JPS6028313Y2 - 手洗装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は手洗室内に於いて、石鹸水の如き洗滌液を使用
しないと手洗用の水道水が給水されず、更に手拭き用の
ペーパーも引出すことができないばかりか、手洗室のド
アーも開くことができない様に構成することにより、水
道水だけによる不完全で不衛生な手洗いを防止し、合せ
て不潔なタオル又はハンカチーフ等の使用による再汚染
の防止を図った手洗装置に関するもので、更に具体的に
は、押ボタンを押すと例えば石鹸液の如き洗滌液を注出
し、且つマイクロスイッチが閉成する様に構成した洗滌
液注出装置と、上記マイクロスイッチが閉成すると所定
時間後に電磁弁が開いて水道水を一定時間給水すること
ができる給水装置と、この給水装置が給水を停止すると
電磁ソレノイドが働いてペーパードラムに係止している
ストッパーを外し、該ドラムに巻いたロールペーパーの
引出しを可能にすると共に、該ペーパードラムの回転を
１回転で停止することができるリミットスイッチを設け
たペーパー供給装置と、ペーパー供給装置によるロール
ペーパーの供給が停止された後、所定時間経過すると一
定時間手洗室の出入用ドアーに取付けた電気錠を解錠す
る解錠装置とを巧みに組合せることによって構成した手
洗装置に関する。

図面の実施例に基づいて本考案を更に詳しく説明すれば
、第１図に於いて１は手洗室内に設けた水洗手洗器で、
この手洗器１は一般に使用されている淘器製のものがそ
のまま使用される。

２は手洗器１の上側壁面に取付けたユニットボックスで
、３は例えば石鹸液の如き洗滌液を収容したタンク３ａ
を備えた洗滌液注出装置を示す。

この注出装置３は第２図の拡大図に示す如く前記タンク
３ａを取付けた注出ノズル３ｂと、該ノズル３ｂの前面
に取付けた押ボタン４を備え、該押ボタン４を押すとノ
ズル３ｂの底面に設けた注出口３Ｃより前記タンク３ａ
内に収容した洗滌液が定量注出される仕組に戒っている
。

３ｄは該注出ノズル３ｂの根端部に連設した取付盤で、
これを前記ボックス２に固定することによって、洗滌液
注出装置３の全体が第１図に示す如くボックス２の一側
前面に固定される。

また第２図に於いて５は一端を前記押ボタン４に取付け
、他端を取付盤３ｄを貫いてボックス２内に凹設したス
イッチ室６内に突出した作動杆で、第２図矢印の如く押
ボタン４を押して洗滌液を注出した時に、該作動杆５が
作動してその先端５ａが前記スイッチ室６内に取付けた
マイクロスイッチ７をスイッチオンできる構成に戒って
いる。

次に第１図に於いて、８は前記ボックス２内に設けた給
水装置で、８ａはこの装置を構成する水道の給水パイプ
を不味前記ボックス２内に挿入したこのパイプ８ａの先
端には電磁弁９を介して手洗用パイプ１０が接続され、
該手洗用パイプ１０の先端側は前記手洗器１の上側に突
出している。

上記の電磁弁９は通常給水経路を閉じているが、後述す
るシーケンス制御装置の働きによって前記マイクロスイ
ッチ７がオンした後、例えば５〜旬秒すると経路を開い
て手洗用パイプ１０より給水を行ない、またこの給水を
例えば１５〜３峨間行なった後自動的に閉じて給水を停
止する構成になっている。

１１は前記ボックス２の側方に設けたペーパー供給装置
で、この装置１１からは手拭き用のペーパーを定尺に引
出すことができる。

第３図は上記ペーパー供給装置１１９内部構造を示した
断面図で、底部前縁にペーパー引出口１２ａを開口した
ケース体１２の内部には、ロールペーパー１３を巻装し
たペーパードラム１４が回転自在に架設され、このロー
ルペーパー１３はトイレットペーパーと同様に自由に補
充することが可能に戒っている。

１５はケース体１２内に取付けたストッパーで、このス
トッパー１５の係止爪１５ａは板端に取付けたコイルバ
ネ１６の牽引作用によって常時ペーパードラム１４の周
縁に凹設シた係止溝１４ａに係合してペーパードラム１
４の回転を制止し、ロールペーパー１３の自由な引出し
を防止している。

１７は前記ストッパー１５の板端に取付けた電磁ソレノ
イドで、前記給水装置８による給水が停止された後、例
えば２〜３秒の間隙をおいて（或は停止と同時の場合も
ある）付勢されてストッパー１５をコイルバネ１６に抗
シて回動し、係止爪１５ａを係止溝１４ａより外してロ
ールペーパー１３の引出しを可能にする。

