JPS6031327B2 - 低分子量ポリジエンゴム水性エマルジヨンの製造方法 - Google Patents

低分子量ポリジエンゴム水性エマルジヨンの製造方法

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JPS6031327B2
JPS6031327B2 JP55065520A JP6552080A JPS6031327B2 JP S6031327 B2 JPS6031327 B2 JP S6031327B2 JP 55065520 A JP55065520 A JP 55065520A JP 6552080 A JP6552080 A JP 6552080A JP S6031327 B2 JPS6031327 B2 JP S6031327B2
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maleic anhydride
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功一 和田
秀雄 高松
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低分子量ポリジェンゴム水性ヱマルジョンの
製造方法、さらに詳しくはゴムラテツクス改賞用低分子
量ポリジェンゴム水性ェマルジョンの製造方法に関する
近年登場してきた低分子量ポリジェンゴム水性ェマルジ
ョン、なかでも低分子量ポリイソプレンゴム水性ェマル
ジョンは、ラテックス系接着剤に添加されてその未加硫
時の粘着性を増加させたり、フオームラバー、風船、手
袋または医療衛生用品等のラテツクス製品の製造の際に
ラテックスに添加されて製品の柔軟性を向上させるなど
して、改質剤として顕著な効果を発揮している。
このような低分子量ポリィソプレンゴム水性ェマルジョ
ンは、例えば、乳化剤としてオレィン酸石ケン、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウ
ム、それらの組合せ、またはポリオキシエチレンアルキ
ル(アリル)エーテルフオスフェート等を用いて常法に
より製造され、その安定性、固形ゴムラテックスとの混
和性、さらにはその共加流性の面で優れるというメリッ
トを有している。なかでも特関昭54−12404び号
1こ記載されている、ポリオキシエチレンアルキル(ア
リル)エーテルフオスフェートを乳化剤として用いてェ
マルジョン化した低分子量ポリィソプレンゴム水性ェマ
ルジョンは、特に安定性の面で優れるものである。しか
しながら前記の従来の方法で得られた水性ェマルジョン
は、天然ゴムをはじめとする固形ゴムラテツクスとブレ
ンドし、次いで加硫シートに成型した場合、その加硫シ
ートの表面にクレーター状のアバタが発生するなどの問
題を有するものである。このクレーター状のアバタは、
厚物製品や接着剤等の比較的厚い層を有する形にして用
いられる用途においては無視しうるものであるが、薄物
製品、例えば風船、衛生用品あるし、は手術用手袋等の
厳密に均一な面を有する加硫シートが要求される場合に
は、特に大きな問題とされる。本発明者等は、前述した
ラテツクスより得られる薄物製品においてクレーター状
のアバタの発生を防止することができる低分子量ポリジ
ヱンゴム水性ェマルジョン、特には固形ゴムラテックス
故買用低分子量ポリジヱンゴム水性ヱマルジョンを得る
べく鋭意検討を加えた結果、ポリオキシェチレンアルキ
ル(アリル)エーテルフオスフエートおよび無水マレィ
ソ酸に基づく官能基を有する水溶性重合体の存在下に低
分子量ポリジェンゴムをェマルジョン化することにより
、従来の低分子量ポリジェンゴム水性ェマルジョソの優
れた製法および性能を損うことなく、特に薄物製品にお
いて要求される製品表面におけるクレーター状アバタの
発生を防止することのできる低分子量ポリジェンゴム水
性ェマルジョン、特には固形ゴムラテックス改質用低分
子量ポリジェンゴム水性ェマルジョンが得られることを
見出し、本発明を完成するに到った。
特に低分子量ポリジェンゴムとして35%以下のビニル
結合を有し、かつ10000〜60000の範囲にある
分子量を有する低分子量ポリィソプレンゴムまたはポリ
