JPS6047879B2 - 撹拌式洗濯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は撹拌式洗濯機に関し、詳しくは、洗濯兼脱水
槽内に揺動自在に配するアジテーターの構 造の改良に
係るもので、リント捕集を目的として、洗濯中における
洗濯兼脱水槽内の水の循環を、循環ポンプを用いずアジ
テーターの揺動攪拌運動を利用して行う方法において、
水の循環量を増大し、衣類より発生するリントの捕獲性
能を高め洗濯後の衣類へのリント付着量を減少させるこ
とを目的とする。

従来攪拌式洗濯機において、リント捕集を目的とした
水の循環方式には、大きく分けて２つ方法がある。

一つは、循環ポンプを洗濯槽下部に設けて水を循環させ
る方法であり、他の一つは、攪拌式洗濯軸機のアジテー
ターの攪拌運動を利用し、アジテーター内に通水しなが
ら水を循環させる方法である。前者の場合、水の循環量
が多くリントの捕獲量も必然的に多くなるので、リント
捕獲性能は満足いくものであるが、水を循環させるため
のポンプ及びこのポンプを作動させる機構が必要であり
、コスト高になるという欠点を有してい た。フ 後者
は、洗濯中に動作しているアジテーターの動きを利用し
ているため、コスト面では特に問題はないが、水の循環
量が少なく、リント捕獲性能が満足できるものではなか
つた。

本発明は、アジテーターを利用したリント捕獲構造に
おける上記従来の欠点を解消するものであり、以下、添
付図面に基づきその一実施例を詳細に説明する。

図において、１は外枠、２は外槽、３は洗濯兼脱水槽で
、この槽３は脱水軸４の一端に固着されている。５は衣
類を攪拌するための衣類攪拌用羽根６を周面に一体に有
した略円錐状のアジテーターで、洗濯軸７の一端に適宜
な方法で固着されている。

前記洗濯軸７及び脱水軸４は同軸上に配されている。ア
ジテーター５は図示した通りその外周面に、ある曲率半
径にて丸みをもたせているが、これをあえて略円錐状と
いい、また、上端面を平面状としているが、これをも略
円錐状の一部分とみなす。

そして、このアジテーター５の上方部は円筒状になつて
おり、この円筒部５ａの周壁面には穴５ｂが設けてある
。また、アジテーターの円筒部５ａの中にはフィルター
９が挿脱自在に収容されている。このリントフイルター
９は、円筒部５ａの上方開口端を閉塞した蓋部９ａと、
通水穴９ｂを有し一円筒部５ａとともに二重筒を成すよ
うに設けた円筒壁９ｃとを一体に有する枠体９ｄを備え
、この枠体９ｄの円筒壁９ｃの下端開口部にネット等に
てなるフィルタ本体９ｅを取り付けることにより構成す
る。

５ｃはアジテーター５の内部に設けた２フィルター本体
９ｅの収容室である。

上記アジテーター５の下部の末広がり部には、衣類攪拌
用羽根６の根元側の両側に位置し断面が略三角形状を成
した通水路１０が形成してある。

この通水路１０の上端開口側は収容室５Ｃ１フィ３ルタ
ー本体９ｅ１通水穴９ｂを介して穴５ｂに連通している
。また、通水路１０の下端側は、アジテーター５底部外
周縁近傍に臨ませているが、アジテーター５の底部外周
縁までには達していない。これは、その通水路１０の下
端側の開口部が３！洗濯兼脱水槽３の底部にて閉塞され
ないようにするためである。上記通水路１０は、その底
部側を底部壁１０ａにて着脱自在に閉塞している。５ｄ
は洗濯軸７の上端側を嵌合固定するための取付穴である
。

４Ｃここで、上
記通水路１０の形状等について説明すると、通水路１０
が断面略三角形状を成すことは上述の通りであるが、そ
の一壁面は攪拌用羽根６の側面に連らなつて設けられて
おり、残りの二壁面のうち一方は、羽根６の根元側に設
けた仕切壁５ｅにて、また、その他方は底部壁１０ａに
てそれぞれ構成してあり、しかも、この底部壁１０ａは
アジテーター５の底部側より着脱自在に取り７付けてあ
る。１１は洗濯軸７及び脱水軸４を軸支するための軸受
部、および洗濯・脱水の切換えを行なうクラッチを内蔵
したクラッチ機構であり、このクラッチ機構１１を介し
て、前記洗濯軸７及び脱水軸４は、モーター１２のモー
ター軸１３に連結してある。

１４はモーター１２を固持するための固持金具、１５は
防振機構で、一端は外枠１に吊り下げられており、その
他端によつて外槽２を吊り下げ保持している。

上記構成において次に動作を説明する。

洗濯時において、コンデンサーの充・放電時間を利用し
たＣＲタイマー、カム接点等による時間制御方式などに
より、モーター１２を正回転・逆回転させると、モータ
ー軸１３の動きは、クラッチ機構１１を介して洗濯軸７
に伝達され、洗濯軸７に装着されたアジテーター５は左
右回転をくり返し、攪拌運動を行なう。

