JPS602423Y2 - 強制気化式燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は旋回気化混合方式を採用した強制気化式燃焼装
置に関する。

従来のこの種燃焼装置を第１図Ａ、Ｂに示す。

図において、１は燃焼装置本体、２は本体１底壁に埋め
込まれたヒータで、端部は本体１より突出している。

３は本体１側壁に形成された一次空気供給口、４は燃料
噴射ノズル、５は本体１内に環状に形成された第１の混
合通路で燃料噴射ノズル４が臨む入口部５ａを有してい
る。

６は第１の混合通路５と中心軸を一致させてその内側に
環状に形成された第２の混合通路で、その出口部６ａを
介して後述する燃焼部に直接連通している。

７は本体１底壁と一体に成形された仕切壁で、第１及び
第２の混合通路５，６を仕切っている。

８は第１及び第２の混合通路５，６をうずまき状に連通
ずる連通孔、９は第１及び第２の混合通路５，６の一壁
面、例えば土壁を兼ねる第１のバーナプレート、１０は
第１のバーナプレート９上方に位置する第２のバーナプ
レートで、複数のスリット状の炎孔１１が等間隔で全周
に設けられている。

１２は第１及び第２のバーナプレート９，１０間に形成
された炎孔である。

そして、第１及び第２のバーナプレート９．１０で燃焼
部が構成される。

１３は第２のバーナプレート１０裏面に取り付けられた
金網、１４は本体１中央部に設けられた二次空気供給口
、１５．１６は火炎である。

かかる従来の燃焼装置は、燃料噴射ノズル４から燃料が
噴射されると共に、−次空気供給口３から一次空気が供
給され、ヒータ２で加熱された第１の混合通路５内を第
１図Ｂの矢印の如く旋回しながら気化混合され連通孔８
を介して第２の混合通路６に導入され、同様に旋回し気
化混合が促進される。

このように第１及び第２の混合通路５゜６をうずまき状
に旋回した混合気は第２の混合通路６の出口部６ａを介
して燃焼部に噴出する。

そして、炎孔１１，１２より噴出し、二次空気供給口１
４からの二次空気と混合し図示しない点火装置で点火さ
れ火炎１５．１６が形成される。

そして、火炎１６により本体１を加熱し、燃料の気化熱
及び混合気の加熱に必要な熱量を熱回収している。

尚、金網１３は炎孔１１におけるバック燃焼を防止する
ものである。

しかしながら、従来の燃焼装置は第１のバーナプレート
９と仕切壁７との接触面を完全に密着させることが難し
く、前記接触面の隙間からミストが流出することがあっ
た。

また、前記密着性の影響から仕切壁７、特に、第１のバ
ーナプレート９寄りの部分への熱伝達が充分でなくその
壁面にタール等の異物１７が第１図Ａの如く付着し、消
火時に臭気が発生する等の欠点があった。

本考案は上記の実情に鑑みてなされたもので、第１の環
状通路と該通路内側に設けた第２の環状通路との仕切壁
をバーナプレートと一体成形することにより、従来の欠
侭を解消した強制気化式燃焼装置を提供することを目的
とする。

以下、本考案の一実施例を第２図に基づいて説明する。

尚、第１図と同一要素には同一符号を付して説明を省略
する。

第２図において、２０は第１及び第２の混合通路５，６
の一壁面、例えば土壁を兼ねる第１のバーナプレートで
、前記両通路５，６を仕切る２１の仕切壁が一体成形さ
れている。

そして、前記仕切壁２１は本体１底壁まで延設されてい
る。

また、１３は第２のバーナプレート１０裏面に取り：付
けられた金網である。

かかる構成による燃焼装置では、燃料噴射ノズル４と一
次空気供給口３からそれぞれ燃料と一次空気が第１の混
合通路５内に導入されると、前記燃料と一次空気は気化
混合されつつ第１の混合通づ路５から第２の混合通路６
へとうずまき状に旋回して行く。

第２の混合通路６に導入された混合気流はその出口部６
ａを介して燃焼部に供給され、第１及び第２のバーナプ
レート２０．１０の炎孔１１．１２から噴出し二次空気
と混合して燃焼し火炎１５．１６を形成することは従来
と同様である。

しかし、本考案の燃焼装置は両混合通路５゜６の仕切壁
２１が第１のバーナプレート２０と一体に成形されてい
るため、第１のバーナプレート２０から仕切壁２１への
熱伝導性が極めて良好であり、従来のように熱量不足に
よる仕切壁２１面へのタール等の異物の付着がほとんど
なく、また、第１の混合通路５から第２の混合通路６ヘ
ミストが流出することもない。

更には、仕切壁２１への熱量供給が充分となり、混合通
路５，６内での燃料の気化或いは混合気の予熱の効率を
大幅に向上させることができる。

従って、両混合通路５．６の気化表面積を少なくするこ
とができ、燃焼装置のコンパクト化も可能になる。

そして、金網１３により第２のバーナプレート１０の炎
孔１１における火炎のバック燃焼を防止できる。

以上述べたように本考案によれば、第１の環状通路と該
環状通路内側に形成した第２の環状通路との仕切壁を第
１のバーナプレートと一体成形したので、仕切壁に十分
な熱量を供給できて該仕切壁面にタール等の異物が付着
するのを防止でき、また、円環状通路の気化効率を大幅
に向上することができる。

従って、前記両通路の気化表面積を少なくすることがで
き燃焼装置のコンパクト化も可能になる。

更に、内側の第２の環状通路にミストが流出することが
なくなり、良好な混合気を燃焼部に供給できるので安定
した燃焼となる。

そして、第２のバーナプレートに形成された炎孔に介装
した金網により、該炎孔における火炎のバック燃焼を防
止できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、 Ｂは従来の燃焼装置を示し、Ａは縦断面図
、Ｂは燃焼部を除いた平面図、第２図は本考案の燃焼装
置の一実施例を示す縦断面図である。 １・・・燃焼装置本体、２・・・ヒータ、５・・・第１
の混合通路、６・・・第２の混合通路、１３・・・金網
、２０・・・第１のバーナプレート、２１・・・仕切壁
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼装置本体内にヒータを備え、該本体内に形成された
   環状の通路にて、燃料を一次空気と旋回混合させつつ気
   化して燃焼部に供給するようにした強制気化式燃焼装置
   において、前記燃料を噴射する燃料噴射ノズルが臨む第
   １の環状通路と、該環状通路の内側に形成され第１の環
   状通路とうずまき状に連通される第２の環状通路と、を
   有し、前記第１及び第２の環状通路を仕切る仕切壁を、
   円環状通路の一壁面を兼ね、第２の環状通路上方部分に
   混合気の流通孔を開口した第１のバーナプレートと一体
   成形により形成し、前記燃焼部を、第１のバーナプレー
   トと、該第１のバーナプレート上方に該第１のバーナプ
   レートと一定の間隔をもって配設される第２のバーナプ
   レートと、で構成し、該第２のバーナプレート壁に、前
   記第１のバーナプレートに面する位置に火炎のバック燃
   焼を防止する金網を介装した炎孔を形成し、かつ、第１
   及び第２のバーナプレートの側部間に炎孔を形成したこ
   とを特徴とする強制気化式燃焼装置。