JPS607230B2 - 抗原または抗体を検出する方法 - Google Patents

抗原または抗体を検出する方法

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JPS607230B2
JPS607230B2 JP3864275A JP3864275A JPS607230B2 JP S607230 B2 JPS607230 B2 JP S607230B2 JP 3864275 A JP3864275 A JP 3864275A JP 3864275 A JP3864275 A JP 3864275A JP S607230 B2 JPS607230 B2 JP S607230B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は免疫反応を高い感度をもって検出し、標本中
の免疫反応性の生物学的粒子の濃度を決定し、特に染色
法を必要とせずに、抗原抗体反応の定量測定の肉眼に見
えるような耐久力のある記録を固体基体面上に作る方法
並びに装置に関する。
免疫反応は、抗原として知られる第1の免疫反応性の生
化学的粒子(一般に蛋白)をこの抗原に対して特定の、
抗体として知られる第2の蛋白と結合して免疫学的に錨
蛋白を作る非常に独特の生化学反応である。
動物又は人間のような生物系の中で起る免疫反応は闘病
にとって非常に重要である。生物系では、外釆の蛋白、
即ち抗原が入ると、生物系がこの抗原に対して特定の抗
体蛋白を作るが、そのメカニズムはまだ十分判っていな
い。抗体蛋白の分子は、抗原並びに抗体が結合して免疫
学的に錯蛋白を形成するように、抗原の分子のそれと相
補的な化学的な結合側面を持っている。大抵の抗原は蛋
白であるか或いは蛋白が本質的な部分であるが、これに
対して全ての抗体は蛋白である。
蛋白は分子量が大きい分子であり、即ち、可変の数のア
ミノ酸の鎖から成る重合体である。従来の免疫学(例え
ば係属中の米国特許出願通し番号第457092号、同
第266278号、同第384113号及び同第445
204号)では、任意の蛋白が単分子層としてだけ基体
の面に付着し「 この初期蛋白層には他の任意の蛋白が
付着しないと云われていた。然し、基体に吸着された最
初の蛋白に対して特に反応する蛋白は、それと免疫結合
する。上に挙げた従来技術に従って、1種の蛋白の単分
子層を吸着したスライドのような基体面を用いて、それ
に対して特に反応する蛋白があるかどうか、疑いのある
溶液を試験する医療診断装置が前述の発見に基づいて開
発されるようになった。溶液中に特に反応する蛋白が存
在すれば、溶液に露出した後、基体面には2分子の蛋白
層が形成される。溶液に特に反応する蛋白がなければ、
溶液に露出した後、基体面にはもとの単分子層しかない
。前掲の従釆技術には、生物学的粒子の単分子層と2分
子層とを識別する光学的、電気的及び化学的な手段が記
載されているが、その感度並びに経済性は異なる。生物
系は外来の蛋白が侵入したことに応答して抗体を作るの
で、生物系がどんな抗原にさらされたかを判断する上で
、生物系の中にある抗体を検出することは医療診断の上
で価値がある。
抗体の診断用検出の典型的な例は、ヒトの血清中の梅毒
又は淋疾に対する抗体の検出である。逆に、生物系中の
或る抗原を検出することも医療診断の上で価値がある。
抗原を医療用に検出する例としては「妊娠試験として尿
中のHCG蛋白分子の検出、並びに供血者の血液中の肝
炎に関連した抗原(HAA)分子の検出がある。このよ
うな診断試験を行なうには、免疫反応性を持つ1対の適
当な蛋白を求めなければならない。
抗体蛋白の源としてこれ迄に知られているのは生存中の
生物系だけである。更に具体的に云うと、現在では、外
来の蛋白が入ったことに対して免疫反応を持つことが知
られているのは脊椎動物門だけである。例えば「対応す
る抗原に対してさらされた動物並びに人間の血清中には
多くの抗体が見出される。然し、多くの抗原は研究室の
培養でも制御自在に作ることが出来る。然し、或る抗原
、例えば肝炎に関連した抗原は、現在のところ、抗体と
同じく、生存中の高等生物系からしか得られない。免疫
学の分野では、抗体分子が、それが外来の蛋白となるよ
うな脊椎動物系に入れられると、抗原として作用するこ
とが知られている。
この為、このような脊椎動物系では、所定の抗体に対し
て特に反応する抗体を容易に作ることが出来る。現在の
やり方では、免疫反応性の生物学的粒子の収集並びに純
化並びに診断用の利用は、免疫学的な銭化反応によって
起る蛋白の沈降又は凝集特性に頼っている。このような
診断利用の昔からある例は、血液の見本を血清抗体と混
ぜ、血液の見本中にどんな凝集が起るかを観察して血液
型を決める血液型分類である。免疫反応性の生物学的粒
子の別の診断利用は、現在抑制試験として実施されてい
るHCG蛋白妊娠試験である。この試験は、或る量の抗
日CG血清を尿の標本に混合することによって行なわれ
る。予め調製した尿の標本中に、HCG蛋白で被覆した
複数個のポリスチレンの玉を入れる。尿の標本にHCG
蛋白が存在しない場合、その場合にだけ、ポリスチレン
の玉が凝集する。尿の標本にHCG蛋白が存在しないと
、ポリスチレンの玉の上でHCG蛋白が尿の標本中に予
め入れておいた抗日CG血清と錆化し、玉が凝集する。
これに対して尿の標本中にHCG蛋白が存在すると、そ
れが予め入れておいた抗日CG血清と鎧化し、入れてお
いた抗血清は玉上のHCG蛋白と錆化してそれを凝集さ
せることが出来ない。更に、肝炎に関連した抗原の検出
のような他の種類の蛋白の診療試験の場合、試験の感度
を更によくし「抗体又は抗原の濃度が測定出来るように
することが非常に望ましい。凝集試験の欠点は、使う粒
子が、免疫学的な凝集とは何等関係のない種々の理由で
凝集する傾向があり、この為試験の信頼性が低下するこ
とである。典型的には、凝集試験は熟練者が非常に注意
して行なうが、それでも時たま診断の誤りが起ることが
ある。従来、酢酸セルローズの膜並びにゲル中で免疫実
験が行なわれた。
この場合、抗体並びにその抗原を含む標本を湿った膜の
相異なる区域(又はゲル中の井戸形すなわち凹形の穴(
以下、単に「井戸」と呼ぶ)に適用し、互いに接近する
ように拡散させ、錯蛋白の沈降線を形成した、然し、こ
のような従来の実験では、試験の感度は望む程高くはな
く、免疫反応によって得られる沈降線は、酢酸セルロー
ズの膜又はゲルを、アカデミック・プレス社から発行さ
れたC.A.ウィリアムズ及びM.W.チヱーズ共編の
本「メソツズ・イン・イミューノロジー・アンド・イミ
ユーノケミストリ一」第m巻第153頁及び第169頁
に記載されるアミド・ブラックのような蛋白物質で適当
に染色するまでは、肉眼には見えない。この染色法は、
このような生物学的粒子を検出する方法に更に1工程を
加えるものである。その上、ゲル中に沈降線を形成する
ことは、それを保存しておく時間中に、ゲル中で望まし
くない細菌の成長が起り易いと云う点で欠点がある。上
に述べた従来の基体(スライド)は免疫反応性の生物学
的粒子の2分子層を検出する点では満足な性能を持つが
、そこに記載される基体は2重拡散法にはあまりよく適
していない。
更に、上に述べた基体(スライド)は免疫反応性の生物
学的粒子の2分子層を検出する点では満足な性能を持つ
が、時間を計測する方法によらない時は、基体上の第2
の単分子層を形成する生物学的粒子の溶液中に於ける濃
度をそれ自体で表示するものではない。
メタラィズ則ち金属化したスライドだけを使っても、血
液の見本のような標本中に於ける第2の粒子の濃度を決
定する手段にはなかなかならないことに注意されたい。
「フェデレーション・ブロシーディングズ」誌第3岱登
第5号(1971年9月一10月号)のL.ブローマン
他の論文「ィンタアクションズ・アマング・ヒューマン
−ブラツド・プロテインズ・アツト・インタフヱイセズ
ハ並びに「ジャーナル・オブ‘イミュ−/ロジカル・メ
ソツズ3」(1973王)、第227頁乃至第232頁
所載のA.L.アダムズ他の論文「スリー・シンフル・
ウエイズ・ツウー・デイテクト・アンチボデー・アンチ
ゲン・コンプレックス・オン1フラット・サーフェセズ
」に記載される陽極酸化したタンタルのスライドでも同
様な欠点が起る。これは特に肝炎の検出に於て、前掲米
国特許出願通し番号第445204号に記載されるイン
ジウム−金合金と酸化インジウムのスライドより感度が
劣る。従来のメタラィズしたスライドに関する別の論文
は、「フィジイオロジカル・ケミストリ−・アンド・フ
ィジィックス」誌5(1972王)、第243頁乃至第
258頁所載のアレキサンダ・ロセンの論文「ィミュー
ノロジツク・アンド・ェンチマテイツク・リアクシヨン
ズ・キヤリード・アウト・アツト・ア・ソリツド・リキ
ツド・インタフエイス」である。簡単に云うと、この発
明では、その目的に従って、免疫反応の結果としてメタ
ラィズした固体面上に形成される鍵蛋白の沈降線を直接
目で観察することにより、試験溶液中の第2の免疫反応
性の生物学的粒子を検出する方法並びに装置を提供する
この為、メタラィズした面を持つ基体を、最初に、湿気
を持たせたセルローズの膜、又はゲル、又は硝子のスラ
イドのような上にかぶさる都材によって局限された或る
量の湿気のような定着湿気層で覆う。次に、免疫反応性
の第1の生物学的粒子を含む第1の溶液の標本を定着湿
気層の上に、例えば湿った膜の第1の選ばれた区域、又
はゲル或いは局限された湿気の場合は第1の井戸に次積
し、その後或いは同時に、第1の粒子に対して特定の第
2の生物学的粒子を含む疑いがある試験溶液の標本を、
第1の区域から隔たる第2の選ばれた区域又は第2の井
戸の所で定着湿気層の上に沈種する。次に2つの標本を
定着湿気層を介して定着湿気層の下方にある面まで拡散
させる。この拡散の際、生物学的粒子が定着湿気層を透
過し、拡散した第1及び第2の生物学的粒子の交差部に
鍵蛋白の沈降線が形成される。この沈降線は目で見るこ
とが出来、染色剤を使わなくても、肉眼で観察した時、
背景に対して良好なコントラストを持つ。更に、検出さ
れた免疫反応の、耐久力を持つ記録が形成される。拡散
過程の間、装置を温室内に保つ。
第2の生物学粒子が、従釆の2重拡散法を用いて得られ
