JPS6115671Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はヘツドフオンジヤツクにプラグを装着
してヘツドフオンで聴取するときはステレオ信号
として再生され、スピーカーで聴取するときはモ
ノラル信号で再生されるようにしたモノラル、ス
テレオ自動切換回路に関する。

近頃小型テープレコーダーにおいてもステレオ
化が進んできている。斯る小型ステレオテープレ
コーダーでは携帯に便利ならしめることから、小
型且つ軽量化が重視されるため、十分に大きな出
力が得られないこと、及び十分なステレオ感をも
たせることによりヘツドフオンを利用してステレ
オ再生することが行なわれている。

しかし必ずしもステレオ再生する必要がなくモ
ノラル再生で十分なことがある。そのような場合
はスピーカーで再生聴取でると便利である。

本考案は上記点を鑑みて、ヘツドフオンジヤツ
クにプラグを挿入したときはヘツドフオンにてス
テレオ再生され、ヘツドフオンジヤツクよりプラ
グを離脱するとスピーカーにてモノラル再生され
るようにしたモノラルステレオ自動切換回路に関
する。

以下本考案を図面に従つて説明をする。第１図
において、１，２は第１及び第２増幅回路、３は
ヘツドフオンジヤツクで、抵抗４，５が接続され
た出力端子６，７、プラグ（図示せず）の着脱に
て開閉されるジヤツクスイツチ８，９を有する。
１０は前記ジヤツクスイツチ８を介して第１増幅
回路１及び第２増幅回路２に両端が夫々接続され
たスピーカー、１１はジヤツクスイツチ９にて制
御されるトランジスタである。

次に本考案のモノラルステレオ自動切換回路の
動作について説明する。

(1) 先ずヘツドフオンジヤツク３にプラグを挿入
してヘツドフオンでステレオ再生を行う場合に
ついて説明する。

ヘツドフオンジヤツク３にプラグ（図示せ
ず）を挿入すると、ジヤツクスイツチ８の接片
８ａ，８ｂ及びジヤツクスイツチ９の接片９
ａ，９ｃが閉合されている。従つて端子Ａより
のＬ信号は第１増幅回路１で増幅された後、抵
抗４を経てヘツドフオンの左側に加えられる。
又端子ＢよりのＲ信号はジヤツクスイツチ９の
接片９ａ，９ｃを通つて第２増幅回路２に入り
増幅され、抵抗５を介してヘツドフオンの右側
に供給されるので、ヘツドフオンにてステレオ
再生が行なわれる。このときジヤツクスイツチ
８の接片８ａ，８ｂを経てトランジスタ１１の
ベースに抵抗１２よりの逆バイアス電圧が加え
られ、前記トランジスタ１１をオフさせ何等影
響がないようにしている。

(2) 次にヘツドフオンジヤツク３よりプラグを離
脱しスピーカー１０よりモノラル再生を行う場
合について説明する。

この場合はジヤツクスイツチ８の接片８ａ，
８ｃ及びジヤツクスイツチ９の接片９ａ，９ｂ
が閉合される。

斯る状態では端子ＡよりのＬ信号が第１増幅
回路１に加えられる一方、端子ＢよりのＲ信号
もジヤツクスイツチ９の接片９ａ，９ｂを通つ
て第１増幅回路１の入力側に加えられ、前記Ｌ
信号と混合され入力増幅回路１で増幅される。

増幅されたLR混合信号はジヤツクスイツチ
３の接片８ａ，８ｂを介してスピーカー１０の
一端に加えられる。前記増幅されたLR混合信
号は抵抗１３を通つて第２増幅回路２の負端子
にも加えられる。このときトランジスタ１１に
は逆バイアス電圧が加えられないためオンされ
ているので、前記第２増幅回路２はその出力側
に第１増幅回路１の出力と同一振幅逆相の信号
が得られ所謂BTL動作を行う。従つてスピー
カー１０には２倍の振幅のLR混増信号が加わ
つたのと同等となり、スピーカー１０を十分に
大なる信号で駆動する。

第２図は本考案のモノラルステレオ自動切換回
路の他の実施例を示す回路図で、入力側に位相反
転用のトランジスタ１４を設け、且つ回路接続を
一部変更した外は前述と同様である。

