JPS6116585B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば立軸円テーブル型平面研削盤
等のように、一方向へ連続して回転するテーブル
上に被加工物を取付けて、該テーブルが回転する
間に所定の機械加工を行なう機械における被加工
物の搬出入装置に係り、特に第１の加工を施こさ
れて戻つてきた被加工物を反転させて再びテーブ
ル上に取付けて第２の加工を行なつた後に機外へ
搬出するようにした被加工物搬出入および反転装
置に関する。

例えば立軸円テーブル型平面研削盤を用いてコ
ンロツドの両側面を順次研削するように、被加工
物の両側面側から順次機械加工する必要がある場
合、いずれの側面側からも加工していないいわゆ
る未加工被加工物をカム等により着脱可能に取付
ける第１の加工用保持具と、この第１の加工用保
持具に取付けて第１の加工を施こした中間被加工
物を同じくカム等により着脱可能に取付ける第２
の加工用保持具とをテーブル上に交互に設け、第
１の加工用保持具へ未加工被加工物を取付けて第
１の加工を施こし、この第１の加工を施こされて
第１の加工用保持具上にある中間被加工物を反転
させて第２の加工用保持具へ移して第２の加工を
施こし、この第２の加工を施こされて第２の加工
用保持具上にある加工完了被加工物を機外へ取出
すことにより、両側面側からの加工を１台の機械
で順次行なう方法が採用されている。この方法は
最初は加工用保持具をバネ等にて被加工物をクラ
ンプ可能にし、該クランプをテーブルに沿つて設
けたカム等により自動的に解除および作動させる
ようにし、単に被加工物を加工用保持具上へ載置
するのみで取付けができ、また取出しはアンクラ
ンプ状態で加工用保持具上に置かれている被加工
物を単に取出せばよいようにして、被加工物の搬
入，反転移送および搬出を人手によつて行なうこ
とにより実施されていた。しかしながら、このよ
うな作業は危険であると共に研削油および切削油
や研削屑および切削屑が飛散して汚れ、また長時
間の連続作業であるため、自動化が望まれてい
た。そしてこの自動化装置が二三提案されている
が、いずれも、未加工被加工物の搬入と、第１お
よび第２の加工を共に施こした加工完了被加工物
の機外への搬出と、さらに第１の加工を施こした
中間被加工物の反転，移送とが必要であり、かつ
これらの搬入，搬出等は連続回転するテーブルに
対するものであるため、搬入および搬出等の装置
をテーブルの回転に同期させて移動させながら行
なう必要から装置が複雑であると共にサイクルタ
イムが比較的長くなる欠点があつた。またこの種
の装置はテーブル上に配置される被加工物をでき
るだけ密に並べて生産性を高めることが望まし
く、搬出入装置もこれに合わせてサイクルタイム
を短かくすると共にコンパクトにすることが望ま
しい。

さらにまた搬入，搬出および反転に要する被加
工物の移送経路をできるだけ短かくして、途中に
滞留する被加工の数を最少限に押え、能率的に加
工すると共に、装置をコンパクトにすることが望
ましい。

本発明は、前述のような点に鑑みなされたもの
で、より簡単でコンパクトな装置により、連続し
て回転するテーブルに対する前記のような反転を
含む被加工物の搬出入をより短かいサイクルタイ
ムで合理的に行ない得ると共に、途中に滞留する
被加工物の数を最少限に押えて特に加工開始後お
よび終了前の一時期に一部の加工用保持具が空に
なつて第１または第２の加工のみしか行なわれな
い状態をより短時間に押えて能率的に加工し得る
ようにした立軸円テーブル型平面研削盤等におけ
る被加工物搬出入および反転装置を提供するにあ
る。

