JPS6056088A - 耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板 - Google Patents
耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板Info
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- JPS6056088A JPS6056088A JP16171883A JP16171883A JPS6056088A JP S6056088 A JPS6056088 A JP S6056088A JP 16171883 A JP16171883 A JP 16171883A JP 16171883 A JP16171883 A JP 16171883A JP S6056088 A JPS6056088 A JP S6056088A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板に関し、さ
らに詳しくは、耐塗膜剥離性に優れた下層がZn−Ni
合金めっき、上層がZn−Fe合金めっきの二層構造を
有する表面処理鋼板に関する。
らに詳しくは、耐塗膜剥離性に優れた下層がZn−Ni
合金めっき、上層がZn−Fe合金めっきの二層構造を
有する表面処理鋼板に関する。
従来、自動車車体の腐蝕防止、特に北米における、所謂
、塩害地域における自動車車体の腐蝕防止に種々の表面
処理鋼板が使用されている。しかし、従来の表面処理鋼
板は自動車に要求される多様な品質を全べて満たしてい
るものではなく、これらに代わる種々の自動車用防錆鋼
板が提案され、また開発されている。
、塩害地域における自動車車体の腐蝕防止に種々の表面
処理鋼板が使用されている。しかし、従来の表面処理鋼
板は自動車に要求される多様な品質を全べて満たしてい
るものではなく、これらに代わる種々の自動車用防錆鋼
板が提案され、また開発されている。
しかして、本発明者が先に提案した下層がZnNi(7
−15wt%)合金めっき、上層がZn−Fe(60u
+t%以上合金)めっきからなる二層型表面処理鋼板(
特願昭56−110551号)もその1つであり、これ
らの表面処理鋼板は塗装後の耐蝕性および耐水密着性に
優れでいるという特色がある。
−15wt%)合金めっき、上層がZn−Fe(60u
+t%以上合金)めっきからなる二層型表面処理鋼板(
特願昭56−110551号)もその1つであり、これ
らの表面処理鋼板は塗装後の耐蝕性および耐水密着性に
優れでいるという特色がある。
そして、塗装後の耐蝕性とは、亜鉛系めっきの腐蝕試験
として最も一般的である塩水噴霧試験による塗膜のクロ
スカットからの膨れ幅により評価した耐蝕性とされてお
り、また、耐水密着性とは、塗装後の試片を40°Cの
純水中に10日間浸漬後、基盤目試験により評価した塗
膜と素地の密着性を示しており、これら2つの特性によ
り自動車用表面処理鋼板の塗装後の特性を代表していた
。そして、上記提案された2つの表面処理鋼板はこの2
つの特性において特に優れていることが判明している。
として最も一般的である塩水噴霧試験による塗膜のクロ
スカットからの膨れ幅により評価した耐蝕性とされてお
り、また、耐水密着性とは、塗装後の試片を40°Cの
純水中に10日間浸漬後、基盤目試験により評価した塗
膜と素地の密着性を示しており、これら2つの特性によ
り自動車用表面処理鋼板の塗装後の特性を代表していた
。そして、上記提案された2つの表面処理鋼板はこの2
つの特性において特に優れていることが判明している。
しかしながら、実際の自動車の使用環境は、純水浸漬や
連続塩水噴霧のみならず、乾燥、湿潤、冷凍等の要因が
加わり、これらの要因もその使用箇所、使用地域により
大こく異なっている。そのため、実際の使用環境により
近い腐蝕試験として、近年、塩水噴霧、塩水浸漬、乾燥
、湿潤、冷凍等を組合せた種々のサイクル試験が行なわ
れている。
連続塩水噴霧のみならず、乾燥、湿潤、冷凍等の要因が
加わり、これらの要因もその使用箇所、使用地域により
