と強制的に熱交換される室内
熱交換器２５と、この熱交換器の凝縮水を受ける
ドレンパン３９とを室内ユニツト１の熱交換室内
に収納し、このユニツトの背板４の外壁面に形成
されこの外壁面の上部に付着する露を受ける横長
状の傾斜リブ１１と、熱交換室の外部の背板４箇
所に穿設されこのリブ１１で受けられた露をユニ
ツト１の内側に導く貫通孔１５，１６と、フアン
２１の軸受部と一体に形成されこの貫通孔１５，
１６からの露をドレンパン３９に導く案内樋２
３，２４，３７，３８とを備えたので、軸受部の
後側半割部２８，２９と凹部３１とに夫々フアン
２１の軸部３２，３０とモータ２２の端部３３を
嵌合させた後、第２案内樋３７，３８を一体形成
した軸受部の前側半割部３４，３５及び第２案内
樋３７，３８からの露を導びく突出片５０を形成
したドレンパン３９を順次組み付けて固定すれ
ば、第２図、第４図、第５図に示す如く、これら
部品は簡単に組み込み完了となり、しかも外箱２
の背板４の外壁面に付着し、滴下する露は横長、
山形状のリブ１にて受け止められ、このリブの中
央部１２を分水嶺として分流し、両端の貫通孔１
５，１６から第１案内樋２３，２４、第２案内樋
３７，３８を経て、この第２案内樋に接触してい
る立ち上り片５０を伝わつて確実にドレンパン３
９に集められ室内熱交換器２５の凝縮水と共に、
ドレンホース５１にて室外に排水されるのであ
る。

又このドレンパン３９に於いて５２は中央部に
形成した凸部で、底面に断熱効果を与えると共に
ドレンパンの下部５３をケーシング１８のノズル
部としているため、底面５４の方が立ち上り壁４
０より厚肉となつているので、このドレンパン３
９が凝縮水にて冷却されると底面５４の方が立ち
上り壁４０よりも縮んで、中央部５５が上方へ湾
曲してしまうことを考慮し、室内熱交換器２５の
下部５６でこの凸部５２を上方から押圧してこの
湾曲を防止するようにしたものである。

５７はドレンパン３９の一端を張出させた突出
部で第６図の如く前面下部開口５８と、上部開口
部５９を有し、且つ、背面６０には２つの溝６
１，６２と下部に突起片６３とが形成されてい
る。一方、６４はこの空気調和機の運転ランプ
で、上面背方には第７図の如く突起６５が形成さ
れた垂直片６６が設けられている。従つて矢印の
如く、この運転ランプ６４の突起６５を背面６０
に形成した溝６１にスライドさせつつ前面下部開
口５８に垂直片６６を斜め前方から挿入すれば、
第７図の如くこの垂直片６６の下面６７が背面６
０の弾性力にて突起片６３に嵌合すると共に、上
部凸所６８が前面下部開口５８の縁６９に当接し
て係止固定されるものである。尚外箱２を共通に
して異なる前面パネルを組み付ける際、このパネ
ルに穿設されている運転ランプ６４の表示穴（図
示しない）が前面パネルに向かつて右方へずれた
場合は突起６５を他方の溝６２にスライドされれ
ば良く突起部５７付きのドレンパン３９もそのま
ま共用することが出来る。

以上の如く、本考案によれば、室内ユニツトの
背板の外壁面にこの外壁面の上部に付着する露を
受ける横長状の傾斜リブを設けたので、背板に断
熱材等を貼着して露付き防止効果を施す必要がな
く、この断熱材の厚さ分だけ室内ユニツトを薄く
することができると共に、背板の外壁面に付着す
る露は室内ユニツトの据付状態において、見えな
い為、美観を損なうことがない。

しかもこのリブで受けられた露を室内ユニツト
の内側に導く貫通孔を熱交換室の外部の背板箇所
に穿設したので、熱交換室を通る室内空気が室内
ユニツトから漏れて送風能力が低下してしまうこ
とはなく、且つこの貫通孔からの露をドレンパン
に導く案内樋を熱交換室の外側面に位置するフア
ン用軸受部と一体に形成したので、部品点数を削
減できる共に組み立て作業性を向上させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は室内ユニツトの背面斜視図、第２図はこの室内
ユニツトの縦断面図、第３図は外箱に軸受部、ド
レンパン等を装着する状態を示す分解斜視図、第
４図はこの外箱の装着状態を示す斜視図、第５図
は第４図の矢視Ａ部の拡大斜視図、第６図はドレ
ンパンに運転ランプを装着する状態を示す分解斜
視図、第７図はドレンパンに運転ランプを装着し
た第６図−断面図である。 １……室内ユニツト、４……背板、１１……傾
斜リブ、１５，１６……貫通孔、２１……フア
ン、２３，２４，３７，３８……案内樋、２５…
…室内熱交換器、２８，３４……軸受部、２９，
３５……軸受部、３９……ドレンパン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フアンと、このフアンにて室内空気と強制的に
   熱交換される室内熱交換器と、この熱交換器の凝
   縮水を受けるドレンパンとを熱交換室内に収納し
   た空気調和機の室内ユニツトにおいて、このユニ
   ツトの背板と外壁面に形成されこの外壁面の上部
   に付着する露を受ける横長状の傾斜リブと、熱交
   換器の外部の背板箇所に穿設されこのリブで受け
   られた露をユニツトの内側に導く貫通孔と、フア
   ンの軸受部と一体に形成されこの貫通孔からの露
   をドレンパンに導く案内樋とを備えたことを特徴
   とする空気調和機。