JPS6014827B2 - 低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法 - Google Patents

低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法

Info

Publication number
JPS6014827B2
JPS6014827B2 JP55031540A JP3154080A JPS6014827B2 JP S6014827 B2 JPS6014827 B2 JP S6014827B2 JP 55031540 A JP55031540 A JP 55031540A JP 3154080 A JP3154080 A JP 3154080A JP S6014827 B2 JPS6014827 B2 JP S6014827B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strain
steel sheet
iron loss
steel plate
electrical steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP55031540A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56130454A (en
Inventor
健三 岩山
克郎 黒木
敏哉 和田
収 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP55031540A priority Critical patent/JPS6014827B2/ja
Publication of JPS56130454A publication Critical patent/JPS56130454A/ja
Publication of JPS6014827B2 publication Critical patent/JPS6014827B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/12Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties
    • C21D8/1294Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties involving a localized treatment

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気的性質が極めて優れた一方向性電磁鋼板と
その製造方法に関するものである。
一方向性電磁鋼板は、結晶学的に{110}<001>
なる指数で表わされるもので、鋼板の圧延方向の磁気的
性質が優れていることから変圧器ならびに大型回転機器
の鉄心材料として用いられている。近年のエネルギー事
情からさらに鉄損値の低い優れた材料の開発が要望され
ている。低鉄損値一方向性電磁鋼板の製造方法に関連し
てはいくつかの提案があるが内容から次の二つに分類さ
れる。
そのひとつは、含有成分、加熱圧延条件などを規制して
いかにして結晶方位の揃った低鉄損を示す二次再結晶粒
を得るかについてである。他のひとつは、形成された二
次再結晶粒に張力被膜を塗布する提案があり、さらに特
公昭50一3567叫号公報記載の発明は{100}<
001>なる指数で表わされる立方晶集合組織を示す鋼
板に関するものではあるが、鋼板を鋤いたりあるし、は
ひつかいたりする方法が提案されている。かかる鋤いた
りあるし、はひつかいたりする方法は机上実験の範囲で
は確かに効果があるが、実験として積層されて使用され
る上で問題があるなど、実用上に難点があるため市場性
を欠いていた。6 ところが最近かかる難点を解決する
方法として特関昭53一137016号公報記載の方法
が提案された。
