JPS6029425Y2 - 移動用バルブ回転装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は移動用バルブ回転装置、さらに詳しくは水道管
やガス管等に配設されているバルブの開閉作業を行なう
際にバルブを回転させるべくバルブの設置場所に応じて
移動可能なバルブ回転装置に関する。

（従来技術） 一般にこの種のバルブ回転装置は、主として手動により
開閉する構造のものが一般に採用されているが、手動に
よるとその回転作業能率の向上を図ることができず現場
作業上極めて不経済であった。

そこでこのような欠点を解消する電動式の装置として、
たとえば実開昭５３−１０５１３咥公報所載の考案があ
る。

すなわち該考案は、各バルブのバンドル軸にそれぞれ減
速機を装着するとともに、各減速機と駆動源たる１個の
電動機とをフレキシブルシャフトを介して連結可能に構
成してなるものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上記考案に係る装置は、変速機が各バルブ
のバンドル軸にそれぞれ装着されているため、バルブの
数に応じた変速機が必要となり、装置の部品点数が増大
するとともに、装置全体が非常に大型化するという問題
点があった。

さらに重要な点は、各バルブに装着された変速機と駆動
源たる電動機とがフレキシブルシャフトを介して連結可
能に構成され電動機が所定場所に、減速機が各バルブに
設置された構成なるため、装置自体を移動すべく持ち運
ぶことが到底不可能となっていたのである。

本考案は上述のように従来の電動のバルブ開閉装置が所
定場所に設置されて持ち運びができないという点に鑑み
、各バルブの設置場所に応じて移動すべく自在に持ち運
びしうるような移動用バルブ回転装置として開発された
もので、このような装置の持ち運びを自在に行ないうる
とともに部品点数を大幅に削減し且つ装置を小型化して
取扱いを用意にすることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） そして本考案の、上述のような問題点を解決するための
手段は、１個の原動機と、該原動機に連動可能に連結さ
れた１個の減速機と、該減速機の出力軸の回転をバルブ
に伝達すべく、一端が前記出力軸に取付けられ、他端が
前記バルブに連結可能な連結具と、前記原動機の上部に
固着された支持杆に昇降自在に外嵌された垂下部を有す
る略Ｔ字状のバンドルと、該バンドルに設けられた前記
原動機を駆動するためのスイッチとで構成したことにあ
る。

（作 用） そしてこのような構成からなるバルブ回転装置を使用す
る場合には、このバルブ回転装置を開閉させようとする
バルブの位置まで持ち運び、前記連結具をバルブに連結
し、その状態でスイッチを操作すると原動機が駆動し、
従って減速機の出力軸及び連結具が回転腰その結果連結
具に連結されたバルブが回転してバルブの開閉作業が行
なわれるのである。

（実施例） 以下、本考案の実施態様について図面に示した一実施例
について説明する。

第１図乃至第３図において、１は移動用バルブ回転装置
の原動機で、該原動機１に連動可能に連結された減速機
２の出力軸３に連結具５の一端５ａを取付けるとともに
該連結具５の他端５ｂ側にはバルブ４に外嵌可能な角型
凹部５′が内部に形成されてなる。

６は前記原動機１の上部に固着された円筒状の支持杆７
に上下移動可能に外嵌された垂下部８を有する略Ｔ字状
の中空のバンドルで垂下部８上方には該バンドル６を下
降させたときに支持杆７が貫通する丸孔９を穿設し、そ
の両端にはグリップ１０を装着してなる。

１１はバンドル６の垂下部８と支持杆７とをナツト１２
とともに固定するボルトで、前記垂下部８の対壁に穿設
された通孔１３と前記支持杆７の数ケ所の対壁に穿設さ
れた通孔１４・・・のうちの１ケ所の通孔１４とを貫通
している。

１５はバンドル６のグリップ１０付近に設けられた原動
機駆動用のスイッチ、１６は原動機１の側面に取付けら
れた電源コードを示す。

そして上記のような構成からなるバルブ回転装置を使用
する場合には、先ずバルブ回転装置を作業現場に持ち運
びでバルブ４に連結具５の凹部５′を嵌合した後、バン
ドル６のグリップ１０を握った状態でグリップ１０付近
に設けられたスイッチ１５を操作すると、原動機１が回
転され、よって減速機２の出力軸３及び連結具５が回転
し自動的にバルブ４が回転されバルブの開閉作業を行な
うものである。

