JPS6013698Y2 - 農用トラクタ等における走行動力伝導装置 - Google Patents

農用トラクタ等における走行動力伝導装置

Info

Publication number
JPS6013698Y2
JPS6013698Y2 JP2984879U JP2984879U JPS6013698Y2 JP S6013698 Y2 JPS6013698 Y2 JP S6013698Y2 JP 2984879 U JP2984879 U JP 2984879U JP 2984879 U JP2984879 U JP 2984879U JP S6013698 Y2 JPS6013698 Y2 JP S6013698Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
piston
clutch
transmission
compression spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP2984879U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55129119U (ja
Inventor
秀介 根本
Original Assignee
株式会社神崎高級工機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社神崎高級工機製作所 filed Critical 株式会社神崎高級工機製作所
Priority to JP2984879U priority Critical patent/JPS6013698Y2/ja
Publication of JPS55129119U publication Critical patent/JPS55129119U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPS6013698Y2 publication Critical patent/JPS6013698Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、油圧クラッチ式変速装置と機械式変速装置
とを直列に接続して設けである農用トラクタ等の走行作
業車(本明細書の他部では1農用トラクタ等ヨという。
)において、上記の機械式変速装置の変速操作を容易と
する、新規な工夫を施された走行動力伝導装置に関する
本願出願人は先に、特開昭53−45830号公報に示
されているように、上記のような農用トラクタ等におい
て、油圧クラッチ式変速装置における被動側の伝動軸端
に配して、該伝動軸上に相対回転不能ではあるが摺動自
在に装架された制動板であって固定ハウジング面に対面
位置する制動板と、上記の固定ハウジング面の反対側で
この制動板に対面位置するピストンと、進退杆上に配さ
れ該進退杆上の可動バネ受と上記ピストンとを介し上記
制動板を上記の固定ハウジング面に対し圧接する方向に
移動附勢する圧縮バネと、この圧縮バネ力に抗し上記ピ
ストンを変位させるための圧油室とを、設け、上記した
圧油室を前記油圧クラッチ式変速装置における油圧クラ
ッチに対する給油回路に接続腰また上記進退杆に上記可
動バネ受への係合部を形成すると共に該進退杆を主クラ
ッチの操作具に、主クラッチの離脱操作時に進退杆が上
配係合部にて上記可動バネ受に係合しつつ一方向に変位
せしめられ上記圧縮バネを縮めて該バネの附勢作用を解
除するように、連動連結しである走行動力伝導装置を、
開発した。
上記した制動板は、油圧クラッチ式変速装置の変速伝動
状態では、該変速装置における油圧クラッチへの作用油
圧が上記の圧油室に作用せしめられて、上記のピストン
が制動板から離間する向きに変位せしめられていること
から、制動作用を行なわない。
しかし、油圧クラッチ式変速装置における油圧クラッチ
への作用油圧を解除して該変速装置を中立状態にもたら
したときは、上記の圧油室への油圧作用解除で上記の圧
縮バネによりピストンを介し制動板が固定ハウジング面
に圧接せしめられて、上記した伝動軸の制動が、比較的
小さな制動力でもって行なわれる。
このため、油圧クラッチ式変速装置の中立状態で、エン
ジン或は傾斜地で自動回転しようとする車輪方向から該
変速装置部分へ伝達される一定の回転トルクで、該変速
装置の油圧クラッチが若干の係合力でクラッチ係合し、
予期しない動力伝達が起るといった不都合が、解消され
る。
また上記の走行動力伝導装置で、主クラッチの離脱操作
に連動して上記の圧縮バネの附勢作用を解除するように
したこと、つまり該圧縮バネにて制動力を与えられる制
動板の制動作用を解除するようにしたことは、機械式変