また１８はリミットスイッチで、このスイッチは常時前
記ペーパードラム１４の周縁に押されて閉成しているが
、ロールペーパー１３の引出しによってドラム１４が回
転し前記係止溝１４ａの位置に来ると、オフになって前
記ソレノイド１７を消勢することができ、従ってロール
ペーパー１３の引出しによって回転するペーパードラム
１４は丁度回転してストッパー１５によって制止される
から、ロールペーパー１３の引出し量を常時定尺に守る
ことが出来る。

１３ａは前記引出口１２ａより引出したロールペーパー
１３を押圧切断するカッターを示す。

また第１図に於いて１９は手洗室の出入口に設けたドア
ーで、ドアーの開閉バンドル２０は外側にだけ取付けて
内側は取外しである。

２１は電気錠で、第４図に示したこの錠２１の鎖錠棒２
１ａは前記バンドル２０によってドアー１９の外側から
は開閉操作できるが、内側からは手動で開閉操作するこ
とはできず、これを開く場合は電磁部２１ｂに電流を流
して鎖錠棒２１ａを磁力作動させる必要がある。

上記電磁部２１ｂへの通電は、本考案の場合前記ペーパ
ー供給装置１１からペーパー１３を引出した後、例えば
５〜川秒して行なわれ、通電によって解錠が行なわれた
後は身体でドアーを１９を押し開ける様にすれば、洗っ
た手をドアー１９によって再汚染することなくドアー１
９を内側から開くことができる。

尚第１図に於いて２２，２３．２４はボックス２の前面
に取付けた電源用、洗滌成用及び水道水用の各表示ラン
プを示す。

また２５はドアー１９の部分に設けた非常用の開扉装置
、２６は非常ベルの押ボタンを示す。

次に、前述した洗滌液注出装置３、給水装置８、ペーパ
ー供給装置１１及び電気錠２１を順番に作動可能とする
シーケンシャル制御装置の一実施例を第５図乃至第７図
の記載に基づいて説明する。

第５図は交流電源電圧を定格値に降圧した後整流する主
電源回路であって、２７は交流電源端子、２８は電源ス
ィッチ、２９はノイズフィルター、３０はトランス、３
１は整流器を示す。

また第６図は時限装置であって、図中３２は洗滌液注出
装置３の時限回路、３３は給水装置８の時限回路、３４
はペーパー供給装置１１の時限回路、３４は電気錠２１
の時限回路を示し、上記電気錠２１の時限回路３５を除
く他の時限回路３２．３３．３４には夫々作動時間を任
意に調節する可変抵抗器３２ａ＊ ３３ａｔ ３４ａ
が組込まれ、更に前記電気錠２１の時限回路３５には作
動時間を一定に守る固定抵抗器３５ａが組込まれている
。

第７図は前述した時限回路によって順番作動を行なう制
御回路で、図中３６は前記洗滌液注出装置３の作動リレ
ーで、前記時限回路３２より送られて来る作動信号によ
って一定時間付勢してリレースイッチ３６ａをオンし、
洗滌用の表示ランプ２３を点灯表示する。

また３７は給水装置８の作動リレーで、前記時限回路３
３の作動信号に基づいて一定時間付勢してリレースイッ
チ３７ａ及び３７ｂをオンし、給水経路の電磁弁９を開
くと共に給水用の表示ランプ２４を点灯表示する。

更に３８はペーパー供給装置１１の作作動リレーで、前
記時限回路３４の作動信号に基づいて一定時間付勢して
リレースイッチ３８ａをオンし、電磁ソレノイド１７を
作動してペーパーの引出しを可能にする。

尚このリレー３８はこの回路中（図面では省略）に組込
んだ前記リミットスイッチ１８のオフ信号１８ａによっ
て消勢されてストッパー１５を回動した電磁ソレノイド
１７を消勢する仕組に戊っている。

また３９は電気錠２１の作動リレーで、前記時限回路３
５より送られて来る作動信号に基づいて一定時間付勢し
てリレースイッチ３９ａをオン腰電磁部２１ｂを励磁し
て解錠することができる。