大こく異なっている。そのため、実際の使用環境により
近い腐蝕試験として、近年、塩水噴霧、塩水浸漬、乾燥
、湿潤、冷凍等を組合せた種々のサイクル試験が行なわ
れている。
そこで、上記した下層がZn−N i(7−15+ut
%)合金めっき、上層がZn Fe(6Quit%以上
)合金めっきの二層めっき鋼板に塗装を行ない、上記の
サイクル試験を行なったところ、自動車外板をシュミレ
ートしたサイクル試験において一部の試片に塗膜が殆ん
ど膨れていないにもかかわらず塗膜が素地から剥離して
いるのが観察された。
%)合金めっき、上層がZn Fe(6Quit%以上
)合金めっきの二層めっき鋼板に塗装を行ない、上記の
サイクル試験を行なったところ、自動車外板をシュミレ
ートしたサイクル試験において一部の試片に塗膜が殆ん
ど膨れていないにもかかわらず塗膜が素地から剥離して
いるのが観察された。
このような剥離現象には以下説明する特色があり、純水
浸漬後の密着性、塩水噴霧試験単独の塗膜の膨れとは異
なる現象であるといえる。
浸漬後の密着性、塩水噴霧試験単独の塗膜の膨れとは異
なる現象であるといえる。
(1)剥離現象は必ず塗膜の疵の周囲に発生し、疵が剥
離現象発生機構に関与しており、耐水密着性試験による
評価とは異なる。
離現象発生機構に関与しており、耐水密着性試験による
評価とは異なる。
(2)塗膜の疵部およびその近傍では、めっきが腐蝕し
て塗膜が膨れており、この部分のpHは酸性を呈し、こ
のことからこの部分では、 M、M″”十ne− M″”+ nH2O−+ M(○ H)n 十 nH−
のアノード反応が起っている。
て塗膜が膨れており、この部分のpHは酸性を呈し、こ
のことからこの部分では、 M、M″”十ne− M″”+ nH2O−+ M(○ H)n 十 nH−
のアノード反応が起っている。
(3)このアノード部の周囲はめっきおよび燐酸塩皮膜
は残っているにもがかわらず塗膜が燐酸塩皮膜と塗膜の
界面で剥離し、この部分のpHはアルカリ性であり、こ
こでは 02 +2H20+4e −→40H−のカソード反応
が起っており、このカソード反応で生成したアルカリが
塗膜と燐酸塩皮膜との界面を浸し、その結果塗膜の剥離
が起るのである。
は残っているにもがかわらず塗膜が燐酸塩皮膜と塗膜の
界面で剥離し、この部分のpHはアルカリ性であり、こ
こでは 02 +2H20+4e −→40H−のカソード反応
が起っており、このカソード反応で生成したアルカリが
塗膜と燐酸塩皮膜との界面を浸し、その結果塗膜の剥離
が起るのである。
(4)この現象は、下層がZn Ni合金めっき、上層
がZn−Fe合金めっきの二層めっき鋼板に特に現われ
、Zn−Ni合金めっき単独或いはZn−Fe合金めっ
き単独では起り難く、また、二層めっきでも起るものと
起らないものとがある。
がZn−Fe合金めっきの二層めっき鋼板に特に現われ
、Zn−Ni合金めっき単独或いはZn−Fe合金めっ
き単独では起り難く、また、二層めっきでも起るものと
起らないものとがある。
(5)この現象は塩水噴霧試験単独では殆んど起らず、
塩水噴霧試験以外に乾燥、湿潤の環境を含む、所謂、サ
イクル試験時に起る。
塩水噴霧試験以外に乾燥、湿潤の環境を含む、所謂、サ
イクル試験時に起る。
本発明者は上記したような事実に鑑み塗膜剥離現象と、
めっき二層鋼板における下層Zn−Ni合金めっき、上
層Zn−Fe合金めっきの腐蝕環境中での電位との関連
性について鋭意研究の結果、即ち、種々の組成のZn
Ni合金めっき、Zr+−Fe合金めっきの組合せの二
層めっき鋼板を試作して塗装後サイクル試験を行ない、
また、これら種々の組成のZn Ni合金めっき、Zn
−Fe合金めっぎの5%食塩水中における浸漬電位を測
定し、これら浸漬電位と塗膜剥離率との関係を調査した
結果、上下層の電位と塗膜剥離現象との開に関連のある
ことを見出した。その結果を第1図に示す。
めっき二層鋼板における下層Zn−Ni合金めっき、上
層Zn−Fe合金めっきの腐蝕環境中での電位との関連
性について鋭意研究の結果、即ち、種々の組成のZn
Ni合金めっき、Zr+−Fe合金めっきの組合せの二
