JPS6050409B2

JPS6050409B2 - コンバイン

Info

Publication number: JPS6050409B2
Application number: JP9803080A
Authority: JP
Inventors: 秀明大西; 寛池川; 隆夫秋山
Original assignee: Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Current assignee: Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date: 1980-07-17
Filing date: 1980-07-17
Publication date: 1985-11-08
Also published as: JPS5722609A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は普通型と自説型とに兼用される多目的のコン
バインに関するものである。

コンバインは殻稈の引起しと脱穀形式とによつて普通
型と自説型とに大別される。

このうちの普通型は、作物をリール式引起し装置で引起
して刈取つたのちそのすべてを脱穀シリンダヘ供給して
脱穀を行なうもので、収穫ロスが少ないという長所があ
る反面、能率が自説型と比較して低く、また、排わらが
利用できないという短所があるために、我が国において
は余り普及されていない。これに対して、自説型は作物
をラグ式引起し装置で引起して刈取つたのち穂先部のみ
を扱き胴へ供給して搬送しながら脱穀を行なうもので、
小動力で高能率を発揮することができ、また排わらの回
収が可能であるので、一般に広く普及されている。し
カルながら、麦や豆類などのように殻稈の整流が困難な
作物においては、作物をすべて脱穀シリンダヘ供給する
普通型の方が収穫ロスが少なく能率的であるのでその使
用が望ましいが、このために専用のコンバインを設置す
ることになると、設備費や年間稼動率などの点において
問題が多かつた。本発明は以上のような点に鑑みなさ
れたもので、脱穀機とこれに対して選択的に装着可能な
自脱型刈取機と普通型刈取機とを設け、前者を装着した
ときにはフィードチェーンで殻稈を搬送して脱穀を行な
わせ、後者を装着したときには殻稈全体を脱穀機へ供給
して脱穀を行なわせるごとく構成することにより、稲、
麦、豆類等脱穀の条件の異なる作物に対応した高能率で
収穫の少ない収穫作業を可能ならしめた多目的のコンバ
インを提供するものである。

以下、その構成等を図に示す実施例により説明する。

第１図ないし第３図は本発明に係るコンバインを示し
、第１図はその側面図、第２図はおなじく平面図、第３
図は自脱型刈取機を装着したところを示す側面図である
。これらの図において、コンバイン１の走行部２は、左
右一対の走行クローラ３を備えており、これらの走行ク
ローラ３を連結する走行フレーム４上には、全体を符号
５で示す脱穀機が搭載されている。そして、この脱穀機
５は、機台進行方向に向つて左側へ片寄つ進行方向へ延
びる扱き室６とその下方の選別室７とで一体形成された
フレーム８を備えており、このうちの扱き室６内には、
扱き胴９が、軸方向を進行方向と平行させて軸架されて
いる。この扱き胴９は、全長のほぼ３１４の長さを有す
る円筒状の脱穀部９ａと、その前方にテーパ部９ｂを介
して一体形成された小径円筒状の取込み部９ｃとからな
り、脱穀部９ａの周面には、多数の扱き歯１０が螺旋状
に配設されている。また、取込み部９ｃの周面には、螺
旋状に形成された２口のスパイラ１１が１８０旋位相を
ずらして突設されている。さらに、扱き室６には、前端
部の殻稈供給口１２と、後端部の殻稈排出口１３、およ
びこれら両口１２，１３を機台の左側で連結する扱き口
１４が三方へ開口されている。そして、扱き口１４の外
方には、扱き胴９で脱穀される殻稈を、走行端に沿つて
支架された挾扼杆（図示せず）とともに挟持して搬送す
るフィードチェーン１５が扱き口１４に沿つて張架され
ており、その始端部は斜め下方へくの字状に指向されて
いる。さらに、扱き胴９の周囲はその全周の約１を、扱
き胴９と同心円弧状の受網１６て覆われており、残りの
１１４を前記扱き口１４が開口された側板と抜き胴カバ
ー１７とで覆われている。一方、選別室７内には、偏心
カムに支持されそ．の回転によつて揺動する逆三角形状
の揺動棚１８が架設されており、この揺動棚１８の内部
には、脱穀された穀粒と脱穀時に発生したわら屑や穂切
れ、かぎ又等の処理物を選別するチヤフシーブ１９、ス
トロラツク２０、リヤストロラツク２１おＪよび選別網
２２が設けられている。