るよりずっと高い感度で検出されることが注目される。
上に述べた固体面の典型的な例としては、顕微鏡用のス
ライド、硝子板又は皿、プラスチックの板又は皿等があ
る。更に、この発明の方法を利用すると、試験溶液中の
免疫反応性を持つ第2の生物学的粒子濃度を、直接目で
観察することによって、決定することが出来る。
この決定を行なうには、免疫反応性の第1の生物学的粒
子を最初にメタラィズした基体の面上に吸着させ、その
第1の単分子層を形成させる。その後、上に述べたよう
な定着湿気層を単分子層で被覆された基体の上に設ける
。湿気を局限する場合、1滴の水によって、単分子層を
形成したメタラィズした基体と局限部材との間の領域を
毛管作用によって湿らせる。次に定着湿気層を、第1の
粒子に対して特定の第2の生物学的粒子を含む疑いがあ
る試験溶液の標本に対して露出する。試験溶液中に第2
の粒子が存在すると、第1の層の上に第2の単分子層が
形成され、背景に対し、並びに第2の層の区域が第2の
生物学的粒子の濃度に関係する所では、良好なコントラ
ストをもって、肉眼にも見える。定着湿気層を標本に対
して露出するのは、定着湿気層の性質に応じて、1滴の
標本をある区域の上に沈積するか、井戸の中に次積する
か、或いは局限部材中の孔に汝贋することによって行な
う。更に、標本は湿気層の縁に沈積することが出来る。
この代りに、上側にかぶせる部材によって湿気を局限す
る場合には、この上側にかぶせる部材、例えば上側スラ
イドの孔から試験溶液を強制的に流すことにより、第2
の層がずっと早く形成される。
この溶液はスライドの縁に沿って装置から出て来るか、
或いは上側スライドの下面に形成された細い溝路の端か
ら出て来る。この代りに、1対の電極を直流電圧源に接
続し且つ上側スライドの下面に形成された溝路の両端に
配置して、生物学的粒子が電界に沿って移動するように
することにより、第2の層を電気泳動法によって速やか
に形成することが出来る。どの場合も、第2の粒子の濃
度が2重層の寸法又は面積に関係する。この発明の新規
な特徴は特許請求の範囲に具体的に記載してあるが、こ
の発明の構成並びに作用は、その他の目的及び利点と共
に、以下図面について説明する所から、最もよく理解さ
れよう。
第IA図及び第IB図には、免疫反応を検出するこの発
明の第1の実施例に従って構成された装置が示されてい
る。特に、この第1の実施例の装置は、小さな硝子、金
属或いはプラスチックの皿又は盆のような適当な容器1
0、或いは適当な固体材料で作られたその他の形式の容
器で構成される。この容器がその内部に液体媒質を収容
する為の大体垂直方向に伸びる舌片部分を有する。金属
粒子が容器10の内側底面に蒸着され、金属粒子の不連
続層亀1を形成して、容器10の内側にメタライズ面を
設ける。容器10のメタラィズの典型的な例を挙げると
、2000乃至4000オングストローム程度の平均の
厚さを持つインジウムの玉則ち小球状粒子の不連続層で
ある。この代りに、容器10の面のメタラィズに、1種
類の金属、2種類の金属の合金、又は1種類の金属或い
は2種類の金属の合金にこの一方の金属の酸化物被膜を
用いたもの)連続的な被膜を利用してもよい。合金でメ
タライズする1例として云うと、便利な合金はインジウ
ムと金の合金である。1種類の金属と酸化物とでメタラ
ィズする典型的な例としては、インジウムの厚さ数百オ
ングストロームの酸化インジウムの被膜或いはニッケル
と酸化ニッケルを用いる。
2種類の金属の合金とこの一方の金属の酸化物被膜とで
メタライズする典型的な例としては、金一インジウム合
金と、酸化インジウムの被膜とを用いる。
この場合、前掲米国特許出願通し番号第445204号
に記載するように、メタラィズはインジウム粒子の連続
層又は不連続層として作られる。メタラィズした容器1
0を次に適当な支持体の上に配置し、そのメタラィズ面
を1ミリ未満の深さで覆うのに十分な少量のゲルを容器
10に注入し、こうして厚さ1ミリ禾満のゲルの定着湿
気層12を形成する。
免疫反応試験に適した最も普通のゲルは寒天及びアガロ
ーズである。容器1川こ注入されるゲル溶液は、前掲の
著書「メソッズ。イン・イミユノロジー・アンド・イミ
ユーノケミストリ一」の第14刀頁及び第148頁に記
載されるように、試験に用いる生物学的粒子の溶液に応
じて、塩溶液、蒸溜水溶液又は緩衝溶液であってよい。
ゲルが凝固した後、前掲の著書の第149頁に記載され
る任意の普通の方法で、ゲルの薄層12の中に密な間隔
の複数個の井戸13a乃至13eを形成する。この発明
と前掲の著書に記載されるようなゲル装置に於ける従来
の拡散との主な違いは、次の通りである。
m この発明の装置は、(沈降線がゲル内にも形成され
るが)生物学的粒子の免疫反応によって生ずる可視的な
沈降線がメタラィズ面上に形成されるので、メタラィズ
した固体面を必要とするが、従釆の装置では、メタラィ
ズした固体面を記載したものはなく、むしろ単にゲル層
を支持する手段が記載されている。
〔2) この発明では、ゲル層が従来のゲル層よりずっ
と薄い。
従来の場合は厚さが少なくとも1ミリであり、前掲の著
書では1乃至3ミリの範囲であると記載されているが、
この発明の定着湿気層は1ミリ未満である。この厚さの
目立った違いは、この発明の装置では、定着湿気層とし
てのゲルが単に拡散用に利用され、即ち免疫反応性の生
物学的粒子の標本がメタラィズした固体面に沿って拡散
して、再現性を持つ沈降線を形成出来るように、湿気を
不動状態に保つ為に用いられるのに対し、従来の装置で
は、沈降線がゲル内に形成され、その為、目に見えるよ
うな十分太い沈降線を形成する為に一層厚いゲル層を必
要とする事実によるものである。{31 上の‘2}に
挙げたことの結果として、この発明で形成される沈降線
は免疫反応の耐久力のある、且つ永久的な記録となり、
目で見るのに染色を必要としない。
従来の装置では、沈降線が肉眼で見えるようにする為に
は、ゲルを染色を必要とする場合が多く、染色をした場
合でも、この発明の場合よりも線と背景との間のコント
ラストがずっと劣る。■ この発明では、井戸が完全に
ゲル層を通抜けて形成される。
前掲の著書の第151頁に記載されるように、従釆の装
置では、井戸の底は、その上にゲルを支持する板の表面
から密封しなければならない。この発明の装置は井戸の
底を容器10のメタライズ面から密封しても満足に作用
するが、このように井戸の底を密封することは必要では
なく、この出願の全ての図面に示すように、井戸がゲル
層を完全に通抜けるように形成する方が好ましい。井戸
に関するこのような大きな違いは、この発明の装置では
、可視的な沈降線がメタラィズした固体面上に形成され
るのに対し、従来の方法ではゲル自体の内部に形成され
ることによるものである。ゲル層12の中に形成された
井戸13a乃至13eは断面が大体円形であって、直径
が大体等しく、1ミリと云うように小さくても数ミリと
云うように大きくてもよい。
井戸の中に免疫反応性の生物学的粒子の標本を沈積する
直前の装置が第IA図及び第IB図に示されている。第
3A図及び第3B図には、メタラィズした固体面を構成
する都材が、米国特許出願通し番号第445204号に
記載されるようなメタラィズした基体又はスライドであ
るこの発明の装置の第2の実施例が示されている。特に
基体30が略平坦な上面を持ち、金属、硝子、プラスチ
ック又は同機な適当な材料で作られる。基体30‘ま、
顕微鏡の普通のカバー・ガラスのような硝子のスライド
であるのが好ましい。基体30の平坦な上面を前掲米国
特許出願に記載するようにしてメタラィズする。この1
例として云うと、メタラィズは、‘1}不連続層、即ち
典型的な例としてはインジウムを使うが、金属の粒子又
は玉、又は■インジウムの玉の第1の層に薄い金の被膜
を重ねたもの、又は‘31インジウムの玉の層(或いは
一定の厚さを持つインジウムの連続層)の上に金の薄膜
をかぶせ、これをインジウムと合金化し、且つインジウ
ムの酸化物の薄膜を設けたもの、又は【4)ニッケルの
ような金属とその酸化物の被膜とで構成することが出来
る。インジウムの粒子でメタライズするのは、大体寸法
が均一な粒子を使う時に好ましい場合が多く、これに対
してインジウム−金の合金と酸化インジウムで被覆した
基体は、肝炎の試験をする時等のように、寸法が非常に
異なる粒子に対して好まし・場合が多い。インジウムの
粒子の不連続層でメタラィズする場合は、硝子又はプラ
スチックのような透光性基体材料を使う必要があり、基
体の面上に蒸着されるインジウムの粒子は1000オン
グストローム程度の直径を待つが、粒子の直径が可視光
の波長の半分より大きな程度になる限り、粒子の寸法が
正確に幾らでなければならないと云うことはない。イン
ジウムの粒子でメタラィズした場合の色は明るい茶色で
ある。インジウム−金合金と酸化インジウムとでメタラ
ィズした場合、インジウムの厚さは最初に沈積した時に
金の厚さの大体2倍(インジウムの厚さが約2000△
、金が約1000A)であり、酸化インジウムの被膜を
数百オングストロームにして、こう云う被膜の青銅色が
得られる。前掲米国特許出願通し番号第445204号
に記載されるように、金属インジウムの酸化の程度によ
り、酸化被膜の色が決まり、この為、酸化の程度をいろ
いろ変えると、生物学的粒子の各層の厚さが異なる場合
、感度の異なる違う色のスライドが得られる。基体30
の上面のメタラィズ被覆31がインジウムのような第1
の金属の玉だけで形成されるか、或いはこの金属の玉と
、金のような第2の金属の被膜とインジウムの酸化物被
膜とで形成される場合、このメタラィズ被覆の上面は幾
分不規則になる。
この代りに、一定の厚さを持つインジウムの連続層でこ
のメタラィズ被覆を形成する時、金及び酸化インジウム
の被膜は略平坦な上面を持つ。この発明では、いづれの
種類のメタライズした基体30でも使うことが出来る。
基体30は1′狐寸平方と云うように小さくてもよい。
基体のメタラィズ並びにその製法の詳細は明細書の最初
に挙げた係属中の米国特許出願に記載されている。メタ
ラィズした基体30を用いる装置は、最初の実施例と同
じようにして作られる。即ち、ゲルの薄層12(1ミリ
未満)が基体のメタラィズ面の上に形成され、2つ又は