層めっき鋼板を試作して塗装後サイクル試験を行ない、
また、これら種々の組成のZn Ni合金めっき、Zn
−Fe合金めっぎの5%食塩水中における浸漬電位を測
定し、これら浸漬電位と塗膜剥離率との関係を調査した
結果、上下層の電位と塗膜剥離現象との開に関連のある
ことを見出した。その結果を第1図に示す。
第1図において、○は塗膜剥離率1%以下、Cは塗膜剥
離率1〜5%、・は塗膜剥離率5%以−にであり、また
、実線には Ezn−Fe −Ezn−ni= 15(
1mVを示す。
離率1〜5%、・は塗膜剥離率5%以−にであり、また
、実線には Ezn−Fe −Ezn−ni= 15(
1mVを示す。
即ち、Ezn−Fe≦ Ezn−ni+150mV ・
・(1)ただし、 Ezn−e ; Zn−Fe合金めっきの飽和甘木電極
(SCE)基準で測定した5%食塩水(中性25’C)
中での浸漬電位(mV) Ezn−ni ; Zn Ni合金めっきの飽和甘木電
極(SCE)基準で測定した5%食塩水(中性25℃)
中での浸漬電位(mV) の範囲で塗膜剥離現象が起らないことを見出した。
・(1)ただし、 Ezn−e ; Zn−Fe合金めっきの飽和甘木電極
(SCE)基準で測定した5%食塩水(中性25’C)
中での浸漬電位(mV) Ezn−ni ; Zn Ni合金めっきの飽和甘木電
極(SCE)基準で測定した5%食塩水(中性25℃)
中での浸漬電位(mV) の範囲で塗膜剥離現象が起らないことを見出した。
本発明に係る耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板の特徴
とするところは、Zn−Ni合金めっきの5%食塩水中
における浸漬電位(Ezn−ni)とZn−Fe合金め
っきの5%食塩水中における浸漬電位(Ezn−re)
が、Ezn−Fe −Ezn−ni≦ 150mVであ
り、下層がZn−Ni合金めっ島、上層がZn−Fe合
金めっきの二層構造を有していることにある。
とするところは、Zn−Ni合金めっきの5%食塩水中
における浸漬電位(Ezn−ni)とZn−Fe合金め
っきの5%食塩水中における浸漬電位(Ezn−re)
が、Ezn−Fe −Ezn−ni≦ 150mVであ
り、下層がZn−Ni合金めっ島、上層がZn−Fe合
金めっきの二層構造を有していることにある。
本発明に係る耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板につい
て以下詳細に説明する。
て以下詳細に説明する。
先ず、Zn−Ni合金めっきの5%食塩水中の浸漬電位
とZn−Fe合金めっきの5%食塩水中の浸漬電位との
関係について説明文る。
とZn−Fe合金めっきの5%食塩水中の浸漬電位との
関係について説明文る。
腐蝕は上記説明したように、アノード部のアノード反応
とカソード部のカソード反応の組合せで起るが、7ノ一
ド部である塗膜疵部の電位は主として付着量の多い下層
Zn−Ni合金めっきに依存するものであり、Zn−N
i合金めっ外の電位が責な程7ノード部の電位が責とな
る傾向を示し、一方、アノード部周囲の塗膜下に存在す
るカソード部ではめっき層は腐蝕していないので、カソ
ード反応は上層のZn Fe合金めっき表面に起り、こ
のカソード反応部の電位は塗膜下lこあるため無塗装の
場合より貴になるが、5%食塩水中の電位が卑なもの程
塗膜下のカソード部の電位は卑な傾向を示す。
とカソード部のカソード反応の組合せで起るが、7ノ一
ド部である塗膜疵部の電位は主として付着量の多い下層
Zn−Ni合金めっきに依存するものであり、Zn−N
i合金めっ外の電位が責な程7ノード部の電位が責とな
る傾向を示し、一方、アノード部周囲の塗膜下に存在す
るカソード部ではめっき層は腐蝕していないので、カソ
ード反応は上層のZn Fe合金めっき表面に起り、こ
のカソード反応部の電位は塗膜下lこあるため無塗装の
場合より貴になるが、5%食塩水中の電位が卑なもの程
塗膜下のカソード部の電位は卑な傾向を示す。
この7メ一ド部とカソード部の電位差が腐蝕反応の駆動
力となるが、この電位差は7メ一ド部の電位が責な程、
