JPS6020828Y2 - プツシユプルケ−ブルの端末連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車輌等の機械装置の遠隔操作に使用されるプ
ッシュプルケーブルの端末を操作レバー等の駆動部材若
しくは変速機のフォーク操作杆等の従動部材に連結する
装置に関し、特に、駆動部材若しくは従動部材がプッシ
ュプルケーブルの軸方向の運動だけでなく、軸方向と直
角な方向の運動を伴なう場合に使用される端末連結装置
に関する。

従来のプッシュプルケーブルの端末連結装置は、第１図
に示すように、アウタチューブａの中心孔すにインナケ
ーブルｋを摺動自由に挿通したプッシュプルケーブルＡ
の前記アウタチューブａの端末に、中心孔ｄの透設され
たハブＣが固着され、その先端に奥端が半球形の拡径孔
ｅが形成されており、案内孔ｉの透設されたスリーブｈ
の端部に形成された球形の拡径頭部ｊが拡径孔ｅに緊密
に嵌入され、さらに、その拡径孔ｅの端部近くに縮径部
ｆが形成されていて、スリーブｈが拡径頭部ｊを中心と
して自由に屈曲できるようになっており、アウタチュー
ブａ及びハブＣの中心孔す、 ｄに挿通されたインナケ
ーブルにの端末がスリーブｈの案内孔ｉ内に挿入され、
この案内孔ｉに摺動自由に嵌入されたロッドｍの端面に
形成された盲孔ｎにインナケーブルにの端末が嵌入され
てかしめ付けにより結合され、ハブＣの先端部とロッド
ｍの突出部の間は蛇腹形のダストブーツｐによって被覆
されている。

また、ハブＣはその外周に形成された雄ねじｇに螺合さ
れたナツトＳ。

Ｓによってフレームに突成されたブラケットｔに固定さ
れている。

ロッドｍの先端には支点Ｐを中心として前後方向と紙面
に直角な左右方向に揺動するレバーｙがピンＷによって
連結されており、レバーｙが支点Ｐを中心として前後方
向に揺動すると、ロッドｍはスリーブｈ内を前後に摺動
してインナケーブルｋに押し引き運動を生じさせ、この
ときスリーブｈは拡径頭部ｊを中心として上下に小角度
の首振り運動を生ずるとともに、レバーｙが支点Ｐを中
心として左右に揺動すると、ロッドｍがスリーブｈの拡
径頭部ｊを中心として首振り運動を生じ、レバーｙとロ
ッドｍの相対角度が変化する。

このため、ピンＷとレバーｙ若しくはロッドｍとの嵌合
間隙を大きくしておかなければ、ロッドｍがスリーブｈ
の案内孔ｉの片側へ強く押し付けられながら摺動するこ
とになり、摺動抵抗が増大したり摺動面が早期に摩耗す
るだけでなく、各構成部品に大きな曲げモーメントや捩
りモーメントが作用する結果となる。

しかし、ピンＷとレバーｙ若しくはロッドｍとの嵌合間
隙を大きくすると、遊びが犬となって、レバーｙの揺動
に追従してインチケーブルｋが正確に押し引き運動を生
じないばかりでなく、レバーｙ及びロッドｍの連結孔の
孔縁がピンＷによって強く押されて偏摩耗を生ずる欠点
がある。

このような問題は他の構造のプッシュプルケーブルの端
末連結装置、例えばスリーブを欠除してロッドの一端に
形成された球形の拡径頭部がノ＼ブの中心に形成された
案内孔内で軸方向に摺動し、かつ、ロッドが拡径頭部を
中心として首振り運動をするようにした端末連結装置に
も同様に起ることであり、また、プッシュプルケーブル
の駆動側と従動側のいずれの端末連結装置にも起り得る
ことである。

このような欠点を除去するためには、ボールジヨイント
等の自在継手を使用すればよいが、構造が複雑で高価な
欠点がある。

本考案は、構造が簡単で容易に製造できるプッシュプル
ケーブルの端末連結装置を提供することを目的とするも
のである。

以下、本考案の実施例を第２〜９図に基づいて説明する
。

第２〜４図に本考案の第１実施例を示す。

図において、１は横方向に長いブロック形の連結部材で
あって、一端部に、中央部に達する割り溝１１と、この
割り溝１１と直交する連結孔１２が形成されているとと
もに、他端には、大径孔１３と小径孔１４が連設され、
かつ、大径孔１３と交差する嵌装孔１５が前記連結孔１
２と直交する方向に貫設されており、割り溝１１に挿入
されたレバーｙが連結孔１２に通したピンＷによって枢
着され、嵌装孔１５には回動軸２が回動自由に嵌入され
ており、この回動軸２の外面中央部に削設された座面２
１の中央に軸心同士が直交するねじ孔２２が形成されて
いて、このねじ孔２２に拡径孔１３からロッドｍの先端
の雄ねじｎが螺入され、ナツト３によって緩み止めがさ
れている。