この作業時において、バンドル６の高さが高すぎる場合
には、支持杆７とバンドル６の垂下部８を固定するボル
ト１１及びナツト１２を取りはずし、バンドル６を適当
な高さになる位置まで昇降させ、支持杆７の通孔１４と
バンドル６の垂下部８の通孔１３が重合するところで再
びボルト１１及びナツト１２にて固定する。

この操作によりバンドル６の高さを最も作業し易い位置
に固定することができる。

従って作業場所におけるバルブ４の位置の相対的な高低
にかかわらず、また作業する者の身長の高低にもかかわ
らず、最適な姿勢で作業を行なうことができるのである
。

また作業中にバンドルに反力が加るが、バンドルの形態
を略Ｔ字状に形成してなるため、一端を壁面等に当てか
うことによってその反力に対処できる。

尚、この実施例では支持杆７に対するバンドル６の高さ
調節は、支持杆７の最適な位置の通孔１４とバンドル６
の垂下部８の通孔１３をボルト１１及びナツト１２にて
固定することによるが決してこれに限定されるものでは
ない。

さらに該実施例では連結具５の他端５ｂ側に凹部５′を
形成し、この凹部５′をバルブ４に嵌合することによっ
て連結具５がバルブ４に連結可能に構成されてなるが、
連結具５をバルブ４に連結する手段は決してこれに限定
されるものではない。

要は減速機２の出力軸３の回転がバルブ４に伝達されう
るよう連結具５の他端５ｂがバルブ４に連結可能に構成
されていればよいのである。

さらに該実施例ではバンドル６を中空状に形成してなる
が、必ずしも中空状に形成される必要はない。

その他車考案の意図する範囲内ですべて設計変更自在で
ある。

（効果） 本考案は以上のような特徴を有するものなるため、次の
ような顕著な効果を有するに至った。

（イ）原動機や減速機が略Ｔ字状のバンドル、支持杆及
びバルブに連結するための連結具と一体化されて装置の
一部として組み入れられた構成なるため、従来原動機や
減速機が所定場所に固定されて設置されていたこの種バ
ルブ回転装置において、バルブの設置場所に応じて装置
を移動すべく、持ち運びが自由に行なえるという画期的
な効果を有するに至った。

（ロ）シかも減速機が原動機とともに装置の一部として
持ち運ひ可能に組み入れられた構成なるため、両者とも
１個ずつで十分機能し、よって減速機が各バルブ毎に設
置されていた従来の装置に比べて部品点数が大幅に削減
され、装置全体が著しく小型化されるという格別な利点
がある。

（ハ）さらにバンドルの高さをバルブの配設高さに応じ
て調整することができるため、使用者の身長あるいはバ
ルブの配設場所にかかわらす常に最適な姿勢でバルブの
開閉作業を行なうことができる。

に）その他スイッチがバンドルに設けられているため、
作業が非常に容易に行なえ、作業能率が著しく向上する
という利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例としての移動用バルブ回転装置の正面
図、第２図は同平面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線拡大
断面図、第４図はバンドルを下けた状態を示す正面図。 １・・・・・・原動機、２・・・・・・減速機、３・・
・・・・出力軸、４・・・・・・バルブ、５・・・・・
・連結具、６・・・・・・バンドル、７・・・・・・支
持杆、訃・・・・・垂下部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １１個の原動機１と、該原動機１に連動可能に連結され
   た１個の減速機２と、該減速機２の出力軸３の回転をバ
   ルブ４に伝達すべく、一端５ａが前記出力軸３に取付け
   られ、他端５ｂが前記バルブ４に連結可能な連結具５と
   、前記原動機１の上部に固着された支持杆７に昇降自在
   に外嵌された垂下部８を有する略Ｔ字状のバンドル６と
   、該バンドル６に設けられた前記原動機１を駆動するた
   めのスイッチ１５とからなることを特徴とする移動用バ
   ルブ回転装置。 ２ バンドル６の昇降が支持杆７とバンドル６の垂下部
   ８に貫通したホルト１１及びナツト１２によって行なわ
   れる実用新案登録請求の範囲第１項記載の移動用バルブ
   回転装置。