速装置の変速操作を容易とするためである。
すなわち、この変速操作は主クラッチを離脱させた上で
行なわれるが、このときには、油圧クラッチ式変速装置
の油圧クラッチに対し給油するための油圧ポンプが停止
せしめられるから、上記の圧油室に対する油圧作用が解
除されるに至り、制動板が制動作用を行なう。
そのときは、機械式変速装置における回転体も制動され
た関係となるから、ギヤ噛合い等で機械的に係合する変
速回転体同士が正しい保合姿勢にない場合に、正しい係
合姿勢へと回転変位できず、変速操作が困難となるため
、主クラッチ操作に連動して制動作用の解除を行なうべ
く、したのである。
以上のようであるが、機械式変速装置の変速操作を困難
化する、なお他の要因がある。
すなわち、この変速操作を行なうに先立ち主クラッチを
離脱させるとき、油圧クラッチ式変速装置の変速段をコ
ントロールする切換弁は、何れかの作用位置におかれた
ままで、該作用位置に対応する、油圧クラッチ式変速装
置のl油圧クラッチから積極的に作動油が排出されるわ
けでないから、若干のクラッチ係合状態が持続し、回転
に対する抵抗が生じ、機械式変速装置における回転体も
この抵抗が作用するからである。
これは特に、特開昭52−131065号公報に示され
るように、油圧クラッチ式変速装置に、エンジン停止時
にも車輌前進により係合してエンジンの引がけを容易等
する一方向クラッチを附設する場合には、大となる。
すなわち、このような一方向クラッチは、油圧クラッチ
式変速装置における2伝動軸間を、従動側の伝動軸の回
転で連動連結する機能のものであるから、この一方向ク
ラッチを関連させである油圧クラッチ以外の油圧クラッ
チが主クラッチの離脱後にも上記のような若干のクラッ
チ係合状態を持続すると、このクラッチ係合状態を持続
する油圧クラッチの部分と上記の一方向クラッチの部分
との両者で上記2伝動軸間が連動連結された関係となり
、変速比を異にする2部分での該連動連結により、伝動
軸回転が不能となってしまうからである。
この考案は、先に説明した制動機構を巧みに利用した簡
単な構造で、上記の不都合を解消しである、農用トラク
タ等における新規な走行動力伝導装置を、提供しようと
するものである。
図示の実施例について、この考案に係る走行動力伝導装
置の構成を説明すると、第1図に示すように、機体前部
にエンジン1を搭載し、このエンジン1の動力を、前端
大径部2aにおいて主クラッチ3を内装するクラッチハ
ウジング2内とミッションケース4内とを経て、リヤハ
ウジング5内方向へと伝導し、左右の後輪6を駆動する
ことで機体の走行を行なわせるように、構成された農用
トラクタにおいて、この考案は、次のように実施されて
いる。
すなわち、第2図に示すように、図示農用トラクタにお
いては、機体後部へ延出させである円゛0軸7(第1図
)方向へエンジン1動力を伝導する駆動軸8上に設けた
中空駆動軸9とその下方に配したパワーシフト軸(伝動
軸)10との間に配して、ミッションケース4内の前部
に走行動力主変速装置である油圧クラッチ式変速装置1
1を設けると共に、この油圧クラッチ式変速装置11に
直列に接続して、上記のパワーシフト軸10とその延長
線上に配された伝動軸12との間を適宜の変速比でもっ
て接続するための、走行動力副変速装置である機械式変
速装置13をミッションケース4内の後部に設けである
説明の都合上、油圧クラッチ式変速装置11の構成を先
ず述べておくと、この変速装置11は、第2図に示すよ
うに、中空駆動軸9上に固定して設けたF□変速歯車1
4、F2変速歯車15、F3変速歯車16及びR変速歯
車17と、パワーシフト軸10上に遊嵌して設けられ中
空駆動軸9上の相当する変速歯車14−17に直接に又
はR中間歯車17aを介し間接に噛合せであるF1遊転
歯車18、F2遊転歯車19、F3遊転歯車20及びR
遊転歯車21と、パワーシフト軸10上で各遊転歯車1
8−21に配して設けられたF1油圧クラッチ22、F
2油圧クラッチ23、F3油圧クラッチ24及びR油圧
クラッチ25とを、備えたものに構成されている。
そしてこの油圧クラッチ式変速装置11は、中空駆動軸
9にて駆動される油圧ポンプ26により各油圧クラッチ
22−25へ選択的に作動油を供給し、F1油圧クラッ
チ22の作動でF1遊転歯車18をパワーシフト軸10
に結合して前進1速の変速比F1を、F2油圧クラッチ
23の作動でF2遊転歯車19をパワーシフト軸10に
結合して前進2速の変速具ア2を、F3油圧クラッチ2
4の作動でF3遊転歯車20をパワーシフト軸10に結
合して前進3速の変速比F3を、R油圧クラッチ25の
作動でR遊転歯車21をパワーシフト軸10に結合して
後進1速の変速比Rを、それぞれ選択的に得ることがで
