JPS6113610Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、間仕切パネル等のパネル取付具に
係り、特に、パネル上縁部に取り付けられて複数
のパネルを連結する頭継ぎ、パネル側縁部と壁と
の間に取り付けられてパネルを壁面に固定する壁
見切あるいはパネル側縁部に取り付けられて複数
のパネルを連結するパネルジヨイント等に関す
る。

従来、この種のパネル取付具としては、断面略
コ形状あるいは断面略Ｈ形状に形成された硬質合
成樹脂製の取付具本体の凹部内に断面略コ形状に
形成された金属製の芯材を嵌め込み、この芯材に
よつて強度と剛性を確保すると共に、硬質合成樹
脂製の取付具本体によつて表面の装飾的効果の向
上や耐水性、防錆効果等の向上を図るようにした
ものがある。

しかしながら、このようなパネル取付具におい
ては、その取付具本体と芯材とを夫々別個に成形
し、しかる後に芯材を取付具本体の凹部内に嵌め
込んで製造するものであり、しかも取付具本体に
はある程度の硬質と長さ寸法とが要求され、硬度
が高くなり長さ寸法が大きくなればなるほど、芯
材を取付具本体の凹部内内に嵌め込む作業が難か
しくなり、この芯材の嵌込み作業における作業性
が低下して製造コストが高くなるという問題があ
つた。

この考案は、かかる観点に鑑み、硬質合成樹脂
製の取付具本体の凹部内に金属性の芯材を嵌め込
む際の作業性が向上するような構造を有する間仕
切パネル等のパネル取付具を提供するものであ
る。

以下、添付図面に示す実施例に基づいて、この
考案を詳細に説明する。

第１図は、この考案の実施例のパネル取付具で
ある頭継ぎＨと壁見切Ｗとが適用されたトイレの
間仕切の例を示し、左右一対の側壁パネル６及び
これらの側壁パネル６の間に位置する隔壁パネル
７の後側縁部には夫々壁見切Ｗがねじ止めされ、
又、左右両側壁パネル６及び前壁パネル８の上縁
部には頭継ぎＨが夫々ねじ止め等の手段で取り付
けられる。第１図において、符号９はドアを示
し、１０はコーナー見切を示し、１１はジヨイナ
ーを示す。

この考案の第一実施例に係るパネル取付具で、
ある頭継ぎＨは、第２図に示すように、硬質塩化
ビニル樹脂等の硬質合成樹脂によつて断面略コ形
状に形成された取付具本体１と断面略コ形状に形
成されて取付具本体１の凹部２内に嵌め込まれた
金属製の芯材３とで構成されている。取付具本体
１は、その底壁１ａと左右両側壁４とによつて凹
部２が形成されており、底壁１ａの下面にはその
左右両側に沿つてパネル取付部１２が形成され、
これらのパネル取付部１２と底壁１ａとによつて
形成された取付凹部１３内に側壁パネル６や前壁
パネル８等のパネルＰの上縁部が嵌め込まれるよ
うになつており、又、上記パネル取付部１２の下
端と側壁４の下部とはこれらの間に溝１４を形成
するように連続しており、更に、側壁４の下端に
はパネルＰの側縁部に取り付けられた壁見切（図
示せず）を押え込む突部１５が形成されているほ
か、各側壁４はその先端部４ａが互いに接近する
方向に傾斜し、又、先端部４ａには互いに向い合
う方向に突出するフランジ部１ｂが形成されてい
る。

取付具本体１の凹部２内に嵌め込まれる芯材３
は、金属板のプレス成形して断面略コ形状に形成
されており、両側壁５の先端部５ａには互いに向
い合う方向に突出するフランジ部１７が形成され
ているほか、各側壁５の下端は底壁３ａより下方
に向けて突出する突出部１８が形成され、これら
の突出部１８が取付具本体１の左右両側に沿つて
形成された溝１４内に嵌まり込んで取付具本体１
の底壁１ａとパネル取付部１２とを挾み込むよう
になつている。芯材３の底壁３ａの外巾寸法ｄは
取付具本体１の底壁１ａの内巾寸法ｈより短寸に
形成されており、これによつて芯材１を取付具本
体１の凹部２内に嵌め込んだとき取付具本体１の
側壁４下端部と芯材３の側壁５下端部との間に間
隙ｉが形成されるようになつている。更に、取付
具本体１の左右両側壁４の先端部４ａ内側面は、
これらの側壁４が互いに接近する方向に傾斜して
ほぼ垂直になつている芯材３の左右両側壁５の先
端部５ａ外側面に接するようになつており、芯材
３が取付具本体１の凹部２内に嵌め込まれたとき
に芯材３の両側壁５先端に形成したフランジ部１
７が取付具本体１の両側壁４先端に形成したフラ
ンジ部１６に包み込まれるようにして保持され
る。