以下本発明を立軸円テーブル型平面研削盤に適
用した一実施例を示す第１図ないし第５図につい
て説明する。第１図において、１は立軸円テーブ
ル型平面研削盤のベツド、２は所定の送り速度で
矢印Ａの方向へ連続回転するテーブル、３はテー
ブル２の上面に対し垂直に設けた図示しない軸に
取付けられた砥石である。なお、この立軸円テー
ブル型平面研削盤の他の部分は図示を省略する。
１０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄ等は、テーブル
２上に等配に設置された加工用保持具組立で、こ
れらの保持具組立１０（工程順に関係なくすべて
の該当部品に共通する説明の場合は、各部品を示
す符号からａ〜ｄ等の補助符号を除去して説明す
る。以下同じ）にはテーブル２の回転方向に対し
て前側にそれぞれ第１の加工を行なうための保持
具１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ等が、またそ
の後側にそれぞれ第２の加工を行なうための保持
具１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄ等が対をなし
て設けられている。これらの第１および第２の加
工用保持具１１，１２は、第３図に示すように、
仮想線で示す被加工物１３の小径側の下側面と端
部を支持する第１受金１４と、大径側の下側面を
支持するコ字形の第２受金１５を有し、これらの
受金１４，１５にて被加工物１３を係脱可能に支
持するようになつている。なお、第２の加工用保
持具１２の受金１４，１５は、第１の加工用保持
具のそれより、第１の加工代の分だけ高くなつて
おり、１つの砥石３にて第２の加工も行ない得る
ようになつていることは言うまでもない。

またこれらの第１，第２の加工用保持具１１，
１２には、被加工物１３の大径側の端部を小径側
に向けて押圧するクランプ片１６がそれぞれの被
加工物１３に対応して軸１７に各別に揺動可能に
取付けられている。両クランプ片１６の下端に
は、それぞれローラ１８が取付けられ、これらの
ローラ１８には２つのクランプ片１６の中間に位
置させて保持具本体１９内に設けたバネ２０にて
押圧されるスライド２１の先端にピン２２により
揺動可能に取付けられた紙面に対し垂直方向に伸
びているバー２３の両端がそれぞれ当接し、被加
工物１３の多少の寸法のバラツキがあつても両ク
ランプ片１６を１つのバネ２０にて確実に被加工
物１３にそれぞれ押圧し得るようになつている。
なお、これらのクランプ片１６に対しては、被加
工物１３側への揺動量を規制するストツパ２４が
設けてあり、いずれか一方の保持具１１または１
２に被加工物１３が存在しない場合にも他方の保
持具１２または１１のクランプ片１６を確実に作
動させ得るようになつている。前記軸１７には、
対をなすクランプ片１６の間に位置してレバー２
５が揺動可能に取付けられている。このレバー２
５の下端にはローラ２６が取付けられ、また該レ
バー２５の途中には両クランプ片１６をアンクラ
ンプ方向へ押圧可能に当接する押板２７が設けら
れている。前記ローラ２６に対しては、アンクラ
ンプ時に同ローラ２６をバネ２０に抗して右方
（第３図において）へ押圧し、第３図に実線で示
すようにクランプ片１６をアンクランプ位置に位
置させるアンクランプ用カム２８が設けられてい
る。このアンクランプ用カム２８は、ブラケツト
２９を介してベツド１に取付けられ、第１図に示
すように、テーブル２に沿い、かつ後述する被加
工物１３の搬出入が行なわれる区間の所定量手前
から所定量後方に至る範囲にわたつて設けられて
いる。

さらにまた各保持具組立１０には、第１，第２
の加工用保持具１１，１２に対しそれぞれ被加工
物１３をクランプ片１６に干渉させずに搬出入す
るための昇降板３０が軸３１にて揺動可能に取付
けられている。この昇降板３０は第１，第２の加
工用保持具１１，１２に対応して被加工物１３を
受け入れるガイド溝３２，３３を有すると共に、
前記クランプ片１６および第２受金１５を貫通可
能にする窓３４，３５（第１図参照）を有し、第
３図に仮想線で示すように、被加工物１３を第
１，第２受金１４，１５上に載置した後、さらに
下方へ下がり得るようになつている。昇降板３０
の第３において左方下部には突起３６が設けら
れ、その下端にローラ３７が取付けられている。
このローラ３７に対しては、昇降板３０の昇降用
カム３８が前記アンクランプ用カム２８と同様に
ブラケツト２９を介してベツド１に取付けられて
いる。この昇降用カム３８は、後述する被加工物
１３の搬出入が行なわれる区間の若干手前から若
干後方に至る範囲で、かつアンクランプ用カム２
８の範囲より若干狭い範囲にわたつて設けられ、
アンクランプ状態においてローラ３７を第３図に
おいて右方へ押圧し、昇降板３０を第３図に実線
で示す上昇位置に置くようになつている。