きるものとされている。
クラッチハウジング2とミッションケース4間には間板
27を挾持させてあり、上記した油圧ポンプ26は、そ
のポンプケースを該間板27の前面に装着して、中空駆
動軸9上でクラッチハウジング2内の後端部に設けられ
ている。
第3図は、油圧クラッチ式変速装置11の作動を制御す
る油圧回路を示し、油タンク28から上記の油圧ポンプ
26により油圧クラッチ22−25方向に作動油を導く
給油回路29と油圧クラッチ22−25方向から油タン
ク2Bへ作動油を導く排油回路30とに接続して、図示
のような切換弁31、つまり全油圧クラッチ22−25
を非作動とする中立位置Nの他に、1個宛の油圧クラッ
チ22,23,24或は25に選択的に作動油を供給し
、他3個の油圧クラッチからは排油を行なわせる前進l
速位置F1、前進2速位置F2、前進3速位置F3、後
進1速位置Rといった4個の作用位置を備えた切換弁3
1を、設けである。
油圧クラッチ22−25に供給される作動油の油圧は、
調圧弁32により設定される。
第4図に示すように、ミッションケース4内から間板2
7を貫通させてクラッチハウジング2内にまで延出させ
であるパワーシフト軸10の前端部には、間板27の前
面に装着して設けたシールハウジング33を被嵌しであ
る。
パワーシフト軸10の前端部に形威せる複数個の環状溝
によって複数個の油分配室34F1− 34F2−34
F3,34Rが、シールハウジング33内に形威されて
おり、油圧ポンプ26から切換弁31を経て導かれた作
動油は、この油分配室34内へと一旦導かれ、そこから
パワーシフト軸10内の油路(図示せず)を介して各油
圧クラッチ22−25へと導かれる。
なお図示を省略するが、切換弁31は、シールハウジン
グ33に内蔵させである。
同様に第4図に示すように、パワーシフト軸10の前端
近くには、偏平切欠部10aを形威してあって、この偏
平切欠部10aを利用してパワーシフト軸10上に制動
板35を、軸10と相対回転不能ではあるが摺動自在に
装架しである。
この制動板35は、シールハウジング33内面の段部に
て形威された制動面(固定ハウジング面)36に対面位
置させである。
制動面36の反対側には、シールハウジング33に嵌合
してピストン37を設けてあり、このピストン37は、
制tfl板35に対面位置させてあり、シールハウジン
グ33のハウジング蓋33aに支持させたピン38を該
ピストン37の穴に挿入することで、まわり止めされて
いる。
またピストン37は、その中途に段部を有する形状のも
のとされていて、この段部位置においてシールハウジン
グ33内に、ピストン37を後退(機体前後方向で言え
ば前進)させるための圧油室39が、形威されており、
この圧油室39は、第3図に示す接続回路39aにより
、前記した給油回路29へと接続されている。
また特に、この圧油室39をハウジング蓋33a内の空
間40へと連通させる油路41を、ピストン37に形威
しである。
この油路41は空間40内に、ピストン37中心で開口
させであるが、油路41の開口端部はテーパー穴41a
に形成されていて、該テーパー穴41aにはボール42
を嵌入しである。
またハウジング蓋33aには、ピストン37と同心的に
配された進退杆43をスライド自在に支持させてあり、
この進退杆43は、その先端に大径の頭部43aを有す
るものに形成されている。
進退杆43上には、可動バネ受44をスライド可能に設
けてあり、この可動バネ受44とハウジング蓋り3a内
面とに両端を受けさせて圧縮スプリング45が、進退杆
43上に設けられている。
可動バネ受44の先端には、上記テーパー穴41aと同
心的にピストン37に形成せる支承穴37aに嵌合支承
されたボール受金物44aを一体的に固定してあり、こ
のボール受金物44aに上記したボール42を受けさせ
である。
進退杆43先端の頭部43aと可動バネ受44間には特
に、進退杆43軸線方向で遊隙αを設けてあり、進退杆
43が引出し方向に変位せしめられると、上記の遊隙α
に相当する若干量、進退杆43が引出し方向に変位せし
められたときから、該進退杆43が上記頭部43aにお
いて可動バネ44へと係合し、それ以上に進退杆43が
引出されると、該頭部43aに押されて可動バネ受44
が圧縮バネ45を縮めつつ進退杆43と共に変位せしめ
られるように、図られている。
以上のようであるから、圧縮バネ45は、可動バネ受4
4を介しボール42をテーパー穴41a閉鎖方向、つま
りピストン37の油路41をブロックする方向に移動附
勢すると共に、上記の可動バネ受44とボール42並び
にピストン37を介し制動板35を、該制動板35が制
動面36に圧接する方向に移動附勢する。
しかし切換弁31を何れかの作用位置F、、 F2.