(インプレンーブタジエン)ゴムを用い、無水マレイン
酸に基づく官能基を有する水潟性重合体としてィソブチ
レンー無水マレィン酸共重合体とアンモニアとの反応生
成物を用いた場合に特に顕著な作用効果が認められる。
なおこのような作用効果は、前記乳化剤および前記無水
マレィン酸に基づく官能基を有する水溶性重合体を各々
単独で用いてェマルジョン化した場合や、それらのェマ
ルジョンに後添加することによって見かけ上前記乳化剤
および前記無水マレィン酸に基づく官能基を有する水溶
性重合体の2者を含有した形にした場合に発現されるも
のではなく、前記乳化剤と無言己無水マレィン酸に基づ
く官能基を有する水溶一性重合体を併用してェマルジョ
ン化した場合にはじめて発現されるものであって、特異
なものである。本発明において使用される低分子量ポリ
ジヱンゴムとしては、そのビニル結合量が35%以下、
好ましくは25%以下で、かつその分子量が10000
〜100000、好ましくは20000〜60000の
範囲にある、ブタジエソ、イソフ。
レン、ピベリレンあるいはへキサジェンまたはクロロブ
レン等の共役ジェン化合物の重合体ゴムまたはそれらの
共重合体ゴムが挙げられる。前記ビニル結合量は赤外線
吸収スペクトルにて評価され、また前記分子量は、粘度
平均分子量(Mv)を意味し、トルェン中30℃で測定
された固有粘度(〔り〕)を用いて式〔り〕=L21×
10‐4M〆.77によって算出されるものであるが、
それらの値が前記の範囲よりはずれてくると、ェマルジ
ョン化の際に著しく多量の溶剤を必要とするほどェマル
ジョン化しにくくなったり、ヱマルジョソ化して得られ
た水性ェマルジョンを固形ゴムラテックスとブレンドし
て成型に供した場合に固形ゴムと共加硫されにくくなり
ひいては成型物の物性の大幅な低下をきたしたり、また
柔軟性向上という改良が認められなくなったりして、低
分子量ポリジェンゴムを使用するメリットを失なってし
まうものである。前記の低分子量ポリェジヱンゴムは、
前記の共役ジェン化合物をリチウム系触媒を用いるアニ
オン重合法やチーグラー触媒を用いる配位アニオン重合
法をはじめとする種々の公知の重合法あるいは固形ゴム
を熱分解して所定の分子量とする方法等があるが、重合
の制御のしやすさ、前述したミクロ線造の生成しやすさ
および不純物等を含まないということなどからリチウム
系触媒を用い、溶剤の存在下あるいは非存在下に重合す
る方法が最も好ましく採用される。このようにして低分
子量ポリジェンゴムが製造されるが、なかでも低分子量
ポリィソプレンゴムおよび低分子量ポリ(ィソプレンー
ブタンジェン)ゴムである低分子量ィソプレン系ゴムが
、とりわけシス−1,4結合量が65%以上、好ましく
は75%以上である低分子量ポリィソプレンゴムを用い
た場合に、本発明における所期の目的に最も合致した結
果が得られる。なお、これらの低分子量ポリジェンゴム
は、本発明の主旨を損なわない範囲でその分子中に水酸
基、ハロゲン基または無水マレィン酸基等の官能基が導
入されていても何ら差し支えない。
本発明において乳化剤として使用されるポリオキシヱチ
レンアルキル(アリル)エーテルフオスフヱートは下記
に示すような一般式で表わされる有機リン酸ェステルで
、非イオン性のァニオン性界面活性剤である。
又は ここでRは炭素数8〜18のアルキル基、又はアルキル
基の炭素数が8〜12のアルキルアリル基であり、nは
エチレンオキシドの平均付加モル数を示し、ここでは3
〜30の整数である。
好ましく用いられる代表的なものとしてはポリオキシェ
チレンノニルフェニルフオスフェ−トを挙げることがで
きる。このような乳化剤の使用はヱマルジョン製造時に
おける起泡性が少なく、粒子径が均一で小さく、放置安
定性はもとより機械的安定曲こもすぐれる低分子量ポリ
ジェン水性ェマルジョンを与える。なお、このような乳
化剤は水溶性で強い酸性を呈するため用途に応じてカセ
ィソーダ、カセィカリ、アミンの如きアルカリ性試薬を
用いて適当なPH‘こ調節して使用することができる。
PHをかえてもあまり問題ないが、あまり高いpHにす
ると泡の生成がおこりやすく、乳化能力が減少するため
乳化時にはPHを低くしてェマルジョソ化し、後でアル
カ川こよって舟を高めてもなんら差しつかえない。この