また、カソード部の電位が卑な程電位差が)威少し、腐
蝕反応は抑制される。換言すれば、アノード部の電位を
支配するZn−Ni合金めっきの電位(Ezn−ni)
とカソード部の電位を支配するZn−Fe合金めっきの
電位(Ezn−re)の差Ezn−He −Ezn−n
i が、成る値以下になった時、腐蝕反応が減少しカソード
反応生成物であるアルカリによる塗膜剥離を防止するこ
とができる。
力となるが、この電位差は7メ一ド部の電位が責な程、
また、カソード部の電位が卑な程電位差が)威少し、腐
蝕反応は抑制される。換言すれば、アノード部の電位を
支配するZn−Ni合金めっきの電位(Ezn−ni)
とカソード部の電位を支配するZn−Fe合金めっきの
電位(Ezn−re)の差Ezn−He −Ezn−n
i が、成る値以下になった時、腐蝕反応が減少しカソード
反応生成物であるアルカリによる塗膜剥離を防止するこ
とができる。
第1図はこの説明を裏付けるものであり、第1図に示す
、Ezn−1−e−Ezn−ni≦ 15.OmV(図
中K)の範囲内では実質的に塗膜剥離の発生しないこと
を示している。
、Ezn−1−e−Ezn−ni≦ 15.OmV(図
中K)の範囲内では実質的に塗膜剥離の発生しないこと
を示している。
次に、下層のZn−Ni合金めつき、上層のZn−Fe
合金めっきについて説明する。
合金めっきについて説明する。
下層のZn Ni合金めっきのNi含有率と5%食塩水
中の浸漬電位との関係を第2図に示す。従来においては
、Zn−Ni合金めつきのNi含有率と浸漬電位との関
係は、Ni含有率が約20u+t%以下ではNi含有率
の増加と共に略直線的に増加するものとされていた(鉄
と鋼Vo166.1980、P771参照)。しかし、
本発明者の実験では第2図に示すように、Ni含有率1
2u+t%の箇所に段差のあることが示されており、こ
の理由は、Ni含有率12u+t、%未満ではZn−N
i合金めつトの主生成物であるγ相(Zn2+N15)
の中に一部η相が混在しているためである。
中の浸漬電位との関係を第2図に示す。従来においては
、Zn−Ni合金めつきのNi含有率と浸漬電位との関
係は、Ni含有率が約20u+t%以下ではNi含有率
の増加と共に略直線的に増加するものとされていた(鉄
と鋼Vo166.1980、P771参照)。しかし、
本発明者の実験では第2図に示すように、Ni含有率1
2u+t%の箇所に段差のあることが示されており、こ
の理由は、Ni含有率12u+t、%未満ではZn−N
i合金めつトの主生成物であるγ相(Zn2+N15)
の中に一部η相が混在しているためである。
また、上層のZn Fe合金めっきのFe含有率と5%
食塩水中の浸漬電位との関係を第3図に示す。Zn−F
e合金めっきの浸漬電位はFe含有率801%を境とし
てこれ以上では浸漬電位は約900mVから−m 60
OmVへ約300mVも責な方向に移行する。これに
伴ない、Zn−Fe合金めっきの相構造もFe含有率8
0u+t%未満ではη、δ1、P1αの4相であるのに
対し、80u+t%を越えるとαの単相となる。
食塩水中の浸漬電位との関係を第3図に示す。Zn−F
e合金めっきの浸漬電位はFe含有率801%を境とし
てこれ以上では浸漬電位は約900mVから−m 60
OmVへ約300mVも責な方向に移行する。これに
伴ない、Zn−Fe合金めっきの相構造もFe含有率8
0u+t%未満ではη、δ1、P1αの4相であるのに
対し、80u+t%を越えるとαの単相となる。
次に、下層Zn−Ni合金めっトのNi含有率および上
層のZn−Fe合金めっきのFe含有率と塗膜剥離率の
関係1こ第1図を書ぎ直したのが第4図であり、斜線内
のSは本発明に係る耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板
であり、LはEzn−pe−Ezn−ni ” 15
OmVを満足する曲線である。即ち、第4図のSの範囲
内では塗膜剥離が発生しないことがわかる。
層のZn−Fe合金めっきのFe含有率と塗膜剥離率の
関係1こ第1図を書ぎ直したのが第4図であり、斜線内
