JPS6020650Y2 - 柵用支柱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、建物の周辺とか広場のような場所にチェ７
またはロープ等の手摺り部材を張り渡して通路を形成す
る場合などに用いられるようにした器用支柱に関する。

従来一般に使用されている器用支柱は、支柱の上部外周
に、手摺り部材の端を掛止するフックあるいはリング等
で形成した掛止部を直接取り付けていたので、器用支柱
の施工に際して慎重に立設しないと上記掛止部の方向が
所定の方向に揃わず、手摺り部材を張り渡したときに折
れ曲がって見え、美観を損ねるおそれがある。

また、手摺り部材の張り渡し方向を例えば９０°変更し
た場合にも同様に折れ曲がりを生じて多数本の支柱間に
張り渡した手摺り部材が一直線上に揃わない上に、掛止
部が通路に向けて突出するという欠点もある。

また、昭和４師実用新案出願公告第３３１９８号公報記
載の器用支柱のように、支柱の外周に遊嵌する環体を別
に具え、この環体の外周に手摺り部材の掛止部を取り付
けることによって掛止部の方向を変えられるようにした
ものもあるが、上記環体は使用に際して止めねじを介し
て支柱の所望高さに固定するように構成されていたので
、支柱間に張設された手摺り部材に子供などが腰掛ける
などして重量が加わると止めねじの先端と支柱の周面と
の間に滑りを生じて環体と共に手摺り部材が不意に脱落
するという危険がある。

またこのような事故は、チェ７あるいはロープなどを使
って臨時に通路を形成する場合に用いられるこの種の器
用支柱の使用上には屡々発生することが考えられる。

さらにこの器用支柱の環体は、上述のように支柱に固定
して使用されるものであり、前述の一般使用の器用支柱
においても同様に、支柱表面から突出して固定している
掛止部に人体あるいは物体が当った場合の衝撃が大きい
という危険もあり、施工が容易で、かつ、ロープ等の張
設方向の変更も自由にでき、さらに不特定多数の人のた
めに安全に使用できるようにした器用支柱の開発が望ま
れていた。

そこで本考案は、円筒形のパイプ支柱３の上端面から下
部外周を該パイプ支柱３の内面に固着した芯体１１ａを
突出させ、この芯体１１ａに、パイプ支柱３と太さが等
しくて外周にチェ７またはロープ等の手摺り部材９を掛
止する掛止部８を設けた環体７を嵌合して、該環体７の
下縁を上記パイプ支柱３の上縁に円周方向への回転を自
在にして支承せしめるとともに、上記芯体１１ａの上部
に、前記パイプ支柱３と同径の支柱頭部３′を外周に固
定した上部芯体１１ｂを同軸上に重ね合わせ、この上部
芯体１１ｂと芯体１１ａを、両者を連通ずるボルトナツ
ト１０で互いに固定して、上記支柱頭部３′と前記パイ
プ支柱３との間に前記環体７を回転自在に保持すること
によって、前記従来の諸欠点を除去して、施工が容易で
、かつ、ロープ等の張設方向の変更も自由にでき、さら
に不特定多数の人のために安全に使用できるようにした
柵用支柱を提供するものである。

以下に本考案の実施例を図面について説明する。

図において、１は抜は止め用錠孔２を一側に設けて固定
埋設される支持筒、３は、地表ＧＬに開口する上記支持
筒の嵌合口１′内に下部を挿入して、一側に突出させた
錠杆４を上記錠孔２に掛止することにより、抜は止めと
ともに回転を阻止されて一定の嵌合方向に立設された円
筒形のパイプ支柱、５はパイプ支柱３の下部側面に開口
して、上記錠杆４を開閉する鍵（図示省略）が差し込ま
れる鍵穴、６はパイプ支柱３を抜き出したあとに嵌合口
１′を閉鎖する蓋、７は上記パイプ支柱３と同等の太さ
を有して該パイプ支柱３の上端に重ね合わされた環体、
８はこの環体７の外周の直径方向に対設した一対の環状
の掛止部、９はこの掛止部８に端末を掛止される手摺り
材である。

