JPS607776Y2 - 空気清浄器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば自動車に用いて好都合な空気清浄器に関
するものである。

従来周知のこの種の濾過エレメントは、第１図に示すご
とく、多数のひだ部１ａを有した環状の炉材１と、補強
部材３と、これらの上下端に取付けた端板４とから構成
されている。

しかしながら、上記従来のものによれば、汚染空気をす
べて炉材１に通すために炉材１の上下端の全周の全面に
端板４を取付けているので、多量の端板材料を必要とす
る。

このように従来のものは、炉材１の形状からして多量の
端板材料を要するので、濾過エレメント自身の価格も必
然的に高くなる。

そこで、本考案は上記の点に鑑み、環状炉材の形状を、
炉材の上下端の全周全面に取付けなくてもよい形状に変
更することにより、端板材料を節減できて価格的に安価
な空気清浄器を提供することを目的とするものである。

以下本考案を自動車のエンジン用に適用した実施例につ
いて説明する。

第２図乃至第７図において、１は環状の炉材で、ポリエ
ステル等の熱可塑性繊維にレーヨン等を混合させた合成
繊維を主体とする材料で作っである。

この炉材１は横断面波形形状の多数のひだ部を有した上
記材料のシートを環状にしたもので、この環状の炉材１
の外周側のひだ部の屈曲した部分の軸方向における両端
は重ね合せて超音波溶接により固着しである。

これにより、炉材１の外周側部分は袋部１ａとなる。

なお、炉材１の内周側はひだ部１０となっている。

上記環状の炉材１の製造方法を説明すると、第５図のご
とく、上記の合成繊維を主体として繊維材より成る炉材
１を加工して多数のひだ部１ｂを形成する。

次に、この多数のひだ部１ｂの１つ置きにおける屈曲部
分の両端を重ね合せるようｂ方向に圧縮し、その後この
両端面を高周波溶接により繊維材中のポリエステル繊維
を溶融して上記両端面を固着し、袋部１ａを形成する。

そして、炉材１を、袋部１ａが外周側に、ひだ部１ａが
内周側になるよう環状にし、炉材１の両端面をアルミニ
ウム製金具をかしめて固定する、２は弾性金属材（ばね
鋼）より戒るスペーサーで、このスペーサー２は炉材１
のひだ部１ｂのひだピッチを均等にするものであって、
ひだ部１ｂ間に自身の弾性力で圧着固定しである。

なお、このスペーサー２の一部は炉材１の袋部１ｂ内に
挿入しである。

３は金属製の環状の補強部材であり、この補強部材３に
は多数の貫通孔３ａが設けである。

この補強部材３は炉材１のひだ部１ｂの外側に配置しで
ある。

４は例えば単泡性の発泡ウレタン樹脂より成る端板であ
り、この端板４は炉材１の多数のひだ部１ｂの軸方向に
おける両端のみを閉塞するとともに、炉材１と補強部材
３とを一体化するものである。

５は上記構成より戒る濾過エレメント６を収納する金属
ケースで、汚染空気導入管７を有している。

８は金属蓋で、この金属蓋８はケース５に脱着自在に取
付けである。

９は環状のゴム製パツキンであり、金属ケース５の底部
ならびに金属蓋８の内面に接着固定しである。

そして、金属蓋８を金属ケース５に取付けた際の荷重で
パツキン９が濾過エレメント６の端板４に弾性的に圧着
し、この濾過エレメント６の上下の気密が保持されるよ
うになっている。

なお、上記金属ケース５は自動車エンジンの気化器（図
示しない）に固定されている。

次に、上記構成における作用を説明する。

汚染空気は第３図の矢印のごとく流れ、炉材１の袋部１
ａおよびひだ部１ｂを通って濾過され清浄になり、この
清浄空気はケース５の導入口５ａを経て気化器に送られ
る。

ところで、上記実施例においては、炉材１のひだ部１ｂ
間でスペーサー２を弾着しであるため、ひだ部１ｂ間の
ピッチを均等に揃えることができる。

また、スペーサー２はひだ部１ｂ間に弾着してあってひ
だ部１ｂの面に常にスペーサー２の弾性反力が作用して
いるため、炉材１に付着、蓄積した塵おいて炉材１の通
気抵抗が増大し、この通気抵抗による圧力差でひだ部１
ｂが変形しひだ部１ｂが密着するという不具合は生じな
い。