のSは本発明に係る耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板
であり、LはEzn−pe−Ezn−ni ” 15
OmVを満足する曲線である。即ち、第4図のSの範囲
内では塗膜剥離が発生しないことがわかる。
しかして、塗膜剥離の点からみると第1図、第2図に示
す範囲において良好な性能を示すが、自動車用その池の
用途に使用するためには外に種々の特性を満足しなけれ
ばならず、このため下層のZn−Ni合金めっ外および
上層のZn−Fe合金めっ外の含有成分の含有率に制約
が生じるのでこれについて説明する。
す範囲において良好な性能を示すが、自動車用その池の
用途に使用するためには外に種々の特性を満足しなけれ
ばならず、このため下層のZn−Ni合金めっ外および
上層のZn−Fe合金めっ外の含有成分の含有率に制約
が生じるのでこれについて説明する。
先ず、下層のZn−Ni合金めっきのN1含有率は塗装
を施さない裸板での耐赤錆性を良好に保つために7u+
t%以」二は必要であり、また、Ni含有率が低くなる
程スポット溶接性も低下する傾向がある。さらに、Ni
含有率が必要以上に高くなると株根の耐赤錆性、加工時
のハウブリング性が劣化する傾向があり、これらの特性
を劣化させないためにはNi含有率が20ut%以下、
好ましいのは151%以下とする必要がある。
を施さない裸板での耐赤錆性を良好に保つために7u+
t%以」二は必要であり、また、Ni含有率が低くなる
程スポット溶接性も低下する傾向がある。さらに、Ni
含有率が必要以上に高くなると株根の耐赤錆性、加工時
のハウブリング性が劣化する傾向があり、これらの特性
を劣化させないためにはNi含有率が20ut%以下、
好ましいのは151%以下とする必要がある。
次に、上層のZn−Fe合金めっきのFe含有率は、塗
装前処理として実施される燐酸塩処理において生成する
燐酸塩結晶の性質、即ち、塗装後の特性、殊に耐水密着
性に影響を与え、また、燐酸塩処理は一種の腐蝕反応で
あり、処理中に素地が一部溶解するのである。しかして
、自動車用には主として燐酸亜鉛処理が行なわれるが、
素地が亜鉛の場合にはホパイト(Hopeite Zn
r(PO4)2・4H20)が生成するが、素地が鋼板
もしくは鉄を含むZn Fe合金めっきの場合には素地
から溶解した鉄が一部燐酸亜鉛結晶に取込まれるためホ
パイトの外に)オス7オフイライト(PI+ospl+
opl+yllte Zn2Fe(PO<)2・4H2
0)も生成し、そして、7オス7オフイライトの比率が
高い程、塗装f&の耐水密着性が良好となることは明ら
かである。従って、この7オスフオフイライトの比率を
最高にするにはZn−Fe合金めっきのFe含有率は5
0〜9(lu+t%とする必要がある。
装前処理として実施される燐酸塩処理において生成する
燐酸塩結晶の性質、即ち、塗装後の特性、殊に耐水密着
性に影響を与え、また、燐酸塩処理は一種の腐蝕反応で
あり、処理中に素地が一部溶解するのである。しかして
、自動車用には主として燐酸亜鉛処理が行なわれるが、
素地が亜鉛の場合にはホパイト(Hopeite Zn
r(PO4)2・4H20)が生成するが、素地が鋼板
もしくは鉄を含むZn Fe合金めっきの場合には素地
から溶解した鉄が一部燐酸亜鉛結晶に取込まれるためホ
パイトの外に)オス7オフイライト(PI+ospl+
opl+yllte Zn2Fe(PO<)2・4H2
0)も生成し、そして、7オス7オフイライトの比率が
高い程、塗装f&の耐水密着性が良好となることは明ら
かである。従って、この7オスフオフイライトの比率を
最高にするにはZn−Fe合金めっきのFe含有率は5
0〜9(lu+t%とする必要がある。
また、この上層のZn−Fe合金めっきの付着量は上記
説明したように燐酸塩処理によって約1g/m 2溶解
するか呟最低3g/m2は必要であり、そして、このZ
n−Fe合金めっきの付着量が3g/m2未満では塗膜
剥離率が増加し、また、自動車用防錆鋼板の重要な特性
である穴あき耐蝕性も劣化するようになるので、上層の
Zn−Fe合金めっきの付着量は3g/m2以上とする
