JPS6022088B2 - カ−ボン短繊維入り乾式微粉体原材料製造装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明はカーボン短繊維が単繊維状に均一に分繊混合し
たカーボン短繊維入り乾式微粉体原材料製造装置に関す
るものである。

（従釆技術） ピッチ等の原料から作られた蓬約５ｒ〜２０仏程度のカ
ーボン繊維及びこの繊維を１０仇舷程度までの各種の長
さに切断した短繊維は公知である。

また、上記カーボン短繊維を均一に分散混合して賦形し
た各種モルタル、コンクリート、ガラス、金属、樹脂等
の成形品ないし部材が耐熱性や化学的安定性を損うこと
なく機械的強度を著しく増大することも公知である。し
かし、この種製品を作るための賦形前の粉粒ないし流動
状原料に、カーボン短繊維を均一に分散させるには大き
な困難がある。

すなわち、カーボン短繊維は、多数集合した状態におい
ては、多少の振動、震蟹、鷹梓その他の力が加わること
によって、あたかも短い細毛を掃き寄せたりしたときの
ように、隣り合った短繊維同士が互いに交叉し重なり合
って、柔かく綿状の４・塊状の凝集体をつくる倭向があ
る。

この凝集体における各短綾相互間の付着結合は大して強
いものではないが、手指では容易にもみほぐせないもの
である。しかし、カーボン短繊維の上述のような性質は
、これを成形品の賭形前における粉状または流動状の原
料中に添加し均一に分散混合させようとするとき大きな
欠点となる。なぜなら、カーボン短繊維を前述のような
多数の小塊状の凝集体を含んだ集合物の状態のままで成
形品原料に混入すると、この凝集塊状物は、その後の原
料の蝿拝、濠練その他の尋常の分散手段によっては単繊
維ごとに分離されず、かえって、一旦分離したカーボン
短繊維ですら成形品原料中でづ・球状に再凝集してしま
い、したがって原料中にカーボン短繊維が相互に分離し
た単繊維として均一分散した状態のものを得られないか
らである。

そのため、前述したカーボン短繊維を均一に混入したモ
ルタルやスレート板又はコンクリート成形品打設物等の
原料を得るには極めて繁雑な方法を用いなければならな
い。

すなわち、カーボン短繊維の集合物をセメントと混練す
べき水等の適当な液状物又はセメントを含む流動状態の
原料中に投入し、特殊のミキサー等によって少量ずつ燈
拝し、流動状の均一分散固液混合物とする操作を経るこ
とが必要となるのである。湿式法とでもいうべき上記方
法が非能率的で迂遠であることは言うをまたない。

近時この種の成形材料は各種の固形材料添加物を混合し
たものをワン・パッケージにして流通させ、必要に応じ
て水等と混練すれば、それだけでモルタルを形成するよ
うになっている。

いわゆる複合材料のプレミツクス品である。ところが、
前述した問題があるので、カーボン短繊維を添加した固
形粉粒状複合材料のワン・パッケージ製品を作ることは
できず、仮に作っても時間の経過とともにカーボン短繊
維が凝集するので使用に供し得なくなる。

これは極めて不便であり、時代の趨勢に合わない。以上
のような次第で、カーボン短繊維混入モルタル、スレー
ト板、セメント瓦ないしコンクリ−ト成形品については
、その優れた特性に着目した大きな期待と需要があるの
に、その現実の実施は微々たるものであるという現状で
ある。

そこで、上記セメント粉末等を含む粉粒状固形原料中に
乾状態で始めからカーボン短繊維の各単繊総が相互に比
較的十分に分離し分散混在した複合セメントを得ること
ができれば好都合である。

また、同様に、各種の溶融ガラス、溶融樹脂や未硬化樹
脂原料中に上記のような乾状態でカーボン短繊維を単繊
総に解綴して混入することができれば益するところは大
である。そのためには、集合し凝集したカーボン短繊維
の塊を液状煤質を用いず、機械的に、いわば乾式法によ
り単繊維ごとに分離し、又は凝集傾向を阻止して、分離
した単機縦の状態のまま原料に投入する必要がある。

ところがこのようなカーボン短繊維乾式法による解繊は
従来から大企業が試みながら遂に成功した例をさかない
。（目 的） 本発明はカーボン短繊維を単繊維状に分散混合した乾式
微粉体原材料を得る製造装置を提供することを目的とし
ている。

（構 成） 本発明は上記目的を達成するため、表面に多数の細突起
が小間隔で立設された１対の回転体を両突起先端が僅か
の間隙で相対連動する如く対向設置し、上方にカーボン
短繊維凝集体供給装置を鞄設し、１対の回転体下方に夫
々談回転体周面には付着して回転しようとする短繊維の
移動を阻止するスイーパロールを設け、該１対のスイー
パロール対向部を優の間隙で相対運動する如く対向設置
し、１対の回転体及び１対のスィーパロール間を通過し
て分織されたカーボン短繊維を徴粉体原材料と混合する
手段を備えたことを特徴とするものである。