乳化剤の使用量は低分子量ポリジェンゴム100重量部
に対して0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部
で充分である。
多過ぎる場合は安定性に対して特別の支障はないが、過
剰に用いることは不経剤であると同時に物性上好ましく
ない。0.5重量部以下でもェマルジョン化できるが粒
子径が大となり、クリーミングや分離現象が認められる
ので好ましくない。
本発明において前記乳化剤と組み合せて使用される無水
マレィン酸に基づく官能基を有する水落性重合体とは、
Q−オレフインおよびビニル化合物からなる群より選ば
れた1種以上の単量体と無水マレィン酸とからなる無水
マレィン酸系共重合体に塩基性化合物を反応させて水溶
性にして反応生成物を意味する。
加えてQーオレフィンおよびビニル化合物からなる群よ
り選ばれた1種以上の単量体とマレィン酸、マレィン酸
ェステル、マレィソ酸ァミドおよびマレィン酸イミドか
ら群より選ばれた1種以上のマレィン酸誘導体とからな
る水糟性のマレィソ酸誘導体系共重合体をも意味する。
前記無水マレィン酸系共重合体またはマレィン酸誘導体
系共重合体は、Qーオレフィソまたはビニル化合物と無
水マレィン酸またはマレィン酸議導体とを溶媒中でラジ
カル重合して得られる。ここでQ−オレフィンとは直鎖
状または分岐状の炭素数2〜12、好ましくは2〜8を
有する不飽和炭化水素を意味し、その例としてはエチレ
ン、プロピレン、ブテンー1、ブテン−2、イソブチレ
ン、n−ペンテン、イソプレン、2−メチル一1ープテ
ン、nーヘキセン、2ーメチルー1ーベンテン、3−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル一1ーベンテン、2−
エチル一1ープテン、ジイソブチレン、1,3−ブタジ
エン、1,3−ペンタジエン、1,3ーヘキサジエソ、
1,3ーオクタジエン、2ーメチルー4ージメチルー1
−ペンテン、2ーメチル−4−ジメチルー2ーベソテン
が挙げられる。ここでィソブチレンとはィソブチレンを
含むリターンBBをも意味する。またビニル化合物とは
無水マレィン酸等と共重合しうる不飽和化合物をいい、
例えばスチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、アクリロニトリル、メチルビニルヱーテル、
アクリル酸ェステル類あるいは酢酸ビニルをけん化して
得られるビニルアルコール等である。
これらの単量体は単独で用いてもよいし、また2種類以
上を組合せて用いてもよい。
これらの単量体のうち、Q−オレフィンさらにはエチレ
ン、ィソブチレン等のび−オレフィンあるいはメチルビ
ニルヱーテルが好ましく用いられるが、Qーオレフィソ
特にィソブチレンの使用が本発明の所期の目的にもっと
も合致する。前記無水マレィン酸系共重合体中のおける
Q−オレフィソまたはビニル化合物と無水マレィン酸と
の組成比は、生成した無水マレィン酸系共重合体を塩基
性化合物と反応させて得られる反応生成物が水に溶解す
るようなものであればどの程度であっても差し支えない
本発明において好ましく用いられるエチレン、イソブチ
レンまたはメチルビニルェーテルと無水マレィン酸との
各共重合体の場合には、無水マレィン酸1モルに対して
エチレン、イソブチレンまたはメチルビニルエーテル0
.5〜3モル程度、多くの場合1モル程度である。また
、この無水マレィン酸系共重合体の分子量はジメチルホ
ルムアミド溶液中30ooで測定した極性粘度が0.0
5〜5、好ましくは0.1〜3程度に想当するものが望
ましい。
この無水マレィン酸系共重合体を水落化するために使用
される塩基性化合物としては、水酸化ナトリウムや水酸
化カリウム等の苛性アルカリ、炭酸アルカリ、アンモニ
アまたは低級アミン等が挙げられる。
なかでもアンモニアを用いて無水マレィン酸系共重合体
を水溶化したものを用いた場合に、本発明における所期
の目的に最も合致する水性ェマルジョンが提供される。
無水マレィン酸系共重合体と塩基性化合物との反応は塩
基性化合物の水溶液中に無水マレィン酸系共重合体を添
加して加熱下または室温下で境拝することにより、また
ナンモニア等のガス状になるものは、無水マレィン酸系
共重合体にガスを溶触させることによって行なわれる。