。
説明したように燐酸塩処理によって約1g/m 2溶解
するか呟最低3g/m2は必要であり、そして、このZ
n−Fe合金めっきの付着量が3g/m2未満では塗膜
剥離率が増加し、また、自動車用防錆鋼板の重要な特性
である穴あき耐蝕性も劣化するようになるので、上層の
Zn−Fe合金めっきの付着量は3g/m2以上とする
。
しかし、上層のZn−Fe合金めっきの付着量は多けれ
ば多い程良いというものでもなく、上層、下層の使用割
合の分担から自ずと比率が限定される。即ち、本発明者
の実験によれば」二層と下層の比率は、上層Zn−Fe
合金めっき付着量(g/m2)/下層Zn−Ni合金め
っき付着量(g/l112)≦1.0で穴あき耐蝕性が
最良になるので、これが上層の付着量の上限として定め
るのである。なお、上層、下層の付着量の合計の上限に
は特【こ制約はないが、性能と生産性との兼ね合いによ
り、約140g/m2以下が有利である。
ば多い程良いというものでもなく、上層、下層の使用割
合の分担から自ずと比率が限定される。即ち、本発明者
の実験によれば」二層と下層の比率は、上層Zn−Fe
合金めっき付着量(g/m2)/下層Zn−Ni合金め
っき付着量(g/l112)≦1.0で穴あき耐蝕性が
最良になるので、これが上層の付着量の上限として定め
るのである。なお、上層、下層の付着量の合計の上限に
は特【こ制約はないが、性能と生産性との兼ね合いによ
り、約140g/m2以下が有利である。
また、本発明に係る耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板
において、上層のZn−Fe合金めっきと下層のZn−
Ni合金めっきの電位の関係を規定したのであるから、
上層のZn Fe合金めっき中にN;、Co、 Cr、
Mo、 Mn、 Sn、Cu等の第3元素および下層
のZn−Ni合金めっき中にFe、 Co、Cr、Mo
、Mn、Sn、Cu等の第3元素は、上記した上下層の
電位関係が満たされれば含有させることもできる。
において、上層のZn−Fe合金めっきと下層のZn−
Ni合金めっきの電位の関係を規定したのであるから、
上層のZn Fe合金めっき中にN;、Co、 Cr、
Mo、 Mn、 Sn、Cu等の第3元素および下層
のZn−Ni合金めっき中にFe、 Co、Cr、Mo
、Mn、Sn、Cu等の第3元素は、上記した上下層の
電位関係が満たされれば含有させることもできる。
さらに、三層以上の多層めっき鋼板についても、最表層
が7.n−Fe合金めっきであり、かつ、全めっきの過
半を占め主として耐蝕性向上に寄与すべ外主要めっき層
がZn Ni合金めっきである場合には、これら二層間
に上記の電位関係が満たされれば三層以上のめっき層で
あってもよい。
が7.n−Fe合金めっきであり、かつ、全めっきの過
半を占め主として耐蝕性向上に寄与すべ外主要めっき層
がZn Ni合金めっきである場合には、これら二層間
に上記の電位関係が満たされれば三層以上のめっき層で
あってもよい。
本発明に係る耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板の実施
例を説明する。
例を説明する。
実施例
70mmX15(hmXO,8mmtの冷間圧延鋼板を
脱脂酸洗後、下記の条件で下層のZn Ni合金めっき
番電気めっきにより施した。
脱脂酸洗後、下記の条件で下層のZn Ni合金めっき
番電気めっきにより施した。
浴組成
硫酸ニッケル 100〜4(loFi/1硫酸亜鉛 4
0〜300g/l 浴温 60℃ 電流密度 30A/dm2 浴のr+8 1.5 なお、めっき層中のNi含有率は、浴の硫酸ニッケルと
硫酸亜鉛の比率を制御して変化させた。
0〜300g/l 浴温 60℃ 電流密度 30A/dm2 浴のr+8 1.5 なお、めっき層中のNi含有率は、浴の硫酸ニッケルと
硫酸亜鉛の比率を制御して変化させた。
次に、この鋼板は水洗後、下記の条件で上層Zn Fe
合金めっきを電気めっ外によ驚)施して二層めっき鋼板
を作製した。
合金めっきを電気めっ外によ驚)施して二層めっき鋼板
を作製した。