被加工物１３の搬出入が行なわれる個所に対応
してテーブルに沿う円弧状のガイドレール４０が
第２図および第３図に示すように、ブラケツト４
１を介してベツド１に取付けられている。このガ
イドレール４０には、これに沿つて往復動可能に
キヤレジ４２が搭載されている。キヤレジ４２に
は、第１図に示すように、搬出入サイクルに従つ
て作動するシリンダ４３にて進退し、保持具組立
１０の所定位置にそれぞれ設けた突起４４に係脱
可能になされた同期部材４５が取付けられ、キヤ
レジ４２を各保持具組立１０の間隔（角度）より
短かい区間（例えば同間隔の1/3〜1/2）にわたつ
てテーブル２と同期併行運動させるようになつて
いる。またキヤレジ４２に対しては、一端を適宜
な固定部材４６に他端をキヤレジ４２にそれぞれ
揺動可能に連結したシリンダ装置等の復動装置４
７が設けられ、前記同期併行運動後ただちにキヤ
レジ４２をガイドレール４０上に設けたストツパ
４８にて定められる固定原位置まで戻し得るよう
になつている。

前記キヤレジ４２には、図示しない部品移送装
置等にて未加工物１３Ａを搬出入サイクルに合せ
て機外から順次供給される搬入用ガイド５０と、
第１および第２の加工を施こされた加工完了被加
工物１３Ｃを第２の加工用保持具１２上から受入
れて機外へ導くための搬出用ガイド５１とが設け
られている。

前記搬入用ガイド５０は、同期用部材４５が突
起４４に当接してキヤレジ４２がテーブル２と同
期併行運動状態にあるとき、該突起４４に対応し
ている保持具組立１０（第１図において１０ｂ）
の第１の加工用保持具１１（同じく第１図におい
ては１１ｂ）と位相が合致するように配置されて
いる。この搬入用ガイド５０は、第２図に示すよ
うに、キヤレジ４２上に略水平に位置し、その先
端が上昇位置にある昇降板３０のガイド溝３２と
合致するようになつている。

他方、搬出用ガイド５１は、同じく同期用部材
４５が突起４４に当接してキヤレジ４２がテーブ
ル２と同期併行運動状態にあるとき、前記搬入用
ガイド５０が対向している保持具組立１０ｂの後
方（テーブル２の回転方向に対して）隣りに位置
する保持具組立１０（第１図においては１０ｃ）
の第２の加工用保持具１２（同じく第１図におい
ては１２ｃと）と位相が合致するように配置され
ている。この搬出用ガイド５１は、第３図に示す
ように、先端（第３図において左側）側が低くな
るように傾斜し、元端が上昇位置にある昇降板３
０のガイド溝３３と合致すると共に、昇降板３０
の傾斜下端部に対向するようになつている。

また前記キヤレジ４２には、第１図に示すよう
に第１の加工のみを施こした中間被加工物１３ｂ
を第１の加工用保持具１１（第１図においては１
１ｃ）から一旦取出して反転し、次回の搬入時に
第２の加工用保持具１２（第１図においては１２
ｃ）へ移すための第１，第２の反転用ガイドプレ
ート５２，５３（以下第１，第２の反転用ガイド
５２，５３と称する）が設けられている。なお、
第１図において第１の反転用ガイド５２上にある
中間被加工物１３Ｂは、加工用保持具組立１０ｂ
が第１図において１０ｃの位置にあつた前回の搬
出時に第１の加工用保持具１１ｂから取出され、
ここへ移されたものである。これらの反転用ガイ
ド５２，５３はキヤレジ４２が前記のようにテー
ブル２と同期併行運動状態にあるとき、前記搬入
用および搬出用ガイド５０，５１が対向している
第１，第２の加工用保持具１１ｂと１２ｃとの間
に位置する第２，第１の加工用保持具１２ｂ，１
１ｃに対しそれぞれ位相を合致しこれらのガイド
溝３３ｂ，３２ｃに対し、ガイド溝３２ｂに対す
る搬入用ガイド５０の関係構成と同様の構成にな
され、第１の加工のみを施こされた中間被加工物
１３Ｂを加工用保持具１２ｂ，１１ｃとの間で授
受可能に配置されている（以下この位置を待期位
置という）。

