JPS60239412A - 柚子微粉末を主成分とする入浴剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、天然柚子の微粉末を主成分とする入浴剤に関
し、湯浴に配合した場合に迅速に溶解し、天然柚子のも
つ高雅な香りと人体に有効な成分をそっくり温存せしめ
た入浴剤を提供する。

（従来技術） 一般に、我国では冬至に柚子の果実を輪切りにして布袋
に詰め、これを浴槽につるして入浴するという習慣があ
るが、この柚子のもたらす香気は疲労した神経を癒やし
、血行を良好にして身体を芯から温めるうえ、皮膚を滑
らかにするので、ヒビ、アカギレ、シモヤケ等に有効と
されて来た。

また、柚子の種子を黒焼きにし、これに熱い湯を差した
ものを飲んでか呟更に柚子風呂に入ると、神経痛、リュ
ーマチ、冷え症等に効果があるといわれている。

（発明が解決しようとする問題点） 柚子は周知のように、偏球状、鮮黄色の果実で、その平
均重量は１１０乃至１３０ｇ程度であるが、その果汁は
クエン酸を約９％含んで酸味を帯び、その果肉はビタミ
ンＣを１５０ｍｇ、カロチンＣａｌβ、γ−カロチンは
ビタミンＡの前駆体である）を１３００単位含んで淡黄
色を呈し、また、その果皮はモノテルペンであるリモー
ネンを主成分とする精油（芳香性の揮発油）を０．１乃
至０．３％含んでいる。

従って、柚子には香気の主要な源泉である精油を初め、
ビタミンＣ、カロチン等の栄養学的に重要な成分、その
他クエン酸等の有効な成分を多く含むので、これを入浴
剤として活用すれば、優れた効果を発揮できることが判
る。

しかしなが呟柚子は非常に貯蔵が困難であるため、１０
月下旬から１２月にかけての収穫期に市場に一斉に出荷
される以外は、他のシーズンには殆んど利用できないの
が現状である。

また、その利用状態においても、青い果実は果皮を香料
として、また、成熟した果実は果肉を料理や菓子材料と
して、さらに、果汁は鍋物や酢ものとして夫々別個に利
用している場合が多°く、いづれにせよ柚子一部分を利
用するに止まって、その全体を丸ごと利用するものでは
なかった。

他方、最近、柚子の香りを有する入浴剤が商品開発され
ているが、これらはいずれも合成香料を使用しているた
め、その香りは天然柚子のもつ高雅にして籠郁たる香気
とは比較にならず、粘着性を帯び、また不自然な嗅覚を
憶えることを免れ難い。

そのうえ、この入浴剤は、合成香料を使用しているがゆ
えに、当然のことながら前述した天然柚子特有の有効成
分を含有せず、従って、これに照応した入浴効果を発揮
し得ない。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上記問題を解消するためのもので、シーズン
を問わず一年を通じて柚子を丸ごと全体利用できるうえ
、天然柚子のもつ上品な香りと有効成分を損うことなく
、そっくり温存せしめる目的のもとに、研究の結果、こ
の発明を完成したものであり、その特徴は柚子を粗砕或
いは搾汁したのち、液体窒素中に浸漬して柚子成分を瞬
間凍結し一５０℃以下の窒素〃ス雰囲気中でこの凍結物
を８（）メツシュ以下に微粉砕して得られる柚子微粉末
を主要成分として配合しｔこ入浴剤である。

（柚子微粉末の製造工程） 本発明の入浴剤の主要成分となる柚子微粉末の製造工程
の一例を次に述べる。

まず、収穫した柚子を水洗して異物や果皮への付着物を
除去し、水切りしたのち粗砕機にかけて約２乃至３ｃＩ
１１の大きさ一二粗砕する。

そして、この粗砕柚子片を沸点−１９６℃（常圧）の液
体窒素中に浸漬して瞬間凍結したのち、−５０℃の窒素
ガス雰囲気中で一挙に８０メツシユ以下の微粉末に粉砕
する。

この場合、柚子は一１９６℃という極低温下の液体窒素
中に浸漬されるので、低温脆性によってきわめて脆い状
態を呈しており、果皮、果肉、種子のあらゆる部分まで
全て容易に微粉砕することができる。

即ち、本発明における柚子微分末は、低温脆性通常の凍
結法、例えば−４０°Ｃ程度の低温で凍結しても低温脆
性を示さないので、柚子を微粉砕化することはで外ない
のである。