浴組成
硫酸第1鉄 300 g/ l
硫酸亜鉛 10〜50g/l
浴温 60℃
浴βH2,0
電流密度 30A/d随2
なお、めっき層中のFe含有率は浴の硫酸亜飴濃度によ
り制御した。
り制御した。
また、5%食食塩水浸電電の測定用に、Zn−Ni合金
めっき、Zn−Fe合金めっきの夫々単独の電気めっき
をも実施した。この電位測定用試片は5%食塩水、中性
、室温で飽和甘木電極(SCE)を基準としてその浸漬
電位を測定した。
めっき、Zn−Fe合金めっきの夫々単独の電気めっき
をも実施した。この電位測定用試片は5%食塩水、中性
、室温で飽和甘木電極(SCE)を基準としてその浸漬
電位を測定した。
これらの鋼板を、浸漬性燐酸塩処理(日本ペイント社製
、グラノムン5D−2500)、カチオン型電着塗装(
日本ペイント社製、パワートップU−52)、中塗り、
水研、上塗りを行なった後、グラベロメーターにより塗
膜に疵を付け、その後下記に示すサイクル試験を30サ
イクル実施した。
、グラノムン5D−2500)、カチオン型電着塗装(
日本ペイント社製、パワートップU−52)、中塗り、
水研、上塗りを行なった後、グラベロメーターにより塗
膜に疵を付け、その後下記に示すサイクル試験を30サ
イクル実施した。
サイクル試験工程
→塩水噴霧(35°CX2時間)→湿潤(50℃相対湿
度90%、14時間)→乾燥(50℃×8時間)→塩水
噴霧→・・・・ のように24時間/サイクルで行なった。(休日は湿潤
としサイクル数には数えない。)試験後の試片はテーピ
ング後塗膜剥離面積を測定し、全塗膜に対する剥離面積
率を算出した。ただし、チッピングの際、塗膜の剥離し
た部分は塗膜剥離面積から除外した。
度90%、14時間)→乾燥(50℃×8時間)→塩水
噴霧→・・・・ のように24時間/サイクルで行なった。(休日は湿潤
としサイクル数には数えない。)試験後の試片はテーピ
ング後塗膜剥離面積を測定し、全塗膜に対する剥離面積
率を算出した。ただし、チッピングの際、塗膜の剥離し
た部分は塗膜剥離面積から除外した。
耐水密着性試験は、上塗り後の試片を脱イオン水中に4
0℃で10日間浸漬後、カッターで基盤目を100個切
りテーピング後残留した基盤目の数で評価した。
0℃で10日間浸漬後、カッターで基盤目を100個切
りテーピング後残留した基盤目の数で評価した。
評価点 残留した基盤目数
5 100個
4 99〜95個
3 94〜80個
2 79〜50個
1 49個以下
塩水噴霧試験は、電着塗装まで行なった試片にカッター
で素地に達するクロスカットを入れた後JIS Z 2
371に準拠して実施した。評価は400時間後のクロ
スカットからの膨れ幅の最大値(両側幅÷2)で行なっ
た。
で素地に達するクロスカットを入れた後JIS Z 2
371に準拠して実施した。評価は400時間後のクロ
スカットからの膨れ幅の最大値(両側幅÷2)で行なっ
た。
これらの試験結果を第1表に示す。
この第1表かられかるように、本発明に係る耐塗膜剥離
性に優れた表面処理鋼板の塗膜剥離率は3%以下である
が、上層のZn−Fe合金めっきと下層のZn−Ni合
金めっトの電位が本発明の範囲にない比較例の鋼板では
着しい塗膜剥離が生じた。
性に優れた表面処理鋼板の塗膜剥離率は3%以下である
が、上層のZn−Fe合金めっきと下層のZn−Ni合
金めっトの電位が本発明の範囲にない比較例の鋼板では
着しい塗膜剥離が生じた。
以上説明したように、本発明に係る耐塗膜剥離性に優れ
た表面処理鋼板は上記の構成を有しているものであるか
呟下層Zn Ni合金めっき、上層Zn−Fe合金めっ
きの二層構造を有する表面処理鋼板において、この二層
の食塩水中の浸漬電位を規定することにより塗装後の耐
蝕試験による疵部周辺の塗膜の剥離を効果的に減少させ
ることができるという優れた効果を有するものである。
た表面処理鋼板は上記の構成を有しているものであるか
呟下層Zn Ni合金めっき、上層Zn−Fe合金めっ
きの二層構造を有する表面処理鋼板において、この二層
の食塩水中の浸漬電位を規定することにより塗装後の耐
蝕試験による疵部周辺の塗膜の剥離を効果的に減少させ
