JPS6058305B2 - 高靭性耐摩耗耐食性リンクチェ−ンの製造法 - Google Patents
高靭性耐摩耗耐食性リンクチェ−ンの製造法Info
- Publication number
- JPS6058305B2 JPS6058305B2 JP9152079A JP9152079A JPS6058305B2 JP S6058305 B2 JPS6058305 B2 JP S6058305B2 JP 9152079 A JP9152079 A JP 9152079A JP 9152079 A JP9152079 A JP 9152079A JP S6058305 B2 JPS6058305 B2 JP S6058305B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- link chain
- wear
- manufacturing
- corrosion resistant
- high toughness
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- Expired
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- Coating With Molten Metal (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は、荷投機器としてのモートルブロツク及びチ
ェーンブロックに係り、高強度高靭性耐摩耗性耐食性を
有するリンクチェーンの製造法に関する。
ェーンブロックに係り、高強度高靭性耐摩耗性耐食性を
有するリンクチェーンの製造法に関する。
モートルブロツクあるいはチェーンブロックは、揚重
機としての使命がある。
機としての使命がある。
これらに使用されるリンクチェーンには荷物の吊り上げ
、吊り下げにおいて直接荷重が付加されると共に異常な
荷吊りにより、著しい応力が負荷されることがある。こ
のようなことからリンクチェーンには、高強度を有する
こと、リンクチェーンの接触部の摩耗に耐えうるために
耐摩耗性に優れていること及び安全性から、前述の機能
すなわち高強度及び耐摩耗性は勿論のこと、靭性のある
リンクチェーンが要求される。一方、近年、食品、医療
及び漁業関係においては、強度のみならず耐食性に優れ
たリンクチェーンを望んでいる。これに対し耐食リンク
チェーンとしては従来からステンレス鋼製のリンクチェ
ーンあるいは各種のめつきを施したものが用いられてい
る。 しかし、ステンレス鋼製では要求される機能が十
分に得られないばかりでなく高価であるという欠点があ
り、まためつき製リンクチェーンにおいては荷重が負荷
された場合、チェーンは曲げ応力が発生するのでめつき
層と母層との間において弾性歪に差異が生じ、めつき部
が剥離し耐食性の効果が著しく低下するという欠点があ
つた。
、吊り下げにおいて直接荷重が付加されると共に異常な
荷吊りにより、著しい応力が負荷されることがある。こ
のようなことからリンクチェーンには、高強度を有する
こと、リンクチェーンの接触部の摩耗に耐えうるために
耐摩耗性に優れていること及び安全性から、前述の機能
すなわち高強度及び耐摩耗性は勿論のこと、靭性のある
リンクチェーンが要求される。一方、近年、食品、医療
及び漁業関係においては、強度のみならず耐食性に優れ
たリンクチェーンを望んでいる。これに対し耐食リンク
チェーンとしては従来からステンレス鋼製のリンクチェ
ーンあるいは各種のめつきを施したものが用いられてい
る。 しかし、ステンレス鋼製では要求される機能が十
分に得られないばかりでなく高価であるという欠点があ
り、まためつき製リンクチェーンにおいては荷重が負荷
された場合、チェーンは曲げ応力が発生するのでめつき
層と母層との間において弾性歪に差異が生じ、めつき部
が剥離し耐食性の効果が著しく低下するという欠点があ
つた。
本発明の目的は、上述の欠点を無くした強靭で耐摩耗
性及び耐食性のあるリンクチェーンの製造方法を提供す
ることにある。
性及び耐食性のあるリンクチェーンの製造方法を提供す
ることにある。
本発明者らは、強靭て耐摩耗性かつ耐食性を有するリ
ンクチェーンを開発すべく種々研究してきた結果、以下
に示すような成分組成の溶融液と製作工程において前記
目的を達成できることを見出した。
ンクチェーンを開発すべく種々研究してきた結果、以下
に示すような成分組成の溶融液と製作工程において前記
目的を達成できることを見出した。
すなわち鉄鋼系からなるリンクチェーンに浸炭または浸
炭窒化処理を施し、その雰囲気のままSn2O〜60%
,Bl5〜40%及びPblO〜40%からなる組成の
溶融液中に直接挿入冷却することによつて、強靭で耐摩
耗性かつ耐食性を有するリンクチェーンが得られること
を見出した。溶融液の温度は250℃以下とすることが
好ましい。250℃以下の温度の溶融液とすることによ
つて、焼入冷却効果及びリンクチェーンとしての所定の
