JPS6013549Y2 - プレス機用の下型固定具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プレス機のテーブル上に載置された下型を
確実に固定、位置決めするためのプレス機用の下型固定
具に関する。

従来より建築、構築材料として用いられる板金の折曲げ
加工には、第１図〜第３図に示されるようなプレスブレ
ーキと称されるプレス機が用いられている。

図中１がプレスブレーキ、２がテーブル、３がポンチ、
４が下型で、この下型４には、板金５を折曲げるための
溝６が複数（図示の例では３本）形成してあり、各溝６
ａ、 ６ ｂｅ ６ ｃは、板金５の加工すべき折曲
げ角度に応じた異なる角度、形状のものとしである。

ポンチ３は、上記夫々の溝６ ａｔ ６ ｂｙ ６
ｃの形状に相応する先端形状のものを用意し、夫々板
金５の加工・折曲角度に応じて任意のポンチ３を選択し
、支持部７に対して取付けるようにしている。

そしてこのようなプレスブレーキ１により板台の折曲げ
加工を行なう場合、下型４上に板金５を置き、ポンチ３
の加圧下降作動を介して溝６内で板金５を折曲げるよう
にしている。

そして板金５の折曲げに際してはテーブル２上に載置さ
れた下型４がポンチ３に対して位置づれを起こさないよ
うにするため、テーブル２の前面８及び後面９上に形成
された長手状の溝１０に下型固定具１１を保合しテーブ
ル２の前後両方向（Ａ及びＢ方向）により下型４を挟持
、位置決めしていた。

即ちこの下型固定具１１は、プレート状の固定具本体１
２、テーブル２側の溝１０内に係入される係合部１３、
下型４の前・後部に当接させる位置決め体１４とからな
り、係合部１３及び位置決め体１４は、夫々ボルト・ナ
ツト１５及び１６を介して固定具本体１２に取付けるよ
うにしている。

そして先ずボルト・ナツト１５を調整して固定具本体１
２をテーブル２長さ方向（Ｃ方向）の任意位置に位置決
め、固定し、次いでボルト・ナツト１６を調整して位置
決め体１４をテーブル２長さ方向（Ｃ方向）に交差する
方向（Ｄ方向）に移動させて下型４を位置決め、固定し
ていたのである。

これら下型固定具１１は、テーブル２の前面８側に２つ
、後面９側に２つ設けるようにしておりこれにより下型
４を挾持、固定し、下型４の位置づれを防止している。

しかしながらこのような従来のプレス機用の下型固定具
１１にあっては、テーブル２の前面８及び後面９に夫々
取付けて下型４を挟持、固定していたので、例えば第３
図イの想像線で示したように一度板金５をＥ点で折曲げ
加工した後、続けて第３図口で示すようにＥ点の近辺に
あるＦ点を先とは逆方向に折曲げる場合、下型固定具１
１が第３図口の想像線で示すように折曲げ作業の邪魔に
なるという不具合があった。

このため第３図口の実線で示したように、一度Ｅ点を折
曲げる場合、後に行なうＦ点の折曲げ作業の邪魔になら
ない程度の角度０１で一旦折曲げた上で、Ｆ点の折曲げ
作業を行ない、次いでまたＥ点を角度θ２まで折曲げる
ようにして折曲作業を行なうか、或はＥ点での折曲げ角
度０２を強制的に角度Ｏ□に広げてＦ点の折曲げ加工を
するようにしていたので、作業能率が悪く、いわゆる二
度曲げを行えば曲げ精度の低下、塗装の剥離、折曲げ部
位の強度低下等をきたすという種々の不具合があった。