更に多くの井戸13a,13bが、好ましくはゲル層を
完全に通抜けるように形成される。第5A図及び第58
図には、免疫反応を検出するこの発明の第3の実施例に
よる装置が示されている。
特にこの装置はメタラィズした基体10と、基体部材の
メタラィズ面の少なくとも一部分を覆う定着湿気層11
としての湿らせたセルローズ膜とで構成される。基体1
0‘ま略平坦な上面を持ち、金属、硝子、プラスチック
又は他の同様な材料で作られる。基体10は、商業的に
入手し易い顕微鏡用の普通のカバー・ガラスのような硝
子のスライドの形にすることが好ましい。基体10の平
坦な上面をこの発明の第1及び第2の実施例について述
べたようにメタラィズする。例えばこのメタラィズは{
1}不連続層、即ち典型的な金属としてはインジウムを
使うが、金属の粒子又は玉、又は■インジウムの玉の第
1の層に金の薄膜を重ねたもの「又は【3}インジウム
の玉の層(或いは一定の厚さを持つインジウムの連続層
)の上にこのインジウムと合金化して金の薄膜を設け、
更に酸化インジウムの薄膜を設けたもの、又は‘4}ニ
ッケルのような金属とその酸化物被膜で構成することが
出来る。インジウムの粒子でメタライズするのは、生物
学的粒子が大体同じ寸法である場合に好ましい場合が多
く、これに対してインジウム−金合金と酸化インジウム
で被覆した基体は、肝炎の試験をする時等のように、粒
子の寸法が非常に違う時に好ましい場合が多い。前に述
べたように、インジウム粒子の不連続層でメタラィズし
た場合には、硝子又はプラスチックのような透光性基体
材料を使う必要があり、基体に蒸着されたインジウム粒
子は1000△程度の直径を持つが、粒子が可視光の波
長の大きな部分に等しい直径を持つ限り、粒子の寸法が
幾らでなければならないと云うことはない。インジウム
粒子でメタラィズした場合の色は明るい茶色である。イ
ンジウム−金合金と酸化インジウムでメタラィズした場
合、インジウムの厚さは最初に沈積した時、金の厚さの
大体2倍(インジウムの厚さが約2000△、金が約1
000A)であり、酸化インジウム被膜は数百オングス
トロームにして、こう云う被膜の青銅色が得られるよう
にする。前掲米国特許出願通し番号445204号に記
載するように、第1の金属の酸化の程度により、酸化被
膜の色が決まり、この為酸化の程度を種々変えることに
より、生物学的粒子の異なる厚さの層に対し、感度が異
なる違う色のスライドが得られる。基体10の上面のメ
タラィズ被覆10bをインジウムの玉、又はインジウム
−金の合金と酸化インジウムの被膜で形成する場合、こ
のメタラィズ被覆の上面は幾分不規則になる。
この代りに、こう云うメタラィズ被覆を一定の厚さを持
つインジウムの連続層、金及び酸化インジウムの被膜で
形成する時、この被覆は上面が略平坦である。この発明
では、いづれの種類のメタラィズした基体10でも利用
することが出釆る。この発明の他の実施例でも、同じこ
とが云える。セルローズの膜11はセルローズ又はセル
ローズ’アセテートのようなセルローズ誘導体の非常に
薄い適当な膜であり、普通の任意の炉紙のような多孔質
の紙又は単にティッシュ・ペーパーであってよい。膜1
1の寸法は基体10と同じでも違っていてもよい。膜1
1は便利に使うこが出来る範囲でなるべく薄くし、その
厚さは1ミリ未満にし且つ従来の2重拡散法で用いられ
ていた紙の厚さより薄くする。典型的な用透では、この
発明の装置を説明する便宜上、膜11を基体10より長
さ並びに幅が小さいものとして示す。基体10は0.印
寸平方と云う位に小さくてもよい。基体のメタライズ方
法並びにその製法の詳細は、前に挙げた係属中の米国特
許出願に記載されているので、これらの出願を参照され
たい。セルローズの腰11は、基体10の上に配置する
前又は後に湿らせる。
膜11は、その下面全体に沿ってメタラィズ面と接触す
るように、十分な注意を払ってメタラィズ面上に滑らか
に配置すべきである。組立てた後、定着湿気層を持つ基
体を温室内に配置し、免疫反応性の第1の生物学的粒子
を含む第1の溶液の標本を第1の井戸、例えば、定着湿
気層がゲルである場合は中心にある井戸13a内に沈積
するか、又は定着湿気層が湿らせたセルローズ膜である
場合は第1の選ばれた区域の上に次債する。
こ)で説明する各々の標本は、対応する溶液の1滴又は
更に多くの滴で構成することが出来る。第1の標本を定
着湿気層(例えば第IA図の井戸13a又は第5A図の
膜11の上)に沈積した直後に、或いは同時に、試験溶
液の標本、即ち第1の粒子に対して特定の免疫反応性の
第2の生物学的粒子を含む疑いがある第2標本を定着湿
気層の上(例えば第IA図の井戸13c,13bの中又
は第5A図の膜11の上)に第1の標本から隔て)沈積
し、2つの標本が層の中を拡散するのに任せる。一般に
第1の溶液及び試験溶液は他の(特定以外の)生物学的
粒子をも含んでいる。
典型的な例としては、第1の溶液は兎の抗血清であり、
試験溶液はヒトの血清である。標本が定着湿気層の中を
拡散する間、第1の標本中にある第1の生物学的粒子並
びにその他の(特定以外の)生物学的粒子が層内を拡散
し、メタラィズした固体面(例えば第IA図の11、第
4B図の31又は第5B図の10b)に吸着され、その
上にこの粒子の単分子層(例えば第2A図の13a′又
は第6A図の12a′)を形成する。同様に、試験溶液
中にある又は第2の標本中にある任意の第2の粒子並び
にその他の(特定以外の)粒子が膜内を拡散し、メタラ
ィズされたスライドの面上に吸着され、その上にこの粒
子の単分子層(例えば第2A図の13b′又は第6A図
の13a)を形成する。拡散した標本が交差する領域で
は、鍔蛋白の沈降線(例えば第2A図の15、又は第4
A図の14又は第6A図の14)が形成される。これは
何層かの厚さであって、第1及び第2の粒子の免疫反応
によって生ずる。定着湿気層(例えばゲル12又は膜1
1)を標本が拡散するのは半径方向外向きであって、円
形模様を形成し、沈降線は粒子の種類並びにその濃度に
応じて、直線又は曲線になる。拡散が完了して沈降線が
形成されるまでの時間は、関係する第1及び第2の生物
学的粒子の種類、夫々の溶液に於ける各粒子の濃度、定
着湿気層上にある標本の温度並びに間隔の関数である。
即ち、標本の間隔が密であれば、2つの拡散の交差は一
層早く起り、その為、標本が更に遠く隔たっている場合
より、沈降線が一層早く形成される。標本は数ミリと云
う位にごく僅か隔て)導入してもよい。標本が拡散して
沈降線を形成するまでの時間は一般的に数時間であるが
、雷気泳動又は溶液の加圧を利用すれば、この過程は数
分間までに速めることが出来る。定着湿気層の湿潤剤は
蒸溜水、塩溶液又は標本と反応しないような緩衝溶液で
あつてよく、層内で標本の制御された拡散が起り、こう
して再現性のある結果が得られるように、この湿気は不
動に保つ。基体のメタラィズ面上に沈降線が形成された
後、定着湿気層、ゲル12又は膜11を基体の面からは
がし、沈降線が付着している基体の面を典型的には蒸溜
水で洗族し、好ましくは室温で基体に空気を吹きかける
ことによって乾かす。
次に基体のメタラィズした固体面を目で検査する。この
検査は肉眼で直接観察すればよく、メタラィズ面Zから
反射され又はメタラィズ面を透過する光を観察する。例
えば、インジウム粒子でメタラィズした場合は、透過光
によって観察するが、インジウム−金合金と酸化インジ
ウムでメタラィズした場合は、反射光で見る。沈降物の
色は主にメタラィ」ズ面の色に関係する。鍔蛋白の沈降
線は肉眼で見ることが出来、背景に対して良好なコント
ラストを持ち、従来の2重拡散法で得られるよりずっと
高い感度で生物学的粒子が検出される。
更に、従来の2重拡散法と異2なり、沈降線と背景との
間のコントラストが従釆の場合よりずっと良いので、沈
降線の染色を必要としない。前に述べたように、この発
明の装置の感度は従来の他の2重拡散法、特に前掲の著
書「メンツ2ズ・イン。
イミユノロジー。アンド・イミユノケミストリー」第3
巻に記載される方法の感度よりずっと高い。その為、検
出出来るようにするのに、ごく僅かな量の生物学的粒子
が存在するだけで・よい。
3この発明の別の利点は、メタ
ラィズ面上の沈降線が検出された免疫反応の耐久力があ
る記録となることである。上に説明した検出方法では、
第1の溶液が第1の生物学的粒子を含む既知の溶液であ
ると仮定し3た。
この代物こ、第1及び第2の溶液の両方が、第1及び第
2の粒子を含む疑いがある試験溶液であってもよい。こ
の場合、沈降線が形成され)ば、これらの粒子が実際に
夫々の溶液中に含まれていたことが判るし、沈降線が出
来なければ、一子方又は両方の溶液が夫々の粒子を含ん
でいなかったことが判るだけである。既知の溶液が第1
の粒子を含む場合〜 この第1の粒子は実験室の培地で
作ってもよいし、或いは前に述べたように生存中の高等
生物系から取出してもよく、非常に純粋にした形で商業
的に利用出来るし、もし商業的に入手出来なければ、化
学的に純粋にすることが出来る。第1の生物学的粒子の
典型的な溶液は、水、又は第1の生物学的粒子にとって
適切であってそれと反応しないその他の液体の塩溶液、
又はヒトの血清の見本であってよい。前に第1及び第2
の生物学的粒子と呼んだ生物学粒子は、容易に成長させ
又はその他の方法で単離して収集することが出来るが、
又はヒトの血清或いはその他の試験溶液に存在する抗原
、抗体、ビールス、細菌、ホルモン、酵素又はその他の
生物学的粒子であってよい。
上に説明した方法並びに装置によって検出される特定の
生物学的粒子の典型的な例としては、第1の生物学的粒
子が肝炎B抗原(HBAg)、第2の生物学的粒子とし
て肝炎に対する抗体(HBAb)がある。多くの場合、
第1の粒子の標本は、HBAgのような特定の抗原を含
む標本である。
この場合、試験溶液は肝炎Bを持つ疑いがある患者から
とったヒトの血清の1滴であり、それに対する直接的な
試験で、沈降線14又は140を直接目で観察すること
により、抗体(HBAb)の存在が検出される。この代
り‘こ、第1の標本中の粒子が特定の疾病に対する抗体
であってもよく、直接的な試験で、血清見本中のこのよ
うな抗体に対する抗原の存在がこの発明の検出試験によ