以下実施例に基づいて具体的に説明する。１は肉厚スチ
ール製円筒形回転体で外径４０仇、幅８ルホであり、２
は同様の回転体で外径２０仇、幅８０仇である。

いずれの回転体も表面に約３肋の間隔で円周方向に伸び
る溝がラセン状に刻設している。この溝中には糸鋸歯状
に細突起を列設した鉄製綿状体が細突起を上にして埋込
まれ固定されている。この細突起は、先端が尖鋭三角状
でピッチ３帆、高さ６肌である。円筒形回転体１と回転
体２とは、両円周面の細突起３，４の先端が接触するこ
となく数〆距たった間隔で対向するよう所定間隔をおい
て固定されている。図示しないモータ及び変速機によっ
て回転体１，２は図面上反時計方向に回転可能なように
鞠支されている。この例では、回転体１の周面の一部に
スィーパロール５，６が接触しており、同様に、回転体
２の周面にもスイーパロール７，８が接触している。回
転体１，２の中央上方にはカーボン短繊維凝集体１１の
ホツパー９が固定配置されている。１０はセメントモル
タル、コンクリートの材料又は混和剤等の各種原材料を
投入した蝿梓装置である。

次に作用について説明する。ホッパー９内には平均蓬約
１５〃、平均長さ約３．伍皿のカーボン短繊維凝集体１
１が入れられており、これは大部分が凝集して大小不揃
いの綿状の小塊状となっている。このカーボン短繊維凝
集体１ １は、ホッパー９を振動させることによって下
方の供給口から回転体１，２の周面対向部の上部に供給
される。この時回転体１は反時計方向に毎分４００回転
の速度で回転し、回転体２は反時計方向に毎分２０回転
の速度で回転している。そこで、供給されたカーボン短
繊維凝集体１１は、その各所に両回転体の表面に立設さ
れた各細突起によって係止され、上下反対方向に引張ら
れ、殆んど大部分が回転体１の回転にしたがい下方に移
動する。その間に上記カーボン短繊維凝集体１１は、そ
の単繊維が殆んど一本づつに分離し、更にスィーパロー
ル５，７の周面の間隙から下方に落下する。この場合、
回転体１，２の周面に付着して回転しようとする単繊縦
はスィーパロール５，７によって移動を阻止される。こ
のようにして、スイーパロール５，７の間隙から下方に
落下する間にカーボン短繊維は驚くほど完全に単繊維一
本ずつに分離される。

落下した繊維を顕微鏡で観察したところによれば、各単
綴総の表面には殆んど損傷がなく、又切損したものも僅
少である。そして完全に単繊維一本ずつに分緩されたカ
ーボン短繊維は縄梓装置１０内に落下し、縄梓装置１０
内に投入されてるセメントモルタル、コンクリートの材
料又は混和剤等の各種徴粉体原材料中に均一に損梓混合
される。

該各種徴粉体原材料中で一本ずつに分織されたカーボン
短繊維は再凝集することがない。（効 果） 本発明によると表面に多数の細突起が小間隔で立設され
た１対の回転体を両突起先端が値の間隙で相対運動する
如く対向設置し、上方にカーボン短繊維凝集体供給装置
を配設し、１対の回転体下方に夫々該回転体周面には付
着して回転しようとする短繊維の移動を阻止するスィー
パロールを設け、該１対のスィーパロール対向部を億の
間隙で相対運動する如く対向設置し、１対の回転体び１
対のスィーパロール間を通過して分緩されたカーボン短
繊維を各種徴粉体原材料と混合する手段を備えているの
でカーボン短繊維を単繊維状に分散混合した乾式微粉体
原材料を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例正面図である。 １，２…・・・回転体、３，４・・・・・・細突起、５
，７……スイーパロール、９……ホツパー、１０……濃
洋装層、１１・・・・・・カーボン短繊維凝集体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 表面に多数の細突起が小間隔で立設された１対の回
   転体を両突起先端が僅の間隙で相対運動する如く対向設
   置し、上方にカーボン短繊維凝集体供給装置を配設し、
   １対の回転体下方に夫々該回転体周面には付着して回転
   しようとする短繊維の移動を阻止するスイーパロールを
   設け、該１対のスイーパロール対向部を僅の間隙で相対
   運動する如く対向設置し、１対の回転体及び１対のスイ
   ーパロール間を通過して分繊されたカーボン短繊維を微
   粉体原材料と混合する手段を備えたカーボン短繊維入り
   乾式微粉体原材料製造装置。