JPS6044154B2

JPS6044154B2 - 多層容器

Info

Publication number: JPS6044154B2
Application number: JP55085492A
Authority: JP
Inventors: 崇阿部; 宣行岩沢
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1980-06-24
Filing date: 1980-06-24
Publication date: 1985-10-02
Also published as: JPS5711050A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はガスバリヤー性に優れた多層容器に関し、特
にガスバリヤー性と共に透明性に優れた多層容器に関す
る。

近年、包装容器が多様化する中で、食品、医薬品など
の内容物を収容する容器に、より高度のガスバリヤー性
が求められている。

この要求に応するため、様々に工夫された容器が実用化
されており、例えばナイロンがエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体等のガスバリヤー性の樹脂層と、この成形
性を補うためのポリオレフィンより成る基材層とから成
る多層容器が知られている。この容器においては、ガス
バリヤ性についてはバリヤ層の厚みを任意に設定するこ
とにより適度なバリヤ性が得られるが、その基材として
、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンを
用いるため半透明或いは不透明となり、また剛性も十分
とはいえない。こうした問題に対処するため、本発明
者等は、エチレン含有量が１０〜５０モル％、けん化率
８０％以上のエチレンー酢酸ビニル共重合体けん化物あ
るいはそのエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物と他
の熱可塑性樹脂とのブレンド物、或いはポリアミドから
成る層とポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリエステル或いは
その共重合体、ポリアクリルニトリル或いはその共重合
体、ポリスチレン或いはその共重合体のいずれか一種か
らなる層の中間に両者を強固に接着せしめる層としてエ
チレン含有率が５０〜９５モル％、けん化率１０〜９０
％のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、或いはそ
のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物と酢酸ビニル
含有量が２〜印重量％からなるエチレン−酢酸ビニル共
重合体とのブレンド物からなる透明性とガスパリヤ性、
剛性が優れる多層容器を発明し、既にこれを特許出願し
た。

本発明はこれに更に改良を重ね、中間の接着層なしに上
記問題を解決したものである。すなわち、本発明は、エ
チレン含有量が１０〜５０モル％、けん化率８０％以上
のエチレンー酢酸ビニル共重合体けん化物Ａとエチレン
含有量が５０〜９５モル％、けん化率５〜０％のエチレ
ンー酢酸ビニル共重合体けん化物Ｂとを９５：５〜５０
：５０の重量比率で混合して成るブレンド層と、これに
隣接して、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリエステル又は
その共重合体、ポリアクリロニトリル又はその共重合体
、ポリアミド、ポリスチレン又はその共重合体のいずれ
か一種から成る層より成る多層容器及び、エチレン含有
量が１０〜５０モル％、けん化率８０％以上のエチレン
ー酢酸ビニル共重合体けん化物Ａとエチレン含有量が５
０〜９５モル％、けん化率５〜９０％のエチレンー酢酸
ビニル共重合体けん化物Ｂとを９５：５〜５０：５０の
重量比率で混合し、これに更に第三成分として、酢酸ビ
ニル含有量が５０％以下のエチレンー酢酸ビニル共重合
体、エチレン−エチルアクリル酸共重合体、又はアイオ
ノマー樹脂を上記Ｂの重量比率以下の範囲で混合して成
るブレンド層と、これに隣接して、ポリ塩化ビニル、熱
可塑性ポリエステル又はその共重合体、ポリアクリロニ
トリル又はその共重合体、ポリアミド、ポリスチレン又
はその共重合体のいずれか一種から成る層より成る多層
容器である。

また、本発明の容器は、例えば延伸ロッドにより縦方向
に１．２〜４倍に、ブローエアーにより横方向に１．２
．〜５倍延伸することにより、一層透明性の良いものと
することができる。エチレンー酢酸ビニル共重合体（以
下ＥＶＡという）けん化率は、エチレン、酢酸ビニル及
びビニルアルコールの各単位から成る三元共重合体で．
あり、その特性は各単位の組成比に関連する。

エチレン含有量が低く、ビニルアルコール含有量の高い
けん化物Ａはガスバリヤー性が優れており、エチレン含
有量が高く、酢酸ビニル含有量の低いけん化物Ｂは接着
性に優れる。しかも、この両者一は相溶性に優れていて
、この両者を適当な比率で混合することにより、ガスバ
リヤー性と接着性に優れたブレンド樹脂を得ることがで
きる。混合の比率は、後に実施例により詳細に触れるよ
うに、Ａ：Ｂ＝９５：５〜５０：５０の重量比率が適当
である。またさらには、このＥＶＡけん化物Ａ−Ｂのブ
レンド層に第３成分として酢酸ビニル含有量が５０％以
下のエチレンー酢酸ビニル共重合体あるいはエチレン−
エチルアクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂のいずれ
か一種をけん化物Ｂの重量比率以下の範囲内で混合した
ブレンド層も使用できる。