強度と耐摩耗性が容易に得られる。
炭窒化処理を施し、その雰囲気のままSn2O〜60%
,Bl5〜40%及びPblO〜40%からなる組成の
溶融液中に直接挿入冷却することによつて、強靭で耐摩
耗性かつ耐食性を有するリンクチェーンが得られること
を見出した。溶融液の温度は250℃以下とすることが
好ましい。250℃以下の温度の溶融液とすることによ
つて、焼入冷却効果及びリンクチェーンとしての所定の
強度と耐摩耗性が容易に得られる。
上記成分組成のSn−Bi−P暗金の最低凝固点は18
0℃である。Sn−Bl−Pb合金を上記成分範囲とし
たのは、第1にSn,Bl,Pbの3元素の相乗効果に
より融点を約180℃まて低下させることができ浸炭、
浸炭窒化及び通常の焼入温度から本溶融液に挿入冷却す
ることによつて、リンクチェーンの焼入効果が十分得ら
れることにある。これ以外の組成では、融点が高くなり
焼入効果が十分でなくなる。第2に本溶融液中にリンク
チェーンが挿入されることによつて、溶融液が処理物に
付着され、これが耐食性に著しい効果を与えることにあ
る。〔発明の実施例〕 化学組成が重量%で、C;0.21%,Si;0.21
%,Mn;1.39%,P;0.013%,S;0.0
11%,残Feからなる合金で作られた線径7.1醜φ
のリンクチェーンについて、種々の実験を行つた。
0℃である。Sn−Bl−Pb合金を上記成分範囲とし
たのは、第1にSn,Bl,Pbの3元素の相乗効果に
より融点を約180℃まて低下させることができ浸炭、
浸炭窒化及び通常の焼入温度から本溶融液に挿入冷却す
ることによつて、リンクチェーンの焼入効果が十分得ら
れることにある。これ以外の組成では、融点が高くなり
焼入効果が十分でなくなる。第2に本溶融液中にリンク
チェーンが挿入されることによつて、溶融液が処理物に
付着され、これが耐食性に著しい効果を与えることにあ
る。〔発明の実施例〕 化学組成が重量%で、C;0.21%,Si;0.21
%,Mn;1.39%,P;0.013%,S;0.0
11%,残Feからなる合金で作られた線径7.1醜φ
のリンクチェーンについて、種々の実験を行つた。
第1〜3図において、1は本発明法すなわち870℃×
20分浸炭後、直接重量でSn;55%,Bi:10%
,,p−Pb35%からなる組成の210℃溶融液中に
3紛挿入し焼入冷却したものである。2は従来より行わ
れている870℃×2紛浸炭後油冷し、200゜Cで焼
もどし処理したものである。
20分浸炭後、直接重量でSn;55%,Bi:10%
,,p−Pb35%からなる組成の210℃溶融液中に
3紛挿入し焼入冷却したものである。2は従来より行わ
れている870℃×2紛浸炭後油冷し、200゜Cで焼
もどし処理したものである。
3は2の処理後Sn浴中にドブ漬けめつきしたものであ
る。
る。
4はSUS3O4で作られたものである。
第1図は上記4種類のリンクチェーンの引張試験結果で
ある。
ある。
これより明らかなように、本発明によつて作られた1及
び従来例の2は引張強さ及び伸びともに優れ最も強靭で
あることがわかる。第2図はリンクチェーンの片振り疲
れ試験結果である。疲れ強さにおいても、本発明品1は
他のめつき処理したもの3及びSUS3O4製の4に比
べ高い強さを示すことがわかる。第3図は定格荷重1t
0nのモートルプロツクの実機を用いリンクチェーンの
摩耗試験を行なつたものて条件は乾燥(Dry)雰囲気
である。
び従来例の2は引張強さ及び伸びともに優れ最も強靭で
あることがわかる。第2図はリンクチェーンの片振り疲
れ試験結果である。疲れ強さにおいても、本発明品1は
他のめつき処理したもの3及びSUS3O4製の4に比
べ高い強さを示すことがわかる。第3図は定格荷重1t
0nのモートルプロツクの実機を用いリンクチェーンの
摩耗試験を行なつたものて条件は乾燥(Dry)雰囲気
である。
摩耗試験の結果は1及び2は、ばらつき範囲でほぼ同じ
値を示しているが、耐食性を有する3及び4のものより
著しく優れていることがわかる。次に耐食性評価として
、塩水噴霧試験を行なつた結果、本発明品1とステンレ
ス製4は、2叫間でも赤錆の発生は見られなかつたが、
2は1時間以内で赤錆を発生し、また3は5〜2m間の
間で赤錆を発生した。
値を示しているが、耐食性を有する3及び4のものより
著しく優れていることがわかる。次に耐食性評価として
、塩水噴霧試験を行なつた結果、本発明品1とステンレ
ス製4は、2叫間でも赤錆の発生は見られなかつたが、
2は1時間以内で赤錆を発生し、また3は5〜2m間の
間で赤錆を発生した。
表は各種の性能試験結果について総合評価したものであ
る。
る。
この結果、本発明品は各項目の性能においても最も優れ
ており、強靭かつ耐食性に優れていることがわかる。第
4図に本発明品及び従来例として耐食性を賦一与するた
めめつき処理を施していた場合の製作工程を示すが、製
造工程においても従来方法に比べて約半分の工程で済む
ことがわかる。
ており、強靭かつ耐食性に優れていることがわかる。第