これは一方向性電磁鋼板の表面に線状の微小ひずみを有
することを特徴とする方法であり、前記の問題点も解決
して鉄損値を大中に減少させる0優れた方法である。と
ころが、この場合において−は、ひずみ導入直後の高温
加熱によりその効果が消滅すると云う問題を内在してい
る。ところで、市販の一方向性電磁鋼板を電磁機器の鉄
心として絹立てるまでの過程には、鋼帯の条夕切り加工
、巻きつけ加工、鷲断加工、研磨などの工程を経るため
、磁気的性質を劣化させる加工ひずみが生ずるので、か
かるひずみを除去するため7000 〜950午Cで加
熱するいわゆるひずみ取り鱗錨工程を含むことが多い。
本発明はかかる700qoより高い温度におけるひずみ
取り糠鎚を施こしても劣化しない極めて優れた鉄損値を
示す一方向性電磁鋼板ならびにその製造方法を提供する
ものである。
つまり、二次再結晶燐鎚ずみの鋼板に、厚さが鋼板板厚
の半分以下の微細再結晶粒群から成る実質上線状の領域
を形成せしめたことを特徴とする一方向性電磁鋼板であ
る。
本発明者らは多くの研究により、前記の状態にある鋼板
の鉄損値は小さく、かつのちの加熱によってもその効果
が消失しないことを見出したものである。
第1図の写真は、板厚0.30職の{110}く001
>方位から成る一方向性電磁鋼板の、表面ならびに圧延
方向に平行な断面の金属組織を示すもので、通常の二次
再結晶粒の中に小さい一次再結晶粒群から成る線状領域
が観察される本発明の例を示す図である。この場合、か
かる領域の厚みtは鋼板板厚の1/8塁度の例であり、
また中Wは板陣の1′勿華度の例である。第2図aは本
発明鋼板の鉄損値を示すもので、かかる線状の再結晶粒
群から成る領域を鋼板の圧延方向にほぼ直角な方向に8
肋の間隔で生ぜせしめ、さらにかかる鋼板を750o
〜900qoの温度で60分間加熱した時の鉄損値の推
移を示したものである。鉄損は加熱前後でほとんど変化
していない。またbは従来の一方向性電磁鋼板の場合で
、aの素材鋼板でもあり、磁束密度B8が1.95(T
)、鉄損W17/50は1.12(W′kg)を示して
いる。cはbを素材として1側直径の鋼球を200夕の
荷重で押しつける方法によって鋼板の圧延方向に直角な
方向に8側間隔で線状の小さいひずみを生ぜせしめた場
合であり、ひずみ導入直後ではW17/50が0.95
(W′k9)の如く大中に改善されているが、そののち
のひずみ取り競錨によってほとんどbの値にまで戻って
いることを示している。第2図例から判る如く、第1図
写真に示す様な本発明に従った状態を有する場合には、
前記鋼球で小さいひずみ導入した場合とほぼ同様の鉄損
向上効果を持つばかりでなく、そののちの加熱によって
もほとんど影響されない。ところで、本発明に従って微
細再結晶粒群の厚みtに関しては、板厚の半分以下と規
定したが、その理由は、例えば0.3仇帆の板厚材に関
して、tと本発明による鉄損値減少効果との関係例を示
す第3図においても明らかな如く、tが鋼板板厚の半分
より大きい場合には磁束密度の劣化によって鉄損向上が
得られ難くなるからである。また、実質上線状の領域と
は、後述の様な領域の中Wを有する長手方向に伸びた領
域の巨視的な表現である。つまり、その途上においては
くびれあるいは断点があっても良く、さらにはその中W
の範囲内0を振中とした小さい素線から構成されても良
い。多くの研究の結果、かかる線状の微細再結晶領域の
中Wについては素材鋼板の板厚、二次再結晶粒の大きさ
、磁束密度などによって最適値が多少異るが、大体にお
いて板厚の5倍よりも小さい中夕であることが好ましい
。またかかる線状領域の間隔についても一概には規制し
難いが、通常の場合には3〜3伍舷好ましくは3〜15
伽程度である。線の方向に関しては、鋼板の圧延方向の
鉄損値を向上させる場合には圧延方向に直角な方向に近
い方向が有利であり、圧延方向に直角な方向の鉄損値を
向上させる場合には、圧延方向に近い方向が良い。つま
り、一般に電磁機器として組込まれた場合の磁束の方向
に対して直角あるいは直角に近い方向が好ましいが、例