なお、このスペーサー２は、炉材１、補強部材３、およ
び端板４で囲まれているため、振動によって離脱するこ
とはないので、ひだ部１ｂの密着防止効果を長期に亘っ
て持続できる。

また、端板４は炉材１のひだ部１ｂの部分にだけ取付け
てあって袋部１ａには取付けてないが、この袋部１ａの
両端は固着しであるため、汚染空気が迂回して濾過され
ずにエンジンの気化器に送られることはない。

故に、端板４は炉材１のひだ部１ｂの部分にだけ取付け
ればよいのである。

本考案は上記実施例に限定されず、以下のごとく種々変
形可能である。

（１）炉材１のひだ部の屈曲部の両端を重ね合せて固着
する方法としては、炉材１の材料として熱可塑性繊維を
用いている場合、上記超音波溶接の他にマイクロ波溶接
等でもよい。

また、これら溶接法で溶融する熱可塑性繊維を用いない
場合（天然繊維）には、接着材により固着すればよい。

（２）上記実施例では補強部材３を用いているが、ケー
ス５ならびに蓋８の形状を変更することで補強部材３を
廃止することもできる。

（３）スペーサー２の材質としては、プラスチック、発
泡プラスチック等の弾性材で構成してもよく、またスペ
ーサー２を接着剤で固定してもよい。

（４）スペーサー２として炉材１の多数のひだ部１ｂの
形状に対応した多数のひだ部を有する環状のスペーサー
を用いてもよい。

かかる形状のスペーサーを用いれば、上記実施例のごと
く炉材１の多数のひだ部１ｂ間に個々にスペーサーを装
着する手間が省ける。

（５）端板４の材質としては樹脂に限らず、鉄等の金属
でも勿論よい。

（６）本考案は農業発動機等の濾過エレメントに適用で
きることは勿論である。

以上述べたように、本考案においては、横断面波形形状
に屈曲した多数のひだ部を有する環状の炉材を備え、該
炉材の両端面における外周壁領域のひだ部を互いに密着
し、かつ前記炉材の両端面における内周壁領域のひだ部
は密着せずに該領域に端板を装着し、かつ前記胛材およ
び前記端板を包含した空気清浄用濾過エレメントをケー
シング内に配置するとともに、該ケーシングと前記濾過
エレメントの両端の前記端板との間にパツキンを装着し
たから、炉材の両端面の全領域に端板を装着していない
ので、端板の材料を節減できる。

また、炉材の両端面はそのひだ部の互いが密着しである
が、この密着部は炉材の両端面側であって、その両端面
側の間のひだ部は密着していないので袋部となり、この
部分も濾過に供されるから、従って炉材の濾過面積が大
幅に低下することばない。

また、炉材の両端面には端板が装着されているから、ケ
ーシングとの間にガスケットを装着することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の濾過エレメントを示す部分破断平面図、
第２図は本考案になる濾過エレメントの一実施例を示す
部分破断平面図、第３図は第２図図示の炉材１の一部分
を示す斜視図、第４図は第３図図示のスペーサー２の全
体を示す斜視図、第５図は第２図図示ならびに第３図図
示の炉材１の製造方法の説明に供する平面図、第６図は
第２図のＡ−Ａ断面図、第７図は本考案の濾過エレメン
トの一実施例を備えた自動車エンジン用空気清浄器を示
す断面図である。 １・・・・・・炉材、１ａ・・・・・・袋部、１ｂ・・
・・・・ひだ部、１ｃ・・・・・・固着部、４・・・・
・・端板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横断面波形形状に屈曲した多数のひだ部を有する環状の
   炉材を備え、該炉材の両端面における外周壁領域のひだ
   部を互いに密着し、かつ前記炉材の両端面における内周
   側領域のひだ部は密着せずに該領域に端板を装着し、か
   つ前記炉材および前記端板を包含した空気清浄用濾過エ
   レメントをケーシング内に配置するとともに、該ケーシ
   ングと前記濾過エレメントの両端の前記端板との間にパ
   ツキンを装着した空気清浄器。