さらには、この微粉末化工程の間中、柚子成分は−５（
）℃という（氏温で、且つ、不活性な窒素ガス雰囲気中
に置かれるので、天然柚子に含まれる各種有効成分が空
気に接触して酸敗や変敗を起こすことも、また、温度上
昇による成分の分解を生ずることもなくせる。

以下、上記工程で得られた柚子微粉末を配合してなる入
浴剤の実施例を述べる。

（実施例１） 上記製法によってつくられた天然柚子の微粉末をそのま
ま、またはこれに、ホウ硝、増粘剤、アルコール類、そ
の他の添加剤を必要に応して配合して入浴剤を製造し、
通常の家庭湯浴中に略５０乃至３００ｇ溶かして均一に
分散せしめると、天然柚子の高雅な香りが浴室内に漂い
、疲れた神経を休めるとともに、血行を良くして身体を
十分温ため、ヒビ、アカギレ、シモヤケのほか、神経痛
等にも有効に作用する。

（実施例２） 上記入浴剤に対し、アイザメ、ヘラツ７ザメ等の深海性
鮫の肝油中に多量に含まれるスクワレンを水素添加して
得られるスクワラン及び天然ビタミンＥを夫々重量比で
５％以下配合する。

上記スクワランは人体皮膚の必須栄養成分であり、天然
の抗酸化剤であるビタミンＥも同様に皮膚細胞の代謝促
進に効果があるので、これらを入浴剤に配合することに
より、柚子微粉末の効能に加えて、肌の潤いを保って、
アカギレ、シモヤケ等をより有効に防止できる。

（実施例３） 実施例１に示す入浴剤に対し、オリーブ油、綿実油、す
７ラワー油等の植物性油、その他薬草等の肌に有益な成
分を重量比で５％以下配合する。

この入浴剤は、ボディ・マツサージにも好適であり、柚
子微粉末の効果と併せて、神経痛、リューマチ等の種々
の治療に効果がある。

（実施例４） 実施例１乃至３の入浴剤に対し、高級脂肪酸のアルカリ
金属塩、例えばステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナ
トリウム、リルン酸ナトリウム等を若干配合しで、浴湯
の分散性、浮化性を高めて肌の洗浄を有効ならしめる。

（発明の効果） 以上に述べたように、本人浴剤は、液体窒素を用いて天
然柚子を凍結・粉砕して得られる微粉末を主成分とする
ので、湯浴に入浴剤を散布しただけで、迅速に溶解し、
柚子風呂を容易につくりだすことができる。

また、柚子を液体窒素に浸漬して微粉末を得るので、従
来のように柚子の一部利用に止まることなく、柚子果実
を丸ごと微粉末にすることができ、柚子全体を一挙に利
用で、果皮、果肉及び果汁に含まれる有効成分、香気成
分をそっくり温存せしめ得る。

従って、本人浴剤は天然柚子の高雅な香りを損うことな
く保持できるので、入浴時には柚子の骸郁たる香気によ
り疲れた神経を癩やし、血行を良好にして身体を芯から
温めることができる。

しかも、本人浴剤は天然柚子をそのまま成分としている
ので、柚子果実に含まれる有効な成分、即ち、ビタミン
Ｃ１力Ｖチン、クエン酸、精油等により、皮膚細胞を活
成化してシモヤケ、ヒビ、アカギレ等に有効に作用する
とともに、神経痛、リューマチ等にも効能をもつ。

さらに、上述のように、天然柚子全体を液体窒素で微粉
末に処理するので、その保存は一部を通じて可能となり
、従来のように柚子の収穫期だけにその利用が限定され
ることなく、四季を通して柚子風呂の独特の情趣を手軽
に味わうことがで終、家庭用入浴剤として品質、効能と
もにきわめて好適なものになし得る。

特許出願人　岩谷産業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、柚子を粗砕或いは搾汁したのち、液化窒素中に浸漬
   してこれをｍ間凍結し、−５０℃以下の窒素ガス雰囲気
   中でこの凍結物を８０メツシユ以下に微粉砕して得られ
   る柚子微粉末を主成分とする入浴剤 ２、特許請求の範囲第１項に記載した柚子微粉末を主成
   分とする入浴剤において、スクワラン及びビタミンＥを
   配合したもの ３、特許請求の範囲第１項に記載した柚子微粉末を主成
   分とする入浴剤において、オリーブ油或いは綿実油等の
   植物性油を配合したちの４、特許請求の範囲第１項、第
   ２項または第３項に記載した柚子微粉末を主成分とする
   入浴剤において、ステアリン酸ナトリウム或いはオレイ
   ン酸ナトリウム等の高級脂肪酸のアルカリ金属塩を配合
   したもの