さらに、揺動棚１８の下方には、選別風を起風して揺動
棚１８内へ送風する唐箕２３と、選別網２２で選別され
て落下した穀粒を移送する螺旋状の１番螺旋コンベア２
４と、選別後リヤストロラツク２１から落・下した２番
物を移送する螺旋状の２番螺旋コンベア２５とが軸方向
を平向させて並設されている。さらに、２番螺旋コンベ
ア２５の軸端部には、移送された２番物を２番還元筒２
６を経て扱き室６へ還元させる２番揚穀機２７が装着さ
れている。このように構成された脱穀機５の側方には、
エンジン２８と、前記１番螺旋コンベア２４から穀粒を
引継いで揚上移送する揚穀筒２９と、この揚穀筒２９か
ら排出された穀粒を蓄えるグレンタンク３０、およびグ
レンタンク３０内の穀粒をトラックの荷台等へ排出させ
る排出オーガ３１が設けられている。また、エンジン２
８の前方には、操縦席３２と操作装置３３とが配設され
ている。ｌそして、コンバイン１には、脱穀機５に対
して選択的に装着可能な普通型刈取機４０と、自脱型刈
取機６０とが付設されており、第１図、第２図は普通型
刈取機４０を装着したところを示している。この普通型
刈取機４０は、脱穀機５の前端部に設けた枢支部に上端
部を回動自在かつ着脱自在に枢支されており、また、脱
穀機５の前端部に枢支された懸架アーム４１に下端部を
着脱自在に支持されている。そして、前記走行フレーム
４に一端を枢着された油圧シリンダ４２を操縦席３２か
らの操作で伸縮させることにより、懸架アーム４１を介
して刈取機４０が揺動して殻稈の刈高さが調節されるよ
うに構成されている。そして、刈取機４０は、前記殻稈
供給口１２の下方に開口された下側供給口４３から斜め
下方へ向つて延びる殻稈ガイド４４に沿つて走行するチ
ユーンコンベア４５を備えており、その上端軸４６は、
前記フィードチェーン１５の始端スプロケット軸４７と
駆動連結されている。さらに、チェーンコンベア４５の
下端軸４８の上方には、この下端軸４８とベベルギヤで
駆動連結されたリール駆動軸４９が両側の側板５０に軸
支されて設けられており、このリール駆動軸４９の軸支
部から前方へ突設されたアームの先端部には、リール駆
動軸４９との間をベベルギアで駆動連結された引起し装
置としての引起しリール５１が回転自在に軸支されてい
る。この引起しリール５１は、従来公知のもので、クラ
ンクで連結された一対のリール５２とその外周部６箇所
にそれぞれ軸方向に並列垂下された多数のタイン５３と
を備えており、その回転によりタイン５３を垂直姿勢で
周回させ、倒状した殻稈を起立させるように構成されて
いる。さらに、リール駆動軸４９の斜め下方には、これ
と駆動連結されたオーガ５４が軸支されている。このオ
ーガ５４は、従来公知のもので、円筒の周面に突設され
た集稈用の螺旋翼５５と、円筒内部に設けた偏心機構に
より円筒の周面に対して進退しながら周回する複数個の
殻稈掻込み用クランクフィンガ５６とを備えており、側
板５０の下端部に支架されたバリカン状の刈刃５７で刈
取られた殻稈を、脱穀機５側であるオーガ５４左側へ掻
き寄せたのち、チェーンコンベア４５の搬送径路へ掻込
むように構成されている。また、側板５０の先端部には
、圃場の殻稈を掻き分ける分草体５８が一体形成されて
いる。さらに、刈取機４０の上端部には、リール駆動軸
４９と駆動連結された掻込み装置としてのヒータ５９が
前記下側供給口４３に近接して軸架されている。このヒ
ータ５９は、扱き室６のほぼ全幅にわたる角柱状に形成
されており、チェーンコンベア４５て移送された刈取殻
稈を、周面に突設した突起体で扱き室６内へ掻込むよう
に構成されている。一方、前記自脱型刈取機６０は、普
通型刈取機４０を装着する脱穀機５側の枢支部を共用す
ることのできる左右一対の上側フック６１，６２と下側
フック６３とを備えており、刈取機６０は、これらのフ
ック６１，６２，６３から前方へ延びる支持杆６４と分
草杆６５とで支持されている。

