JPS6018376Y2 - ケ−ス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は物品を納めた中ケースの複数個を納める外ケー
スを有するケース装置に関し、物品の取出し操作を容易
化するとともに、中ケースの安定な保持とまたその中ケ
ースの取出しも可能としたものである。

般にテープカセットはテープの保護と保管の便宜のため
、１個ずつプラスチック製のケースに納められている。

所が１個ずつでは持ち歩きや保管には不便であり、テー
プカセットを複数個納めるためのケースが種々製作され
ている。

大別するとテープカセットを１個入りのプラスチックケ
ースから出して、中味だけを納める形式と、１個入のプ
ラスチックケースに入れたまま納める形式とがある。

前者は比較的小形、軽量にまとめることができるが、そ
の中の１個を取出して持ち歩きたい時は１個入りのプラ
スチックケースに入れ直さなければならず、入換えの手
間と空のプラスチックケースも用意しておかなければな
らないという欠点がある。

一方後者の形式のものは上記前者の欠点は解消されるが
、テープカセットを取出そうとする場合はまず全体のケ
ースの蓋を開き、次いで１個人ケースの蓋を開き、そし
てテープカセットを取出すという３段階の操作をするか
、或は全体のケースの蓋を開き、次いで１個入りのケー
スを取出し、そしてその蓋を開いてテープカセットを取
出すという４段階の操作が必要であり、操作性が非常に
悪いものである。

本考案は後者の形式にあって複雑な手段を経ることなく
、二動作でテープカセット等を取出すことができる簡便
なケース装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例について図面を用いて説明する
。

Ａは中ケース、１は中ケース本体、２は中ケース本体１
の蓋、２−１はその蓋２の上板、２−２は蓋の上板２−
１の後端から下方に直角またはほぼ直角に折曲され、蓋
２の回転中心軸Ａに近接しまたそれに平行な後板である
。

２−３は後板２−２の下端である。

３は中ケース本体１に設けられたピン、４は蓋２に設け
られた穴で、ピン３と穴４により中ケース本体１と蓋２
は係合され、ピン３を通る回転中心軸Ｐを中心に蓋２は
回動する。

５は納めるべきテープカセット（図示せず）のリールハ
ブの回転止めである。

Ｂは３個の中ケースＡを納めることができる外ケース、
６は外ケース本体、７は外ケース本体６の蓋、７−１〜
７−３は中ケース蓋２の部分２−１〜２−３に対応する
外ケース蓋７の対応部分、８は外ケース本体６内に設け
られ、中ケース本体１を保持するクッションで、中ケー
スＡが外ケース本体６内でがたついたりとび出したりし
ないように保持しているとともに中ケース本体を図示の
矢印Ｒ方向、すなわち回転中心軸Ｐの方向に押圧してい
る。

９は外ケース本体６に設けたビン、１０は外ケース本体
６の蓋７に設けた穴で、両者によって外ケース本体６と
蓋７は係合され、自由に回動する。

尚中ケース本体のビン３と外ケース本体のビン９とは回
転中心軸Ｐに一致されている。

１１は中ケースＡを納めるための外ケース本体６の空所
である。

次に動作を説明すると、まず第３図において、外ケース
本体６のＭ７を開こうとすると蓋７は中心軸Ｐのまわり
を時計方向に回動し、蓋７の後板７−２の下端７−３の
部分が中ケースＡの蓋２の後板２−２の下端２−３の部
分を押圧し、従って中ケースＡの蓋２には中心軸Ｐの回
りに時計方向の回転モーメントが与えられて第２図に示
すようにその蓋２は蓋７と連動して開く。

外ケースＢの蓋７を閉じるときはその上板７−１の内面
が中ケースＡの蓋２の上板２−１の表面を押すので、蓋
２は蓋７と反時計方向に連動して閉じる。

この時蓋７の後板７−２の内面に蓋２の後板２−２が当
接するので、中ケースＢの蓋２だけ先に閉じるというこ
とはない。

クッション８はゴムあるいは軟質の合成樹脂、または発
泡樹脂等からなり、外ケース本体６内にあって中ケース
Ａを保持し、その中ケースＡの遊動を防ぎ、また中ケー
ス本体１のＭ２が開くのにつられてその中ケースＡが持
上るのを防いでいる。

