JPS608839B2 - スチ−ムアイロン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般家庭で使用されるスチームアイロンに関す
るものである。

従来例の構成とその問題点 従来のスチームアイロンはタンク底部に設けられた滴下
ノズルを介して気化室と連絡するとともに、この滴下ノ
ズルを手動操作によって開閉し、水の供給と停止を行な
うものが一般的であった。

従って、作業者の誤使用、例えばベース面温度をスチー
ムが発生し得る適正温度より低く調節して使用した場合
、或いはベース面が十分加熱されていない状態で使用し
た場合に、気化室へ供給された水は完全に気化せず水も
れの原因となっていた。また、使用後において、タンク
内に水を残したまま滴下ノズルを開放し、水平状態に放
置すると気化室、およびスチーム穴に至る蒸気通路内に
タンク内の水が流出し、ベースを腐食させる欠点もあっ
た。このような欠点を解決するために、ベースからの熱
を感知し、気化室への水の供給を制御する方法として、
気化室内に設けられたバイメタルにより滴下ノズルを開
閉するものが考えられていた。

しかしながら、このバイメタルは熱湯やスチ−ムに常時
触れ、また乾燥されるといった繰返しもこより腐食する
とともに水垢が付着し信頼性に欠けるものであった。さ
らに、使用中もバイメタルはベースの熱を感知して滴下
ノズルを開放しているにもかかわらず、滴下ノズルから
供給される水によってバイメタルが冷却されるため、滴
下ノズルが閉塞される現象が生じて安定したスチームの
噴出が得られない欠点もあった。

発明の目的 本発明は以上のような従来の欠点を解決し、作業者の誤
使用および誤操作による不具合を防止するとともに、安
定したスチームの噴出と長期に亘つて使用できる信頼性
の高いスチームアイロンを提供するものである。

発明の構成 本発明は上記の目的を達成するために、ベースと、この
ベースに設けた気化室と、ベースの上方に配置したタン
クと、このタンクと気化室を連絡する水通路と、この水
通路と熱応動部材によって開閉する第１の開閉装置と、
手動操作によって開閉する第２の開閉装置を設けたこと
により、気化室が水を完全に気化し得る温度に達するま
でタンク内の水が気化室へ供給されないようにするとと
もに、使用後も上記温度以下になると自動的に閉じられ
るようにしたものである。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を添附図面にもとづいて説明する
。

図において、１はヒータ２が埋設されたベースであり、
気化室３およびスチーム穴４が形成されている。５は気
化室３を覆うベース蓋、６はベース１全体を上方より覆
うカバー、７はベース１の上方に設置した把手であり、
内部にタンク８が形成されている。

９は上記把手７の下面に固着されてタンク８を画成する
底板で、開□１０と、上方に突出した筒状の突出筒部１
１が形成され、この突出筒部１１の上面には支持穴１２
が形成されている。

１３は底板９の裏面に固着された水通路形成部村であり
「閉口１０および突出筒部１１の下面を覆うとともに、
底板９との間で水通路１４を形成している。

１５はベースーの気化室３外後部に形成した凹部であり
、この凹部１５内にベース温度を感知して反転動作する
反転式バイメタル等の熱応動部材ｉ６が配置されている
。

１７は凹部１５を覆う蓋であり、この蓋１７の中央には
熱応動部材１６の反転動作によって上下動するピン１８
を摺動自在に保持するガイド孔１９が形成されている。

２０は上部に閉口１０を開閉する開閉弁２１を一体に設
けた弁軸２１ａを有する第１の開閉装置であり、開ロー
０およびこの開ロー０の下方に位置する水通路形成部材
１３の閉口部２２を貫通し、バネ２３により、開閉弁２
１が閉口１０を閉じるように下方に付勢されている。２
４は水通路形成部材１３の開□部２２の下面を覆う可榛
・性のパッキングである。

上記第１の開閉装置２０はピン１８を介して熱応動部材
１６の反転動作による上下動に応動して上下動し、閉口
１０を開閉する。２５は突出筒部１１の下面に対向して
水通路形成部材１３に設けられた滴下ノズルである。