すなわち、複数個の分草杆６５は、機台幅方向に延びる
刈取フレーム６６と一体形成されており、その先端部に
はそれぞれ分草体６７が取付けられている。そして、こ
の分草体６７の後方にはラグ式の引起し装置６８が設け
られている。この引起し装置６８は、分草杆６５に支持
されて起立する４個のチェーンケース６９とその上端部
を連結するフロントカバー７０とを備えており、側方は
サイドカバー７１で覆われている。そして、チェーンケ
ース６９内には、多数のラグ７２を一定間隔で配設した
引起しチェーンが張架されており、この引起しチェーン
が走行してラグ７２で殻稈の穂先部を揚上搬送すること
により殻稈を起立させるように構成されている。また、
分草杆６５の中央部には、バリカン状の刈刃７３が地面
に近接して支架されており、その上方には、殻稈の根元
部を刈取位置へ搬送するラグ付きの掻込みベルト７４と
、偏心機構により円筒の外周面に対して進退しながら周
回する複数個のクランクフィンガを備えた掻込み装置７
５が掻込み軸７６上に設けられている。そして、これら
の掻込みベルト７４と掻込み装置７５とは２組並設され
、４〜５条の殻稈条列を２条にまとめて搬送径路へ掻込
むように構成されている。さらに、掻込み軸７６には、
ハの字状に配設された左右一対の根元搬送装置７７，７
８の始端部スプロケットが軸着されている。そして、こ
の根元搬送装置７７，７８は無端チェーンとばね部材で
チェーン側へ付勢された挾扼杆とを備えていて殻稈の根
元部を挟持して搬送するものであるが、その詳細な図示
を省略してある。また、根元搬送装置７７，７８の上方
には、左右一対の穂先搬送装置７９，８０が同じくハの
字状に配設されている。そして、これらの穂先搬送装置
７９，８０は多数のラグ８１を一定間隔で配設した無端
チェーンと、ラグ８１の先端軌跡に沿つて設けられた穂
先ガイド８２，８３、および終端部の穂先案内板８４を
備えている。そして、前記支持杆６４は、穂先案内板８
４と根元搬送装置７７のチェーンフレーム先端部にそれ
ぞれ取付けられている。また、根元搬送装置７７と穂先
搬送装置７９とは、刈取機６０を脱穀機５に装着したと
きに、それぞれの終端部がフィードチェーン１５の始端
部と殻稈供給口１２とに近接するように設定されている
。そして、この刈取機６０の各装置を駆動する刈取入力
軸８５は、他方の刈取機４０のリール駆動軸４９とほぼ
同位置に設けられている。以上のごとく構成されたコン
バイン１の動作を説明する。

先ず、麦や、豆類などのように殻稈の整梳が困難で脱穀
が容易な作物を収穫する場合には、第１図および第２図
に示すごとく脱穀機５に普通型刈取機４０を装着する。
そして、機台を前進させると、圃場の殻稈は分草体５８
で掻き分けられ、倒状した殻稈は、回転するリール５１
のタイン５３の周回によつて引起される。引起された殻
稈は、根元部を刈刃５７で刈取られたのち、オーガ５４
の螺旋翼５５で片側へ集稈され、クランクフィンガ５６
によつてチェーンコンベア４５と殻稈案内板４４との間
へ掻込まれる。掻込まれた殻稈は、チェーンコンベア４
５と殻稈案内板４４とで挾持されながら揚上搬送され、
搬送終端部に達するとヒータ５９の突起体により下側供
給口４３から扱き室６内へ殻稈全体が掻込まれる。掻込
まれた殻稈は、扱き胴９の回転とともにそのスパイラ１
１で軸方向へ取り込まれ、扱き歯１０によつて脱穀され
る。脱穀された穀粒は受網１６の網目を通つてチヤフシ
ーブ１９上に落下し、さらに選別網２２上に落下して揺
動棚１８の揺動と唐箕２３からの送風とによつて選別さ
れる。選別された穀粒は、１番螺旋コンベア２４上に落
下して移送され、さらに揚穀筒２９内を揚上移送されて
グレンタンク３０内へ排出される。そしてグレンタング
３０に蓄えられた穀粒は、必要に応じ排出オーガ３１に
よつて機外へ排出される。一方脱穀された殻稈と脱穀時
に発生したわら屑や穂切れ、かぎ又等の処理物は、扱き
室６内を移送され、受網１６の大目部ならびにその終端
部に設けた排塵口からチヤフシーブ１９およびストロラ
ツク２０上に落下し、揺動棚１８の揺動によつて移送さ
れてリヤストロラツク２１上に落下する。そして、この
移送落下時に唐箕２３からの送風によつて選別されて穀
粒が回収され、またわら屑等は排塵口８６から機外へ排
出される。このようにして選別された結果残つた排塵物
は、いわゆる２番物となつて２番螺旋コンベア２５上へ
落下して移送されたのち、２番揚穀機２７により扱き室
６へ還元されて前記選別が繰返される。次に、殻稈の整
梳が容易で脱穀が比較的困難な稲類を収穫する場合には
、刈取機を自脱型刈取機６０と交換する。

