JPS602340Y2 - コントロ−ルケ−ブルの内索の伸びの自動調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコントロールケーブルの内索の伸びの自動調整
装置の改良に関する。

更に詳しく説明すると、一般に引き操作用のコントロー
ルケーブル（以下単にケーブルという）は、導管と、該
導管に摺動自在に挿通された内索とからなり、該内索の
一端は操作手段に、他端は従動機器に接続され、従動機
器側にはリターンばねが取り付けられ、内索は常に従動
機器側へ引き戻される如く外力が付与されている。

前記ケーブルの操作は、操作手段による内索の引き操作
が繰り返えして行なわれるので、内索にか）る引き荷重
により長期間の使用によって内索に伸びが生じる。

そこでこの内索の伸びを除去する為の調整が必要となる
が、この調整はその都度側なうことは極めて不便である
ので自動的になされることが望ましい。

従来よりこの種の装置として、例えば特公昭５〇−１０
５鰐や特公昭５０−１６０５３号（いづれも弊社発明）
などがあった。

しかしながらこれ等はラチェツト歯を用いた構造のもの
であるため、構造上極めて複雑なものにならざるを得す
、又ブレーキやクラッチ等の如く重荷重がケーブルに加
わる装置にあってはラチェツト歯の強度の関係上あまり
ピッチの細かいラチェツト歯では荷重に耐えられず折損
する恐れがあるので荷重に見合った比較的ピッチの粗い
ラチェツト歯でなければならなかった。

その為ケーブルの伸びに対する繊細な調整は望むべくも
なく極めて粗い調整しかできない欠点があった。

本考案は上述の如き従来の欠点に鑑み、ケーブルの内索
の伸びを自動的にかつ確実に除去する装置を提供するに
ある。

本考案の一実施例を図面に依って説明すると、操作手段
１は戻り位置で第１ストツパー１８によって規制され、
接続具２によってロッド３の一端が枢着されている。

該ロッド３の先端部には環状溝５を有する調整部材４が
設けられ、更に該調整部材４の外周面を冠覆し調整部材
を軸方向に移動させ得るガイド７が設けられ、該ガイド
はケーブル１４の内索１６が接続部材１３によって連結
されている。

前記環状溝５にはその軸方向にはＳ゛密接る如く嵌入さ
れた数個の半径方向に変形しうる掛止リング６が嵌入さ
れている。

前記ガイド７の底面１０と調整部材４との間にはスプリ
ング１２が圧縮して嵌入され、前記ガイド７の内面には
前記掛止リングを半径方向内向きに圧縮する第１圧接面
８と、段差面１１を境として第１圧接面８より幾分大な
る内径の第２圧接面９が設けられている。

従動機器１７はリターンばね２０によってＣ方向に付勢
されており、内索１６はＣ方向へ常に戻される如く外力
が付与されている。

かつ前記従動機器は一定位置でＣ方向への作動を止める
為に第２ストツパー１９が設けられている。

以上の如く本考案の装置は構成されているので従来のラ
チェット機構からなる装置と比べて極めて簡素化された
構造のものである。

本考案の作用と効果を説明すると、操作手段１をＡ方向
に操作することにより、ロッド３と共に調整部材４に嵌
入されている数個の前記掛止リング６の内、少なくとも
１個の掛止りングを第２圧接面９へ移動させその半径を
拡張させておくことによってこの掛止りングが段差面１
１でガイド７に掛止されて、該ガイドもＣ方向へ作動す
ることになる。

かくしてガイド７に接続されているケーブルの内索１６
もＨ方向に従動し、内索１６の他端に取り付けられた従
動機器１７はＡ′力方向従動する、ところでこの様な操
作を長期間繰り返えすことにより内索１６に前述の如く
伸びが生じ、操作手段１がＢ方向に戻し操作されて第１
ストツパー１８に当接する迄に従動機器側の第２ストツ
パー１９で止められる如くなるので、従動機器をＢ′方
向に付勢しているリターンばね２０はそのＣ方向の引張
り力が弱まるか、または無くなることになる。

その結果前記伸びによる内索のゆるみは、スプリング１
２の反発力によって前記ガイドを調整部材４に対しＣ方
向への移動をさせることになる。

前記ガイド７のＣ方向への移動によって、ガイドの第１
圧接面８に位置していた数個の掛止リング６は内索１６
の伸びに対応して次々に第２圧接面９へ移動して拡張し
、段差面１１に掛止リン６を介して鍔４ａが掛止されて
調整部材４はガイド７に対しＣ方向には移動できなくな
り、これによって内索の伸びは自動的に調整される。

かくして前記内索の伸びの調整によって、次の操作手段
１のＡ方向の操作は従動機器１７を充吠Ａ′方向にかつ
正確に従動させることができる。

上記の如く内索の伸び吸収を正確に行ないうるのは、ガ
イド７がスプリング１２によって調整部材４に対してＣ
方向にたえず付勢されている結果、前記ガイド７に連結
されている内索１６は適当な力でＨ方向に引張られてい
るので、内索に伸びが生じた場合にはそれを直ちに感知
することができる。

なお、前記数個の掛止りング６の断面は本実施例では四
角形のものを示したが、四角形以外の例えば円形、台形
、または楕円形等の形状でも良い。

更に本考案の装置は、図示の如く操作手段側に設けても
、または図示されていないが従動機器側に設けられてい
てもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例にか）る要部の一部切欠側面図
である。 １：操作手段、３：ロッド、４：調整部材、４ａ：鍔、
５：環状溝、６：掛止リング、７：ガイド、８：第１圧
接面、９：第２圧接面、１０：底面、１１：段差面、１
２ニスプリング、１４：コントロールケーブル、１５：
導管、１６：内索、１７：従動機器、１８：第１ストツ
パー、１９：第２ストツパー ２０：リターンばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コントロールケーブルを介在し、それぞれ戻り位置にス
   トッパーが設けられた操作手段および従動機器を有する
   形式の遠隔操作装置において、前記操作手段に連結した
   ロッドに設けられた環状溝を有する調整部材と、前記コ
   ントロールケーブルが連結され、前記調整部材を冠覆し
   て調整部材の軸方向の移動を許容するガイドと、前記環
   状溝にその軸方向にはＳ゛密接る如く嵌入された数個の
   半径方向に変形しうる掛止リングと、前記ガイドの底面
   と前記調整部材との間に圧縮して嵌入されたスプリング
   と、前記ガイドの内面に設けられた前記掛止リングを半
   径方向内向きに圧縮する第１圧接面、および段差面を境
   にして掛止りングを前記環状溝から脱出しない程度に半
   径方向外向きに拡張させうる第２圧接面とからなること
   を特徴とするコントロールケーブルの内索の伸びの自動
   調整装置。