JPS6026810Y2 - 内燃機関用のバイパスフィルタ付オイルフィルタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は内部にバイパスエレメントとフルフロエレメ
ントを併せて収容した使い捨て型オイルフィルタをこれ
に適合するブラケットに螺着した内燃機関用のバイパス
フィルタ付オイルフィルタ装置に関する。

従来バイパスエレメントとフルフロエレメントと一つの
オイルフィルタケースの中に収容しこれを取付けるブラ
ケットに３個の通路を設け、ポンプからオイルフィルタ
へ、オイルフィルタからエンジン潤滑部へ、およびオイ
ルフィルタからオイルパンへ連通ずるようにしたものが
実開昭５２−９８８７峰に開示されている。

しかしながら上記のオイルフィルタは組立式であってオ
イルフィルタにロンドを挿通し取付ボルトで締付けて組
立てなければならず、フィルタ取外しの際ロンドの突出
長さにより取外しのための余裕空間を多く必要としたり
、またエレメントを交換するときロッド抜取りによりオ
イルが溢出するなどの問題がある。

このため上記のようなバイパスフィルタ付オイルフィル
タを使い捨て型のいわゆるカートリッジ式にすることが
考えられるが、従来の使い捨て型オイルフィルタは蓋板
中央孔を単一のオイル出口とし、これをブラケット受は
座の中央管に螺着してエレメントの内側タリン部をブラ
ケット内の中央管通路に連通させ、蓋板の中央孔外周部
はダステイ部すなわち油入口通路に連通させる構造であ
ったため、オイルフィルタ内のタリン部をフルフロ用通
路とバイパス用通路に分離し、さらにブラケット内もそ
れぞれに隔絶して流通させることが出来なかった。

この考案は上記の点を解決するためなされたもので、使
い捨て型オイルフィルタの内部にフルフロエレメントと
バイパスエレメントを重ねて収容するとともにバイパス
エレメント内側に内筒を設けてエレメント内側のタリン
部をバイパス用通路とフルフロ用通路に分離腰ブラケッ
トには受は座に２重管を設けてタリン側通路がフルフロ
用とバイパス用に分離されるようにし、しかも内筒の出
口側開口端を蓋板近傍に位置させて、ブラケットの取付
面にもオイルフィルタにも取付けのための顕著な突起物
を創設することなく簡便に、僅少の余裕空間を利用して
着脱できるようにしたものである。

実施例によりこの考案を説明する。

第１図においてオイルフィルタ装置２はブラケット３０
にオイルフィルタ４０が螺着されて成る。

ブラケット３０は機関本体（図示せず）へ取付けられる
取付座３１とオイルフィルタが取付けられる受は座３２
を有し、受は座中央には内管３３と外管３４とから成る
２重管が設けられて、その一方端は受は座面から後述の
オイルフィルタ蓋板に接合する程度に突出して開放され
ており、他方端は内管３３の基部が開放、内管３３と外
管３４との間の基部が閉塞されている。

内管３３内の内部通路３３ａは第２通路３６によって取
付座の第２開ロ３６ａと連通している。

内管３３と外管３４の間の環状通路３４ａは外管の側壁
に設けた絞り孔３４ｂを介してブラケット内の第３通路
３７に通じブラケット外壁面の第３開ロ３７ａに連通し
ている。

ブラケット内の第１通路３５は取り付は座の第１開口３
５ａと受は座３２の２重管を囲む周辺部の開口３２ａと
を連通させる。

また外管３４の端部にはねじが刻まれている。

オイルフィルタ４０はコツプ状のケーシング４１の開放
端を、ねじを刻んだ中央孔４２ａと周辺の開口４２ｂと
を設けた蓋板４２で覆ったものである。

ケーシング内部には底部よりスプリング４８、無孔端板
４５ｂと有孔端板４５ｄを有するフルフロエレメント４
４、パツキン４６ｂ１有孔端板４５ ｃ、 ４５ ａヲ
有するバイパスエレメント４；３が重ねられパツキン４
６ａを介して蓋板に押圧され、中央孔４２ａに連通ずる
両エレメントの内側と、開口４２ｂに連通ずる両エレメ
ント外側とが区画される。

これらエレメントの炉材としてはシート状炉材のヒダ折
り式、積層式その他適宜の″ものが選択される。

バイパスエレメントのフルフロエレメント寄り端板４５
ｃは孔周囲に一端が固着され当該エレメント内部を貫通
する内筒４７が設けられ、その他方端は蓋板の中央孔４
２ａの近傍に達しこれと同心的に位置している。