F、或はRにおいて、油圧クラッチ式変速装置11に変
速伝動を行なわせている状態では、調圧弁32にて設定
される油圧が給油回路29から接続回路39aを介して
圧油室39へと作用し、ピストン37を圧縮バネ45力
に抗し後退させているから、制動面36に対する制動板
35の圧接は生ぜず、制動板35は、パワーシフト軸1
0の制動を行なわない。
またこの状態では上記したように、ボール42が圧縮バ
ネ45力によりテーパー穴41a面に密接して、油路4
1をブロックしている。
切換弁31を中立位置Nに変位させて、油圧クラッチ式
変速装置11を中立状態としたときは、給油回路29が
排油回路30へと直結されて、給油回路29の油圧が解
除されるから、圧油室39内の油圧も解除されて、圧縮
バネ45の附勢作用で制動板35が制動面36に対し圧
接せしめられ回転不能となり、該制動板35と相対回転
不能であるパワーシフト軸10の制動が行なわれる。
したがって、油圧クラッチ式変速装置11の中立状態で
、該変速装置11部に作用する回転トルクにより油圧ク
ラッチ22−25が不測にクラッチ係合するような不都
合が、生じない。
なおこの状態でも、油路41はボール42にてブロック
されている。
進退杆43は、前記主クラッチ3の離脱操作に連動して
機体前方向きに引出され、圧縮バネ45の上記附勢作用
を解除するように、なされている。
このための機構について説明すると、第4−6図に示す
ように、ハウジング蓋33a外に臨む進退杆43基端部
には、機体横断方向に沿わせたピン46を固定しである
またクラッチハウジング2の一側壁に支持させて、軸線
まわりで回動自在な操作軸47を設けてあり、この操作
軸47の先端に固定した作動金物48に、上記のピン4
6に対し機体後方側から係合する左右1対の作動アーム
48aを設けである。
主クラッチ3は通例のように、支点軸49のまわりで回
動可能に支持された主クラツチペダル50の踏込みによ
り離脱せしめられるものとされていて、摺動変位により
主クラッチ3を離脱かけるベアリング・スリーブ51と
上記主クラツチペダル50間が、第5図に示すように連
動連結されている。
すなわち、上記支点軸49上の回動筒52に、主クラツ
チペダル50のペダルアーム50aを固定すると共に回
動アーム53を固定し、また機体横断方向に沿う操作軸
54端に固定して垂下された回動アーム55と上記回動
アーム53間を進退杆56にて接続すると共に、ベアリ
ング・スリーブ51に係合するシフター57を上記操作
軸54に固定して設け、主クラツチペダル50の踏込み
により、上記した一連の操作機構部材50at 52t
53t 5L 55.54.57を介してベアリン
グ・スリーブ51を前進させて、主クラッチ3の離脱を
得るように、なされている。
そして、進退杆39に関連させである前記操作軸47は
、クラッチハウジング2外において、操作軸47にピン
58固定された回動アーム59と、この回動アーム59
と上記の回動アーム55とに両端を枢支させた進退杆6
0とを介して、主クラッチ3操作機構中の回動アーム5
5へと接続されている。
以上により、回動アーム55が主クラッチ3離脱操作方
向に回動変位せしめられると、進退杆60及び回動アー
ム59を介し、操作軸47が第4図の矢印C方向に回転
変位せしめられ、これにより作動金物48の作動アーム
48aがピン46を押して前方向きに変位させ、このピ
ン39を固定された進退杆43が引出されるように、な
されているのである。
なお上記接続機構中の進退杆60には、その長さを調整
することでタイミング調整を可能とする調整部60aが
設けられている。
したがって、主クラツチペダル50を踏込み操作して主
クラッチ3を離脱させるときは、進退杆43が前記した
遊隙αだけ引出されたときから頭部43aにて可動バネ
受44へと係合し、該可動バネ受44を押すことでバネ
40を縮めつつ引出されて、圧縮バネ40による、可動
バネ受44とボール42及びピストン37並びに制動板
a 5 ニ対する附勢作用が解除される。
このため、主クラッチ3の離脱時には、制動板35によ
るパワーシフト軸10の制動が解除されるのはもとより
、圧油室39内の油圧も、ボール42に対する附勢作用
が無くなって該ボール42が自在にテーパー穴41aか
らの抜出し方向に変位し得ることから、直ちに解除され
ることとなる。