って判断される。この発明の装置を用いて、免疫反応性
の特定の生物学的粒子を検出する間接又は抑制試験を行
なうことも出来る。抑制試験の原理は、第1の粒子がも
し十分な量だけ存在すれば、溶液中の自由な第2の粒子
を中和すると云うことである。即ち、抑制試験では、H
BAg粒子がもし十分な量だけ存在すれば、溶液中の肝
炎Bに対する自由な抗体を中和する。この反応により、
試験標本が定着湿気層の上に沈積された時、抗体がHB
Agと観察し得る鈴体を形成することが防止される。抗
原、特にHBAgに対する抑制試験は次のように行なわ
れる。
HBAgの既知の溶液の標本を定着湿気層の上に沈積し
、溶液中に存在するHBAg及びその他の粒子を前に述
べた直接試験の場合のように、基体のメタラィズ面上の
単分子層として吸着させる。試験しようとするヒトの血
清の見本をバィアル又はその他の適当な容器内でHBA
bの溶液に加えることにより、試験溶液を調製する。次
に、ヒトの血清の見本中に抗原が存在する場合、HBA
bがヒトの血清中のHBAgと錆体を形成するのに十分
な期間の間、バィアルを保存しておく。バィアルを蝿拝
して錆体を作る速度を高めることが好ましい。最後に、
試験溶液の標本を定着湿気層の上に枕積し、標本が拡散
するのに適当な期間の後、定着湿気層(例えばゲル12
又は膜11)を基体から取外し、金属面を目で検査する
。抑制試験の結果は直接試験と反対である。即ち、ヒト
Zの血清の見本中にHBAgが存在すれば、沈降線は出
来ないが、こう云う・沈降線が出来れば、ヒトの血清の
見本中にHBA数ミないことを表わす。HBAbを検出
する抑制試験は、HBAgに対する抑制試験と同様に行
なわれるが、各々の工程で抗Z体の代りに抗原を用い、
抗原の代り}こ抗体を用いることは云う迄もない。上に
述べた肝炎試験では、HBAbは肝炎Bを持つことが判
っている患者の血清からとることが出来る。
或いは、山羊、兎又はその他の適当な動物2にHBAg
と共にそれを注射し、2週間と云うような適当な潜伏期
をおき、その後この動物から特定の抗体を含む血液を取
出し、血液の他の粒子から抗体を分離することによって
作ることが出来る。第1の溶液が第1の生物学的粒子を
含むことが判っている場合、第1の溶液の標本を定着湿
気層の中心に汝糟し、第2の生物学的粒子を含む疑いが
ある種々の試験溶液の標本をこの第1の沈糟部を取巻く
ように定着湿気層の上に次積することが出来る。この後
、(種々の)試験溶液中に十分な濃度で第2の粒子があ
れば、最初に沈積された中心の溶液が外向きに拡散して
、その後に沈積された種々の試験溶液と交差する所で、
直線又は曲線の沈降線が形成される。こうすることによ
って、試験溶液中に第2の生物学的粒子があるかどうか
を試験出来る。第1の中心溶液が第1の生物学的粒子を
含むことが判ってい、周囲にある試験溶液の内の1つが
既知の濃度の第2の粒子を含む場合、最初の中心の溶液
と濃度が判っている周囲の試験溶液との間でメタライズ
面上に形成される沈降線の相対位置が基準となり、第2
の生物学的粒子を含む疑いがある試験溶液が第1の中心
の溶液と反応する結果として形成される他のあらゆる沈
降線の相対位置をこの基準に対して比較し、これらの試
験溶液中にある第2の粒子の濃度を決定することが出来
る。
即ち、第1の中心の標本と未知の試験溶液との沈降線の
位置が、基準の沈降線よりも中心の溶液に近ければ、こ
れは、この試験溶液中にある第2の粒子の濃度が基準の
濃度より高いことを示す。この(濃度)試験では、周囲
に設けられる試験溶液の次債部は第1の中心の次債部か
ら等距離にする。上に述べた所から、第1の生物学的粒
子と、この第1の粒子に対して特定の調べようとする第
2の生物学的粒子との間の免疫反応の結果として銭蛋白
の沈降物がその上に形成される固体部材のメタラィズ面
を直接目で観察することにより、この発明が、試験溶液
中にある免疫反応性の生物学的粒子を検出する為に、改
良された2重拡散方法並びに装置を利用出釆るようにし
たことが理解されよう。
この発明の方法並びに装置は、標本を拡散させる為に、
固体部材の面上に定着湿気層だけを配置すればよいと云
う点で、非常に簡単である。更に、この発明で用いるメ
タラィズされた部材が感度が高い独特の性質を持つこと
により、直接目で観察することによって、沈降線を検出
する為に定着湿気層又は基体を染色する必要がない。こ
の発明の装置で用いる定着湿気層は、従来使われている
よりずっと薄くすることが出来る。これはこの発明では
単に標本の拡散だけに使われるが、従来の場合は、その
中に沈降線を形成する為にかなりの厚さを必要とするか
らである。(もっともこの発明の定着湿気層の中にも若
干の沈降線が形成される。)この発明の検出方法は、免
疫反応性の生物学的粒子を検出する従来の他の簡単な2
重拡散方法よりずっと感度が高く、1例としては10‐
9グラムの分量のBSA抗体を検出した。これよりタ更
に高い感度も可能である。この結果、この発明は、前掲
米国特許出願に記載されるメタラィズした部材を、生物
学的粒子を検出する為の定着湿気層内での標本の2重拡
散に使えるようにする簡単な方法を提供したことになる
。メタラィズされた0部材、例えばスライドは同一の特
性を持つように反復的に作ることが出来るから、この発
明による生物学的粒子の検出結果は終始一貫しており、
多くの有用な目的、特に医療診断の分野でヒトの血清の
分析、例えばその中にある種々の抗体及び抗原の検出に
役立ち得る。沈降線と生物学的粒子の単分子層との間の
目で見た時のコントラストが「この発明で用いるメタラ
イズした固体面を使う時は、非常にはっきりしているか
ら、検出は肉眼で直接観察することによって行なわれ、
その為、大がかりな試験装置を必要としない。最後に、
この発明で形成される沈降線が耐久性を持つことにも注
意されたい。第7A図及び第7B図には、試験溶液中の
免疫反応性の生物学的粒子の濃度を決定するこの発明に
よる装置の第4の実施例が夫々平面図及び側面側で示さ
れている。
試験溶液中にある粒子に対して特定の免疫反応性を持つ
生物学的粒子の第1の単分子層が基体のメタラィズ面上
に最初に吸着させられた後、試験溶液の生物学的粒子が
メタラィズされた固体の基体上に第2の単分子層を形成
する。基本的に装置はメタラィズされた団体の基体亀0
と、第7A図及び第7B図に示すように、基体10の上
に配置された部材11によって局限された或る量の湿気
によって形成される定着湿気障壁とによって構成される
。基体10及び都材11の間の間隔が、この装置の別々
の部品を見易くする為第IB図、第3B図及び第4B図
では誇張してある。基体1川ま略平坦な上面10aを持
ち「適当な材料で作られる。この材料は金属、硝子「プ
ラスチック又は同様な材料であってよい。基体1川ま商
業的に容易に入手し得る顕微鏡用のカバー・ガラスのよ
うな硝子のスライドの形にすることが好ましい。基体1
0の平坦な上面10aを前掲米国特許出願に記載するよ
うにしてメタラィズする。この1例として、メタラィズ
部分は{1}不連続層、即ち典型的な金属はインジウム
であるが、金属の粒子又は玉、又は{2}インジウムの
玉の第1の層の上に金の薄膜を重ねたもの、又は醐イン
ジウムの玉の第1の層(或いは一定の厚さを持つインジ
ウムの連続層)の上にインジウムと合金化した金の薄膜
を設け、更に酸化インジウムの薄膜を設けたもの、又は
{4)ニッケルのような金属とその酸化物被膜で構成す
ることが出来る。インジウムの粒子でメタラィズするの
は、感度が高い点で、粒子の寸法が大体等しい時に好ま
しい場合が多い。インジウムの粒子の不連続層でメタラ
ィズする場合は、硝子又はプラスチックのような透光性
基体材料を使う必要があり、基体の面上に蒸着されるイ
ンジウムの粒子は1000A程度の直径を持つが、粒子
の直径が可視光の波長の大きな部分になる限り、粒子の
寸法が幾らでなければならないと云うことはない。イン
ジウムの粒子でメタラィズした場合の色は明るい茶色で
ある。前掲米国特許出願通し番号第445204号に記
載するように、インジウム−金の合金と酸化インジウム
で被覆した基体は、寸法が著しく不揃いの2種類の生物
学的な粒子に対して好ましい場合が多い。これは、免疫
反応性を持つ生物学的粒子、典型的な例としては肝炎抗
原及び抗体の単一及び2重の単独層の間のコントラスト
が最善となり、肉眼にも見えるからである。前に述べた
ように、インジウムの厚さは最初に沈積した時に金の厚
さの大体2倍(インジウムの厚さが約2000△、金が
約1000△)であり、酸化インジウムの被膜は数百オ
ングストロームにして、こう云う被膜の青銅色が得られ
るようにする。前掲米国特許出願に記載されるように、
第1の金属の酸化の程度によって酸化被膜の色が決まり
、この為酸化の程度を種々変えることにより、生物学的
粒子の異なる厚さの層に対し、感度が異なる違った色の
スライドが得られる。基体10の上面のメタラィズ被膜
10bをインジウム又はインジウム−金合金のような第
1の金属の玉と酸化インジウムの被膜とで形成する場合
「このメタラィズ被覆の上面は幾分不規則である。
この代りに、一定の厚さを持つインジウムの連続層、金
の被膜及び酸化インジウムの被膜でメタラィズ被覆を形
成すると、その上面は略平坦になる。こ)で説明するこ
の発明のいづれの実施例に於ても、このいづれの種類の
メタラィズした基体10をも用いることが出来る。部材
11は典型的には基体10と同じ又は異なる寸法を持つ
澄明な硝子のスライドであってよい。典型的な用途では
、またこの発明の装置を説明する便宜上、音B材11は
全ての図面で基体10より長さ並びに幅が小さいものと
して例示されている。部材11の中に1つ又は更に多く
の孔11a,11b,11c,11d,11eが形成さ
れる。2つ以上の孔がある場合、孔は互いに隔たり、必
ずしもそうする必要はないが、第7A図に5つの孔を設
けた特定の配置を示すように、対称的に配置するのが好
ましい。
これらの孔は、相等しい小さな寸法であって、各々その
直径は1ミリ禾満乃至1センチの範囲内である。基体1
川ま、部材11に形成される孔11a乃至11eの数に
応じて、10寸平方程度又はそれ以下の寸法を有する。
この為、1個の孔しか持たない部材11の場合、基体1