これら第３成分の樹脂は、いずれもその分子の側鎖中に
カルボニル基を有するため、ＥＶＡけん化物との相溶性
に優れる。

この場合添加する量としては接着性、ガスバリヤ性を損
なわないためにもＥＶＡけん化物Ｂの量を越えない範囲
にする。この様なＥＶＡけん化物Ａに、ＥＶＡけん化物
Ｂ或いは第３成分を添加することにより、けん化物Ａの
有する優れたガスバリヤ性を損ねることなく、接着性、
加工性、耐衝撃性を付与するばかりではなく、材料のコ
ストダウンも可能にする。また、他の層は透明性、剛性
に優れたポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリエステル又はそ
の共重合体、ポリアクリロニトリル又はその共重合体、
ポリアミド、ポリスチレン又はその共重合体のいずれか
一種からなる。以下、実施例により説明する。

実施例１外層ブロー成形機の外層用押出機中にエチレンー酢酸ビ
ニル共重合体けん化物Ａ（エチレン含有量２５〜３０モ
ル％、けん化率９６％以上、融点１８０℃）にエチレン
ー酢酸ビニル共重合体けん化物（エチレン含有量７２モ
ル％、けん化率４０％、酢酸ビニル含有量１７重量％、
密度０．９５ｇ／ｄ）Ｂｆ！−ＡとＢの重量比がＡ：Ｂ
＝９５：５、８０：２０、５０：５０ｓ２０：８０の各
比率でブレンドしたものを供給し、内層用押出機に硬質
塩化ビニル（抗張力４９０（Ｋ９／ｄ）、伸度１９０％
、柔軟温度６６℃）を供給した。

それぞれ押出された樹脂は、ダイ内て密着し１本のパリ
ソンとなつて押出され容器を得た。表１に各ブレンド比
率での容器の物性について示した。実施例２外層が上諦旧ＶＡけん化物ＡとＥＶＡけん化物Ｂのブレ
ンド比率がＡ：Ｂ＝８０：２０のブレンドしたものを供
給し、内層に熱可塑性ポリエステル共重合体（テレフタ
ル酸、イソフタル酸とシクロヘキサンジメタノールの重
縮合による共重合ポリエチレングリコール密度１．２７
、ＶＩＣＡＴ軟化点８（代））、ポリアクリルニトリル
共重合体（米国ビストロン社製Ｂａｒｅｘ２ｌＯ）、内
層にポリスチレン、スチレン−マレイン酸共重合樹脂を
それぞれ供給した。

表１に容器の物性について示した。実施例３外層が上乱
？■Ａけん化物Ａ．（５ＥＶＡけん化物Ｂのブレンド比
率がＡ：Ｂ＝８０：２０のブレンドしたものを供給し、
内層に硬質ポリ塩化ビニル、共重合ポリエステルも供給
し容器を得た。

この成形時に生じたバリ（２層成分）を内層に回収した
。実施例４実施例３の構成において、内層と外層の樹脂
を逆にした容器を供給した。

比較例外層が上記ＥＶＡけん化物Ａに変性ポリエチレン（無水
マレイン酸グラフト低密度ポリエチレン、三井石油化学
製アドマーＬＢ５３Ｏ、密度０．９２ｇ／ａｌ）を８０
：２０の比率でブレンドしたものを供給し、内層に硬質
ＰＶＣを供給し、容器を得た。

Claims

【特許請求の範囲】１エチレン含有量が１０〜５０モル％、けん化率８０
％以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物Ａとエ
チレン含有量が５０〜９５モル％、けん化率５〜９０％
のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物Ｂとを９５：
５〜５０：５０の重量比率で混合して成るブレンド層と
、これに隣接して、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリエス
テル又はその共重合体、ポリアクリロニトリル又はその
共重合体、ポリアミド、ポリスチレン又はその共重合体
のいずれか一種から成る層より成る多層容器。２エチレン含有量が１０〜５０モル％、けん化率８０
％以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物Ａとエ
チレン含有量が５０〜９５モル％、けん化率５〜９０％
のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物Ｂとを９５：
５〜５０：５０の重量比率で混合し、これに更に第三成
分として、酢酸ビニル含有量が５０％以下のエチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリル酸共重
合体、又はアイオノマー樹脂を上記Ｂの重量比率以下の
範囲で混合して成るブレンド層と、これに隣接して、ポ
リ塩化ビニル、熱可塑性ポリエステル又はその共重合体
、ポリアクリロニトリル又はその共重合体、ポリアミド
、ポリスチレン又はその共重合体のいずれか一種から成
る層より成る多層容器。