JPS6032115B2 - 分散板のシ−ル装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流動層燃焼炉例えば流動層ポィラの分散板の
シール装置に係り、特に分散板の表面と裏面の温度差が
大きい流動層ポィラの分散板のシール装置に関するもの
である。

従来、第１図に示すように、流動層ボィラ１の流動層２
に面した内側には、耐火キャスタブル３を、またその外
側には断熱キヤスタブル４をスタッド５を埋め込んで一
体に形成し、その周囲を鋼板製の本体ケーシング６で被
い、ボィラ本体７を構成している。

このような流動層ボィラ１では、常圧燃焼または加圧燃
焼方式が採用されるが、空気及びガスのシールは本体ケ
ーシング６の外壁６ａにフランジ８を取り付け、パツキ
ン９を介してボルト１０及びナット１１で締め付けるこ
とにより行なっている。一方、流動層２と下方のウィツ
ドポックス１２とは分散板１３により仕切り、下方から
の燃焼用空気はこの分散板１３に碁盤目または千鳥配列
にあげられた群状の４・隆穴１３ａを通過して流動層２
の断面全体に均等に流入するようになっている。他方、
この分散板１３は本体ケーシング６の内壁６ｂに固着さ
れて突出する数個のサポートプレート１４に載直して支
持し、分散板１３の端部１３ｂ全周に耐火繊維１５を充
填し、分散板１３の端部１３ｂからの空気漏洩を防止す
るように構成されている。しかしながら上記のような従
来技術では、分散板１３が耐火キャスタブルに対して固
着状態にあるため、ボイラーの運転時にサポートプレー
ト１４の熱堀髪張と分散板１３の熱変形により、サポー
トプレート１４周辺の耐火キヤスタブル３を破損、脱落
させるという欠点があった。

またかかるキャスタブル３の破損部を空気が流れ、分散
板１３のシール用に充填した耐火繊維１５を飛散させ、
その結果燃焼用空気は、第１図Ａ部から漏洩し、分散板
１３からの空気が不足し、流動層２内において安定した
流動が得られないという欠点があった。本発明の目的は
、上記従来技術の欠点をなくし、流動層ボィラの常圧燃
焼及び加圧燃焼時における耐火キャスタプルの破損、脱
落を防止すると共に、必要な空気の全量を分散板の小径
穴から流動層内に流入させて安定した流動層燃焼ができ
る分散板のシール装置を提供するにある。

要するに本発明は、表面と裏面との温度差によって生ず
る分散板の熱変形を許容、吸収するため、例えば分散板
を本体ケーシングのフランジ部に両端自由に戦量し、か
つ分散板と本体周壁とを可梶性のエキスパンションベロ
ーにて連結してシールし、空気漏洩を防止せしめるもの
である。

以下本発明をまず第１実施例につき説明すれば、第２図
において、２１は流動層ボィラ「 ２２は流動層、２３
は耐火キャスタブル、２４は断熱キヤスタブル、２５は
スタツド、２６は鋼板製の本体ケーシング、２７はボイ
ラ本体、３２はウイツドボツクスであり、これらは上記
従来技術の菱瞳と同様である。２８はフランジであり、
これらがパツキン２９を介してボルト３０及びナット３
１で締め付けられる点も同様であるが、下側のフランジ
２８ａが内側に延長され、該延長部２８ｂに分散板３３
の端部３３ｂが両端自由に敦層される。

従って、分散板３３はボィラ本体２７には固着状態とは
ならず、分散板３３の裏面に補強板３４を固着し、該補
強板と本体ケーシング２６の内壁２６ｂとにＭ型のエキ
スパンションベロー３６を接合し、該エキスパンション
ベロー及び分散板３３の端部３３ｂの上下両側に耐火繊
維３５を充填し、分散板３３の熱変形をエキスパンショ
ンベロー３６が十分許容吸収できるように構成されてい
る。従って、この実施例では、燃焼用空気が矢印３７の
如くウィッドボックス下方から送られると分散板３３の
小径穴３３ａを通って、流動層２２内に矢印３８の如く
流入し、流動層２２内で燃焼が行なわれる。

そして分散板３３の表面は加熱され、裏面との間に温度
差が生じて分散板３３は変形するが、これに固着されて
いる補強板３４がエキスパンションベロー３６を伸縮さ
せるのみでボイル本体２７には何ら無理な力が働くこと
はなく、耐火キャスタブル２３の破損、脱落の如きを防
止し得、燃焼用空気が分散板３３の全面から均等に流動
層２２内に供給される。次に第２実施例につき本発明を
説明すると、第３図において、これは第１実施例が比較
的小形の流動層ボィラに適するのに対して、大形流動層
ポィラに適するものであり、流動層４２の下部に配穀さ
れる分散板５３の内側端部５３ｃをサポートビーム６０
‘こ載遣して支持し、外側端部５３ｂは耐火キャスタブ
ル４３にて自由に支持し、該端部と本体ケーシング４６
とにＵ型のエキスパンションベローを接合し、耐火繊維
５５を該エキスパンションベローの上下両端に充填して
ある。

一方内側端部５３ｃには、運転中に分散板５３が熱変形
して移動するのを防ぐためのストツパ５９を取り付ける
と共にこの部分からの空気漏洩を防ぐために「分散板５
３の裏面に補強板５４を固着し、該補強板５４とサポー
トビーム６０とにＭ型のエキスパンションベロ−５６′
を接合し、分散板５３の熱変形を十分許容吸収し得るよ
うにしている。その他は第１実施例と同じである。従っ
てこの実施例では、分散板５３が熱変形しても一定限度
以上の移動は、ストッパ５９により阻止され、外側端部
５３ｂがエキスパンションベロー５６を変形させて外方
へ移動し、譲熱変形が十分に許容吸収され、耐火キャス
タブル４３の破損、脱落が防止され、ウィッドボックス
５２下方から矢印５７の如く供給される燃焼用空気は、
分散板５３の小径穴５３ａを矢印５８の如く通って流動
層４２全面にむらなく流入する。

以上の本発明によれば、分散板はキャスタブルに固着状
態に取り付けられておらず、フランジ又はサポートビー
ムに戦直して支持しているため、分散板の熱側髪張、熱
変形によってキャスタブルを破損させる恐れが全くない
という効果が得られる。

次に分散板の裏面と本体ケーシング内面とをＭ型又はＵ
型のエキスパンションベローに接合しかつシールしてい
るため、流動層ボィラにおいて必ず生ずる分散板の上下
方向及び水平方向の熱変形を十分に許容、吸収し得、分
散板端部からの燃焼用空気の漏洩を完全に防止すること
ができ、その結果層内で安定した流動が得られるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の流動層ポィラにおける分散板及びその取
付状態を示す縦断面図、第２図及び第３図は本発明第１
実施例及び第２実施例における分散板及びその取付状態
をそれぞれ示す縦断面図である。 ２１・・・流動層ポィラ、３３，５３…分散板、３６，
５６，５６′…エキスパンシヨンベローｏ第１図第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 分散板と流動層燃焼炉本体をエキスパンシヨンベロ
   ーで接合し、分散板の変形を許容しつつ気密を保持する
   ように構成したことを特徴とする分散板のシール装置。 ２ 一以上の分散板をエキスパンシヨンベローで接合し
   てなる分散板を流動層燃焼炉本体とエキスパンシヨンベ
   ローを介して接合することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の分散板のシール装置。