したがって、レバーｙが左右方向に揺動すると、第２図
に鎖線で示すように、連結部材１が回動軸２を中心とし
てロッドｍに対して相対的な角度変化を生ずるので、前
記したような無理な力が作用しないのである。

第５〜７図に本考案の第２実施例を示す。

本実施例は、連結部材１ａをプレス成形品としたもので
あって、他の部品は前記第１実施例と同一である。

この連結部材１ａは、板片を長Ｕ字形に曲威し、中央部
を両側から搾って割り１ｌｌａ及びこれに直交する連結
孔１２ａと円形の嵌装孔１５ａが形成されており、さら
に、前記第１実施例の拡径孔１３と小径孔１４に相当す
る角形の窓孔１３ａ、１４ａが嵌装孔１５ａの前後に形
成されている。

前記第１実施例の小径孔１４と本実施例の窓孔１４ａは
回動軸２の他側へ突出したロッドｍの雄ねじｎを収容す
るためのものである。

本実施例の作用は前記第１実施例と均等であるが、連結
部材をプレス成形品としたため、より軽量化することが
でき、しかも、量産に適する利点がある。

第８図に上記第２実施例の変形例を示す。

本例の連結部材１ｂは、板片を折り曲げて割り溝１１ｂ
を構威し、かつ、これと直交する連結孔１２ｂが形成さ
れた基部１６ｂの上下両側から対応片１７ｂ、１７ｂを
曲威し、この対応片１７ｂ、１７ｂ間に前記第１実施例
の拡径孔１３に相当する間隔１３ｂを構成するとともに
、対応片１７ｂ、１７ｂに嵌装孔１５ｂ、１５ｂを形成
したものである。

この嵌装孔１５ｂ、１５ｂに嵌入される本例の回動軸２
ｂは一端に鍔２３ｂが他端に溝２４ｂが夫々形成されて
いて、１２４ ｂにスナップリング２５ｂを嵌着するこ
とにより抜は出しを防止するようになっている。

第９図は上記第２実施例の他の変形例を示したものであ
って、本例の連結部材ＩＣは、割り溝１１ｃを樹皮する
基部１６ｃが上記第８図例に比べて簡単な平行形となっ
ており、より一層の軽量化がはかられている。

上記各実施例によって具体的に説明したように、本考案
のプッシュプルケーブルの端末連結装置は、アウタチュ
ーブにインナケーブルを摺動自由に挿通したプッシュプ
ルケーブルの前記インナケーブルの端末に固着されたロ
ッドを駆動部材若しくは従動部材に連結する連結装置に
おいて、前記駆動部材若しくは従動部材にピンによって
枢着された連結部材に該ピンと略直角方向の回動軸をそ
の軸心周りの回動自由に嵌着し、該回動軸に前記ロッド
を軸心同士が略直交するように固着したことを要旨とす
るものであるから、従来公知のボールジヨイントや十字
継手などの自由継手を使用した場合に比べて構造が簡単
で製造が容易となる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の連結装置の一部切欠側面図、第２〜４図
は本考案の第１実施例の要部を示し、第２図は横断面図
、第３図は縦断面図、第４図は分解斜視図、第５〜７図
は本考案の第２実施例の要部を示し、第５図は平面図、
第６図は側面図、第７図は分解斜視図、第８図は第２実
施例の変形例の分解斜視図、第９図は第２実施例の他の
変形例の連結部材の斜視図である。 Ａ：プッシュプルケーブル、ａ：アウタチューブ、ｋ：
インチケーブル、ｍ：ロッド、ｙ：レバ、ｗ：ピン、１
．ｌａ、ｌｂ、ｌｃ：連結部材、２，２ｂ：回動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アウタチューブにインチケーブルを摺動自由に挿通した
   プッシュプルケーブルの前記インチケーブルの端末に固
   着されたロッドを駆動部材若しくは従動部材に連結する
   連結装置において、前記駆動部材若しくは従動部材にピ
   ンによって枢着された連結部材に該ピンと略直角方向の
   回動軸をその軸心周りの回動自由に嵌着し、該回動軸に
   前記ロッドを軸心同士が略直交するように固着したこと
   を特徴とするプッシュプルケーブルの端末連結装置。