無水マレィン酸系共重合体と塩基性化合物との反応比は
、無水マレイン酸を水溶化するのに足りる量であればい
くらであっても差し支えないが、多くの場合共重合体中
に含まれる無水マレィン酸基1モルに対して塩基性化合
物0.5〜2モル、好ましくは1〜2モルである。この
ようにして製造される無水マレィン酸に基づく官能基を
有する水溶一性重合体は、本発明において乳化剤として
使用されるポリオキシェチレンアルキル(アリル)エー
テルフオスフエートのもたらす作用効果を何ら低減する
ことなく、ラテツクス薄物製品の膜面に生じるクレータ
ー状のァバタの生成を防止することができるゴムラテッ
クス改質用低分子量ポリジェンゴム水性ェマルジョンを
提供するのに大変有効であり、他の水溶性重合体にみら
れない特異なものである。
この無水マレィン酸に基づく水溶性重合体の使用量は低
分子量ポリジェンゴム100重量部に対して0.1〜5
重量部、好ましくは0.2〜3重量部である。多過ぎる
と不経済であると同時に得られる低分子量ポリジェンゴ
ム水性ェマルジョンの粘度が高くなり取扱いが面倒であ
り、一方少な過ぎると本発明において所期の目的とする
クレーター状のァバタの発生防止効果を有する低分子量
ポリジェンゴム水性ェマルジョンが得られない。なおこ
の水熔性重合体の使用形態は、粉末そのままを用いても
、水溶液にして用いてもェマルジョン化に問題はない。
低分子量ポリジェンゴムのェマルジョン化の作業手順の
代表例を示すと次のようなものが挙げられる。{1’低
分子量ポリジェンゴムに乳化剤、ポリオキシエチレンア
ルキル(アリル)エーテルフオスフェート(以下、単に
「乳化剤」と略記す)と無水マレィン酸に基づく官能基
を有する水溶性重合体(以下、単に「水溶性重合体」と
略記す)を所定量混合し、次に損梓下に水を徐々に添加
する。
■ 低分子量ポリジェンゴムに「乳化剤」と「水溶性重
合体」を所定量混合しておき、これを健梓下の水相中へ
添加する。
湖 水相へ「乳化剤」と「水溶性重合体」を溶解してお
き、これを低分子量ポリジェンゴムに蝿杵下に添加する
【4)水相へ「乳化剤」と「水溶性重合体」を溶解して
おき、これに損洋下に低分子量ポリジェンゴムを添加す
る。
この他に「乳化剤」または「水溶性重合体」を含む水相
または油相とを同時に添加する方法や、「乳化剤」と「
水溶性重合体」とを別々の相に含ませてそれら二相を混
合損拝する方法等があるが、なかでもェマルジョンの粒
子径も4・さく、かつ安定性がよいものが得られる方法
として{1)で示した手順が最も好ましい。
なお、これらの手順をあわせ実施しても良いがいずれの
方法をとるにしても水と低分子量ポリジェンゴムの混合
の少なくとも最終段階ではホモジナィザー、コロイドミ
ル、ホモミキサー、/ぐイフ。ラインミキサー、ヂ・イ
スパーミル超音波乳化機などのような乳化機にてより小
さい粒径にまで雌梓乳化することが好ましい。粒子径の
より細かいェマルジョンを得るためには、適当な温度(
例えば50〜100℃)で加溢しながら、上記作業を実
施するのがより好ましい。また、乳化の際に用いられる
水の量も乳化そのもの及び生成されるヱマルジョンの安
定性にも大きな影響を与える。低分子量ポリジェンゴム
100重量部あたり10〜100重量部より好ましくは
10〜40重量部用いると好結果が得られる。水の量が
多過ぎると、すなわち100重量部以上用いると、生産
性、経済性の面のみならずェマルジョンの安定性を損う
ため好ましくない。また10重量部より少ないとェマル
ジョンの粘度が高くなり過ぎるためェマルジョン化が困
難になる。ェマルジョン化にあたっては必要に応じて消
泡剤を添加すると良い結果が得られる。すなわち、乳化
時の発泡が多くなると泡によって乳化機の回転翼や回転
スリットなどにキャビテーション(空転)ないいま能力
低下をもたらすことになる(一般に過度のキャビテーシ
ョンは乳化効率を著しく低下させる)。そこで消泡剤を
添加すると効果が認められるものと考えられる。また低
分子量ポリジェンゴムにオイルや粘着付与樹脂やワック
ス等が混合されてェマルジョンン化されてもよく、また
さらにには少量の溶剤が添加されてェマルジョン化され
てもよい。
このようにして得られた低分子量ポリジェンゴムは、そ
の製造時においても起泡や凝固の問題を起すことないも