これにより、該圧油室39と接続されている給油回路2
9からの油圧解除、したがってまた該給油回路29と切
換弁31を介し接続されている、それまで作動していた
1油圧クラッチ22,23.24或は25からの油圧解
除が、主クラッチ3の離脱時に迅速に行なわれることと
なる。
すなわち、油路41とボール42並びに圧縮バネ45か
ら次のようなアンロードバルブ61、つまり第3図に示
すように、給油回路29に接続されていて、常時は圧縮
バネ45作用でアンロード非作用位置Iをとり、主クラ
ッチ3の離脱時にアンロード作用位置■をとって、給油
回路29とそれに接続されている1油圧クラッチ22,
23,24或は25とから油圧をアンロードするアンロ
ードバルブ61、が構成されていることになる。
第2図に示すように、前記したF3遊転歯車20とパワ
ーシフト軸10間には、一方向クラッチ62を介在させ
である。
この一方向クラッチ62は、パワーシフト軸10側から
相対的に正転方向に駆動されるとクラッチ係合して、F
3遊転歯車20をパワーシフト軸10に係合するものと
されている。
F1油圧クラッチ22或はF2油圧クラッチ23の作動
時には、パワーシフト軸10が正転するが、F3遊転歯
車20がパワーシフト軸10より大きな回転数で正転し
ているため、一方向クラッチ62は相対的に、F3遊転
歯車20側から正転駆動されて、クラッチ係合せず、変
速伝動上の不都合を生じないものとなっている。
そして、このような一方向クラッチ62を設けるときは
、不測のエンジン1停止時とかエンジン1起動用のバッ
テリーの容量低下時にも、車輌を前進させることによる
パワーシフト軸10の正転で、該一方向クラッチ62が
係合してF3遊転歯車20が該パワーシフト軸10に結
合され、油圧クラッチ式変速装置11の部分で伝動径路
が断たれることがないから、エンジン1を容易に引きか
けできることとなる。
次に、前記した機械式変速装置13の構成を、第2図に
ついて説明しておくと、前記駆動軸8上には、ミッショ
ンケース4の後半部内で中空伝動軸63を設けてあり、
この中空伝動軸63は、パワーシフト軸10端の小径歯
車64に基端の大径歯車65を噛合せることで、パワー
シフト軸10に減速連動連結されている。
中空伝動軸63上には、3個の変速歯車66.67.6
8を固定して設けである。
また中空伝動軸63外には、上記変速歯車66−68中
の最小径の変速歯車66に図外の歯車減速装置を介して
連動連結されたクリープ走行変速段用の変速歯車69を
、設けである。
さらに前記伝動軸12上には、変速歯車69,66にそ
れぞれ噛合せ得るシフト歯車70と、変速歯車67に噛
合せ得るシフト歯車71と、変速歯車68に噛合せ得る
シフト歯車72であってパワーシフト軸10端に形成せ
る爪10aに噛合い可能な爪72aを形威しであるシフ
ト歯車72とを、それぞれ摺動のみ自在に設けである。
以上により機械式変速装置13は、シフト歯車70,7
1.72を伝動軸12上で選択的に摺動変位させて、歯
車69.70間の噛合いでクリープ走行変速段の変速比
66.70間の噛合いで1速の変速比を、歯車67.7
1間の噛合いで2速の変速比を、歯車68.72間の噛
合いで3速の変速比を、爪10 a、 72 a間の
噛合いによる軸10゜11間の結合で4速の変速比を、
それぞれ選択的に得ることができるものと、なっている
なお第4図において、73.74は、間板27とシール
ハウジング33とに形成せる潤滑油路で、第4図に示す
ように前記空間40へと開口させてなる。
潤滑油は該空間40内から、前記ピストン37に形威せ
る油路75を介し、パワーシフト軸10の前端油室76
へと導かれ、パワーシフト軸10内の油路(図示せず)
を介し油圧クラッチ22−25へと導かれる。
また第1図において、77は前記切換弁31を変位操作
するための主変速レバー、78は前記シフト歯車70,
71.72(第2図)をギヤシフトとして機械式変速装
置13の変速段を切替える副変速レバー、79はリヤハ
ウジング5内の後部に設けられたPTO変速装置(図示
せず)を変速操作する円゛O変速レバーである。
図示の走行動力伝導装置は、次のような長所を備えたも
のとなっている。
すなわち、制動板35による制動作用に基く長所、そし
て機械式変速装置13の変速操作に先立つ主クラッチ3
離脱操作で制動板35による制動作用が解除されること
