JPS6018896Y2 - 押出し成形品の補強筋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、石綿セメント、コンクリート、石膏その他こ
れらに類似の原材料を、押出し成形後で押出し成形して
得られる押出し成形品に、その押出し成形特に内部に挿
入される補強筋に関する。

近時、石綿セメント、コンクリート、石膏その他これら
に類似の原材料よりなる建築用部材が、押出し成形後に
よって製造されているが、その製造には、押出し成形後
として一般に真空土練機を用いその口金（ダイス）を適
宜交換することによって種々多様な横断面形状の成形品
を効率よく製造している。

このような建築用部材としての押出し成形品の望ましい
性能は、軽量で硬化後の強度寸法精度が高く、耐火性、
に優れ、また衝撃に対しても材質の破損が崩壊′ヲ詔か
ない程度の形状を保有していることなどであるが、これ
らの諸条件を満足し得るための押出し成形品を得るため
、原材料の押出し成形特に、補強筋を挿入した成形品が
第１図及び第２図に示すようにして製造されている。

すなわちそれらの図に示すように押出し成形後の押出し
管１内に泥状に混練された原材料たとえば石綿セメント
材を供給すると同時に、図示せざる補強筋送り込み装置
によりＳ字状吐出管２の先端部内の各補強筋案内部材４
内に補強筋たとえば鉄筋７を、原材料の押出し速度と同
調させて直線状態で送り込む。

そうすると、原材料Ａは押出しスクリュー６で吐出管２
側へ圧送され、該吐出管２内で圧縮されつつ口金３内に
押出されて、上記各補強筋案内部材４を介して直線状で
送り出されてくる被強筋７を、口金３における圧縮作用
による凝集力で包み込み強く掴持した状態で該補強筋７
とともにスクリュー６の押出し作用で口金３の出口へ押
出され、成形品中に補強筋７が装填された押出し成形品
Ｗが得られる。

上記のようにして、口金３から連続的に押出されている
補強筋７を含む未硬化の状態の成形品を図示しない切断
装置で、所定の長さ寸法毎に切断して製品を得るのであ
るが、この場合、内部に挿入されている補強筋７も同時
に切断されるため、補強筋の材質や太さによっては、該
補強筋を包囲して凝集した原材料の切口近傍が、その切
断時に崩壊、損傷されるおそれがあり、場合によっては
切断不能あるいは非常に困難であるという問題点がある
ほか、切断装置のカッタの摩耗、損傷が激しい等の欠点
があった。

上記の問題点や欠点の解決策として、予かしめ所定寸法
に切断した補強筋を、吐出管部に設けられた補強筋導入
孔より、適宜の補強筋送り込み装置を介して順次送り込
むようにすれば、先行の補強筋と後続の補強筋との間を
切断することが可能で、成形品の切断は容易となること
が考えられるが、実際上補強筋は、吐出管内に押出され
てくる原材料によって引込まれるように挿入される工程
が繰返えされることとなるため、口金より押出された成
形品の補強筋の挿入始端部及び後端部の位置が一定とな
らず、補強筋の装填されていない成形品の部分の長さが
まちまちとなる事態が発生する。

そのため、該補強筋の装填されていない部分（不良部分
）が長くなったり、上記意図に反して補強筋装填部分を
切断するトラブルが発生し、該不良部分を取除かねばな
らず、甚だしく厄介であるばかりでなく原材料のロスと
なって不経済であって、実用上問題とならない。

従って、このような考え方は、上記問題点や欠点の解決
策としては何等とるに足りないものといわなければなら
ない。

本考案は、上記従来の問題点や欠点を解消することを目
的として提案されたもので、所定長に切断された多数の
補強筋を、容易に切断可能で熱収縮性を具えた材料から
なる連結用チューブで連結して一連の補強筋に形成した
ことを特徴とする押出し成形品の補強筋に係るものであ
る。

以下、第３図に示す実施例により、本考案につき具体的
に説明する。

第３図において、１７は予かじめ成形すべき製品の長さ
に合せて所定の長さに切断された補強筋（鉄筋ワイヤー
）で、それら所定長の補強筋１７は連結用チューブ１８
で強固に連結されていて、一連の補強筋を形成している
。

上記連結用チューブ１８は、弗素樹脂や合皮ゴム等のよ
うに、容易に切断可能で熱収縮性をもつ材料からなり、
適当な内径と長さを有する細管でその両端部内には、補
強筋１７の端部が強固に嵌着されている。

また、該連結用チューブ１８の補強筋１７の端部嵌着部
は、該チューブ１８の材料めもつ熱収縮性によって、補
強筋１７の端部を強固□に拘持し、一体に連結した状態
で補強筋送り込み装置により吐出管部内への挿入される
ようになっている。

本考案の押出し成形品の補強筋の一実施例は、上記のよ
うに構成されており、禾補強筋は、従来の補強筋と同様
に補強筋送り込み装置によって押出し成形機の吐出管部
内へ原材料ともに送り込まれ、口金から押出されて補強
筋を装填された成形品が連続的に得られる。

この成形品は未硬化の状態で、切断装置により、所定の
長さに切断して製品とする場合は、各所定の長さの補強
筋１７の連結部分である連結用チューブ１８を切断する
。

該連結用チューブ１８の部分には硬直な補強筋１７は存
在せず、また該チューブ１８は切断容易な材料で構成さ
社ているため、切断装置のカッタの摩耗、損傷を招くこ
となく、極めて容易、かつ迅速に成形品を切断でき、所
定長さの製品を能率的に得ることができる。

本考案の押出し成形品の補強筋は、上記のような構成、
作用を具有するものであるから、本考案によれば、 （１）押出し成形された成形品を所定長さに切断する際
、その切断部分を、所定長の補強筋１７の連結部分に設
定できるので、原材料のみからなる成形品と全く同様に
容易に切断可能で、切断装置のカッタの摩耗、損傷等を
防止できる。

（２）また、成形品の切断を迅速に行うことができるた
め、製品を能率よく生産できる。

（３） 従来のように、切口付近の崩壊を招くおそれ
がなく、切断ロスを低減できるため、原料ロスを低減で
きる。

（４）成形品を所定長に切断する際、補強筋は全く切断
されないため、補強筋の材質、寸法等の選択の範囲が拡
大し、合理的な補強筋の選別使用ができるので、建築用
部材としての材料設計が容易となる。

などの実用的効果を挙げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は押出し成形機の吐出管部近傍の縦断面図、第２
図は第１図の■−■線断面図、第３図は、本考案の一実
施例の要部を縦断面で示す略示的側面図である。 第３図において、１７：所定長の補強筋、１８：連結用
チューブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定長に切断された多数の補強筋を、容易に切断可能で
   熱収縮性を具えた材料からなる連結用チューブで連結し
   て一連の補強筋に形成したことを特徴とする押出し成形
   品の補強筋。