0は0.5吋平方と云う タ位に小さくてもよく、部村
1 1も0.靭寸平方又はそれ以下であってよい。メタ
ライズされた基体10及び都材11を選択した後、第9
A図及び第9B図以外の全ての実施例では、免疫反応性
を持った第1の生物学的粒子Zの単分子層を基体10の
被覆面10b上に吸着させる。
この第1の生物学的粒子を吸着させるには、単に基体を
第1の生物学的粒子の溶液内に浸潰して、メタラィズ面
を完全に覆うようにすればよい。この代りに、何滴かの
溶液をメタラィズ面Z上に次蹟し、基体を湿室内に保っ
てもよい。第1の生物学的粒子は、免疫反応性を持つ或
る第2の生物学的粒子に対して特定であることを基準に
して選ぶ。この第2の生物学的粒子が、試験溶液中に存
在すれば、第1の粒子と免疫学的に結合し2て、基体の
面上に一層小さい第2の単分子層を形成する。第1の粒
子は実験室の培地で作ってもよいし、或いは前に述べた
ように生存中の高等生物系から求めてもよく、高度に純
粋な形で商業的に入手し得るが、商業的に入手し得ない
場合、化学2的に純粋にすることが出来る。第1の生物
学的粒子の溶液は、典型的には、水又は第1の生物学的
粒子にとって適切であって且つそれと反応しないその他
の液体又はヒトの血清の見本の塩溶液である。溶液中の
第1の生物学的粒子(並びにその中3に存在するかも知
れない他のあらゆる特定以外の生物学的粒子)が基体1
0の面上に吸着されて、メタラィズ被覆10bの上面全
体に沿って略完全な単分子層10cを形成するようにす
るのに十分な期間の間、基体を溶液中に浸潰した後、基
体を溶液から取出す。基体10上に単分子層10cを形
成するのに要する期間(一般には1時間まで)は、溶液
中の第1の粒子の濃度に反比例する関数である。基体1
0の上に単分子層10cが形成された後、異物を取除く
為、基体10の被覆面を洗糠することがよい場合が多い
単分子層で被覆された基体10を、好ましくは乾燥過程
を速める為に室温の空気を基体に吹きかけることにより
、乾燥する。基体の被覆面上にある単分子層10cは一
般的には30乃至100Aの範囲内の厚さを持つが、勿
論この寸法はこの第1の層を形成する特定の生物学的粒
子によって決まる。この単分子層はインジウムの粒子を
被覆したスライド上では茶色の暗い陰として肉眼に見え
るが「インジウム−金合金と酸化インジウムを被覆した
スライドでは「見えるとしても非常に微かである。メタ
ラィズされた基体10の上面の略全体にわたって第1の
単分子層10cを吸着させた後、部材11を単分子層で
被覆された基体の上面の上に配置する。
単分子層で被覆された基体10と部材11とのこの配置
は「基体のメタラィズ被覆10bがインジウムの玉で形
成されるような或る場合には満足であることがあるが、
多くの場合、部材11の下面と、基体の被覆10bの上
面が不規則である為に不規則になる単分子層10cの上
面との間の間隔の不規則性によって生ずる毛管作用の為
、孔11a乃至11eに沈積された試験溶液が再現性の
ない過度に大きな寸法の第2の単分子層を形成すること
が判った。この為、基体10の被覆面10bが不規則な
場合、若干の締付け力を加えて都材11の下面を基体1
0の単分子層10cと一層強く接触するようにし、再現
性のある結果が得られるようにするのが好ましい。メタ
ラィズ被覆10bを一定の厚さを持つインジウム及び金
(並びに酸化インジウム)の層で作る場合、一般にこう
云う締付け力は必要でない。必要とする場合、都材10
及び11を綿付ける任意の適当な綿付け装置によってこ
の締付けが行なわれる。この発明の全ての実施例の装置
は、メタラィズした基体10及び部村11だけで構成さ
れる装置として商業的に販売することが出来る。或いは
これが単分子層10cをも含んでいてもよい。第IA図
及び第IB図並びにその他の実施例に示すように、部材
11が単分子層で被覆された基体10の上に配置され(
且つ必要に応じて綿付けられ)た時、濃度の決定の為に
利用されるスラィ・ド10,11の間の領域を湿らせて
定着湿気層を仕上げ、第2の生物学的粒子を含むかも知
れない溶液の再現性のある拡散がこの後行なわれるよう
にする。
典型的には、単分子層10cを形成する第1の粒子に対
して特定の免疫反応性を持つ第2の生物学的粒子を含む
疑いがある試験溶液に対して用いられる1つ又は更に多
くの孔1 1a乃至11eの各々に1滴の水を枕績する
ことにより、定着湿気層が設定される。1滴の水は、部
村11の下面と単分子層10cの自由面との間から毛管
作用によって吸込まれる。
部材10及び11を締付ける時、この締付けによって必
要な水の量が最小限になる。第7A図及び第7B図に示
す装置は、他の実施例もそうであるが、定着湿気層が作
られる直ぐ前又は直ぐ後に、上に述べたように温室内に
配置される。
この温室を利用して定着湿気層を湿潤状態に保つ。これ
は、1滴の試験溶液をこの後拡散するのに何時間もか)
ることがあり、この期間中、湿った領域が乾いて、試験
溶液が単分子層10cに沿って拡散する妨げになること
があるからである。2つのスライドから成る装置を温室
内に配置し、毛管作用によって1滴の水を2つのスライ
ドの間に吸込ませた後、単分子層10cを形成する第1
の粒子に対して特定の免疫反応性を持つ第2の生物学的
粒子があるかどうか並びにその濃度を試験しようとする
1滴の溶液を1つの孔11a乃至11eに沈債する。
何種類もの相異なる試験溶液を用いる場合、その1滴ず
つを種々の孔に沈糟し、各々の孔には1種類の溶液だけ
から1滴入るようにする。この後、試験溶液中に第2の
粒子が存在する場合、試験溶液の満が2つのスライドの
間を拡散することによって、第1及び第2の粒子の間の
免疫反応により、第2の生物学的粒子の単分子層が形成
されるようにする予定の長さの時間の間、2つのスライ
ドから成る集成体を温室内に保持する。この予定の長さ
の時間(これは数時間になることがある)が経過した後
、部材11を取外し、基体部材10を典型的には蒸溜水
で洗練し、乾かし、その後、基体10の被覆面から反射
され又は被覆面を透過する光を肉眼で観察することによ
り、目で検査する。インジウムの粒子で作ったスライド
の場合、光の透過を利用し、インジウム−金合金と酸化
インジウムを用いたスライドの場合、検査に光の反射を
利用する。試験溶液中に第2の粒子がないと、試験溶液
の滴を次積した孔の領域で第1の単分子層10cの上に
第2の単分子層が形成されない。然し、試験溶液中に第
2の粒子が存在すると、都材11内の孔の対応する領域
から単分子層10cの自由面に沿って半径方向外向きに
第2の単分子層が形成される。この第2の層の直径又は
面積が、試験溶液中にある第2の生物学的粒子の濃度に
関係する。この為、第2の層の直径を測定することによ
り、試験溶液中の第2の粒子の濃度を決めることが出来
る。勿論、第2の層の直径は、拡散工程の持続時間並び
に試験溶液中の第2の粒子の濃度の両方に関係する。こ
の為「1つの方法として全ての測定に対する拡散工程の
時間を一定に定め、既知の濃度の第2の粒子を含む溶液
の1滴を基準として1つの孔に入れることにより、試験
溶液の濃度を容易に決めることが出来る。この代りに、
単に面積又は直径を観察し、それを頭の中でこれまでの
経験と比較することによって、濃度を評価することが出
来る。前に述べたように、他の試験溶液に対して他の孔
を利用することにより、同じ装置で同時に任意の数の異
なる試験溶液を定量的に評価することが出来る。第8A
図は、前述の定量測定が完了した時の基体10の被覆面
の平面図、第8B図はその側面図である。
試験溶液(即ち濃度が判っている)の1滴が中心の孔1
1cに沈積され、この為、孔11cの下にある単分子層
10cの上に形成される基準となる第2の単分子層亀l
c′が基体10の中心にあると仮定する。孔11aに第
1の試験溶液を1滴沈下した結果、孔11aの下にある
基体10の被覆面上には第2の層が形成されず、この為
、この第1の試験溶液は第2の粒子を全く含まないか或
いは目立つ程の数では含んでいない。第2の試験溶液の
1滴を孔11bに次積した結果、直径が最大(層11c
′の2倍)の第2の層11けが得られた。この直径の測
定から、層1 1c′の直径との比較により、濃度が基
準溶液よりずっと高いことが判る。第3の試験溶液を1
滴孔11dに沈積した結果、基準の層11c′より直径
が僅かに小さい第2の層11d′が形成された。この測
定から、第3の試験溶液の濃度は基準濃度より若干低い
ことが判る。最後に「第4の試験溶液を1滴孔11eに
沈積したところ、基準直径の約1.73音の直径を持つ
第2の単分子層11e′が形成された。多くの場合、生
物学的粒子の第1の単分子層10cは肝炎B抗原(BH
Ag)のような特定の抗原である。この場合、試験溶液
は、肝炎Bを持つ疑し、がある患者からとったヒトの血
清であり、それに対する直接試験の場合、試験並びに基
準の第2の単分子層の直径を測定することにより、肝炎
Bに対する抗体(HBAb)が存在すること並びにその
濃度が決定される。この代り‘こ、第1の単分子層10
cにある粒子が特定の疾病に対する抗体であってよく、
直後試験では、血清見本中のこの抗体に対する抗原の存
在並びに濃度が決定される。前に述べたような免疫反応
性の特定の生物学的粒子を検出し且つその濃度を決定す
る間接試験又Zは抑制試験も、この発明の装置で行なう
ことが出来る。抑制試験の原理は、第1の粒子がもし十
分な量で存在すれば、溶液中の第2の粒子を中和すると
云うことである。この為、抑制試験では、HBA繁立子
が十分な量で存在すれば、溶液中の自 Z由なHBAb
粒子を中和する。この反応により抗原層(第1の単分子
層)を持つスライドを試験溶液に露出した時、抗体が観
察し得る鍔体(即ち2分子層)を形成出来なくなる。抗
原、特にHBAgに対する抑制試験は次のように行なわ
れる。
HBAgの単分子層10cを前に述べた直接試験の場合
と同じように、基体10の被覆面10bに吸着させる。
試験しようとする人の血清見本をバィアル又はその他の
適当な容器内でHBAbの溶液に添加することにより、
試験溶液を調製する。次に、もし抗原がその中に存在し
ていれば、HBAbがヒトの血清見本中のHBAgと錯
化するのに十分な期間の間、/ベィアルを保存する。バ