次に、第３図は、この考案の第二実施例に係る
もので、パネル取付具の他の例である壁見切Ｗを
示す。この壁見切Ｗは、硬質合成樹脂によつて断
面略コ形状に形成された取付具本体１とこの取付
具本体１を形成する底壁１ａ及び左右両側壁４に
よつて形成された凹部２内に嵌め込まれた断面略
コ形状の金属製芯材３とで構成されており、この
芯材３の底壁３ａの外巾寸法ｄは取付具本体１の
底壁１ａの内巾寸法ｈより短寸に形成され、取付
具本体１の側壁４と芯材３の側壁５との間には間
隙ｉが形成されるようになつている。又、取付具
本体１の両側壁４は互いに接近する方向に傾斜し
ており、これら両側壁４の先端部４ａにはその内
側面に段部１９が形成されていて凹部２内に嵌め
込まれた芯材３の両側壁５の先端部５ａに係合し
てこの芯材３を凹部２内に確保するようになつて
いる。尚、第３図において、符号Ｐは側壁パネル
６や隔壁パネル７等のパネルであり、２０はこの
壁見切ＷによつてパネルＰの側縁部が固定される
壁であり、又、２１は壁２０と壁見切Ｗの底壁１
ａ，３ａとの間を固定するフイシヤーアンカーで
ある。

更に、第４図は、この考案をパネルジヨイント
Ｊに適用した第三実施例を示すもので、このパネ
ルジヨイントＪは、硬質合成樹脂により断面略Ｈ
形状に形成された取付具本体１とこの取付具本体
１に形成された一対の凹部２内に夫々嵌め込まれ
た断面略コ形状の金属製芯材３とで構成されてお
り、これら芯材３の底壁３ａの外巾寸法ｄは取付
具本体１の底壁１ａの内巾寸法ｈよりも夫々短寸
に形成され、これによつて各芯材３が各凹部２内
に嵌め込まれたときに取付具本体１の側壁４と各
芯材３の側壁５との間に間隙ｉが生じ、又、取付
具本体１の各側壁４は夫々互いに接近する方向に
傾斜していると共にその先端部４ａ内側面には段
部１９が夫々形成され、各凹部２内に嵌め込まれ
た芯材３が離脱しないように保持している。

従つて、この考案のパネル取付具は、芯材の底
壁の外巾寸法を取付具本体の底壁の内巾寸法より
短寸に形成し、取付具本体の側壁と芯材の側壁と
の間に間隙が生ずるようにすると共に、取付具本
体の側壁を互いに接近する方向に傾斜し、取付具
本体の凹部内に芯材を嵌め込んだときに取付具本
体の側壁の先端部が芯材の側壁の先端部を保持す
るようにしたので、断面略コ形状あるいは断面略
Ｈ形状に形成された硬質合成樹脂製の取付具本体
の凹部内に断面略コ形状に形成された金属製の芯
材を嵌め込む際の嵌込み作業は、取付具本体の一
端部において両側壁の先端部を拡開し、この拡開
された一端部に芯材の一端部を挿入し、この芯材
を取付具本体の凹部内に押し込めばよく、このと
き、取付具本体の側壁と芯材の側壁との間には間
隙が確保されているので、たとえ取付具本体の硬
度が高く、又、長さ寸法が大きくても芯材は容易
に取付具本体の凹部内に嵌め込まれる。又、取付
具本体の側壁は互いに接近する方向に傾斜してい
るので、これらの側壁は凹部内に嵌め込まれた芯
材の側壁をその両側から押圧固定することにな
り、更に、取付具本体の側壁先端部が芯材の側壁
先端部を保持するようにしたので凹部内において
芯材は確実に保持される。

以上の通り、この考案のパネル取付具は、硬質
合成樹脂製の取付具本体内に金属製の芯材を嵌め
込む際の作業性が極めてよく、それだけパネル取
付具を安価に製造することができるほか、芯材の
外側に硬質合成樹脂製取付具本体が被覆している
ので、この取付具本体によつてパネル取付具の表
面の装飾的効果の向上を図り、かつ、耐水性や防
錆効果の向上を図ることができる。

尚、上記各実施例は、パネル取付具が頭継ぎ、
壁見切及びパネルジヨイントの場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、硬質合
成樹脂製取付具本体の凹部内に凹部内に芯材を嵌
め込んだタイプのものであれば、他のパネル取付
具についても本考案を適用できることは勿論であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のパネル取付具である頭継ぎ
と壁見切とが使用されるトイレの間仕切を示す分
解組立図、第２図はこの考案の第一実施例に係る
頭継ぎの断面図、第３図は第二実施例に係る壁見
切の断面図、第４図は第三実施例に係るパネルジ
ヨイントの断面図である。 １……取付具本体、１ａ……取付具本体の底
壁、２……凹部、３……芯材、３ａ……芯材の底
壁、４……取付具本体の側壁、４ａ……側壁４の
先端部、５……芯材の側壁、５ａ……側壁５の先
端部、ｄ……外巾寸法、ｈ……内巾寸法、ｉ……
間隙。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 断面略コ形状あるいは断面略Ｈ形状に形成され
   た硬質合成樹脂の取付具本体１の凹部２内に断面
   略コ形状に形成された金属製の芯材３を嵌め込ん
   でなり、 上記芯材３の底壁３ａの外巾寸法ｄを取付具本
   体１の底壁１ａの内巾寸法ｈより短寸に形成して
   該芯材３の底壁３ａ近傍において上記取付具本体
   １との間に間隙ｉを形成すると共に、取付具本体
   １の左右両側壁４をその先端側が互いに接近する
   方向に傾斜せしめ、上記芯材３の左右両側壁５の
   先端部５ａを取付具本体１の側壁４の先端部４ａ
   内側にて挾持したことを特徴とするパネル取付
   具。