に基く長所は、先に説明した通りであるが、先に述べた
ように、主クラッチ3の離脱操作により、ボール42(
なおこのボールに代えてポペット等の他の弁体を用いて
もよい。
)による油路41のブロック機能が解除され、圧油室3
0の油圧、したがって給油回路29の油圧が、極く迅速
に解除される。
このため、切換弁31を前進1速位置F1或は前進2速
位置F2においていたとしても、F1油圧クラッチ22
或はF2油圧クラッチ23から極く迅速に油圧が解除さ
れる。
このことは、主クラッチ3を離脱させ、次いで副変速レ
バー77により機械式変速装置13を変速操作する場合
に、その操作を容易に行ない得ることを意味する。
すなわち、最初に述べたように、一方向クラッチ62を
備えた前進3速伝動径路と前進1速成は前進2速の伝動
径路との両径路で軸9,10間が接続されることが、F
1油圧クラッチ22或はF2油圧クラッチ23からの迅
速な油圧解除でもはや生ぜず、このため、機械式変速装
置13における、互に噛合される回転体66、67、6
8.69. 10aとTo、71,72,72aとが正
しい噛合い吹替にないときも、ギヤ70,71,72シ
フト時に正しい噛合い吹替までの回転が容易に行なわれ
るからである。
そして図示の場合には、進退杆43上の可動バネ受44
と該可動バネ受44への進退杆43係合部である頭部4
3aとの間に、前記のような遊隙αを設けているから、
上記のように機械式変速装置13の変速操作を容易とす
るものでありながら、他の不都合も生じさせないものと
なっている。
すなわち、上記のような遊隙αを設けないか、或は可動
バネ受44を省略し圧縮バネ45の先端を進退杆43の
頭部10aに受けさせ該頭部10a端面でボール42を
押させる構造とするときは、進退杆43に対し圧縮バネ
45の附勢力が常時作用することになり、このため、主
クラツチペダル50の初期踏込み抵抗が大となりペダル
50操作が重くなるという不都合、及び不測にペダル5
0に足を触れた場合に油圧アンロードで油圧クラッチ式
変速装置11が中立状態となり、不測に機体の走行停止
が起り得るといった不都合等が、生じ得るが、前記の遊
隙αを設けたことよりして、このような不都合の発生が
無くなるのである。
以上の説明から明らかなように、この考案の走行動力伝
導装置は、最初に述べたような走行動力伝導装置におい
て、前記ピストン37に前記圧油室39の油圧を解除す
るための油路41を形威し、この油路41を、前記可動
バネ受44を介し前記圧縮バネ45により移動附勢され
た弁体42によりブロックさせるように構成すると共に
、前記制動板35を、前記可動バネ受44と上記弁体4
2と前記ピストン37とを介し前記圧縮バネ45により
移動附勢するように構威し、さらに前記した進退杆43
の係合部43aと前記可動バネ受44との間に、主クラ
ッチ3の離脱操作に伴ない進退杆43が前記一方向へ若
干量変位せしめられた後に保合部43aが可動バネ受4
4に係合せしめられるように、遊隙αを設けてなる構成
のものであって、前記機械式変速装置13の変速操作に
先立ち主クラッチ3を離脱するとそのときの進退杆の変
位により圧縮バネ45の附勢力が解除され上記弁体42
が油路41のブロックを解くことから、制動板35によ
る制動作用が解除された状態で上記圧油室39から、し
たがって油圧クララ式変速装置11における全油圧クラ
ッチ22−25から、作動油が排出された状態が得られ
、油圧クラッチ22,23,24.25内に閉じ込めら
れた作動油により機械式変速装置13の変速操作が困難
となる前述不具合が解消され、所期の目的を達威し、機
械式変速装置の変速操作を容易に行なえることとするも
のとなっているが、また特に、次のような長所を備えて
いる。
すなわち、この考案の走行動力伝導装置は、機械式変速
装置の変速操作容易化のために、該変速操作に先立つ主
クラツチ離脱操作に連動して油圧クラッチ式変速装置に
おける油圧クラッチへの作用油圧をアンロードさせるた
めのアンロードバルブを特に上記のように、制動機構に
おけるピストンに形成せる油路と該油路を制動機構にお
ける圧縮バネの附勢下でブロックする弁体とでもって構
威し、また上記の弁体を介してピストン並びに制動板を
上記圧縮バネにより附勢させる構成として、単一の圧縮
バネをアンロードバルブ用のバネと制動機構用のバネと
に兼用させると共に、逆にまた主クラツチ離脱操作で該