端板４５ａの中央の孔は上記内筒４７より大径で内筒４
７の周囲に環状開口を有している。

前記のオイルフィルタ４０は蓋板中央孔４２ａとブラケ
ットの外管３４が螺合され、内筒４７と内管３３が嵌合
して接続される。

この場合第３開口３７ａは取付座３１に設けて第３通路
３７と連通させてもよい。

上記の構成で成るオイルフィルタ装置は機関本体に取付
座３１が取付けられて使用される。

そしてオイルは第１開ロ３５ａ１第１通路３５開ロ３２
ａ開口４２ｂを経て両エレメント４４．４３の外周部に
入りフルフロエレメント４４あるいはバイパスエレメン
ト４３のいずれかで濾過される。

そして前者のオイルはフルフロエレメントの４４内部か
ら内筒４７内部を経て内部通路３３ａ１第２通路３６、
第２開ロ３６ａを通り機関の潤滑部へ運ばれる。

また後者はバイパスエレメント４３の内側で内筒４７の
外周部を経て環状通路３４ａ１絞り孔３４ｂ１第３通路
３７、第３開ロ３７ａを通りオイルパンへ運ばれる。

上記のようなこの考案のバイパスフィルタ付オイルフィ
ルタ装置はオイルフィルタにバイパスエレメントとフル
フロエレメントを収容シバイパスエレメント内の内筒に
よってオイルのタリン側を区画し、ブラケットの受は座
に内管を設けて前記内筒と嵌分接続されるようにしたの
でタリン側オイルを潤滑部とオイルパンとに区分して送
出するそれぞれの通路を形成することができる。

この考案によって使い捨て型オイルフィルタがバイパス
エレメントとフルフロエレメントを収容するオイルフィ
ルタに採用でき、しかもオイルフィルタもブラケットも
接合のための顕著な突起物を必要としないのでフィルタ
を着脱する際にロンドや取付ボルトを挿通して組立てて
締付けるなどの手間を要せず、それら締付部材を抜取る
に必要な余裕空間をとる必要がなく、ねじを締め又は緩
めるのみでオイルフィルタの取付は取外しが簡単にでき
、着脱の余裕空間は僅少ですむ。

またエレメント交換はケーシングと一体で行われロンド
の抜取りなどを要しないのでオイルの溢出などの不都合
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す断面図である。 ３３・・・内管、３４・・・・・・外管、４３・・・・
・・バイパスエレメント、４４・・・・・・フルフロエ
レメント、４７・・・・・・内筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 使い捨て型オイルフィルタと、これが螺着される受は座
   および内燃機関本体に取付けられる取付座を有するブラ
   ケットと、で成るオイルフィルタ装置において、ブラケ
   ット取付座の第１開口から受は座周辺部の開口へ通ずる
   第１通路と、受は座中央に設けられた２重管の内管内側
   と取付座の第２開口とを連通させる第２通路と、前記２
   重管の外管と内管の間に形成され基部が閉塞された環状
   通路から外管側壁に穿設した絞り孔を経てブラケット外
   壁の第３開口へ通ずる第３通路と、をブラケット内に具
   えており、オイルフィルタは、底部閉鎖のコツプ状ケー
   シングの開放端を、中央孔と周辺部開口とを穿設した蓋
   板で覆い、ケーシング内の底部寄りに筒形のフルフロエ
   レメントを、蓋板寄りに筒形のバイパスエレメントを重
   ねて収容し、スプリングにより両エレメントを蓋板側へ
   押圧シ、バイパスエレメントの内側に配設され一端が該
   エレメントのフルフロエレメント寄り端板に固着され他
   端が蓋板の中央孔近傍で該中央孔と同心的に位置する内
   筒を具えており、両エレメントによりケーシング内が外
   周ダステイ部と内側タリン部とに区画され、内側タリン
   部は前記内筒とこれを固着した端板によりフルフロ側と
   バイパスとに区画される使い捨て型オイルフィルタであ
   って、前記オイルフィルタの蓋板中央孔側壁に設けたね
   じが前記受は座２重管の外管に設けられたねじに螺合さ
   れ、前記内筒と内管とが嵌合されて成ることを特徴とす
   る、バイパスフィルタ付オイルフィルタ装置。