えば圧延方向に45oの方向、あるいは互いに交叉させ
た形に形成せしめることにより、全方向の鉄損を向上さ
せ得ることも出釆るものである。なお、かかる微細再結
晶粒の結晶方位は、好ましくは素材鋼板の二次再結晶粒
方位と類似の方位が望ましいが、全く他の方位であって
も本発明の効果をそこなうものではない。ひずみ取り暁
錨による熱的安定性についてであるが、たとえば本発明
の場合でも125000で60分以上の加熱の時には鉄
損向上効果が一部消失することもあるが、通常のひずみ
取り燈鈍は700qo〜950qoで0秒から3時間の
範囲内で実施されるので実質上ほとんど問題とはならな
い。なお、かかる発明の線状領域の表面形状は、5一以
上の凹凸の場合を含まない実質的に平坦である必要があ
るが、その理由については後述の製造方法において触れ
る。本発明の線状の微細な再結晶粒群から成る領域は、
二次再結晶競錨ずみの鋼板上に実質上線状の複雑ひずみ
を導入し、そののち700℃より高い温度で加熱するこ
とにより製造され得ることを見出した。
この場合の実質上領域とは、前述と同じく長手方向に伸
びた領域の巨視的な表現である。一方向性電磁鋼板は一
般に、所定の成分を有する鏡片ならびにその熱間圧延、
必要に応じて施こす熱延板焼純処理、一回冷延または必
要に応じて中間暁鈍を有する二回以上の冷間圧延による
最終板厚までの減厚、脱炭焼鈍工程を経た鋼板を100
0o 〜1200qoの温度で加熱する最終仕上競鎚を
行なうことにより、鋼板の一次再結晶粒を二次再結晶粒
化せしめ、そののち必要に応じて表面被膜を塗Z布、さ
らには形状矯正暁鈍などの工程により製造されている。
複雑ひずみが導入されるべき二次再結晶粒から成る鋼板
とは、上記の最終仕上競鎚工程を経たどの段階でも良い
。実質上線状の複雑ひずみを導入せしめる手段としては
以下の様なものZがある。その1は、基本的には点状先
端から成る剛体を鋼板に圧接しかつ掃引する方法である
椿公昭50一35679号公報記載の方法はこの部類に
入るが、具体的にはナイフやカミソリの刃先や、金剛砂
、金タワシなどで鋼板表面を鋤いたりあるし、はひつか
いたりする方法であり、結果的にこれらキズの周辺の表
面のはげしい凹凸によって鋼板を積層したときに占債率
が大中に劣化するだけでなく磁歪が大中に増加し、しか
も積層されたときには単板での特性向上結果と異なって
、所定の低鉄損値が得られない。本発明ではかかるひず
みの導入によって、5仏以上の凹凸が生ずる様な場合は
含まれず、従って点状先端は比較的丸みを帯びた鋼体あ
るいは回転体である必要がある。回転体によるひずみ導
入については、前記特関昭53一137016号の公報
にも提があるが、その荷重に関して本発明の場合は70
000より高い温度での加熱により微細再結晶粒群が出
来るに充分な荷重でなければならない。この荷重の大き
さは、鋼板板厚が大きい場合とか二次再結晶粒のサイズ
が大きい場合には相対的により大きい値でなければなら
ないが通常の場合には、例えば0.7肋直径の鋼球を使
用する時には600鱗以上の荷重が必要であり、概して
前記特関昭53一137016号公報中の例として挙げ
られている荷重よりも数倍大きくする。かかるひずみ導
入直後の鉄損値はむしろ一般には劣化して居り、その後
の700ooより高い温度での加熱により微細再結晶粒
群が形されて鉄損は大中に向上し、しかも一旦良好にな
った値はさらにその後のひずみ取り暁鎚などの加熱処理
によって変化しないという特徴を有している。その2は
、基本的には線状先端から成る剛体を鋼板に圧接する方
法であり、具体的には例えば歯車状ロールでの線状圧薮
などがある。
その3は、基本的には点あるいは線状の液体または阿山
粉体、さらには液・剛粉体の混合液体を高圧で鋼板上に
噴射しかつ必要に応じて掃引する方0法である。
前記したその1、その2の方法は、剛体と鋼板とが、直
接接触するのに対し、その3の方法は流体を鋼板に噴射
させる方式なので、実機としての保守上の問題点も少な
く、しかも後述する振動あ夕るし・は衝撃的加工要素を