圧縮バネの附勢力解除のみで制動解除とアンロードバル
ブ作動とが得られることとして、前記のような長所を発
揮させる諸機構の構造を極く簡単にしたものとなってい
るのである。
また特に、前記のような進退杆43上に可動バネ受44
を配設しておくことにより、進退杆43の係合部43a
と該可動バネ受44との間に、主クラッチ3の離脱操作
に伴ない進退杆43が一方向へ若干量変位せしめられた
後に保合部43aが可動バネ受44に係合せしめられる
ように、遊隙αを設は得ることとして、実際にそのよう
な、遊隙αを設けているから、主クラッチ3をその操作
具50により離脱操作するときに圧縮バネ45の荷重に
よる操作抵抗が操作初期から作用して上記操作具50の
操作を重くするといった不都合が上記遊隙αによって無
くされると共に、操縦者がクラッチ操作具50に対し不
測に触れたとしても上記遊隙αがあることからして油圧
アンロード用の弁体42がアンロード作動位置に変位せ
しめられること、したがって機体走行が不測に停止され
ることが避けられることとする。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を装備した農用トラクタの
側面図、第2図は同トラクタ要部の縦断側面図、第3図
は同実施例における油圧回路の回路図、第4図は同実施
例要部の縦断側面図、第5図は上記トラクタ要部の一部
切欠き側面図、第6図は同実施例要部の部材のみの縦断
正面図である。 3・・・・・・主クラッチ、9・・・・・・中空駆動軸
、10・・・・・・パワーシフト軸(伝動軸)、10a
・・・・・・偏平切欠部、11・・・・・・油圧クラッ
チ式変速装置、12・・・・・・伝動軸、13・・・・
・・機械式変速装置、22,23.24,25・・・・
・・油圧クラッチ、26・・・・・・油圧ポンプ、27
・・・・・・間板、29・・・・・・給油回路、30・
・・・・・排油回路、31・・・・・・切換弁、33・
・・・・・シールハウジング、33a・・・・・・ハウ
ジング蓋、35・・・・・・制動板、36・・・・・・
制動面(固定ハウジング面)、37・・・・・ゼストン
、39・・・・・・圧油室、39a・・・・・・接続回
路、41・・・・・・油路、41a・・・・・・テーパ
ー穴、42・・・・・・ボール、43・・・・・・進退
杆、43a・・・・・・頭部、44・・・・・・可動バ
ネ受、44a・・・・・・ボール受金物、45・・・・
・・圧縮バネ、46・・・・・ゼン、47・・・・・・
操作軸、48・・・・・・作動金物、48a・・・・・
・作動アーム、50・・・・・・主クラツチペダル、5
5・・・・・・回動アーム、59・・・・・・回動アー
ム、60・・・・・・進退杆。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 油圧クラッチ式変速装置と機械式変速装置とを直列に接
    続して設けである農用トラクタ等において、油圧クラッ
    チ式変速装置における被動側の伝動軸端に配して、該伝
    動軸上に相対回転不能であるが摺動自在に装架された制
    動板であって固定ハウジング面に対面位置する制動板と
    、上記の固定ハウジング面の反対側でこの制動板に対面
    位置するピストンと、進退杆上に配され該進退杆上の可
    動バネ受と上記ピストンとを介し上記制動板を上記の固
    定ハウジング面に対し圧接させる方向に移動附勢する圧
    縮バネと、この圧縮バネ力に抗し上記ピストンを変位さ
    せるための圧油室とを、設け、上記した圧油室を前記油
    圧クラッチ式変速装置における油圧クラッチに対する給
    油回路に接続し、また上記進退杆に上記可動バネ受への
    係合部を形成すると共に該進退杆を主クラッチの操作具
    に、主クラッチの離脱操作時に進退杆が上記係合部にて
    上記可動バネ受に係合しつつ一方向に変位せしめられ上
    記圧縮バネを縮めて該バネの附勢作用を解除するように
    、連動連結しである走行動力伝導装置であって、前記ピ
    ストンに前記圧油室の油圧を解除するための油路を形威
    し、この油路を、前記可動バネ受を介し前記圧縮バネに
    より移動附勢された弁体によりブロックさせるように構
    成する共に、前記制動板を、前記可動バネ受と上記弁体