この滴下ノズル２５の下方に位置するベース蓋５には閉
口２６が形成され、滴下ノズル２５から滴下した水は、
この閉口２６を通り気化室３内に供給されるようになっ
ている。２７は突出筒部１１内を上下動し、その下端で
滴下ノズル２５の開□を開閉する開閉杵２７ａ等を有す
る第２の開閉装置であり、常時上方に付勢され、滴下ノ
ズル２５の閉口を開放しているが、上端の操作ボタン２
８を手動により下方に押圧すると開閉梓２７ａが下降し
滴下ノズル２５の閉口を閉塞する。

２９は滴下ノズル２５とベース蓋５の閉口２６を連結す
るパッキングである。

上記構成において、スチームを利用してアイロン掛けを
行なう場合には操作ボタン２８の押圧を解除し、開閉樟
２７ａを上昇し、滴下ノズル２５の開□を開放する。

ヒータ２への通電初期等のようにベースーの温度がスチ
ーム適正温度より低いと熱応動部材１６は第１図に示す
状態にあり、開閉弁２１は閉口１０を閉塞している。従
って、水通路１４内には水が流入せず滴下ノズル２５が
開放されても気化室３内へ供給されることはない。そし
て、ヒータ２によりベースーが加熱され、水を気化する
ために適正な温度に達すれば、熱応動部材１６は第２図
に示すように反転し、ピン１８を介して弁軸２１ａを上
昇させて第１の開閉装置２０により閉口１０を開放する
。この状態において、タンク８内の水は水通路１４を通
り滴下ノズル２５から気化室３へ供給され、気化室３内
で発生したスチームはスチーム穴４から排出される。も
ちろん、使用中であっても操作ボタン２８を押下げ、第
２の開閉装置２７により滴下ノズル２５を閉塞すること
によって気化室３への水の供給を停止させることは可能
であり、スチームとドライの切替えは手動操作によって
任意に行える。また、水通路１４に設けたタンク８側の
開ロー０を、気化室３側の閉口である滴下ノズル２５よ
夕り大きくすることにより、タンク８内の水を速やかに
滴下ノズル２５まで導くことができ、熱応動部材１６の
動作直後にスチームを発生することが可能である。発明
の効果 ０ 以上のように本発明によれば、ベース温度が水を気
化しうる温度より低い場合に、タンクと気化室を連絡す
る水通路を第１の開閉装置により閉じているため、タン
ク内の水が気化室へ供給されることもなくｔ誤使用等に
よる水もれやベースの腐食を防止することができるとと
もに、長期に亘つて信頼性の高いスチームアイロンが得
られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスチームアイロンの要
部断面図、第２図はスチーム発生時における同要部断面
図、第３図は同要部分館斜視図、第４図は同スチームア
イロンのベース蓋を取除いたベースの上面図である。 １……ベース、３……気化室、８……タンク、１０・・
・・・・閉口、１４・・・…水通路、１６・・・・・・
熱応動部材、２０・・・・・・第１の開閉装置、２５・
・…・ノズル（開□）、２７・・・…第２の開閉装置。 第１図第２図 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ベースと、このベースに設けた気化室と、前記ベー
   スの上方に配置したタンクと、このタンクと前記気化室
   を連絡する水通路と、前記タンクから水通路に通じる開
   口を、前記ベースの熱により動作する熱応動部材によっ
   て開閉する第１の開閉装置と、前記水通路から前記気化
   室へ通じる開口を、手動操作によって開閉する第２の開
   閉装置を設けたスチームアイロン。 ２ タンクから水通路に通じる開口を、前記水通路から
   気化室へ通じる開口より大きくした特許請求の範囲第１
   項記載のスチームアイロン。 ３ 第１の開閉装置と第２の開閉装置を互いに水平方向
   へずらせて配置した特許請求の範囲第１項記載のスチー
   ムアイロン。