必然的に含んだ手段であるため、複雑ひずみが入り易く
最も推奨される方法である。
なお、上記の手段の他に、微小に絞られた点状あるいは
線状の高エネルギーの電子線あるいはレーザービームな
どの照射ならびに掃引な0どによって誘発される熱的あ
るいは衝撃ひずみなども有効である。本発明者らはさら
に上述の諸手段を用いて線状の複雑ひずみを導入するに
際し、最初に導入したひずみに少くともその一部と重複
するひずみから夕構成される様にすることにより、より
有効な複雑ひずみとなし得ることを見出した。
すなわち、本発明者らは、0.7側直径の鋼球を200
夕の荷重の下に掃引してその直後の鉄損値を大中に減少
させたのち、かかる線の上を再び同じ200夕の荷重で
20回婦引させたところ、外観上の鋼板表面凹凸は1回
のみのひずみ導入直後とほとんど同じの高々2A程度で
あるのに、この段階での鉄損値は大中に劣化して出発素
材よりも劣化したこと、かかる鋼板を80ぴ○の温度で
3分間加熱すると、今度は鉄5損値が大中に改善され、
1回掃引直後の場合とほぼ同じ値にまで改善され、しか
も、そののちのひずみ取り燐鈍でもこの値はほとんど変
わらないことを見出した。かかる現象を重視し、検討を
重ねた結果、この0様に700午○より高温での加熱に
より出発時点よりも大中に鉄損が改善されるのは、複数
回のひずみ領域は互いのひずみ領域の一部を少くとも一
部共有しているものであれば良いことが判った。
この複数回のひずみ導入手段は、必ずしも互いに同一方
法である必要はない。また、上記の原理は例えば回転体
の転動の場合には、板厚の数倍程度以下の振中での振動
付与によっても得られることが判った。この場合の振動
は鋼板面内における振動のみならず、鋼板厚み方向をも
含む僅かな振動が特に有効であり、例えば前述の歯車状
ロール方式の場合などは、超音波域での振動が極めて有
効であり、その場合には荷重もほとんど不要である。な
お、前述の流体などの噴射による場合には、特に流体圧
力を変動させたり、噴射城を振動させずとも、流体噴射
方式自体に衝撃加工的要素が含まれるためか、比較的良
く複雑ひずみが導入され易いoなお、以上の様にして複
雑ひずみが導入された鋼板を700qoより高温で加熱
した場合、ひずみ導入個所の特に鋼板表面部には、微細
な再結晶粒群が観察されたことは言うまでもない。
かかる複雑ひずみ導入後の加熱温度に関しては、70ぴ
0以下では温度が低いために微4・再結晶粒が完全に形
成されず、所期の鉄損値が得られないこともあるため、
さらには、そののちのひずみ取り燐鈍で熱的に不安定に
なることがあるために、700℃より高い温度に限定し
た。ところで、本発明においては、ひずみは比較的杉き
く且つ不規則な複雑ひずみであり、それを線状の領域に
形成させるところに特徴があり、従ってかかるひずみ導
入直後、即ち70000より高い温度での加熱の前の段
階においては、例外も存在するが概して鉄損は劣化する
ことが多い。
かかる複雑ひずみの導入直後の劣化の度合いは主として
素3材鋼板の二次再結晶サイズならびに磁束密度値など
により異る。つまり通常の一方向性材の如く平均結晶粒
径が約2物舷以内の場合にはかなり劣化するが、約5仇
吻以上の直径の場合には不変あるいは例外的に良くなる
こともある。しかしながら、3700℃より高温での加
熱後には大中に向上し、優れた鉄損を示すことになる。
かかる様相について、第4図にて説明する。第4図aは
比較例であり、&が1.95(T)、W17/501.
04(W′k9)の磁性も有し板厚0.304帆、二次
再結晶粒サイズの平均が‘ま18風であるグラス被膜は
一方向性電磁鋼板の表面から0.5肌蓬の鋼球を150
夕の荷重で圧延方向と直角な方向に掃引した時の鉄損値
であり、b,cは同一素材についての本発明の一例であ
って、bは0.5側座の球を1200夕の荷重で鋼板上
を圧延方向と直角な方向に掃引した場合、cは0.5柳
蓬の球を200夕の荷重で線の中方向に振中1側で毎秒
60回振動させ、タ実質上中1肌の線状ひずみ領域を形
