JPS605546B2

JPS605546B2 - 連続鋳造用浸漬ノズル

Info

Publication number: JPS605546B2
Application number: JP51083878A
Authority: JP
Inventors: 和三荒川; 良信田棚; 幸文酒井
Original assignee: Toshiba Ceramics Co Ltd
Current assignee: Coorstek KK
Priority date: 1976-07-14
Filing date: 1976-07-14
Publication date: 1985-02-12
Also published as: JPS539228A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はとくにスラグパウダーに対する耐倉虫性を改善
するとともにマンガン（Ｍｎ）を含有する溶融金属の鋳
込みに適した連続鋳造用浸薄ノズルに関するものである
。

一般に、連続鋳造用浸債ノズルはタンデイッシュなどの
容器から溶融金属を酸化させることなく鋳造鋳型内に鋳
込む場合に用いられるが、その浸債ノズル下部は鋳込み
時、常に鋳型内の溶融金属に浸潰しているとともに、そ
の溶融金属上面に浮遊する酸化防止のためのスラグパウ
ダー（王に弗化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、アルカリ物質等からなる）と懐蝕している。

このため、主に浸濃ノズルの該接触部がスラグパゥダー
により激しく浸蝕されて局部的な損傷を生じ、その結果
他の部分が十分使用に耐えるにもかかわらず、ノズルと
して使用不可能となる問題があった。ところで従来は連
続鋳造用浸債ノズルとして、アルミナー黒鉛系のものが
使用されているが、上述したスラグパウダーに対する耐
蝕性がかならずしも十分ではなく、該スラグパウダ−と
の接触部がいまいま溶断して長期間使用できない欠点が
あつた。

このようなことから、最近連続鋳造用浸漬ノズルとして
、アルミナに代つてジルコニアを用いたジルコニアー黒
鉛系のものが使用されている。

この浸漬ノズルは骨格をなすジルコニアの働によってス
ラグパウダーに対する耐軸性を著しく向上できるという
効果を有する。しかし、この浸債ノズルを用いてマンガ
ン（Ｍｎ）を含有する溶融金属を鋳込むと該ノズルを構
成するジルコニアにマンガンが溶け込んで溶損せしめ、
その結果談浸債ノズルのノズル孔の口径拡大を招いて短
期間で使用不可能となる欠点があった。これに対し本発
明者は上記欠点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、
ジルコニァ、黒鉄にァルミナと金属シリコンとを併用し
、かつ各成分値を規定することにより、ジルコニアの周
囲にマンガンの溶け込みが少ないアルミナで保護して、
マンガンを含有する溶融金属の鋳込時にノズル孔が溶損
されるのを防止し、かつジルコニア自身の殴れた耐蝕性
によってスラグパウダー、溶融金属との接触部が浸蝕さ
れるのを阻止し、しかも黒鉛と金属シリコンの相互作用
によって耐スポーリング性、機械的強度の優れた連続鋳
造用浸濃ノズルが得られることを見し、出した。

以下、本発明を詳細に説明する。

本発明の連続鋳造用浸薄ノズルは重量割合にて、安定ま
たは未安定のジルコニア３１〜６５％、黒鉛１０〜４０
％、アルミナ１〜１９％および金属シリコン１〜１０％
からなるものである。

本発明における浸債ノズル中のジルコニアの配合量を上
記範囲に限定した理由は、ジルコニアの量を３１重量％
未満にすると、耐蝕性の改善化効果が期待できず、一方
その量が６５重量％を越えると耐蝕性は向上するが、Ｍ
ｎ含有の溶融金属による溶損が激しくなったり、耐スポ
ーリング性、湯詰りの点で問題となるからである。

また、浸漬ノズル中の黒鉛の配合量を上記範囲に限定し
た理由は、黒鉛の量を１の重量％未満にすると、耐熱衝
撃性（耐スポーリング性）の改善化効果が期待できず、
一方その量が４の重量％を越えると、耐食性が低下する
からである。

さらに、浸債ノズル中のアルミナの配合量を上記範囲に
限定した理由は、アルミナの量を１重量％未満にすると
、ジルコニアの保護作用を十分発揮できず、Ｍｎ含有の
溶融金属の錆込時、溶損され易くなり、一方その量が１
９重量％を越えると、耐スポーリング性が低下するから
である。

さらにまた、浸薄ノズル中の金属シリコンの配合量を上
言己範囲に限定した理由は、金属シリコンの量を１重量
％未満にすると、加熱時における黒鉛質との結合効果が
損なわれ、かつ耐酸化性も低下する他銭込時の熔融金属
或いは溶融スラグとの“濡れ”が大きくなり、一方その
量が１０重量％を越えると、耐蝕性が低下するからであ
る。