これらの第１，第２の反転用ガイド５２，５３
は、第４図および第５図に示すように、これらの
上面と一致する平面内を通り、かつ第１図に示す
ように両反転用ガイド５２，５３の中央に軸心を
置く軸５４と中空軸５５とにブラケツト５６，５
７を介してそれぞれ固着されている。なお、前記
中空軸５５はキヤレジ４２に取付けたブラケツト
５８に、第５図に示すように、ベアリング５９，
６０にて回転自在に支持され軸５４は中空軸５５
内にベアリング６１．６２を介して回転自在に支
持されている。前記軸５４と中空軸５５には、ピ
ニオン６３，６４がそれぞれ固着され、これらの
ピニオン６３，６４にはガイド６５に摺動可能に
係合されたラツク６６，６７がそれぞれかみ合つ
ている。ラツク６６，６７は、第１図および第４
図に示すように、シリンダ６８，６９にそれぞれ
連結され、図示の後退位置にあるとき、前記反転
用ガイド５２，５３を前記待期位置に置き、前進
位置にてそれに対応した反転用ガイド５２または
５３を待期位置にある他方の反転用ガイド５３ま
たは５２に対し上から被せて、両反転用ガイド５
２，５３にて中間被加工物１３Ｂを挟み得るよう
になつている。なお、第２の反転用ガイド５３に
対応しているシリンダ６９は、図示しない圧力流
体給排装置により、前進，後退のいずれの方向に
も積極的に作動されるが、他方のシリンダ６８は
前進のみを積極的に行ない、後退は第１の反転用
ガイド５２が第２の反転用ガイド５３に押されて
移動することにより行なわれるようにし、自から
積極的に後退することなく、該後退に際して所定
の抵抗力を生じ、中間被加工物１３Ｂを確実に挟
持し得るようになつている。

キヤレジ４２には、搬入用ガイド５０および待
期位置にある第１の反転用ガイド５２と略平行に
搬入用シリンダ７０が取付けられ、同シリンダ７
０にて前記両ガイド５０，５２に略沿つて往復動
を与えられる搬入部材７１が設けられている。こ
の搬入部材７１は、前記両ガイド５０，５２内の
未加工被加工物１３Ａと中間被加工物１３Ｂとの
両方を同時に昇降板３０上に押込み得るように、
両ガイド５０，５２にわたつて設けられている。

またキヤレジ４２には、搬出用ガイド５１およ
び待期位置にある第２の反転用ガイド５３と略平
行（搬出用ガイド５１は上下方向に傾斜している
ため正確には平行といえないが平面上で見て略平
行であることを意味する）に搬出用シリンダ７２
が取付けられ、同シリンダ７２にてキヤレジ４２
の同期併行運動中両ガイド５１，５３が対向して
いる両ガイド溝３２，３３（第１図においては３
２ｃ，３３ｃ）に略沿つて往復動を与えられる搬
出部材７３が設けられている。この搬出部材７３
も、前記ガイド溝３２ｃ，３３ｃ内の中間被加工
物１３Ｂと加工完了被加工物１３Ｃとの両方を同
時に両ガイド５１，５３上へ引出し得るように、
両ガイド溝３２ｃ，３３ｃにわたつて設けられて
いる。

なお、前記搬出用ガイド５１の先端付近には、
第３図に示すように、ピン７４を中心に上下動す
るストツパ７５が設けられ、搬出用ガイド５１内
に搬出されて落下してくる加工完了被加工物１３
Ｃを一旦ここに止め得るようになつている。この
ストツパ７５には一体的にアーム７６が設けら
れ、このアーム７６をキヤレジ４２が固定原位置
に復帰したとき作動するシリンダ７７に設けた引
金７８にて引下げることにより該ストツパ７５を
上昇させ得るようになつている。