成させたものである。
これらに関し、ひずみ導入直後、ならびにそののち55
00〜95ぴ○の温度で1び分間加熱した時、さらには
750℃で10分間加熱ののち900qoで30分間追
放加熱した時の鉄損値の推移を示した。0700℃より
高い温度での1回あるいは2回の加熱の時、aでは完全
にもとの鉄損値に戻るのに対し、b,cではかなり良好
な鉄損を示していることが判る。
これらの加熱後の鋼板断面の様相を調査したところ、a
では何も観察されないのに対夕し、b,cでは複雑なひ
ずみ導入部に第1図の写真に示した様な微細な再結晶粒
群が存在していた。本発明による複雑ひずみの導入時期
については、先述の如く最終仕上燐鈍工程を経た段階で
あ0ればどこでも良く、またいわゆるグラス被膜を除去
し、さらには表面を鏡面に研磨した状態でも良いことは
言うまでもない。
あるいは通常の製品として出荷されたのち、最終的に7
00℃より高い温度で必要に応じて1回以上の加熱碗鈍
が実施されょることを前提とするなら、鋼板需要家に渡
った各段階で施こされても良い。いずれの段階に於いて
も、二次再結晶した鋼板に対して糠状の複雑ひずみ領域
を生ぜせしめてから、電磁機器として使用される以前に
700qoより高い温度で加熱される工0程を含めば良
い。本発明のひとつの特徴とするところは、かかる70
0℃より高い温度で−旦加熱されて向上した鉄損は、そ
ののち700℃より高い温度でのひずみ取り鱗雛を行な
ってもその効果を失わないことである。
ところで、一般により高級な低鉄損値の一方向性電磁鋼
板は、最終仕上競錨材に張力を付与するための被膜を塗
布したのち約700℃以上の温度でかかる被膜の焼付け
と鋼板の形状矯正とを行なうことにより、鋼板に張力の
残留応力を付与させ、鉄損のみならず磁歪をも改善する
方法を採用することがある。
従って本発明の最も好ましい適用時期に関しては、最終
仕上暁錨ののち、前記の方法で複雑ひずみを導入し、そ
の上から張力を付与するための被膜を塗布し、さらに加
熱競付けと形状矯正を行なえば、本発明の要件は必然的
に満たされることとなり、既に一方向性材製品として極
めて優れた低鉄損値を有する製品となるものであり、た
とえば大型変圧器用としてひずみ取り競鈍されずに使用
されても良く、あるいは巻き鉄心の場合の如く需要家側
でひずみ取り燐鈍が行われても、出荷時の良好な鉄損値
が保たれる。以下実施例をもって説明する 実施例 1 CO.047%、Si3.01%、Mno.078%、
SO.027%、NO.031%、NO.0081%残
余は鉄から成る熱延板を焼銘、冷延、脱炭蛾鈍、Mg○
塗布、仕上嬢鎚を*行ない、ガラス質被膜を有した二次
再結晶粒から成る板厚0.3比舷と0.24肌の高磁束
密度一方向性電磁鋼板を得た。
かかる鋼板の表面上を0.7肌の直径の鋼球を用いて1
30〜200夕の範囲内の一定荷重の下に転勤させた。
転勤の方向は鋼板の圧延方向に対し直角の方向であり、
上下両表面に各々16肋間隔で互いに8側の間隔になる
様にした。従来法の例としては、この転勤を1回のみ、
本発明の例としては、同一ひずみ線上を複数回転動させ
る方法で複雑ひずみを導入した。そののち550〜85
0qoの温度で3分間加熱し、その前後の鉄損を測定し
た。その結果を第1表に示す。第 1 表 また、750qo、850℃の蟻錨後の各試料を光学顕
微鏡的にひずみ導入領域を調査した結果、従来法による
A、Dでは残留転位ビットがほとんど認められず、きれ
いな二次再結晶粒素地に戻っているのに対し、本発明に
よるE、Fでは小さい再結晶粒群が観察された。
なお、これらの実験に使用したのちのE、Fを、さらに
750℃で2時間の加熱を行なっても鉄損値はほとんど
変化しなかった。実施例 2実施例1と同様な方法によ
り、ガラス質被膜を有した二次再結晶粒から成る板厚0
.3仇岬の高磁束密度一方向性電磁鋼板を得た。
かかる鋼板に、水流噴射の方法により圧延方向に直角な
方向に7帆間隔で複雑ひずみを導入した。つまり、水に
小量の水溶性樹脂を混入した糸引性の粘性流体を、0.