次に、本発明の連続鋳造用浸薄ノズルをうるための方法
を一例を示して説明する。

まず、安定または未安定のジルコニア粉と黒鉛粉とアル
ミナ粉と金属シリコン粒とを上述した割合で混合して原
料粉とし、この原料粉にリグニン、ポリビニルアルコー
ル、力ルボキシメチルセルローズ、フェノールレジン等
の一次結合剤を添加し、たとえばアィソスタティックプ
レス等により成形した後「この成形体を８５０００の
温度下で焼成して連続鋳造用浸薄ノズルを造る。

以下、本発明の実施例を説明する。

実施例１ジルコニア粉６４重量％黒鉛粉
３の重量％アルミナ粉
１重量％金属シリコン粉
５重量％の組成割合の原料粉１０の重量部
に界面活性散０．８重量部、リグニン０．５重量部を添
加混合し、アィソスタティックプレス（圧力１０００ｋ
９／地）にて成形した後、この成形体を８５０℃の温度
下でＩＭ時間焼成して連続鋳造用浸濃ノズルを得た。

この浸債ノズルは見掛け比重３．２３、嵩比重２．６３
気孔率１８．６％であった。比較例ジルコニア粉５５重量％天然黒
鉛粉４５重量％の組成割合の
原料粉を使用した以外、上記実施例と同機な方法にて連
続鋳造用浸簿ノズルを得た。

この浸燈ノズルは見掛け比重２．９７、嵩比重２．４３
、気孔率１８．４％であった。しかして、上記実施例１
および比較例の連続鋳造用浸糟ノズルを、それぞれ容量
２５肌ｎのタンディツシュに連結し、かつ下端部を鋳型
内の溶融金属に浸潰し、マンガン０．１重量％含有する
溶融金属を該タンディツシュ内に流してその溶融金属を
全量鋳込むのを１チャージとして、何チャージ目でノズ
ルの口径が溶損拡大して使用不可能になるか、或いは何
チャージ目で鋳型上面のスラグパウダーと接触するノズ
ル部外径が浸潰されて使用不可能になるかを調べた。

その結果、本発明の連続鋳造用浸債ノズル（実施例１）
は３チャージ以上もノズルの口径拡大を起こすことなく
、しかも外蓬浸蝕が顕著とならず使用可能であることが
確認された。これに対し、従来の浸債ノズル（比較例）
は１チャージまで外径浸蝕が顕著とならなかったが、ノ
ズルの口径拡大が激しく、実質的に使用不可能となった
。実施例２ジルコニア粉４母重量％黒鉛
粉３の重量％アルミナ
粉１塁重量％金属シリコン
粉５重量％の組成割合の原料粉１
０の重量部に界面活性散０．８重量部、液状フェノール
樹脂８重量部を添加混合し、アイソスタテイツクプレス
（圧力１０００ｋｇ／洲）にて成形した後、この成形体
を８５０ｑｏの温度下で１０時間焼成して連続鋳造用浸
債ノズルを得た。

得られた浸債ノズルは見掛け比重３．０２、嵩比重２．
４４、気孔率１９．２％であった。

また、上記浸債ノズルを前記実施例１と同様Ｍｎｏ．１
重量％含有の溶融金属を満す容量２５仇ｏｎのタンディ
ツシュに設置し、何チャージ目でノズルの口径が溶損、
拡大するか、或いは鋳型上面のスラグパウダーと接触す
るノズル部外径が浸蝕されるかして使用不可能になるか
を調べた。

その結果、本発明の連続鋳造用浸糟ノズルは３チャージ
以上もノズルの口径拡大を起こすことなく、しかも外軽
浸蝕が顕著とならず使用可能であることが認められた。
以上詳述した如く、本発明によればマンガンを含有する
溶融金属に対する耐熔損性に優れて鏡込時の口径拡大を
防止でき、かつ溶融金属、溶融金属スラグおよびスラグ
パゥダーに対し優れた耐蝕性を有して外蓬浸蝕を阻止で
き、しかも耐スポーリング性、機械的強度の改善でき、
もって耐用寿命が長く、鋳造物の生産性を著しく向上で
きる連続鋳造用浸薄ノズルを提供できるものである。

Claims

【特許請求の範囲】

１重量割合にて、ジルコニア３１〜６５％、黒鉛１０
〜４０％、アルミナ１〜１９％および金属シリコン１〜
１０％からなる連続鋳造用浸漬ノズル。