次に本考案の作用を上述した図面の説明、及び第８図に
示したタイムチャート図の記載に基ツいて説明する。

使用に当っては先ず第５図に示した電源スィッチ２８を
投入する。

電源スィッチ２８が投入されるとボックス２の表示ラン
プ２２が点灯する。

次いで使用者が洗滌液注出装置３の押ボタン４を押すと
適量の洗滌液が注出されるから、これを手に受けて手に
よくすり込む。

また押ボタン４が押されるとマイクロスイッチ７がオン
するので、洗滌液相の時限回路３２が働いて洗滌液用表
示ランプ２３を点灯する。

洗滌液を注出した後任意設定時間Ｔ□が経過すると給水
装置８の時限回路３３が働いて電磁弁９を開き、手洗用
パイプ１０より手洗用の給水を開始する。

使用者はこの給水が開始される迄の時間Ｔ０に洗滌液を
よく手にすり込めばよく、Ｔ１時間は例えば５〜川秒で
ある。

また時限回路３３による電磁弁９の開放時間は通常１５
〜３咀であって、この間に使用者は手に付着した洗滌液
をよく洗い落して洗滌を完了する。

水道水の給水が停止した後任意設定時間Ｔ２が経過する
とペーパー供給装置１１の時限回路３４が働いて電磁ソ
レノイド１７を励磁作動する。

電磁ソレノイド１７はストッパー１５を回動して係止爪
１５ａを係止溝１４ａより外すので、使用者がペーパー
引出口１２ａの部分に位置しているロールペーパー１３
の先端をつまんで下方に引けば、ペーパードラム１４が
回転してロールペーパー１３を引出すことが出来る。

但し、リミットスイッチ１８が係止’ｆＲ１４ａによっ
て開放されると電磁ソレノイド１７が消勢されるため、
ペーパー１３の引出しによって回転するペーパードラム
１４は丁度１回転すると係止溝１４ａに再びストッパー
１５の係止爪１５ａが係合して回転を制止されるので、
ロールペーパー１３の引出量を常時ドラム１４の１回転
分に決めることが出来、従ってペーパーの無駄な使用を
無くすことが出来る。

引出したペーパー１３はカッター１３ａで切断し、これ
で濡れた手を拭えば手洗が完全に終了する。

ペーパー使用後任意設定時間Ｔ３が経過すると電気錠２
１の時限回路３５が働いて電磁部２１ｂを励磁し、例え
ば１０〜２咀間電気錠２１を解錠するから、使用者はこ
の間を利用してドアー１９を押し開いて手洗室の外に出
ればよい。

本考案は以上述べた如くであって、洗滌液注出装置の押
ボタンを押して洗滌液を注出しないと水道水の給水が行
なわれないので、水道水だけで手洗いを済ませてしまう
不衛生な手洗いを防止することが出来る。

また手拭き用のペーパーは水道水の給水が停止した後で
ないと引出せないため、ペーパーだけで手洗いを済ませ
ることができず、更にペーパーは１回にペーパ−ドラム
１回転分しか引出せないため、ペーパーを何回も引出す
無駄な使用を無くすことができて淘に経済的である。

従って本考案によれば、用便を済ませた後は、手を洗わ
ない限り出入口のドアーを開けて外に出ることはできな
いから、手を強制的に洗わせることができて大変衛生的
であるが、本考案では特に、石鹸液等を使用した衛生的
な手洗いを強制でき、また石鹸液等を注出した後、所定
時間を置いて自動的に給水される水道水は、一定時間給
水後再び自動的に給水を停止するので、蛇口操作による
再汚染を防止し、合せて水道水の節水も果すことが出来
、加えてタオルとかハンカチーフ等の代りに使い捨てペ
ーパーを使用して濡れた手を拭うことによって再汚染の
防止も行なえるものであって、各種調理施設とか医療施
設等の手洗所に実施すれば頗る好適であり、更に前述し
た電気錠付きドアーと組合せれば極めて衛生効果の高い
手洗装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は装置全体
の構成を示した正面図、第２図は洗滌液注出装置の側面
図、第３図はペーパー供給装置の断面図、第４図はドア
ーと電気錠の断面図、第５図は主電源回路の電気結線図
、第６図は時限装置の電気結線図、第７図は制御回路の
電気結線図、第８図はタイムチャート図である。 ３・・・・・・洗滌液注出装置、４・・・・・・押ボタ
ン、７・・・・・・マイクロスイッチ、訃・・・・・給
水装置、９・・・・・・電磁弁、１１・・・・・・ペー
パー供給装置、１３・・・・・・ロールペーパー、１４
・・・・・・ペーパードラム、１５・・・・・・ストッ
パー、１７・・・・・・電磁ソレノイド、１８・・・・
・・リミットスイッチ、１９・・・・・・手洗室の出入
口ドアー ２１・・・・・・電気錠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押ボタンを押すと洗滌液を注出し、且つ、マイクロスイ
   ッチを閉成する様に構成した洗滌液注出装置と、上記マ
   イクロスイッチが閉成すると所定時間後に電磁弁が開い
   て水道水を一定時間給水する給水装置と、この給水装置
   が給水を停止すると電磁ソレノイドが働いてストッパー
   をペーパードラムより外し、該ドラムに巻装したロール
   ペーパーの引出しを可能にする一方、このロールペーパ
   ーの引出しをリミットスイッチによってペーパードラム
   が１回転すると停止する様に構成したペーパー供給装置
   と、ペーパーの供給が停止された後、一定時間だけ手洗
   室の出入口ドアーに取付けた電気錠を解錠する解錠装置
   とから成ることを特徴とする手洗装置。