アジテーター５が静止している時は、アジテーター５上
部の円筒部５ａ内に水が入つている。次に洗濯行程に入
り、アジテーター５が右回転あるいは左回転することに
よる遠心力によつて、アジテーター５の円筒部５ａ内及
び通水路１０に入つていた水は、リントフイルター９の
フィルター本体９ｅ１アジテーター５の通水路１０を通
つてアジテーター５底部寄りより流出する。これによつ
て、円筒部５ａ内の水位は下がるが、洗濯兼脱水槽３内
の上部の水が、アジテーター５上部に吹けた穴５ｂから
円筒部５ａ内に流入してくる。以上の水の動きは、アジ
テーター５の右回転・左回転いずれの場合でも起こり、
その結果、洗濯液脱水槽３内の水は循環され、アジテー
ター５内Ｄリントフイルター９により洗濯兼脱水槽３内
のｋに含まれているリントが捕獲される。

ここで、上記通水路１０は攪拌用羽根６の根元）Ｖ分の
両側に位置して設けられており、羽根６そりものが突出
したものであるがゆえに、通水路１〕の形成によつて、
アジテーター５の形状が大き（なるといつたことはなく
、特に、通水路１０の斤面形状が略三角形状を成すこと
によつて、通水路１０は羽根６の根元側にコンパクトに
納まる。

また、上記通水路１０が羽根６の根元側の両側に設けら
れていることから、アジテーター５が一方向に回転する
場合には、水流に衝突する羽根６の一側面側とは反対側
の側面側に対応する通水路１０内が負圧となり、この負
圧形成によつて、円筒部５ａ内の水は通水路１０の下端
側に急激に移動することとなり、遠心力の付加と相まつ
て通水路１０内の水は勢い良く流出して、リントフイル
ター９におけるリント捕獲を確実に行わしめる。また、
通水路１０はその底部壁１０ａを着脱自在としたもので
あり、通水路１０内に水あか、リント、洗剤等がこびり
ついた場合には、その通水路１０内の清掃を容易に行う
ことができる。なお、実施例ではアジテーター上部に円
筒部を形成した場合について説明したが、円筒状に限ら
ず、筒状であれば良く、その他、本発明は、上記しかつ
図面に示す実施例に限定されるものではなく、要旨を逸
脱しない範囲にて適宜変形して実施し得ることは言うま
でもない。以上のように本発明によれば、アジテーター
を利用したリント捕集構造において、アジテーター土部
の筒状部内からその末広がり分に至る通水路を、アジテ
ーターが大形化することなくしかもリント捕集性能を大
いに高め得るように形成できたものである。

また通水路の底部壁は着脱自在としてあるため、この通
水路にリントが詰つた場合でもその除去が簡単にでき、
しかもアジテーターを樹脂で成形する場合に同成形が容
易となるものである。図面の簡単な説明第１図は本発明
の実施例における攪拌式洗濯機の縦断面図、第２図はそ
のアジテーターの縦断面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線断
面図である。

３・・・・・・洗濯兼脱水槽、４・・・・・・脱水軸、
５・・・・・・アジテーター、６・・・・・・衣類攪拌
用羽根、７・・・・・・洗濯軸、９・・・・・・リント
フイルター、５ａ・・・・・・円筒部（筒状部）、５ｂ
・・・・・・穴、１０・・・・・・通水路、１０ａ・・
・・底部壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 洗濯兼脱水槽を固着した脱水軸とアジテーターを装
   着した洗濯軸とを同軸上に配し、この両軸を洗濯・脱水
   切換クラッチを介してモーターのモーター軸に連結し、
   洗濯時には上記アジテーターが正・逆回転運動を行なう
   ように構成した攪拌式洗濯機であつて、上記アジテータ
   ーは略円錐状をなし、その上部には周壁に穴を有する筒
   状部を設けるとともにこの筒状部内には着脱自在にリン
   トフイルターを設け、前記アジテーター下部の末広がり
   部分外周面には上下方向に伸びた攪拌用羽根を設け、一
   端側を上記筒状部播に連通し他端側を上記末広がり部周
   縁近傍に臨ませた通水路を上記羽根の根元側両側に位置
   して設け、かつこの通水路の底部壁は着脱自在とした攪
   拌式洗濯機。 ２ 通水路が断面略三角形状を成し、その一壁面が攪拌
   用羽根の側面に連らなつて設けられており、残りの二壁
   面のうち一方は、前記羽根の根元側仕切壁にて、前記他
   方は底部壁にてそれぞれ形成してなる特許請求の範囲第
   １項記載の攪拌式洗濯機。