以下第２図の動作をステレオ再生とモノラル再
生との場合に分けて説明をする。

(1) ステレオ再生。

前述と同様ヘツドフオンジヤツク３にプラグ
を挿入すると、ジヤツクスイツチ８，９は図示
の状態に切換えられステレオ再生される。即ち
端子ＡよりのＬ信号はトランジスタ１４のエミ
ツタより同相で取出され第１増幅回路１で増幅
された後、抵抗４を通つてヘツドフオンの左側
に入る。又端子ＢよりのＲ信号はジヤツクスイ
ツチ８の接片８ａ，８ｂを通つて第２増幅回路
２に入り、増幅され、抵抗５を介してヘツドフ
オンの右側に加えられヘツドフオンにてステレ
オ再生が行なわれる。このときジヤツクスイツ
チ９の接片９ａ，９ｃを経由してトランジスタ
１１のベースに抵抗１５の逆バイアス電圧が加
えられるから、該トランジスタ１１はオフし、
トランジスタ１４のコレクタよりの信号が第２
増幅回路２に加えられるのを防止している。又
スピーカー１０の一端はアースされていないの
で、このときスピーカー１０に信号が加えられ
ることもない。

(2) モノラル再生。

次にヘツドフオンジヤツクよりプラグを引抜
いて、スピーカー１０にてモノラル再生を行う
場合について説明をする。

このときジヤツクスイツチ８，９は図示と反
対側に切換えられており、トランジスタ１１の
ベースに逆バイアスが加えられることがないの
で、該トランジスタ１１はオンされている。又
端子ＢよりのＲ信号はジヤツクスイツチ８の接
片８ａ，８ｃを通つて端子ＡよりのＬ信号と混
合されてトランジスタ１４のベースに加えられ
る。するとトランジスタ１４のエミツタ及びコ
レクタより同振幅逆相の信号が得られる。

前記エミツタより抽出された信号は第１増幅
回路１で増幅された後スピーカー１０の一端に
供給される。一方コレクタより抽出された信号
はトランジスタ１１を経て第２増幅回路２に加
えられ、増幅された信号はジヤツクスイツチ９
の接片９ａ，９ｂを経てスピーカー１０の他端
に供給される。

前記第１、第２増幅回路１，２の出力側には
同一振幅逆相の信号が得られBTL動作を行う
からスピーカー１０の両端は２倍の電圧が加え
られることになるので、第１、第２増幅回路
１，２の夫々の出力が小さくても十分にスピー
カー１０を駆動することができる。

本考案のモノラルステレオ自動切換回路は上述
した如く、ヘツドフオンジヤツクとプラグとの着
脱によつて開閉されるジヤツクスイツチにてスピ
ーカーを各増幅回路の出力側に選択的に接続する
とともに、前記増幅回路の入力側に接続されたト
ランジスタを制御するようにしたので、ヘツドフ
オンジヤツクにプラグを挿入したときはＬ，Ｒ信
号は各増幅回路で増幅され、左右ヘツドフオンを
駆動しステレオ再生ができる。又ヘツドフオンジ
ヤツクよりプラグを抜いたときは各増幅回路の入
力にはＬ，Ｒ混合信号が同一振幅逆相で加えれ、
出力側に増幅された同一振幅逆位相の信号が得ら
れるようにしたので、前記増幅回路の出力に両端
が接続されたスピーカーには２倍の信号電圧が加
えられることになる。従つて夫々の増幅回路の増
幅度が小さくてもスピーカーを十分に駆動するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案のモノラルステレオ
自動切換回路図である。 １……第１増幅回路、２……第２増幅回路、３
……ヘツドフオンジヤツク、８，９……ジヤツク
スイツチ、１０……スピーカー、１１……トラン
ジスタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 信号を増幅するための第１、第２増幅回路と、
   ヘツドフオンジヤツクとプラグとの着脱によつて
   開閉されるジヤツクスイツチと、前記第１、第２
   増幅回路に前記ジヤツクスイツチを介して接続さ
   れるスピーカと、前記ジヤツクスイツチにて制御
   されるトランジスタとよりなり、前記ヘツドフオ
   ンジヤツクとプラグとを結合させたとき、Ｌ信号
   及びＲ信号を夫々第１、第２増幅回路に加え増幅
   し、前記第１、第２増幅回路で増幅したＬ信号及
   びＲ信号をヘツドフオンに加え、ヘツドフオンジ
   ヤツクよりプラグを離脱したとき、ジヤツクスイ
   ツチにてＬ信号及びＲ信号を混合し、その混合し
   たＬ信号及びＲ信号を二分して、その一方の信号
   をそのまま第１増幅回路に加え、前記二分した他
   方の信号を位相反転し前記トランジスタを介して
   第２増幅回路に加え、前記第１増幅回路及び第２
   増幅回路より同振幅逆位相の出力信号を抽出し、
   これら出力信号をスピーカの両端に加えるように
   したことを特徴とするモノラルステレオ自動切換
   回路。