次いで本装置の全体的な動作について説明す
る。テーブル２上の第１，第２の加工用保持具１
１ｂ，１２ｂを除く他の加工用保持具１１ａ，１
１ｃ，１１ｄ，１２ａ，１２ｃ，１２ｄ等には、
すでにそれぞれの加工用保持具に対応した未加
工，中間および加工完了の各被加工物１３Ａ，１
３Ｂ，１３Ｃが載置され、テーブル２の回転によ
り矢印Ａ方向へ連続回転されている。そして加工
用保持具組立１０ｂ，１０ｃのクランプ片１６は
アンクランプ用カム２８により第２図および第３
図に実線で示すようにアンクランプ状態になさ
れ、また同加工用保持具組立１０ｂ，１０ｃの昇
降板３０は昇降用カム３８により第２図および第
３図に実線で示すように上昇位置に持上げられて
いる。

他方、キヤレジ４２はストツパ４８にて規制さ
れる固定原位置にあり、搬入部材７１および搬出
部材７３は第１図に示す後退位置に位置し、また
第１，第２の反転用ガイド５２，５３も第１図に
示す待期位置に位置している。なお、搬入用ガイ
ド５０には未加工被加工物１３Ａが図示しない部
品移送装置等にてすでに供給されており、第１の
反転用ガイド５２には前回の搬出入動作時に第１
の加工用保持具１１ｂから取出された中間被加工
物１３Ｂが加工した面が下になるように反転され
て載置されている。また同期用部材４５は、第１
図に示す前進位置に置かれ突起４４との当接持つ
ている。

前記の状態からテーブル２の回転により、突起
４４が同期用部材４５に当接すると、キヤレジ４
２はテーブル２と同期してガイドレール４０上を
移動しテーブル２と同期併行運動を開始する。こ
のとき復動装置４７は自由に動き得る状態におか
れ、前記キヤレジ４２の同期併行運動を許す。

前記キヤレジ４２の同期併行運動の開始に伴つ
てシリンダ７０および７２が作動し、搬入部材７
１および搬出部材７３を前進させる。これらの部
材の前進により、搬入用ガイド５０および第１の
反転用ガイド５２上の未加工被加工物１３Ａおよ
び中間被加工物１３Ｂは空になつている加工用保
持具組立１０ｂの昇降板３０のガイド溝３２ｂ，
３３ｂ上に移送され、他方、加工用保持具組立１
０ｃの昇降板３０のガイド溝３２ｃ，３３ｃ内に
ある中間被加工物１３Ｂおよび加工完了被加工物
１３Ｃは第２の反転用ガイド５３および搬出用ガ
イド５１上に移送される。この各被加工物の搬出
入動作は、テーブル２が各加工用保持具組立１０
の位相差1/3〜1/2の角度だけ回転する間に行なわ
れ、この動作の終了に伴つて同期用部材４５がシ
リンダ４３の作動により後退し、テーブル２に対
するキヤレジ４２の同期併行運動を解除する。

この解除に引き続いて復動装置４７が作動し、
キヤレジ４２をストツパ４８にて規制される固定
原位置へ復帰させる。この固定原位置にて図示し
ない部品移送装置等により搬入用ガイド５０へ未
加工被加工物１３Ａが供給される。他方、前記搬
出用ガイド５１上へ搬出された加工完了被加工物
１３Ｃは、同ガイド５１が傾斜しているため自重
ですべり落ちていくが、先端部に設けられたスト
ツパ７５にて受止められていぬ。このストツパ７
５は、キヤレジ４２が前記のように固定原位置に
復帰したところで、シリンダ７７が作動して持上
げられ、前記搬出用ガイド５１の先端に対応させ
て設けた図示しない搬出部へ加工完了被加工物１
３Ｃを排出する。

また前記搬入動作によつて空になつた第１の反
転用ガイド５２は、前記キヤレジ４２の固定原位
置への復帰開始と好ましくは同時にシリンダ６８
によつて軸５４を中心に旋回し、前記搬出動作に
よつて中間被加工物１３Ｂが載置されている第２
の反転用ガイド５３上に被せられ、両反転用ガイ
ド５２，５３により該中間被加工物１３Ｂを挟持
する。次いでシリンダ６９により第２の反転用ガ
イド５３をシリンダ６８の低抗に抗して旋回さ
せ、第４図に仮想線で示すように、両反転用ガイ
ド５２，５３にて中間被加工物１３Ｂを挟持しつ
つ、第１の反転用ガイド５２を元の待期位置へ戻
す。次いでシリンダ６９を逆に作動させて第２の
反転用ガイド５３を元の待期位置へ戻せば同第２
の反転用ガイド５３上に載置されていた中間被加
工物１３Ｂは表裏が反転されて第１の反転用ガイ
ド５２上に移送され、再び第１図に示した状態に
戻る。