のであるが、粒子径が0.1〜15仏、さらに厳密にと
いう多くの場合0.5〜10仏の範囲内にあって、その
粒子径が均一であり、放置安定性はもとより機械的安定
性に優れたものである。
またこの低分子量ポリジェンゴム水性ェマルジョンは、
固形ゴムラテックスとの混和性に優れるとともに、分子
量が数千の低分子量ポリジェンゴム水性ェマルジョンで
は発現されない優れたゴム物性を示すものであり、また
共加硫性にも優れたものである。加えて天然ゴムラテッ
クス等のゴムラテツクスとブレンドし、それから加硫シ
ートを作製した場合、その膜面にはクレーター状のアバ
タの認められない均一なものを提供するものである。こ
のような特徴を有する低分子量ポリジェンゴム水性ェマ
ルジョソは、固形ゴムラテックスにブレンドして用いら
れ、ラテックス系接着剤の未加硫時における粘着性の付
与、フオームラバー、風船、手袋、医療衛生用品等の各
種ラテックス製品の柔軟化、加えて特に風船、手術用手
袋、衛生用品等の、厳密に均一なムラのない面を要求さ
れるものに対して顕著な改良効果を発揮する。
なおこの水性ェマルジョンはそれ自身単独で用いられて
他の用途に用いても何ら差し支えない。なお、この低分
子量ポリジェソゴム水性ェマルジョンにブレンドして用
いられる固形ゴムラテックスとしては、天然ゴムラテッ
クス、合成シス−1,4−ポリイソプレンゴムラテツク
ス、ポリブタジエンゴムラテツクス、スチレンーブタジ
エン共重合体ラテックス、スチレンーイソプレンゴム共
重合体ラテックス、ブタジェンーアクリロニトリル共重
合体ラテックス等が挙げられる。
なかでも相溶性や共加硫性をはじめとする種々の点から
、低分子量ポリィソプレンゴムまたは低分子量ポリ(イ
ンプレンーブタジェン)ゴム等の低分子量イソプレン系
ゴム水性ェマルジョンと、天然ゴムラテックスまたは合
成シス−1,4−ポリィソブレンゴムラテックスとを組
合せた場合に最もよい結果が得られる。なお場合によっ
ては酢酸ビニル系ェマルジョンまたはアクリル系ェマル
ジョン等の合成樹脂ェマルジョン等とブレンドして用い
られても何ら差し支えない。また必要に応じてィオゥ、
加硫促進剤、老化防止剤、その他の配合薬品あるいは充
填剤などを配合して用いられる。以下、実施例によって
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に
なんら限定されるものではない。実施例 1 ブチルリチゥム触媒を用いてィソプレン単量体を重合す
ることによって、分子量が25000の低分子量ポリィ
ソプレンゴムを得た。
この低分子量ポリィソプレンゴムを容器に10の重量部
とり、そこへ乳化剤を3重量部、および無水マレィン酸
に基づく官能基を有する水溶性重合体を1重量部添加し
、均一な混合物とした。前記乳化剤としてはエチレンオ
キシドの付加モル数が12であるボリオキシエチレンア
ルキル(アリル)エーテルフオスフェート(東邦化学工
業■製OAFAC・RE−610)を使用し、前記無水
マレィン酸に基づく官能基を有する水溶性重合体として
は、ジメチルホルムアルデヒド溶液中3000で測定し
た極限粘度が0.4(d‘/夕)であるィソブチレンー
無水マレィン酸(交互)共重合体にアンモニアを反応さ
せて得られた反応生成物(クラレィソプレンケミカル■
製ィソバン104)を使用した。前記混合物を8000
の恒温槽内でプロペラ型高速蝿杵機で燈拝しながら、8
000に子熱した温水7の重量部を徐々に加えながら、
固型分濃度が59%のェマルジョンを調製した。このェ
マルジョンは1週間放置しても分離現象が認められない
、極めて安定したものであった。このようにして得られ
たェマルジョンをゴム配合薬品を含む天然ゴムラテック
スに配合し、常法により加硫シートに成型した後、得ら
れた加硫シートの表面を40倍の拡大鏡により観察した
ところ、具体的な結果については第2表に示すが、前記
加硫シートの表面はクレーター状のアバタがほとんど認
められない、均一なものであることが判った。なお前記
加硫シートは次の方法によって調製された。すなわち、
まず、天然ゴムラテックス、ェマルジョンおよびゴム配
合薬品を第1表に示した配合割合で混合した。混合の際
には発泡や凝固などのトラブルはまったく発生しなかっ