ィアルを蝿拝して鍔化の速度を高めることが好ましい。
最後に、試験溶液の1滴を部材11にある1つの孔に枕
債し、適当な期間の後、部材11を取出し、基体10の
被覆面を洗練し、乾かし、目で検査する。この抑制試験
の結果は直接試験と反対である。即ち、ヒトの血清見本
中にHBAgが存在すれば、第2の単分子層が形成され
ないが、この層が存在すれば、それはヒトの血清見本中
にHBAgがないことを表わす。HBAbを検出する抑
制試験はHBAgに対する抑制試験と同様に行なわれる
が、勿論各々の工程に於て抗体を抗原に且つ抗原を抗体
におきかえる。
上に述べた肝炎試験では、HBAbは肝炎Bを持つこと
が判っている患者の血清から得ることが出来るし、或い
は山羊、兎又はその他の適当な動物にHBAgを注射し
、2週間と云うような適当な潜伏期をおき、その後動物
から特定の抗体を含む血液を取出し、血液の他の粒子か
ら抗体を分離することにより「これらの動物で作ること
も出来る。上に述べた全ての試験に於て、基体10の被
覆面上の第2の単分子層のスポットは、第1及び第2の
生物学的粒子の寸法が非常に違う時「被覆された基体1
0の好ましい実施例として、被覆した基体10を前掲米
国特許出願通し番号第445204号に記載する方法に
従って作った場合、紫色のスポットで表わされる。然し
、前に述べたように、酸化物被膜の他の色の背景並びに
第2の単分子層によって生ずるスポットの他の色も可能
である。生物学的粒子が大体同じ寸法である時に好まし
いインジウムの粒子を用いたスライドの場合、第2の層
のスポットは目立って暗い陰になる。第9A図及び第9
B図にはこの発明の第5の実施例が示されている。
第9A図及び第9B図の装置は第7A図及び第7B図の
装置と同様であるが、メタライズした基体10は、メタ
ラィズ面10bの自由面を第1の生物学的粒子の単分子
層で覆っていない点が異なる。即ち、被覆された基体1
0の上面は、前に述べたゲル及びセルローズ膜の場合の
ように、試験を行なう前は単に自由なメタライズ面であ
る。2つの孔11a,11bがスライド(但しスラィド
‘こ限る必要はない)のような部村11に形成されるこ
とが示されており、これらの孔が部材11の中心線に沿
っていて、各々の孔がスライドのそれと向い合った緑か
ら、部材の幅の約1′4程大きい距離だけ隔たっている
ことが好ましい。
実際に‘ふ孔11及び11bはずっと近づける。この装
置の利点は、孔の間隔を、孔11a,11bの緑の間で
翻って1ミリと云う程小さくすることが出来、これから
説明する単分子層を形成する為の拡散時間がこの為に著
しく短縮することである。孔11a,11bの寸法は、
この発明の第4の実施例に於ける孔と同じ範囲である。
試験溶液中にある第2の生物学的粒子を検出する場合に
ついて上に述べた所と同様に、孔の周囲の区域で2つの
スライドの間にある領域を湿らせて定着湿気障壁を設定
した後、免疫反応性の第1の生物学的粒子を含むことが
判っている試験溶液の1滴を孔11aに沈積する。
その直後に、第1の粒子に対して特定の免疫反応性の第
2の生物学的粒子を含む疑いがある試験溶液の1滴を孔
11bに次債する。第1の粒子並びに第1の溶液の滴中
にある特定以外のあらゆる生物学的粒子が、第1の単分
子層11a′を形成し、これが孔11aを中心とする円
形区域に沿って基体のメタラィズした自由面10bに吸
着される。第2の生物学的粒子並びに特定以外の生物学
的粒子を含んでいるかも知れない試験溶液の1滴が第2
の単分子層11b′を形成し、これが第9A図及び第9
B図に示すように、孔11bの中心を中心とする円形区
域に沿って、基体のメタラィズした自由面lob‘量こ
吸着される。第1及び第2の溶液中に一方又は両方の生
物学的な粒子が十分な濃度で存在し、この為、第1及び
第2の粒子の拡散が交わると、基体のメタライズ面上に
は肉眼にはっきりと見える沈降線30が形成され、直線
又は曲線の緒蛋白の沈降線が形成されたことを表わす。
沈降線30‘まメタラィズした基体に付着し、この為、
部材11を(関連した湿気と共に)取外した時、基体1
0上には、何等染色を必要とせずに、免疫反応のはっき
りと見える永久的な記録が残る。生物学的粒子の拡散速
度が等しいと仮定すると、2つの孔11a,1 1bの
間の雌経線30の位置は、2つの溶液中にある生物学的
粒子の相対的な濃度を表わす。即ち、第9A図及び第9
B図に示す場合は、孔11bに入れた溶液の滴中にある
第2の生物学的粒子の濃度が、孔11aに入れた溶液中
にある第1の粒子の濃度よりかなり高いと仮定している
。これは、交差する沈降線30が孔11aから間隔の1
ノ3の所にあるからである。勿論、2種類の生物学的粒
子の拡散速度が異なり且つその濃度が等しい場合、沈降
線30の位置から試験溶液の濃度を決定する計算には、
こう云う点を考慮に入れなければならない。やはり前に
述べたように、2つの溶液の滴は予定の時間の間、定着
湿気障壁内を拡散させられる。今の実施例の場合、この
時間は、第1及び第2の生物学的粒子が交差して、基体
のメタラィズ面に沈降線を形成するのに十分な時間とす
る。鈴体の沈降線30がないことは、試験溶液が第2の
粒子を何等含んでいないこと、或いは含んでいてもその
濃度が低くて、目立った免疫反応が起り得ないことを表
わす。この場合も、沈降線を観察するのに染色を必要と
しない。第1の溶液が第1の生物学的粒子を含むことが
判つている場合、部材11に3つ以上の孔を形成するこ
とが出来る。孔の配置は第7A図の場合のようにするの
が便利である。第1の溶液の標本を中心にある孔11c
に入れ、第2の生物学的粒子を含む疑いがある種々の試
験溶液の標本を周囲の孔11a,11b,11d,11
eに沈糟する。対応する試験溶液中に第2の粒子が十分
な濃度で存在する場合、拡散する第1の粒子と拡散する
第2の粒子の対応する標本との交差部に沈降線が形成さ
れ、試験溶液中に第2の生物学的粒子が存在することを
確める検出試験となる。第1の溶液が第1の生物学的粒
子を含むことが判っていて、他の溶液の内の1つが既知
の濃度の第2の粒子を含んでいる場合、第1の溶液の標
本を中心にある孔11cに沈猪し、基準溶液(第2の粒
子の濃度が判っているもの)の標本を周囲の孔の内の1
つ、例えば孔11aに次債する。この時、孔11c及び
11aの間に形成される沈降線の相対位置が基準となり
、他の周囲の孔11b,11d,11eに沈積された第
2の生物学的粒子を含む疑いがある試験溶液の標本によ
って形成された他のあらゆる沈降線の相対位置をこの基
準位置に対して比較し、これらの試験溶液中にある第2
の粒子の濃度を決定する。この(濃度)試験では、周囲
の孔は中心の孔11cから等しい距離の所にある。第1
0A図及び第10B図にはこの発明の装置の第6の実施
例が示されている。特に、基体10がメタラィズされ、
第7A図及び第7B図の場合のように、第1の生物学的
粒子の単分子層10cがその上に吸着される。2つの実
施例の構造の違いは、部材11に通抜けの孔がないこと
である。
孔がないので、基体10の単分子層で被覆された面10
cの上にスライド11の1つ又は更に多くの緑に沿って
水を1滴又は更に多く沈積し、水の滴がスライドのこの
緑(又は複数個の緑)から一方の寸法に沿って毛管作用
によって2つのスライドの間に吸込まれ、定着湿気層を
形成するようにする。第10A図及び第10B図では、
部材11、典型的にはスライドの1つの縁だけを使った
場合を示している。2つのスライドの間の特定の領域が
湿らされた後、基体10の単分子層で被覆された面上に
部材11の湿らされた緑の所で試験溶液の1滴(又は部
材11の縁に沿って相隔て)2滴以上)を次積し、この
溶液の滴を予定の長さの時間の間、定着湿気層の中に拡
散させる。
第10A図及び第10B図に示す場合、試験溶液中に第
2の生物学的粒子が存在することにより、満を次穣した
部材11の縁に対して垂直な方向に第2の単分子層11
a′が形成される。第2の単分子層11a′の幅(図示
の2つの長辺の間で測定する)が試験溶液中にある第2
の生物学的粒子の濃度の目安である。第7A図乃至第8
B図の実施例の場合と同じく、基準溶液(即ち既知の濃
度の第2の生物学的粒子を含んでいる溶液)の1滴を都
材11の第2の縁に沿って沈積し、適当な時にまだ基準
が設定されていない場合、試験溶液と比較することが出
釆る。第2の生物学的粒子を含むか又は含む疑いがある
他の試験溶液の濃度を試験する為に、都材11の他の縁
を利用することが出釆ることは云う迄もない。第11A
図及び第11B図には、試験溶液中にある免疫反応性の
特定の生物学的粒子の濃度を決定するこの発明の装置の
第7の実施例が示されている。
第7A図乃至第10B図についてこれまで説明した実施
例では、試験溶液の滴が定着湿気層の中を拡散する時、
第2の生物学的粒子が第2の単分子層を形成した。この
過程は当然比較的遅く、試験溶液中の粒子の濃度に応じ
て、2独時間までか)る。第2の生物学的粒子が更に遠
く分布するような有効な機構を利用することにより、第
2の単分子層を作る過程を速めることが出来る。この粒
子分布速度を高める第1の有効な機構が第11A図及び
第11B図に示されており、都村11の孔11aを通り
、そこから部材10,11の間の領域に流れる試験溶液
に圧力を加えることにより、第2の溶液の強制的な流れ
を利用する。この試験溶液の強制的な流れは、管50の
入力端(図に示していない)を試験溶液の加圧源に接続
し、出力端を部材11にある孔11aの上端に適当に接
続することによって達成される。これ迄に説明した実施
例では、部材11は希望するように薄くすることが出来
るが、この実施例では、管に接続する為、部材11がこ
れ迄の実施例の場合より厚くすることが好ましい。他の
全ての点で、第11A図及び第11B図に示す構造は第
7A図及び第7B図の構造と同じである。試験溶液が管
50及び孔11aを通るので、試験溶液は第11b図に
矢印で示すように2つのスライドの間を流れる。試験溶
液のこの強制的な流れにより、第2の生物学的粒子が存
在すれば、それが単なる拡散を用いた場合よりずっと短
い期間内に、第1の粒子の単分子層10cと免疫反応を
起す。この為、試験溶液の第2の生物学的粒子の単分子
層11a′が一層短い期間内に、第1の粒子の単分子層