そして、外ケースＢからの中ケースＡの取出しは第１図
に示す開蓋状態で引き出せばよく、容易に取出し得る。

図示では中ケース本体１の蓋２と外ケース本体６の蓋７
とは密接しているが、これは開閉のモーメントを伝える
に必要な部分で例えば点接触や部分接触され、他は遊離
していてら同様であり、さらにそのモーメンＥを伝える
部分のみが硬質の部分からなり、その他の部分は軟質の
らのであっても差支えないが、この場合はその硬質の部
分の相対寸法が変化しないような方法、例えば骨組を作
るなどの手段を講じればよいも山である。

また、以上は中ケースＡ１外ケースＢとも精度良く作ら
れた場合であるが、それぞれの寸法精度が悪（、中ケー
スＡと外ケースＲの間に隙間ができる上うな時、また両
者の蓋２，７の同転中心がわずかにずれるような時は外
ケース蓋７を開く時例えば外ケース蓋７の下端７−３の
裏面が中ケース蓋２の下端２−３との間に隙間があると
中ケース蓋２に充分な時計方向の回転モーメントが伝え
られず、蓋２がＭ７に迫隨して開かないことになる。

しかしながら上記のようにクッション８の寸法を少し太
き目に作っておき、中ケースＡを入れた時に図の矢印Ｒ
方向に中ケース本体１を押圧するようにすれば上記の問
題は解消されるものである。

なお、第４図に示すように、クッション８に中空部分８
−１を設け、クッション８が適当な弾性でもって中ケー
ス本体１を押圧するように調節されるようにしてもよい
。

また、本考案は内容物としてテープカセットの場合でし
かも３個収納できるものを例示したが、これはテープカ
セットに限らず、内外二重のケースを必要とするような
あらゆる物品に適用できるものであり、またその収納個
数も実施例に特定されない。

なお、本例では蓋の閉状態を保持するロック方法等は図
示していないが、これらは従来公知の方法を用いればよ
いものである。

本考案は以上のように内外二重のケースから物品を取り
出す際の操作が簡単で、また中ケースが納められた状態
はクッションにより安定に保持され、しかもその中ケー
スのみを簡単に取り出して使うことができ、これらの目
的を簡単な構成で遠戚したもので、その実用性は大なる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す開蓋状態の斜視図、第
２図はその要部断面図、第３図は閉蓋状態の断面図、第
４図はクッションの他の例を示す斜視図である。 Ａ・・・・・・中ケース、Ｂ・・・・・・外ケース、１
・・・・・・中ケ−ス本体、２・・・・・・蓋、２−１
・・・・・・上板、２−２・・・・・・後板、６・・・
・・・外ケース本体、７・・・・・・蓋、７−１・・・
・・・上板、 ７−２・・・・・・後板、 ８・・・・・・クッション。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品を納める中ケース本体と該中ケース本体に対して回
   動自在に軸支された蓋とよりなる中ケースと、前記中ケ
   ースを納める外ケース本体と該外ケース本体に対して回
   動自在に軸支された蓋とよりなる外ケースと、前記外ケ
   ース本体内に設けられ、中ケースを保持するクッション
   とよりなり、前記中ケースと外ケースの冬着の回動中心
   を一致させ、前記中ケースと外ケースの上板を近接させ
   るとともにその各上板から折曲形成された後板を直接或
   は突起物等を介して圧接可能に形威し、外ケースの蓋を
   開くべく回動させるとそれに応動して中ケースの蓋も回
   動するように構威し、かつ前記クッションにより中ケー
   スは上記回動中心方向に押圧されていることを特徴とす
   るケース装置。