    と前記ピストンとを介し前記圧縮バネにより移動附勢す
    るように構威し、さらに前記した進退杆の係合部と前記
    可動バネ受との間に主クラッチの離脱操作に伴ない進退
    杆が前記一方向へ若干量変位せしめられるように、遊隙
    を設けであることを特徴とする走行動力伝導装置。
JP2984879U 1979-03-07 1979-03-07 農用トラクタ等における走行動力伝導装置 Expired JPS6013698Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2984879U JPS6013698Y2 (ja) 1979-03-07 1979-03-07 農用トラクタ等における走行動力伝導装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2984879U JPS6013698Y2 (ja) 1979-03-07 1979-03-07 農用トラクタ等における走行動力伝導装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55129119U JPS55129119U (ja) 1980-09-12
JPS6013698Y2 true JPS6013698Y2 (ja) 1985-05-01

Family

ID=28878389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2984879U Expired JPS6013698Y2 (ja) 1979-03-07 1979-03-07 農用トラクタ等における走行動力伝導装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6013698Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58144143U (ja) * 1982-03-23 1983-09-28 株式会社クボタ 作業車の流体圧式走行変速装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55129119U (ja) 1980-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6886672B2 (en) Power transmitting apparatus for a working vehicle
JP3600286B2 (ja) 車両用トランスミッション
JPS6013698Y2 (ja) 農用トラクタ等における走行動力伝導装置
US4142614A (en) Hydraulic transmission control system
JPH03143737A (ja) 車両のミッション
US7124867B2 (en) Traveling transmission of working vehicle
JPS607231Y2 (ja) 農用トラクタ等における走行動力伝導装置
JPS5921954Y2 (ja) 農用トラクタ等における走行動力伝導装置
JP3999550B2 (ja) 作業車のトランスミッション
JPS5847591B2 (ja) 農用トラクタ−等における動力伝達装置
JPS5926826B2 (ja) トラクタ−等におけるパワ−トランスミツシヨン装置
JPS5933713Y2 (ja) 農用トラクタ等における走行動力伝導装置
JPH085383Y2 (ja) 車両の走行用油圧クラッチ装置
JPS6349672B2 (ja)
JPS6231737Y2 (ja)
CN211202771U (zh) 一种单排轮系联动换挡变速器
JPS623306Y2 (ja)
US2908365A (en) Change speed mechanism in gear boxes
JPS5934522Y2 (ja) 農用トラクタ等における変速操作装置
JPS6220751Y2 (ja)
JPS6114910Y2 (ja)
JPS6323222Y2 (ja)
JP2852826B2 (ja) 操向操作装置
JPH079737Y2 (ja) コンバインのサイドクラッチ装置
JPS5918179Y2 (ja) 農用トラクタ等における油圧クラッチ式変速装置