10cの上に形成され、やはり孔11aの下方で半径方
向外向きに形成される。一定の圧力で流体を流れさせる
場合、第2の単分子層11をの直径はやはり試験溶液中
にある第2の生物学的粒子の濃度に関係する。これ迄に
説明した関連する実施例の場合と同じく、第2のスライ
ド装置上の基準溶液に形成された第2の層の直径との比
較により、又は第2の単分子層が交差しないように孔1
1aから十分隔て)部材11に第2の孔を設けることに
より、濃度を決定することが出来る。第12A図及び第
12B図はこの発明の装置の第8の実施例を示す。
これは第11A図及び第11B図に示す装置と同様であ
るが、加圧された流体の流れが、あらゆる方向に流れ出
すのではなく、2つの都村10,11の間の狭い流路6
0内に制限される点が異なる。この特定の実施例では、
基体10上のメタラィズ被覆10bは一定の厚さを持つ
インジウム層で形成し、インジウムの玉を利用した場合
の不規則な面とは対照的に、酸化インジウム被覆の略平
坦な上面が得られるようにするのが好ましい。流路60
は高さが5ミクロン程度であってよく、都材11の下面
内に孔11aの出力端から部材11の最も距離が隔たっ
た縁まで形成される。流路60の幅は孔11aの直径に
等しいか或いはそれより幾分大きくし、第12b図に矢
印で示すように、加圧された流体が容易に流路を通抜け
、2つの部材の間から出て行くことが出来るようにする
。流路60内で第1の単分子層10cの上に形成される
第2の単分子層11a′の長さは、やはり管50、孔1
1a及び流路60を流れる溶液中の第2の生物学的粒子
の濃度に関係する。生物学的粒子の第2の単分子層を形
成する過程を速めるのに有効な第2の機構は、粒子に電
界を印加して、電気泳動法でこの過程を速めることであ
る。
第13A図及び第113B図には、第2の単分子層11
a′の形成を速めるのに霧気泳動法を利用したこの発明
の装置が示されている。この装置は第12A図及び第1
28図の装置と同様であるが、狭い稀路70が都材11
の下面に形成され、孔11aの出力端から部材11の遠
い方の緑に向って伸び、管50を必要としない点が異な
る。第12A図、第128図並びに第13A図、第13
B図に示したこの発明の実施例で十分な長さを持つ流路
を得る為、部材11内の孔11aは、狭い流路の出力端
を含む縁とは反対側の部材11の縁の近くに形成するこ
とが好ましい。第13A図及び第13B図の実施例の場
合、流路70の出力端が第1の電極71によって囲まれ
ている。この電極が電気導体により、直流電圧源の第1
の極性を持つ出力に適当に接続される。同様に「孔11
aの出力端にある流路70の端が第2の電極72によっ
て囲まれ、これが第2の導体により、電圧源の反対の極
性を持つ出力に接続される。第13A図及び第13B図
の装置は次のように使う。第2の生物学的粒子を含む疑
いがある試験溶液の1滴を孔11aに枕積し、直流電圧
源を付勢して電極71,72の間に適当な直流電界を加
える。電極に加えられる電圧の極性及び大きさを適当に
選ぶことにより、特定の第2の生物学的粒子が、電気決
動易動度と電界の大きさとの積によって決まる速度で、
電気力線に沿って強制的に移動させられる。従って、第
2の生物学的粒子の速度が、第1の層の上に第2の単分
子層を形成するのに要する時間を大幅に短縮する。この
場合も、第12A図及び第12B図の実施例の場合と同
じく、第2の単分子層11aは、流路70の軸万向に於
て、試験溶液中にある第2の生物学的粒子の濃度に関係
3した長さを持つ。上に説明した所から、この発明が、
メタラィズした基体上に形成される特定の粒子の第2の
単分子層の寸法を測定することにより、試験溶液中にあ
る免疫反応性の特定の生物学的粒子の濃度を決3定する
方法並びに装置を利用出来るようにしたことが理解され
よう。
第2の単分子層の寸法は肉眼で直渉目で見ることによっ
て測定され、この第2の単分子層は、溶液の拡散によっ
て形成することが出来るし、或いはその強制的な流れを
利用する4か、もしくは露気泳動法で電界を印加すると
云うような有効な機構により、一層早く形成することが
出来る。第2の単分子層の寸法を既知の基準、又は既知
の濃度を持つ基準溶液を用いた試験結果から作成された
表又はグラフと比較することが出来る。この結果、この
発明では、前に述べたようなメタラィズしたスライドを
試験溶液中にある生物学的粒子の濃度を決定する為に利
用出来るようにする簡単な方法が得られる。メタラィズ
したスライドは同じ特性を持つように反復的に作ること
が出来るから、この発明で得られる定量的な測定は非常
に正確であって、多くの有用な目的、特に医療診断の分
野でヒトの血清の分析、例えば種々の抗体並びに抗原の
検出並びにその濃度の測定に役立ち得る。この発明のメ
タライズしたスライドを使う時、免疫反応性を持つ生物
学的粒子の単一層と2重層との間の目で見た時のコント
ラストが非常にはっきりしているから、第2の生物学的
粒子の濃度の測定は肉眼で直接観察することによって行
なわれ、この為、大がかりな試験装置を必要としない。
この発明を8つの特定の実施例について説明したが、以
上説明した所から、この発明の種々の変更が考えられる
ことは明白であると思われる。
即ち、種々の基体、関連した部材及び定着湿気層の形並
びに寸法を変えてもよいし、互いに免疫反応を起す事実
上任意の一組の免疫反応性を持つ生物学的粒子にこの発
明の装置を使うことが出来る。即ち、この明細書で第1
及び第2の粒子と呼んだ生物学的粒子は、抗原、抗体、
ビールス、細菌、ホルモン、酵素並びにヒトの血清中又
はその他の試験する溶液中に容易に成長させることが出
来るか或いは単離して収集することが出来或いはその中
に存在するその他の粒子であってよい。更に、こ)に具
体的に説明した以外のメタラィズ方法を利用することが
出来、特定の生物学的粒子に対してはすぐれた感度を持
つことがある。1例として、金属と酸化金属とでメタラ
ィズする場合はニッケルであってよい。
この発明の少なくとも若干の実施例、即ち、第7A図、
第7B図、第9A図、第9B図及び第13A図、第13
B図の実施例は、基体10の下面に(第78図、第9B
図及び第13B図の向きで)孔11aを形成することに
より、部材11を用いずに作ることが出来る。その場合
、スライドをひっくり返し、水及び試験溶液を孔に逐次
的に次鏡して、湿らせると共に、その後第2の生物学的
粒子を第1の単分子層に沿って拡散させる。従って、こ
の発明の範囲内で、以上説明したこの発明の実施例に種
々の変更が出来ることを承知されたい。この発明は特許
請求の範囲1の記載に関連して次の実施態様をとり得る
ィ 第2の生物学的粒子を含む疑いがある試験溶液を定
着湿気層の上に沈積する工程が、第1の標本の沈積部に
対して密な間隔で試験標本を沈.積して、定着湿気層上
の第1及び第2の区域が互いに数ミリ程度の間隔になる
ようにすること。
ロ 試験構造を形成するのに、定着湿気層を適用する前
に、第1の生物学的粒子の単分子層をメタラィズ面上に
吸着させ、その後定着湿気層を単分子層と接触させ、次
に第2の生物学的粒子を含む疑いがある1種類又は多く
の標本を定着湿気層上の選ばれた区域に次鏡して第1の
生物学的粒子の第1の単分子層の上に第2の生物学的粒
子の1つ又は更に多くの単分子層を形成し、この後、第
2の粒子の1つ又は更に多くの層が存在する場合、その
寸法を観察し、この1つ又は更に多くの層の寸法が1種
類又は更に多くの標本中にある第2の粒子の濃度に関係
すること。
ハ 前誌ロ項に於て、既知の濃度の第2の生物学的粒子
を含む別の標本を前の1種類又は更に多くの標本を沈積
した区域から隔て)、定着湿気層上の選ばれた区域に沈
積して、第2の粒子の前記1又は更に多くの層から隔た
る生物学的粒子の別の層を形成し、前記別の標本中にあ
る第2の粒子の既知の濃度に関係する第2の粒子の別の
層の寸法に注意することによりメタラィズ面を調べ、第
2の粒子の前記1つ又は更に多くの層の寸法を第2の粒
子の前記別の層の寸法と比較し、それから前記1種類又
は更に多くの標本中にある第2の粒子の濃度を決定出来
るようにすること。
ニ 第1の標本が特定の抗原を含み、第2の生物学的粒
子を含む疑いがある第2の標本が前記特定の抗原に対し
て特定の抗体を含み、メタラィズ面を調べることによっ
て抗体を検出すること。
ホ 第1の標本が特定の抗体を含み、第2の生物学的粒
子を含む疑いがある第2の標本が前記特定の抗体がそれ
に対して特定である抗原を含み、メタライズ面を調べる
ことが、メタラィズ面から反射された光を観察すること
から成ること。
へ 前記ロ項に於て、第1の生物学的粒子の単分子層を
メタラィズ面に沿って吸着することが、特定の抗原の単
分子層をその上に吸着することからなり、試験標本を定
着湿気層の上に沈積する工程が、メタラィズした表面部
材に吸着された特定の抗原に対して特定である抗体を含
む疑いがある試験標本を次積することからなり、試験標
本が定着湿気層の中を拡散出釆るようにする時間を持た
せる工程により、その中に抗体が存在する場合、この抗
体が抗原との免疫反応により、抗原の層の上に単分子層
を形成し、抗体の単分子層の直径に注目して、それから
試験標本中にある抗体の濃度を決定出来るようにするこ
と。
ト 既知の濃度の抗体を含む第2の試験標本を、第1の
区域から数ミリ隔たった定着湿気層上の選ばれた区域に
次積し、第2の試験標本が定着湿気層の中を拡散するの
に十分な時間を持たせて、第2の試験標本中の抗体が抗
原との免疫反応の結果として、前の抗体の層から隔たっ
て、抗原の暦上に抗体の別の単分子層を形成し、メタラ
ィズ面を観察すると共に抗体の各層の直径を比較し、こ
れから前の標本中にある抗体の濃度を容易に決定出来る
ようにすること。
チ 前記ロ項に於て、第2の生物学的粒子の標本を試験
装置に導入する工程が、第2の生物学的粒子の強制的な
流れを作ることから成ること。
IJ 前記ロ項に於て、第2の生物学的粒子の標本を試
験装置に導入する工程が、第2の生物学的粒子の溶液の
1滴を試験装置に沈積し、第2の粒子の層が電気泳動法
によって形成されるように装置内に配置された第1及び
第2の電極の間に直流電圧を印加することから成ること
。この発明は特許請求の範囲2の記載に関連して次の実