ることができるという優れた効果を有するものである。
第1図は下層Zn−Ni合金の浸漬電位と上層Zn−F
e合金の浸漬電位との関係を示す図、第2図は下層のZ
n−Ni層中のNi含有率と5%食塩水中での浸漬電位
との関係を示す図、第3図は上層のZn−Fe合金層中
のFe含有率と5%食塩水中での浸漬電位との関係を示
す図、第4図は下層Zn−Ni合金中のNi含有率と上
層Zn−Fe合金のFe含有率との関係を示す図である
。 矛1図 ? 丁h Zn−N + 舎”;:、 ”jl:I”セイf
LEz、、、−y;(7y+Vys 3矛2図 r\ 乙−N9告中。N;奢有琴 にi1乙)予3図 Zn−re 髄?’l+c)F42e有促(−%)矛4
図
e合金の浸漬電位との関係を示す図、第2図は下層のZ
n−Ni層中のNi含有率と5%食塩水中での浸漬電位
との関係を示す図、第3図は上層のZn−Fe合金層中
のFe含有率と5%食塩水中での浸漬電位との関係を示
す図、第4図は下層Zn−Ni合金中のNi含有率と上
層Zn−Fe合金のFe含有率との関係を示す図である
。 矛1図 ? 丁h Zn−N + 舎”;:、 ”jl:I”セイf
LEz、、、−y;(7y+Vys 3矛2図 r\ 乙−N9告中。N;奢有琴 にi1乙)予3図 Zn−re 髄?’l+c)F42e有促(−%)矛4
図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 Zrr−Ni合金の5%食塩水中における浸漬電位(E
zn−ni)とZn−Fe合金の5%食塩水中における
浸漬電位(Ezローpe)が、 Ezn−te −Ezn−ni≦ 150mVであるこ
とを特徴とする下層がZn−Ni合金めっき、上層がZ
n−Fe合金めっきの二層構造を有する耐塗膜剥離性に
優れた表面処理鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16171883A JPS6056088A (ja) | 1983-09-02 | 1983-09-02 | 耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16171883A JPS6056088A (ja) | 1983-09-02 | 1983-09-02 | 耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6056088A true JPS6056088A (ja) | 1985-04-01 |
Family
ID=15740556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16171883A Pending JPS6056088A (ja) | 1983-09-02 | 1983-09-02 | 耐塗膜剥離性に優れた表面処理鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6056088A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013161925A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Jx Nippon Mining & Metals Corp | プリント配線板用銅箔及びそれを用いた積層体、プリント配線板及び電子部品 |
-
1983
- 1983-09-02 JP JP16171883A patent/JPS6056088A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013161925A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Jx Nippon Mining & Metals Corp | プリント配線板用銅箔及びそれを用いた積層体、プリント配線板及び電子部品 |
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