た。得られた天然ゴムラテックス組成物に水を加えて園
型分濃度45%に調製した後、5000で1虫寺間熟成
した。次いで、ディッピング用の凝着液(硝酸カルシウ
ムの30%メタノール溶液)を塗布したガラス板を前記
の熟成した天然ゴムラテックス組成物に一定時間ディッ
ピングし、成膜し、得られた皮膜を5000で15分間
乾燥した。次いで皮膜に付着している凝着液を洗い流す
ために50qoの温水中で30分間処理した。さらに7
0℃で2時間乾燥した後、10000で40分間加硫し
た。得られた加硫シートを室内で放置した後、その表面
を4の音の拡大鏡で観察した。第1表 *固形分での重量 比較例 1 乳化剤であるポリオキシエチレンアルキル(アリル)エ
ーテルフオスフェートと無水マレィン酸に基づく官能基
を有する水凝性重合体であるィソプチレン−無水マレィ
ン酸共重合体アンモニア反応生成物とを併用するかわり
に、第2表で示した乳化剤(ロジン酸カリウム、オレィ
ン酸カリウム、オレィン酸モルホリン、オレィン酸トリ
ェタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキル(アリ
ル)エーテルフオスフエートおよびイソブチレンー無水
マレィン酸共重合体アンモニア反応生成物)を各々用い
る以外は、実施例1と同様の方法で低分子量ポリィソプ
レンゴム水性ェマルジョンを調製した。
ィソプチレン−無水マレィン酸共重合体アンモニア反応
生成物(夕)を用いた場合にはェマルジョン化できなか
ったが、他の乳化剤‘a)〜{f}を用いた場合には各
々安定性のあるェマルジョンが得られた。このようにし
て得られたェマルジョンを各々、実施例1と同様の方法
により天然ゴムラテックスと混合して天然ゴムラスック
ス組成物とし、該組成物より加硫シートを作成した。
それらの加硫シートを膜面評価に供したところ、第2表
に示した結果が得られた。第2表から判るように、比較
例1の{a’〜【0の乳化剤を用いて調製した低分子量
ポリイソプレンゴム水性ェマルジョンを天然ゴムラテッ
クスの改質剤として用いて加硫シートを作成すると、そ
の膜面には非常に多くのクレーター状アバタが認められ
るものであった。このことは、実施例1で乳化剤として
用いられるポリオキシェチレンアルキル(アリル)エー
テルフオスフエ−トのみを用いてなる場合も同様であっ
た(比較例1の【fー参照)。比較例 2 乳化剤としてポリオキシエチレンアルキル(アリル)エ
ーテルフオスフェートのみを用いて調製した低分子量ポ
リィソプレンゴム水性ェマルジョン(すなわち、比較例
1の‘f}のェマルジョン)に.イソブチレン−無水マ
レィン酸共重合体アンモニア反応性生成物を実施例1と
同量添加し、見かけ上実施例1と同じ組成の低分子量ポ
リイソプレンゴム水性ェマルジョンを調製した。
このェマルジョンを天然ゴムラテックスとブレンドして
、実施例1と同様の方法で加硫シートを作成した。この
加硫シートを実施例1と同様の方法により膜面評価に供
したところ、第2表に示した結果が得られた。これから
判るようにィソブチレン−無水マレィン酸共重合体アン
モニア反応生成物を後添加して、見かけ上実施例1と同
じ二〔マルジョンにして天然ゴムラテックスの改質剤と
し、加硫シートとしても、その膜面に発生するクレータ
ー状アバタの数は実質上かわりなく、改良されないこと
が判る。第2表 1 加硫シートを4の音の拡大鏡により観察し、lc戒
の膜面に存在するクレーター状のアバ夕の数(10カ所
平均)による評価。
○:クレーター状のァバタの数の平均が1以下。
x: 〃 〃 5 以上。
2 ポリオキシエチレンアルキル(アリル)エーテルフ
オスフエート3 ィソブチレン一驚水マレィン酸共重合
体のアンモニア反応生成物4 比較例1のfによって得
られた低分子量ポリィソプレンゴム水性ェマルジョンに
ィソバン104を添加して見かけ上実施例1と同じ組成
とした低分子量ポリィソプレンゴム水性ェマルジョンを
用いた場合。
5 ェマルジョン化できず、評価できない。
実施例 2ブチルリチウム触媒を用いて分子量が470
00である低分子量ポリィソフ。レンゴムを調製した。
この低分子量ポリィソプレンゴムを実施例1と同様な方
法でェマルジョン化を行ない低分子量ポリィソプレンゴ
ム水性ェマルジョンを得た。但し、乳化剤にはポリオキ