施態様をとり得る。
ヌ 基体のメタラィズ面と定着湿気層との間に免疫反応
性を持つ第1の生物学的粒子の単分子層を含むこと。
ル 基体が平坦な薄板として形成されること。
ヲ 基体が皿として形成されること。ワ 基体がプラス
チック又は硝子のような透光性材料で作られること。
力 基体が金属で作られること。
ョ 湿気定着手段がゲル化材料であること。
タ 前記ョ項に於て、分析用に1種類又は更に多くの標
本を導入する為、ゲル材料の層内に1つ又は更に多くの
井戸を設けること。し 前記ョ項又はタ項に於て「ゲル
が寒天又はアガロースであること。
ソ 湿気定着手段がセルローズ材料で作られること。
ッ 前記し項に於て、セルローズ材料がセルローズ・ア
セテート又は多孔質紙又はティッシュ・ペーパーの炉紙
で構成されること。
ネ 湿気定着手段が固体部材であること。
ナ 前記ネ項に於て、固体部材の中に標本導入手段とし
て通抜けの1つ又は更に多くの孔を設けること。
ラ 前記ナ項に於て、標本導入手段が管を持ち、その第
1の端が標本の加圧源に接続され、第2の端が固体部材
中の孔に薮縞され、定着湿気層に対して標本の強制的な
流れが得られるようにすること。
ム 前記ラ項に於て、固体部材の下面に狭い流路を形成
し、第1の端を固体部材の中の孔に重ね、第2の端を通
抜けの孔から著しく隔たった固体部材の縁に沿って設け
ること。
ウ 前記ナ項に於て、固体部材の下面に狭い流路を形成
し、第1の端を固体部材の孔に重ね、第2の端を通抜け
の孔から著しく隔たった固体部材の縁に接近して設け、
第1の電極を狭い流路の第1の端に接続し、第2の電極
を流路の第2の端に接続して、第1及び第2の電極の間
に直流電圧を印加することによって、電気泳敷法により
、標本が単に領域中を拡散する場合に較べてずっと遠く
、第2の粒子の層を形成することが出来ること。
ヰ 定着湿気層の厚さが1ミリ未満であること。
ノ 基体部材のメタラィズ面が金属粒子で構成される不
連続被膜であること。オ 基体部材のメタラィズ面が2
種類の金属の合金で形成されること。
ク 基体部材のメタラィズ面が2種類の金属の合金で形
成され、この2種類の金属の内の一方の酸化物から成る
外側被膜を持つこと。
ヤ 前記ク項に於て、2種類の金属がインジウム及び金
であり、被膜の酸化物が酸化インジウムであること。
マ 基体部材の主面が平坦であり、最初にインジウムが
インジウムの玉の不連続被膜として、基体部材の平坦な
主面の上に沈積され、メタラィズ面が幾分不規則になる
ようにすること。
ケ 基体部材のメタラィズ面が金属及びその酸化物の被
膜で形成されること。
フ 基体部材のメタラィズ面が金属並びにこの金属の酸
化物の外側被膜で形成されること。
【図面の簡単な説明】
第IA図はこの発明の1実施例によるメタラィズした血
と、ゲル層を用いた装置の平面図で、ゲル層内に形成さ
れた井戸の中に標本を沈燈する前を示す。 第IB図は第IA図に示した装置を線IB−IBで切っ
た側面断面図、第2A図は第IA図の装置で、標本を拡
散させて沈降線を形成した後の平面図、第2B図は第2
A図に示す装置を線2B−2Bで切った側面断面図、第
3A図はこの発明の別の実施例によるメタラィズした基
体とゲル層とを用いた装置の平面図で、ゲル層の中に形
成した井戸に標本を次積する前の状態を示す。第3B図
は第3A図に示した装置を線3B−3Bで切った側面断
面図、第4A図は第3A図の装置で、標本を拡散させて
沈降線を形成した後の状態を示す平面図、第4B図は第
4A図に示す装置を線4B−4Bで切った側面断面図、
第5A図はこの発明の更に別の実施例による装置の平面
図で、生物学的粒子を含んでいるかも知れない溶液の2
滴をセルローズ・アセテート膜の上に枕積した時点を示
す。第5B図は第5A図に示した装置を線5B−5Bで
切った側面断面図、第6A図は第5A図の装置で、2つ
の満を拡散させて沈降物を形成した後の状態を示す平面
図、第6B図は第6A図に示した装置を線6B−6Bで
切った断面図、第7A図は標本中にある免疫反応性を持
つ生物学的粒子の濃度を決定するこの発明の装置の第1
の実施例の平面図、第7B図は第7A図に示した装置を
線7B−7Bで切った側面断面図、第8A図は、第7A
図に示すメタラィズしたスライドを標本に露出した後、
上側のスライドを取除いて示す平面図、第8B図は第8
A図に示した装置を線8B−8Bで切った側面断面図、
第9A図は主に生物学的粒子の存在を検出する為に使う
が、その濃度をも或る程度測定出来るこの発明の装置の
第2の実施例の平面図、第9B図は第9A図に示した装
置を線9B−9Bで切った側面断面図、第10A図は標
本の拡散を利用したこの発明の装置の第3の実施例の平
面図、第10B図は第10A図に示した装置を線10B
−10Bで切った側面断面図、第11A図は標本の強制
的な流れを利用したこの発明の装置の第4実施例の平面
図、第11B図は第11A図に示した装置を線11B−
11Bで切った側面断面図、第12A図は強制的な流れ
を利用したこの発明の装置の第5の実施例の平面図、第
12B図は第12A図に示した装置を線I2B−12B
で切った側面断面図、第13A図は鰭気泳動法を利用し
たこの発明の装置の第6の実施例の平面図、第13B図
は第13A図に示した装置を線138−13Bで切った
側面断面図である。主な符号の説明、10;基体、10
b,1 1,31:メタラィズ面、10c:第1の粒子
の単分子層、11a,11b,11c,11d,11e
,13a,13b,13c,13d,13e:上側のス
ライドの孔、11を,11日,11c′,11d′,1
3e′:第2の粒子の単分子層、12:定着湿気層。 孫glo 琢glb 孫多ね 筑後2b 次多30 孫多3b 汐彼柊4o 孫多4b 2馬・SA 孫9.5B 荻,86A 孫8.6B 秋競協′ZA 物勿吹柊 物孫歓22 扮孫多め汐 孫孫像松 孫物松l 夕をぬA 鰍孫後ゅ8 多を〃夕 汐灸像〃夕 孫協々夕 3を/2a 物勿.汐夕 夕好.〇8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基体部材の主面を覆う金属化表面上に直接接触させ
    て定着湿気層を配置し、特定の抗原又は抗体に対し免疫
    学的に特異的に結合する抗体又は抗原を含んだ一定量の
    溶液を前記定着湿気層の一箇所に接触させて置き、一定
    量の生物学的標本を前記定着湿気層の前記の箇所から離
    れた別の箇所に接触させて置き、前記定着湿気層を維持
    して前記の溶液および生物学的標本を前記定着湿気層を
    通して前記金属化表面に接触するように拡散させ、前記
    定着湿気層を取り除き、そして露出された金属化表面を
    検査して前記両箇所に並列した位置の間で前記金属化表
    面に付着した沈降線の有無を調べる、諸工程よりなる生
    物学的標本中の特定の抗原又は抗体の有無を調べる方法
    。 2 特定の抗原又は抗体に対し免疫学的に特異的に結合
    する抗体又は抗原の第1の単分子層を基体部材の主面を
    覆う金属化表面上に沈積し、前記第1の単分子層上に接
    触させて定着湿気層を配置し、一定量の生物学的標本を
    前記定着湿気層と接触させて置き、前記定着湿気層を維
    持して前記生物学的標本を前記定着湿気層を通して前記
    第1の単分子層と接触するよう拡散させ、前記定着湿気
    層を取り除き、そして露出した金属化表面を検査して前
    記第1の単分子層に付着した第2の単分子層の存在およ
    びその面積を調べる、諸工程よりなる生物学的標本中の
    特定の抗原又は抗体の有無を調べかつ存在したときのそ
    の濃度を調べる方法。 3 複数の貫通した穴を間隔をおいて有し実質的に生物
    学的粒子を含まないゲル層を基体部材の主面を覆う金属
    化表面上に直接接触させて配置し、特定の抗原又は抗体
    に対し免疫学的に特異的に結合する抗体または抗原を含
    んだ一定量の溶液を前記穴の1つに入れ、一定量の生物
    学的標本を別の穴に入れ、前記溶接および生物学的標本
    が前記ゲル層を通って前記金属化表面に隣接して拡散す
    る間前記ゲル層の乾燥を防止し、前記ゲル層を取り除き
    、そして露出した金属化表面を検査して前記2つの穴の
    底に対応する位置の間で前記金属化表面に付着した沈降
    線の有無を調べる、諸工程よりなる生物学的標本の特定
    の抗原又は抗体の有無を調べる方法。 4 セルロースおよびセルロース誘導体からなる群より
    選ばれた材料より成る多孔質の膜を、その下面全体にわ
    たって、基体部材の主面を覆う金属化表面に直接接触さ
    せるとともに、この膜中に液体の層を不動化させて配置
    し、特定の抗原又は抗体に対し免疫学的に特異的に結合
    する抗体又は抗原を含む一定量の溶液を前記膜の選定さ
    れた一領域に接触させて置き、一定量の生物学的標本を
    前記膜の前記選定された領域から間隔をおかれた別の選
    定された領域と接触させて置き、前記溶液および生物学
    的標本が前記不動化された液体を通って前記の膜の下側
    にある前記金属化表面まで拡散する間前記液体の層の乾
    燥を防止し、前記の多孔質膜を取り除き、そして露出し
    た金属化表面を検査して前記2つの選定された領域と並
    列した位置の間で前記金属化表面に付着した複合した沈
    降線の有無を調べる、諸工程よりなる生物学的標本中の
    特定の抗原又は抗体の有無を調べる方法。
JP3864275A 1974-04-01 1975-04-01 抗原または抗体を検出する方法 Expired JPS607230B2 (ja)

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JPS5198320A JPS5198320A (ja) 1976-08-30
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CA1049399A (en) 1979-02-27

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