この場合、脱穀機５と刈取機４０とを駆動連結するベル
トを外し、上下枢支部を外して外取機４０を一体にした
まま脱穀機５から離脱させる。そして刈取機６０のフッ
ク６１，６２，６３を脱穀機５の枢支部に支持させたの
ち、脱穀機５側のスプロケット軸４７と刈取機６０側の
刈取入力軸８５とをベルト連結することによつて刈取機
６０を容易に脱穀機５へ装着することができる。第３図
は刈取機６０を装着した状態を示している。そして、機
台を進行させると、圃場の殻稈は分草体６７で掻き分け
られたのち、その穂先部を引起し装置６８のラグ７２で
上方へ向つて移送されることによつて起立する。起立し
た殻稈は根元部を掻込みベルト７４で刈取位置へ搬送さ
れて刈刃７３で刈取られると同時に、穂先部を引起し装
置７１から解放され、掻込み装置７５によつて搬送径路
へ掻込まれる。掻込まれて２条にまとめられた殻稈は、
根元部と穂先部とをそれぞれ搬送装置７７，７８，７９
，８０に捕捉されて搬送され、途中で１条の殻稈束にま
とめられるとともに水平状態に姿勢変更される。そして
搬送終端部において根元部はフィードチェーン１５に引
継がれ、穂先部は扱き室６へ供給されたのち、フィード
チェーン１５で搬送されながら穂先部を扱き胴９の脱穀
部９ａで脱穀される。このあとの選別については前述し
た麦、豆類の選別にほぼ準じるのでその説明を省略する
。但し、この場合には、脱穀後の殻稈がいわゆる排わら
となつてフィードチェーン１５で扱き室６の外へ排出さ
れ、付設の排わら処理装置によて結束されたり切断され
たりして圃場へ放出される。以上の説明により明なかな
ように、本発明によれば、コンバインにおいて脱穀機に
対して選択的に装着可能な自脱型刈取機と普通型刈取機
とを設け、前者を装置したときにはフィードチェーンで
殻稈を搬送して脱穀を行なわせ、後者を装着したときに
は殻稈全体を脱穀機へ供給して脱穀を行なわせるごとく
構成することにより、刈取機の簡単な交換作業を行なう
のみで殻稈の整梳や脱穀の難易度等、刈取脱穀条件の異
なる稲、麦、豆類等あらゆる作物に対応した収穫作業を
一台のコンバインできわめて能率良く収穫ロスを少なく
して実施することができ、設備費が節減されるとともに
機台の稼動率が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明に係るコンバインを示し、
第１図はその側面図、第２図はおなじく平面図、第３図
は自脱型刈取機を装着したところを示す側面図でである
。１・・・・・コンバイン、５・・・・・・脱穀機、９・
・・・・・扱き胴、１５・・・・フィードチェーン、４
０・・・・・・普通型刈取機、４５・・・・・・チェー
ンコンベア、５１・・・・・・引起しリール、５４・・
・・・・オーガ、５７，７３・・・・・・刈刃、５９・
・・・・・ヒータ、６０・・・・自脱型刈取機、６８・
・・・・引起し装置、７７，７８・・・・・・根元搬送
装・置、７９，８０・・・・・・穂先搬送装置。

Claims

【特許請求の範囲】

１扱き胴とこれによつて脱穀される殻稈を搬送するフ
ィードチェーンとを備えた脱穀機と、ラグ式引起し装置
と刈取装置および穀稈挾扼搬送装置を備えた自脱型刈取
機と、リール式引起し装置と刈取装置および穀稈掻込搬
送装置を備えた普通型刈取機とを設け、前記脱穀機に対
して前記両刈取機のいずれかを選択的に装置し得るごと
く構成するとともに、前記自脱型刈取機を装着したとき
には刈取殻稈を前記フィードチェーンに引継がせて脱穀
を行なわせ前記普通型刈取機を装着したときには刈取殻
稈全体を前記脱穀機内へ供給して脱穀を行なわせるごと
く構成したことを特徴とするコンバイン。