JPS6036430Y2 - 段ボ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は段ボールに関し、更に詳しく述べれば、たとえ
ば電気製品や野菜あるいは乾物等を収納して輸送に供す
る、いわゆる段ボール箱を形成する為の段ボールに関す
るものであり、箱形に曲折形成した状態に於て外表面と
なる段ボール紙の外紙の表面に適宜の厚さを有する合成
樹脂板を貼着した構造を有すると共に、該合成樹脂板に
は複数の小孔が穿孔せられ、かつ、前記段ボール紙の中
紙と内紙にも適宜の大きさの孔が穿孔せられている構造
となすことにより、輸送途中に於て、適宜の通気性を有
すると共に水ぬれに対して強い段ボールを提供すること
を目的とするものである。

従来より、たとえば家電品や文房具の如き固形物品や、
野菜や果物の如き植物等を生産者からユーザーまで適宜
の輸送手段にて輸送する際に、各種の段ボールにより形
成せられた段ボール箱が用いられている。

たとえば、ボール紙よりなり、中央に波形に曲折した中
紙をはさむ如く外紙及び内紙を貼着した片面段ボール、
両面段ボール、復両面段ボール等が、使用目的に応じて
多用されている。

しかしながら、前記の如き段ボールはいわゆるボール紙
によって形成せられており、輸送中に野積みされて雨に
あたったり、トラック輸送中にトラックの荷台をおおう
如く設けられた衣幌（はろ）の一部が強風等でめくれ上
がったり、衣幌のつなぎめのすき間より雨水がしみ込ん
だりして、段ボールがぬれてしまい、最悪の場合は段ボ
ールの中に収納された製品をもぬらしてしまい、その製
品の機能を損なう等の事故が多発していた。

又、実開昭５５−１６２６頌公報には、′プラスチック
薄膜を任意の層にラミネートした段ボール紙又は板紙を
材料として箱体を形成し、かつ同箱体に蒸気拡散孔を開
穿すると共に箱体の内部に温度調整用吸湿材を配置して
なる青果物鮮度保持用箱ヨの出願が開示されているが、
これとて蒸気拡散孔を通して雨水等が段ボール箱内に浸
入し、製品をぬらしてしまっていた。

したがって、かかる如き、水ぬれによる段ボール箱及び
内部に収納された製品の破損が生じない段ボールの出現
が強く望まれていた。

又、かかる如き水ぬれを防止する為に段ホール箱の外に
ポリ袋等を包覆させて輸送に供することもおこなわれて
いるが、手間がかかり、おのずからコスト高となってし
まいはなはだ困惑しており、前記要望と合わせて、水ぬ
れに強くて簡単迅速に箱詰め等の作業ができる段ボール
の出現が強く望まれていた。

本考案はかかる如き上記の状況に鑑みて従来の要望を満
足させる為になされたものであり、その一実施例を図面
と共に説明する。

第１図ないし第３図には本考案の第１実施例を示腰第１
図は本考案の段ボールを使用して形成した段ボール箱の
外観斜視図、第２図は同部分縦断面図、第３図は第１図
の要部拡大図であって、第２図の如く、ボール紙等より
なる内紙４と外紙２との間に同じくボール紙等よりなる
中紙３を波状に曲折したものを糊等によって貼着して構
成された段ボール１０の表面、すなわち箱形に形成した
時に表面となる外紙２の表面２Ａに、たとえば０．５〜
１閣位の直径を有する複数の小孔５，５・・・の穿孔さ
れた合成樹脂板（たとえばポリエチレンや塩化ビニール
等の板厚数十ミクロンないし数百ミクロン程度のシート
）を適宜の接着剤にて貼着したものであり、かかる如き
段ボールを用いて段ボール箱１１を形成したものであり
、段ボールの中紙３及び内紙４にも貫通孔１２を設けた
ものである。

したがって、本考案の段ボールによって形成せられた段
ポール箱１１を用いて種々なる品物を収容して輸送に供
すれば、輸送中に不慮の事故で雨水に打たれたりした時
には外表面に貼着された合成樹脂により段ボール内部へ
の雨水の浸入を防ぎ、よって段ポール箱内部に収容され
た製品は当然水ぬれより保護されるものとなり、従来よ
り周知の如く通気孔を有するボール紙製の外紙２を透し
て小孔５及び孔１２とが流通孔となり、外紙２が一種の
フィルターの役目をはたして適度の通気性を有する段ボ
ール箱となる。

又、このとき、合成樹脂板に穿孔せられる小孔を第３図
に示す如く草花等の形を模して設ければ段ボールの外紙
２に設けられた色彩をより明確に表示でき、該色彩によ
って形状を模した草花模様を優雅にかもし出し、より商
品性の高い段ボールとなる。

以上述べた如く本考案は箱形に曲折形成した状態に於て
外表面となる段ボール紙の外紙の表面に適宜の厚さを有
する合成樹脂板を貼着した構造を有すると共に、該合成
樹脂板には複数の小孔が穿孔せられ又、段ボール紙の中
紙及び内紙にも孔を設けている構造とすることにより、
輸送中等に不慮に起る水ぬれ事故に際しても段ボール及
びその段ボールに収容された製品を水ぬれより守ること
やでき、しかも外紙１枚の通気抵抗のみで適宜の通気性
を有する段ボール箱を形成することができる段ボールと
なすことができる。

尚、本考案は上記の実施例に限定されないのは言うまで
もなく、たとえば、合成樹脂板は透明や着色されたもの
等、いずれでも良いし段ボールは復面段ボール等でも良
い等、種々なる点に於て要旨を逸脱しない範囲で変形し
て実施し得るものである。

本考案は以上述べた如く、水ぬれに対して強く、しかも
適宜の通気性を有する段ボールを提供することができる
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考案第１実
施例を用いて形成した段ポール箱、第２図は同部分縦断
面図、第３図は部分拡大図である。 図中、１は合成樹脂板、２は外紙、２Ａは表面、３は中
紙、４は内紙、５は小孔、１０は段ポール、１１は段ボ
ール箱、１２は孔を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 箱形に曲折形成した状態に於て外表面となる段ボー
   ル紙の外紙の表面に適宜の厚さを有する合成樹脂板を貼
   着した構造を有すると共に、該合成樹脂板には複数の小
   孔が穿孔せられ、かつ、前記段ボール紙の中紙と内紙に
   も適宜の大きさの孔が穿孔せられていることを特徴とす
   る段ボール。 ２ 合成樹脂に穿孔される小孔は、たとえば草花、動物
   等の形状を模した装飾模様を形どる如く穿孔されたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の段ボ
   ール。