なお、同期用部材４５は、前記キヤレジ４２の
固定原位置への復帰開始後、若干時間をおいて再
び前進され、次の加工用保持具組立１０ｃの突起
４４との当接を持ち、この当接により再びキヤレ
ジ４２をテーブル２と同期併行運動させ、加工用
保持具組立１０ｃ，１０ｄに対し、前記と同様に
各被加工物１３Ａ，１３Ｂ，１３Ｃの搬出入を行
なう。

また前述した搬入動作により、未加工および中
間被加工物１３Ａ，１３Ｂの供給を受けた加工用
保持具組立１０ｂの昇降板３０は、テーブル２の
回転に伴つてローラ３７が昇降用カム３８から外
れると軸３１を中心に下降し、両被加工物１３
Ａ，１３Ｂをそれぞれ対応した第１，第２の加工
用保持具１１ｂ，１２ｂの受金１４，１５上へ載
置する。この昇降板３０の下降に引続いて、クラ
ンプ片１６のローラ２６がアンクランプ片１６の
ローラ２６がアンクランプ用カム２８から外れ、
バネ２０による押圧力にて両被加工物１３Ａ，１
３Ｂを前記受金１４，１５にクランプする。

こうして第１，第２の加工用保持具１１ｂ，１
２ｂにクランプされた両被加工物１３Ａ，１３Ｂ
は、テーブル２の回転により砥石３の下を通過す
る間にそれぞれ上面を研削加工され、未加工被加
工物１３Ａは第１の加工を施こされた中間被加工
物１３Ｂとなり、他方の中間被加工物１３Ｂは第
２の加工をも施こされた加工完了被加工物１３Ｃ
となつて、第２の反転用ガイド５３および搬出用
ガイド５１に対向し、前記のような搬出動作を受
けることになる。

前述した実施例においては、第１の加工用保持
具１１上の中間被加工物１３Ｂを第２の加工用保
持具１２へ反転して移送する手段として、互いに
上方を開放した第１，第２の反転用ガイド５２，
５３をその中央に設けた軸５４および中空軸５５
を中心にして互いに独立して旋回すると、共に両
者が合わさつた状態で旋回し得るようにして一方
から他方へ中間被加工物１３Ｂを反転と同時に移
送するようにした例を示したが、これに限らず第
１，第２の反転用ガイド５２，５３を内部に中間
被加工物１３Ｂを嵌入する筒状のガイドとし、両
ガイドを中央に設けた１本の軸に固定して、該軸
を両ガイドが第１，第２の加工用保持具１１，１
２に交互に対向すべく回転させるようにしたり、
また前述した実施例における第１，第２の反転用
ガイド５２，５３のうちいずれか一方のみを旋回
させるようにして他方を固定し、旋回する側の反
転用ガイド５２または５３に中間被加工物１３Ｂ
の把持装置を設け、この把持装置で中間被加工物
１３Ｂを把持しつつ一方から他方へ移すことによ
り反転および移送を行うようにしてもよい等、
種々変更可能なことは言うまでもない。