35肋径のノズルから2000k9/地の高圧で噴射さ
せ、鋼板上を掃引させることにより、その衝撃エネルギ
ーを利用して複雑ひずみを導入したものである。かかる
のち、鋼板に次のコーティング液を鋼板表面にいずれも
片面当り5タ′枕だけ塗布した。コーティング液は、コ
ロイド状シリカ20%水分散液100cc、リン酸アル
ミニウム50%水溶液60cc、無水クロム酸6夕、棚
酸2夕の組成であり、最終的に鋼板の絶縁性を高めると
共に、張力の残留応力を付与させることにより鉄損に良
い結果をもたらせしめるためのものである。コーティン
グ液塗布後の鋼板に対し、窒素雰囲気中800qo、2
6秒の連続炉による加熱競鎚を行ないコーティングの焼
付けと鋼板の形状矯正を行なった。さらに850午0で
3時間のひずみ取り暁銘を行なった。800℃で29砂
の焼鈍後、鋼板のひずみ導入個所に於ける光学顕微鏡的
な観察の結果、5〜20〃の小さい*再結晶粒が鋼板の
表面部に近いところに線状に形成されていた。
しかしこの組成は、その後の850℃のひずみ取り暁鈍
ののちにもほとんど同じ状態で観察された。第2表には
、各段階の磁性結果を示す。第2表 圧延方向の鉄損値
W17/50(W/&)なお、上記データは0.35
側径のノズル使用の場合であるが、例えば0.2仇吻×
3仇岬の矩形型ノズルを用いた場合にもほぼ同一の値が
得られた。
この結果から、流体噴射による衝撃エネルギーも複雑ひ
ずみの導入に有効であることが判る。実施例 3 実施例1と同様な製法を用いて得た板厚0.30側の一
方向性電磁鋼板の表面に、先端を丸くした厚み0.8助
長30肋の超硬材から成る板を接触させ※※た。
この板には単位長さ当り40夕/仇の軽荷重をかけて置
き、さらに0.5秒の間だけ振動数40皿C、上下振中
約1〃の瞬間的な振動を付与した。この様な方法により
、電磁鋼板の圧延方向に直角な方向に1仇舷の間隔で線
状の複雑ひずみ領域を形成せしめた。そののち800午
0で3分間の暁錨を行ない、さらに各温度で加熱暁錨を
行なった。第3表に各段階の鉄損値を掲げる。第3表
W17/50(W/&) 第3表の結果から、ひずみ取り競鈍後でも鉄損値はほと
んど劣化しないことは明らかである。
なお、上記データは上下振動についての例であるが、左
右あるいは前後あるいはそれらを絹合せる方法でも類似
の結果が得られた。またこの方法は、圧延ロールにロー
ル軸にほぼ平行な凸形の突起をつけたいわゆる歯車状ロ
ールの方式により鋼帯に連続的に複雑ひずみを与える方
式の有効性を示唆するものである。
【図面の簡単な説明】
第’図イ,口は一方向性電磁鋼板の微細な再結晶粒群か
ら成る線状領域の例を示すもので、第1図ハに示す如く
表面ならびに圧延方向に平行な断面の金属組織を示す写
真、第2図はひずみ取り暁錨により磁性が劣化しないこ
を示す本発明の一例を示す図、第3図は微細再結晶粒群
の厚みtと鉄損向上との関係を示す図、第4図は本発明
法と従来法との各段階に於ける鉄損値の比較を示す図で
ある。 多ノ図 多2図 ‐多3 図 多4図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 二次再結晶焼鈍ずみの鋼板に、厚さが鋼板板厚の半
    分以下の微細再結晶粒群から成る実質上線状の領域を形
    成せしめたことを特徴とする鉄損値の極めて低い一方向
    性電磁鋼板。 2 線状の領域の表面が実質的に平坦である特許請求の
    範囲第1項記載の一方向性電磁鋼板。 3 二次再結晶焼鈍ずみの鋼板に、実質上線状の複雑ひ
    ずみを導入し、そののち700℃より高い温度で加熱し
    て、該ひずみ導入領域に微細再結晶粒群を生成せしめる
    ことを特徴とする鉄損値の低い一方向性電磁鋼板の製造
    方法。 4 鋼板に導入する複雑ひずみは、最初に導入したひず
    みに少なくともその一部と重複するひずみから構成され
    る特許請求の範囲第3項記載の一方向性電磁鋼板の製造
    方法。
JP55031540A 1980-03-14 1980-03-14 低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法 Expired JPS6014827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP55031540A JPS6014827B2 (ja) 1980-03-14 1980-03-14 低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP55031540A JPS6014827B2 (ja) 1980-03-14 1980-03-14 低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56130454A JPS56130454A (en) 1981-10-13
JPS6014827B2 true JPS6014827B2 (ja) 1985-04-16

Family

