JPS6013607Y2 - 木工機械の送材ベルト装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、木工機械の送材ベルトの内面に圧接して該ベ
ルトにより移送加材に対して任意の送材圧を加えるよう
にした多数並列の押えロールに対する圧力の付与及びそ
の圧力の調整を簡易にした送材ベルト装置に係るもので
ある。

一対の案内ロールに無端の送材ベルトを緊張して掛け、
案内ロール間の送材ベルトの内面に多数の押えロールを
並列に設け、その各押えロールを回転勝手に支持する上
下のブラケットの夫々に移動杆を連結して、その各移動
杆を押えロールフレームにより移動可能に支持してなる
公知の木工機械の送材ベルト装置において、各押えロー
ルを、移動杆に作用させた押圧ばねの弾力により送材ベ
ルトの内面に圧接していた。

しかし、４０〜５０＊もの押えロール毎の押圧ばねのば
ね定数を一定に調節することはほとんど困難で、各押え
ロール毎のベルト押圧力に多少のバラ付を生ずる欠陥が
あり、また、多くの木工機械では加工材の材質に応じて
押えロールの押圧力を変更する必要があって、その場合
には各押圧ばね毎に圧力調整装置を設けなければならず
、その調整操作に長時間を空費する等の欠点があった。

本考案の一実施例を添付図面について説明する。

第１図は主として２ｍｎ以下の薄い木板を製造する縦突
きスライサーを例示したものであって、支持台１の一側
に斜め向きのかんな刃３を取付けた定盤２を固定すると
共に、支持台１に設けられた一対のレール４上に送り装
置５によって定盤２の方向への進退を制御される移動フ
レーム６を設置し、その移動フレーム６の長さ方向の両
端部に、定盤２に対応させた一対の案内ロール７．８を
軸支して無端の送材ベルト９を掛渡す。

案内ロール７は公知のようにモータ１０により駆動され
る駆動ロールとし、案内ロール８ば第１図矢線方向への
移動と固定とが施されるテンション用の従動ロールとす
る。

１１は案内ロール７．８間で公知のように多数を並列に
設けて無端送材ベルト９の定盤２に対応する走行部の内
面に配置した多数の押えロールであって、その各々を支
持軸１２に回転勝手に嵌め、支持軸１２の上下両端をブ
ラケット１３の上下の前部にボルト１６によって固定す
る。

ブラケット１３は第３図に示すように上下に長く形成し
たものであってその高さの中間部後側の上下一対のアー
ム１４によりピン１７を回転自由に支持し、上下両端に
は第４図に示すように後部側方に突出する一対のレバー
１５．１５を設け、それらのレバーの突出端方部を、移
動フレーム６の一部となさせて案内ロール７．８間に設
けた押えロールフレーム２０の上部壁２１と下部壁２２
とに挿通した螺子付ピン１８．１８により揺動可能に支
持する。

ブラケット１３には前記のピン１７に前端を連結した移
動杆１９を後側に突出する。

押えロールフレーム２０の後部壁２３には第３図に示す
ように上下一対のアングル材２４．２４を取付け、押え
ロール１１と同数のシリンダ２５の夫々の後側部を前記
アングル材に通した縦軸２７によって回転自由に支持し
、前記各移動杆１９の後端部を対応のシリンダ２５に通
してピストン２６に連結する。

２８は押えロールフレーム２０に取付けた加圧空気筒で
あって、各シリンダ２５に対し分岐管２９を連結する。

加圧空気筒２８は内部の加圧空気圧を一定に保持するア
キュームレータの作用をなすもので、加圧空気送給源に
連通ずる送給管３０により内部の設定圧力を自由に変更
できるようにしである。

前記実施例装置において、高圧空気筒２８の圧力が分岐
管２９により各エアーシリンダ２５のピストン２６の後
側に給配され、移動杆１９を押してブラケット１３を螺
子付ピン１８．１８の周りで揺動させて押えロール１１
をベルト９の内面に押圧する。

而して定盤２と送材ベルト９とに接して該ベルト９によ
り送られる加圧材ａがあると、第２図右方および第４図
の二点鎖線で誇張して示すように押えロール１１が押し
返えされ、ブラケット１３は走行方向の摩擦力又と押圧
力向の力ｙの合成力２によって螺子付ピン１８．１８の
周りで回転して後方へ回動する。

このためエアーシリンダ２５は縦軸２７の回りを少し揺
動し、移動杆１９はエアーシリンダ２５内の内部圧力に
抗してピストン２６とともに少し後退して送材圧を生ず
る。

本考案は前記実施例の説明により明らかにしたように各
エアーシリンダ２５に送給される加圧空気の均等圧力を
移動杆１９に作用させて各押えロール１１の送材ベルト
９の内面に対する圧力を付与するものであって、移動杆
１９の押圧作用を螺子付ピン１８．１８を中心として揺
動するブラケット１３を介して押えロール１１に付与す
るようにしたから、送材ベルト９の走行方向の摩擦力Ｘ
と移動杆１９の押圧によって生じる反作用による力ｙの
合成力Ｚでブラケット１３が移動して、移動杆１９に曲
げ方向の力が作用しないようにしたから、前記力Ｚによ
る移動杆１９及びエアーシリンダ２５の損壊を防止して
押えロール１１により送材ベルト９の内面を押圧できる
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は概要平面
図、第２図は要部の一部切欠拡大平面図、第３図は第２
図Ａ−Ａ線切断側面図、第４図はブラケット１３等の作
動を示す説明平面図である。 １・・・・・・支持台、６・・・・・・移動フレーム、
７，８・・・・・・案内ロール、９・・・・・・送材ベ
ルト、１１・・・・・・押えロール、１２・・・・・・
支持軸、１３・・・・・・ブラケット、１５・・・・・
・レバー、１７・・・・・ゼン、１８・・・・・・螺子
付ピン、１９・・・・・・移動杆、２０・・・・・・押
えロールフレーム、２５・・・・・シリンダ、２６・・
・・・・ピストン、２７・・・・・・縦軸、２８・・・
・・・加圧空気筒、２９・・・・・・分岐管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の案内ロールに無端送材ベルトを緊張して掛け、案
   内ロール間の送材ベルトの内面に多数の押えロールを並
   列に設けるとともに、押えロールフレームに押えロール
   と同数のエアーシリンダーを揺動自在に支持腰前記各押
   えロールの支持軸を前記押えロールフレームに回動可能
   に軸支したブラケットに夫々支持するとともに、送材方
   向と直交する方向に配置した複数の移動杆の各前端を前
   記各ブラケットに回動可能に支持して、その移動杆の後
   端を対応する前記エアーシリンダーに挿通して、該エア
   ーシリンダーの高圧空気圧によって押えロールを送材ベ
   ルト内面に圧接したことを特徴とする木工機械の送材ベ
   ルト装置。