JPS6021618Y2 - 気化バ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、液体燃料（主として灯油）を燃焼熱により
気化して燃焼する気化バーナの改良に関するものである
。

この種の気化バーナとしては、第１図に示すような構造
のものが知られている。

この構造の気化バーナは、一端が開放している気化筒１
と、これに連通のガス室２とを備え、モータにより回転
する回転軸１１により気化筒１と、これに内設された燃
料拡散体１２とを高速回転せしめ、給油管３により回転
する燃料拡散体１２に燃料（灯油その他の液体燃料）を
噴射し、気化筒内に拡散せしめ、気化筒内壁１３に薄膜
状に付着させ、これを遠心力作用により気化筒１の開放
端部１４に形成された間隙１５から燃焼室４へ噴霧し、
イグナイタの放電火花により着火し、生燃焼させ、この
生燃焼により気化筒１を加熱し、気化筒内に供給されて
いる燃料（薄膜状で気化筒内壁に付着）を気化し、送風
筒５から送られてくる一次空気と混合させ、混合気とな
してガス室２へ圧出させ、ガス室２の噴孔２１から燃焼
室４へ噴気させて生燃焼炎により着火し、燃焼を継続す
るようになっている。

然しなから、このような構成の気化バーナにおいては、
気化筒内で生皮した混合気を燃焼継続のためガス室へ圧
出するものであるから、ガス室へ圧出される過程におい
て、混合気はその一部が気化筒開放端部の飛散間隙１５
と、気化筒とガス室開放端部の間隙２２とから燃焼室４
へ洩れ、これら間隙の部分で燃焼して気化筒内またはガ
ス室内へバックし、異常燃焼する危険性がある。

また気化筒内には、一次空気が強制的に送風されるため
、この送風によって気化筒が冷却されがちで、気化作用
に悪影響を及ぼす欠点がある。

そこで、この考案は、前記したような従来構造の欠点を
改め、安全に、しかも不完全燃焼、異常燃焼が生じない
安定した性能の気化バーナを提供することを目的とする
ものである。

つぎに、この考案を図示の実施例により詳細に説明する
。

この考案の実施例における気化バーナは、前記した従来
構造のものと同様に、気化筒１、ガス室２などを備えて
おり、従来構造のものと同一のものには、同一符号を付
して説明を省略する。

而して、図示の実施例における燃焼作用は、気化筒１の
回転に伴う燃料拡散体１２の回転により燃料を気化筒内
へ拡散せしめ、燃料を液相で燃焼室へ噴霧し、生燃焼せ
しめる点は従洛構造と同様であるが、気化筒１へは直か
に一次空気を送風せず、したがって送風筒を気化筒１内
へ臨ませていない点が従来構造と異なる処である。

そして、燃焼に必要な一次空気は、ガス室２の底部２３
に設けた送風間隙２４からガス室内へ送風され、生燃焼
により加熱された気化筒内で気化された燃料とガス室内
で混合され、混合気となってガス室２の噴孔２１から燃
焼室４へと噴気され、燃焼する。

前記した送風間隙２４は、ガス室２の底部２３からガス
室２の内部へ向けて一次空気が方向性をもって流れるよ
うに案内壁２５が一体に設けられており、底部２３に無
端環状に設けられていても、また断続的に複数個設けら
れていてもよい。

そして、ガス室２と送風室５とは、送風間隙２４を介し
て連通し、送風室５は送風ファンに連通ずる送風口５１
を有している。

以上述べたように、この考案によれば、気化筒と連通ず
るガス室の底部からガス室内方へ向けた送風間隙を有す
るものであるから、気化筒には一次空気が直かに供給さ
れず、したがって、気化筒内での混合気の生皮はなく、
混合気の一部が気化筒やガス室の端部間隙をぬけて燃焼
室へ洩れ、バック燃焼するという異常燃焼は全く発生し
ないものであり、また、気化筒が一次空気の流入により
冷却され易かった状態を気化筒への送風を行わないこと
により、気化筒を冷却させず、これによって気化作用を
促進せしめ、安全で、正常燃焼を行う気化バーナを得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来構造の断面図、第２図は、この考案の一
実施例を示す一部裁断側面図である。 １・・・・・・気化筒、２・・・・・・ガス室、２４・
・・・・・・・・送風間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に開放した気化筒と、気化筒の周囲に配設され、気
   化筒を連通ずるガス室と、ガス室の底部からガス室内方
   に向けた送風間隙とを有することを特徴とする気化バー
   ナ。