以上述べたように本発明によれば、未加工被加
工物の搬入、加工完了被加工物の搬出および中間
被加工物の搬出、反転、移送、再搬入を行なうた
めの部材が一つのキヤレジ上にまとめて設けられ
ると共に、未加工および中間被加工物の搬入と中
間および加工完了被加工物の搬出をそれぞれ一つ
の搬入および搬出部材で行うようになつており、
さらに前記中間被加工物の反転および移送を該中
間被加工物の反転の前後の位置にそれぞれ対応し
て設けると共にその中央に位置する軸心を中心と
して少なくとも一方が旋回するようにした一対の
反転用ガイドにて行なうようになつており、１つ
のキヤレジが１回同期併行運動する間に搬出入お
よび反転等のすべての動作が合理的に行なわれる
ため、サイクルタイムを短かくでき、加工能力を
高めることができると共に、反転された中間被加
工物は次回の搬入動作により反転前にそれがあつ
た加工用保持具組立上にただちに戻されるため、
未加工被加工物の状態で搬入されてから加工完了
被加工物として搬出されるまでの仕掛り状態にあ
る被加工物の個数を削減することができ、特に加
工開始時と終了時の一部空運転状態を最少限に押
えることができ、加工能率を向上させることがで
きる。また装置の構造は簡潔であり、非常にコン
パクトであるため、経済性および省エネルギー性
に優れていると共に、前記サイクルタイムの短縮
と相まつてテーブル上の加工用保持具を相当密に
配列させることができ、この面からも加工能力を
向上させることが可能となる等の効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を立軸円テーブル型平面研削盤
に適用した一実施例を示す要部平面図、第２図は
第１図の―線による断面図、第３図は第１図
の―線による断面図、第４図は第１図のＺ矢
視による反転用ガイド部の背面図、第５図は第４
図の―線による断面図である。 １…ベツド、２…テーブル、３…砥石、１０ａ
〜ｄ…加工用保持具組立、１１ａ〜ｄ…第１の加
工用保持具、１２ａ〜ｄ…第２の加工用保持具、
１３Ａ…未加工被加工物、１３Ｂ…中間被加工
物、１３Ｃ…加工完了被加工物、１６…クランプ
片、２０…バネ、２８…アンクランプ用ガム、３
０…昇降板、３８…昇降用カム、４０…ガイドレ
ール、４２…キヤレジ、４４…突起、４５…同期
用部材、４７…復動装置、４８…ストツパ、５０
…搬入用ガイド、５１……搬出用ガイド、５２…
第１の反転用ガイドプレート、５３…第２反転用
ガイドプレート、５４…軸、５５…中空軸、６
３，６４…ピニオン、６６，６７…ラツク、７１
…搬入部材、７３…搬出部材、７５…ストツパ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方向に連続回転する円形テーブル上に未加
   工の被加物を保持する第１の加工用保持具と、中
   間加工した被加工物を保持する第２の加工用保持
   具を等配に配列し、前記テーブルの外側に設けら
   れ、前記テーブルと同一の中心の円弧ガイドに沿
   つて移動可能としたキヤリツジ上に前記第１の保
   持具に被加工物を供給する供給装置装置および前
   記第２の保持具から加工物を排出する排出装置を
   搭載し、前記キヤリツジを前記テーブルと同期し
   て往復移動せしめる駆動機構を設けた立軸円テー
   ブル型平面研削盤等において、 (a) 前記キヤレジに搭載され、前記一組の加工用
   保持具間で隣合う前記第１，第２の加工用保持
   具の中心線のなす角度の２等分線を揺動中心と
   して、同２等分線上に独立して回転できる２重
   構造の２重軸と、 (b) 同２重軸にそれぞれ固定され、前記第２，第
   １の加工用保持具の半径方向の延長上に設けた
   １組の第１，第２の反転用ガイドと (c) 前記第２重軸を介して前記反転用ガイドトを
   相互に独立して時計方向、反時計方向に駆動す
   る駆動装置と、 (d) 前記テーブルとの同期併行運動中に前記第１
   の加工用保持具と整合可能とした供給ガイド上
   の未加工の被加工物および第１の加工を終えて
   180度反転され、前記第２の加工用保持具の半
   径方向延長上の前記反転用ガイド上に載置され
   た被加工物をその延長上にある前記第１，第２
   の加工用保持具に同時に搬入する前記キヤレジ
   上の搬入装置と、 (e) 第１加工および第２加工を終えた第１の加工
   用保持具および第２の加工用保持具内の被加工
   物を前記テーブルとの同期併行運動中に第２の
   加工用保具の半径方向延長上に設けた第２加工
   を終えた被加工物搬出用ガイド上に同時に搬出
   する前記キヤレジ上の搬出装置から構成され
   る、被加工物搬出入および反転装置。