前記環体７は、第２図に示すように、下部外周。

をパイプ支柱３の内面に固着して該パイプ支柱３の上端
面から突出する芯体１１ａに嵌合し、その下縁を上記パ
イプ支柱３の上縁に重ね円周方向への回転を自在にして
支承されているとともに、上記芯体１１ａの上部に、前
記パイプ支柱３と同径具の支柱頭部３′を外周に固定し
た上部芯体１１ｂを同軸上に重ね合わせ、この上部芯体
１１ｂと芯体１１ａを、両者を連通ずるボルトナツト１
０によって互いに固定することによって、上記支柱頭部
３′と前記パイプ支柱３との間で同軸上に回転自在に保
持されている。

また、前記掛止部８は、環体７の裏面に沿わせた座金１
２に両端を挿通して、その内端に螺合するナツト１３に
より同環体７に固定されている。

なお本考案は、コンクリート等によって下部を直接地中
に固定される固定型の支柱、および地中に支柱の長さを
上回る埋込筒を埋設してこの埋込筒の中に引き出し、収
納を自在にして支柱を嵌装した埋設型の柵用支柱にも適
用できる。

以上のように、円筒形のパイプ支柱の上端面から下部外
周を該パイプ支柱の内面に固着した芯体を突出させ、こ
の芯体に、パイプ支柱と太さが等しくて外周にチェ７ま
たはロープ等の手摺り部材を掛止する掛止部を設けた環
体を嵌合して、該環体の下縁を上記パイプ支柱の上縁に
円周方向への回転を自在にして支承せしめるとともに、
上記芯体の上部に、前記パイプ支柱と同径の支柱頭部を
外周に固定した上部芯体を同軸上に重ね合わせ、この上
部芯体と芯体を、両者を連通ずるボルトナツトで互いに
固定して、上記支柱頭部と前記パイプ支柱との間に前記
環体を回転自在に保持するようにした本考案によれば、
掛止部を具えて支柱上部に取り付けられた環体を回わし
て、ロープ等の手摺り部材の張設方向に自在に方向を変
えられるので、従来品はどの配慮を要せずに柵用支柱の
立設の際の施工を容易にし、掛止部の向きを自在にロー
プの張設方向に変えるので、不自然な折れ曲がりのない
手摺り部材の張り渡しができる。

さらに手摺り部材に腰掛けるなどの重量が加わっても環
体の下縁がパイプ支柱の上縁に支承されているので充分
にその加重に耐え、不用意にロープ、チェ７等が脱落す
るような事故を未然に防ぐことができる。

さらに手摺り部材の掛止部に人体あるいは物体が当った
場合には、それを取り付けている環体が同方向に回転す
るので衝撃が緩衝されるなど、不特定多数の人のために
安全に使用できる等の実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその使用
状態を示す一部切欠立面図、第２図は同上の一部切欠拡
大立面図である。 １・・・・・・支持筒、１′・・・・・・嵌合口、２・
・・・・・錠孔、３・・・・・・柵用支柱、３′・・・
・・・支柱頭部、４・・・・・・錠杆、５・・・・・・
錐孔、６・・・・・・蓋、掛止部、９・・・・・・手摺
り部材、 ７・・・・・・環体、８・・・・・・ １０・・・・・・ボルトナラ ト、ｌｌａ・・・・・・芯体、１１ｂ・・・・・・上部
芯体、・・・・・・座金、１３・・・・・・ナツト、Ｇ
Ｌ−・・・・・地表。 ２

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒形のパイプ支柱３の上端面から下部外周を該パイプ
   支柱３の内面に固着した芯体１１ａを突出させ、この芯
   体１１ａに、パイプ支柱３と太さが等しくて外周にチェ
   ７またはロープ等の手摺り部材９を掛止する掛止部８を
   設けた環体７を嵌合して、該環体７の下縁を上記パイプ
   支柱３の上縁に円周方向への回転を自在にして支承せし
   めるとともに、上記芯体１１ａの上部に、前記パイプ支
   柱３と同径の支柱頭部３′を外周に固定した上部芯体１
   １ｂを同軸上に重ね合わせ、この上部芯体１１ｂと芯体
   １１ａを、両者を連通ずるがボルトナツト１０で互いに
   固定して、上記支柱頭部３′と前記パイプ支柱３との間
   に前記環体７を回転在に保持したことを特徴とする器用
   支柱。