ID=12334016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP55031540A Expired JPS6014827B2 (ja) 1980-03-14 1980-03-14 低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6014827B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6199445U (ja) * 1984-12-05 1986-06-25

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61117284A (ja) * 1984-11-10 1986-06-04 Nippon Steel Corp 低鉄損一方向性電磁鋼板の製造方法
JPS61117218A (ja) * 1984-11-10 1986-06-04 Nippon Steel Corp 低鉄損一方向性電磁鋼板の製造方法
US4533409A (en) * 1984-12-19 1985-08-06 Allegheny Ludlum Steel Corporation Method and apparatus for reducing core losses of grain-oriented silicon steel
JPH0711035B2 (ja) * 1985-01-26 1995-02-08 新日本製鐵株式会社 方向性電磁鋼板の歪取り焼鈍方法
JPS61186422A (ja) * 1985-02-15 1986-08-20 Nippon Steel Corp 方向性電磁鋼帯および鋼板の鉄損改善方法
DE69706388T2 (de) 1996-10-21 2002-02-14 Kawasaki Steel Co Kornorientiertes elektromagnetisches Stahlblech

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6199445U (ja) * 1984-12-05 1986-06-25

Also Published As

Publication number Publication date
JPS56130454A (en) 1981-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2602339B1 (en) Grain-oriented electrical steel sheet, and method for producing same
JP5980216B2 (ja) 方向性電磁平鋼製品上に絶縁コーティングを製造する方法及び該絶縁コーティングで被覆された電磁平鋼製品
JPS6014827B2 (ja) 低鉄損一方向性電磁鋼板及びその製造方法
JPS6344804B2 (ja)
JPH0347974A (ja) 熱安定性超低鉄損一方向性けい素鋼板およびその製造方法
JP5846390B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP3312000B2 (ja) 被膜特性および磁気特性に優れる方向性けい素鋼板の製造方法
CA2020156A1 (en) Method for domain refinement of oriented silicon steel by low pressure abrasion scribing
JPS5873718A (ja) 高Si系ばね用鋼線材の製造法
JPS6039123A (ja) 鉄損の低い方向性けい素鋼板の製造方法
EP3901969A1 (en) Oriented electrical steel sheet and method for producing same
JP3148094B2 (ja) 鉄損の低い鏡面方向性電磁鋼板の製造方法
JPH07216522A (ja) 表面性状の優れたチタン板の製造方法
JPS60103131A (ja) Fe−Νi系低熱膨張合金の中板および厚板の製造方法
JPH01283323A (ja) 低鉄損一方向性電磁鋼板の製造方法
JP3148095B2 (ja) 鉄損の低い鏡面方向性電磁鋼板の製造方法
JPH025821B2 (ja)
JPS61177319A (ja) 鉄損の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法
JPH01100223A (ja) 磁束密度が極めて高く鉄損の低い一方向性珪素鋼板の製造方法
JPS5976823A (ja) 薄手熱間圧延鋼板の製造方法
JPH01252726A (ja) 低鉄損一方向性電磁鋼板の製造方法
JPS63183124A (ja) 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法
JPS63227722A (ja) 超低低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法
JPH07188757A (ja) 磁気特性および被膜特性の安定した方向性電磁鋼板の製造方法
JPH04311576A (ja) 歪取り焼鈍によって特性が劣化しない方向性けい素鋼板の製造方法