シェチレンアルキルヱーテルフオスフェート(東邦化学
工業■製GAFAC・RS−610)を用い、無水マレ
ィン酸に基づく官能基を有する水溶性重合体には、ジメ
チルホルムアミド溶液中30ooで測定した極限粘度が
1.0(d‘/多)であるィソブチレン−無水マレィン
酸(交互)英重合体にアンモニアを反応させて得られた
反応生成物(クラレィソプレンケミカル■製ィソバン1
10)を用いた。ェマルジョン化は極めて容易に行なう
ことができ、また得られたェマルジョンも極めて安定な
ものであった。このェマルジョンを天然ゴム改費用ヱマ
ルジョンとして用い、実施例1と同様にして天然ゴムラ
テックスから加硫シートを作成し、その膜面評価したと
ころ、その膜面にはクレーター状アバタがほとんど認め
られないものであった。
なお、前記乳化剤のみで調製されたェマルジョンを用い
た場合には、加硫シートの膜面には多くのクレーター状
アバ夕の認められるものであった。またイソブチレン−
無水マレィン酸共重合体アンモニア反応生成物のみを用
いた場合にはェマルジョン化ができないものであった。
このことより、前記乳化剤と前記水溶性重合体を併用す
ることにより、加硫シートの膜面が改良されることが判
る。実施例 3 ブチルリチウム触媒を用い、ィソブレン単量体とブタジ
ェン単量体とを重合することにより、分子量が3700
0で、ィソプレン/ブタジェンの組成重量比が70/3
0である低分子量ポリ(インプレンーブタジェン)ゴム
を調製した。
この低分子量ゴムを実施例1で用いた乳化剤および無水
マレィン酸に基づく官能基を有する水溶性重合体を第3
表に示した割合で用いて、ェマルジョン化した。このよ
うにして得られたェマルジョンを天然ゴム改質用ェマル
ジョンとして実施例1と同様に混合し、次いで加硫シー
トを作成した。実施例1と同様にしてその膜面を評価し
たところ、第3表に示した結果が得られた。第3表 1 ポリオキシエチレンアルキル(アリル)エーテルフ
オスフエート2 ィソブチレンー無水マレィン酸共重合
体にアンモニアを反応させて得られる反応生成物。
3 実施例1と同じ 実施例 4および比較例 3 ブチルリチウム触媒を用いて得られた分子量が4500
0の低分子量ポリィソプレンゴムを用いる以外は、実施
例1と同様にして低分子量ポリィソプレンゴム水性ェマ
ルジョンを調製した。
このェマルジョンは安定性に優れたものであった。比較
として前記低分子量ポリイソプレンをロジン酸カリウム
4重量部を用いてェマルジョン化して、一応安定なェマ
ルジョンを調製した。これら2種のェマルジョンを天然
ゴムラテックスとの配合量をかえる他は、第2表と同じ
にして天然ゴムラテックス組成物を調製し、次いでそれ
から加硫シートを作成した。
該加硫シートの膜面を評価したところ、第4表に示す結
果が得られたが、本発明で得られたェマルジョンは、天
然ゴムラテックス組成物から得られる加硫シートに柔軟
性を付与するとともにその膜面にクレーター状のアバ夕
がほとんどない均一なものにすることが判る。第 4
表 1)、2)、3)実施例1と同じ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリオキシエチレンアルキル(アリル)エーテルフ
    オスフエートおよび無水マレイン酸に基づく官能基を有
    する水溶性重合体の存在下に10000〜60000の
    分子量を有する低分子量ポリジエンゴムをエマルジヨン
    化することを特徴とする低分子量ポリジエンゴム水性エ
    マルジヨンの製造方法。 2 低分子量ポリジエンゴムが35%以下のビニル結合
    量を有するポリイソプレンゴムまたはポリ(イソプレン
    −ブタジエン)ゴムである特許請求の範囲第1項記載の
    製造方法。 3 無水マレイン酸に基づく官能基を有する水溶性重合
    体が、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体とアンモ
    ニアとの反応生成物である特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の製造方法。
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