4図に本発明品及び従来例として耐食性を賦一与するた
めめつき処理を施していた場合の製作工程を示すが、製
造工程においても従来方法に比べて約半分の工程で済む
ことがわかる。
従来、機械構造部材の耐食性を与えるためには、簡易法
としてめつき処理を施していたが、強度を要する場合、
熱処理後めつき処理を施すために後処理、前処理工程が
必要であつた。
としてめつき処理を施していたが、強度を要する場合、
熱処理後めつき処理を施すために後処理、前処理工程が
必要であつた。
本発明によれば、熱処理とめつき処理が一体化できるの
で、著しく処理工程を短縮することが可能になつた。ま
たリンクチェーンの特性においても従来のものより優れ
ている。
で、著しく処理工程を短縮することが可能になつた。ま
たリンクチェーンの特性においても従来のものより優れ
ている。
第1図はめつき処理したリンクチェーンの引張試験結果
を示す特性図、第2図はリンクチェーンの片振り疲れ試
験結果を示す特性図、第3図は実機リンクチェーンの摩
耗試験結果を示す特性図、第4図は製造工程図である。
を示す特性図、第2図はリンクチェーンの片振り疲れ試
験結果を示す特性図、第3図は実機リンクチェーンの摩
耗試験結果を示す特性図、第4図は製造工程図である。
Claims (1)
- 1 鉄鋼材料よりなるリンクチェーンを浸炭或は浸炭窒
化処理後、その雰囲気中のまま重量でSn20〜60%
、Pb10〜40%、Bi5〜40%からなる組成の溶
融浴中に直接挿入して焼入冷却することを特徴とする高
靭性耐摩耗耐食性リンクチェーンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9152079A JPS6058305B2 (ja) | 1979-07-20 | 1979-07-20 | 高靭性耐摩耗耐食性リンクチェ−ンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9152079A JPS6058305B2 (ja) | 1979-07-20 | 1979-07-20 | 高靭性耐摩耗耐食性リンクチェ−ンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5617150A JPS5617150A (en) | 1981-02-18 |
JPS6058305B2 true JPS6058305B2 (ja) | 1985-12-19 |
Family
ID=14028682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9152079A Expired JPS6058305B2 (ja) | 1979-07-20 | 1979-07-20 | 高靭性耐摩耗耐食性リンクチェ−ンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6058305B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993011271A1 (fr) * | 1991-12-06 | 1993-06-10 | Kawasaki Steel Corporation | Procede pour la fabrication de toles d'acier plaquees de zinc fondu, avec un petit nombre de parties non plaquees |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3713401C1 (de) * | 1987-04-21 | 1988-03-10 | Korf Engineering Gmbh | Verfahren zur Abkuehlung erwaermten Materials und Vorrichtung zur Durchfuehrung des Verfahrens |
-
1979
- 1979-07-20 JP JP9152079A patent/JPS6058305B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993011271A1 (fr) * | 1991-12-06 | 1993-06-10 | Kawasaki Steel Corporation | Procede pour la fabrication de toles d'acier plaquees de zinc fondu, avec un petit nombre de parties non plaquees |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5617150A (en) | 1981-02-18 |
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