この考案はこのような従来のプレス機用の下型固定具の
不具合に着目して為されたもので、テーブル上に載置さ
れた下型を作業の邪魔にならない位置で確実に固定、位
置決めでき能率的な作業が行なえるようにすることを目
的としたもので、具体的にはこの考案に係るプレス機用
の下型固定具は、プレス機のテーブル端面に取付は可能
で且つ取付は状態にてプレス機のテーカレ長さ方向と交
差する方向に長手状の溝を有する角柱状の固定具本体と
、この固定具本体の長手状の溝にスライド可能にして係
合させる支持部を備え、下型固定時にテーブル上に載置
された下型の端部を前後方向よりテーブル端面側で挟持
、位置規制自在とした前後一対で全体り字状の位置決め
体とで構成したことにより上記目的を遠戚させるように
したものである。

以下この考案を図面に基づいて説明する。

尚、以下の説明において従来と共通する部分については
同一符号を付すに止め重復す説明は省略する。

第４図〜第６図は、この考案一実施例を示す図である。

図中２０が、プレス機用の下型固定具、２１が固定具本
体、２２ ａｔ ２２ ｂは位置決め体である。

固定具本体２１は、全体略角柱状でその長手方向（Ｃ方
向）の−面２３には長手状の溝２４が形成してあり、こ
の長手状の溝２４とプレスブレーキ１のテーブル２長さ
方向（Ｃ方向）とが交差する状態、即ち直角交差状態に
なるように固定具本体２１をテーブル２の端面２５に取
付けるようにしている。

固定具本体２１の取付けは、一対のボルト２６．２６を
介して行なうようにしており、固定具本体２１の長手面
２７をテーブル２の端面２５に沿わせる〔第５図の場合
〕か又は長手面２８をテーブル２の端面２５に沿わせる
〔第６図の場合〕ようにしている。

位置決め体２２ａ、２２ｂは、全体略り字状の金具を一
対、対向させたものでその背部には植え込みボルト２９
．２９を介して支持部３０．３０を備えるようにしてい
る。

この支持部３０．３０は、固定具本体２１の長手状の溝
２４内に係合可としてあり、これにより位置決め体２２
ａ、２２ｂをスライドさせて、これら一対の位置決め体
２２ａ、２２ｂがつくる間隔Ｗを調整できるようにして
いる。

そしてテーブル２上に載置された下型４の端部３１を挾
持、位置規制するもので第５図のように下型４がテーブ
ル２からはみ出すような状態でも、あるいは第６図に示
されるようにテーブル２内に収まっている状態でも同様
にテーブル２の端面２５側で下型４を挟持、固定できる
ものである。

以上説明してきたようにこの考案によればプレス機用の
下型固定具を、プレス機のテーブル端面に取付は可能で
且つプレス機のテーブル長さ方向と交差する方向に長手
状の溝を有する角柱状の固定具本体と、この固定具本体
の長手状の溝にスライド可能にして係合させる支持部を
備え、下型固定時にテーブル上に載置された下型の端部
を前後方向よりテーブルの端面側で挟持、位置規制自在
とした前後一対で全体り字状の位置決め体とで、形成す
ることとしたため、テーブル上に載置された下型を作業
の邪魔にならないテーブルの端面側で確実に固定、位置
決めできしかもテーブルの端面より下型がはみ出すよう
な状態でも、又下型がテーブル内に収まっている状態で
も同様に確実な固定、位置決めができるので従来に比べ
て折曲等の作業能率がずっと向上し、複雑且つ精度の要
求される加工作業を確実に行うことができるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、プレスブレーキの全体を示す外観斜視図、第
２図は、テーブル上に載置された下型を従来のプレス機
用の下型固定具にて固定、位置決めしている状態を示す
第１図中部の拡大斜視図、第３図イ９口は、従来のプレ
ス機用の下型固定具で固定、位置決めした下型での板金
の折曲作業状態を各々示す側面図、第４図は、この考案
の一実施例に係るプレス機用の下型固定具を示す全体斜
視図、第５図及び第６図は、この考案の一実施例に係る
プレス機用の下型固定具にて下型を固定、位置決めして
いる状態を各々示す斜視説明図である。 １・・・・・・プレス機〔プレスブレーキ〕、２・・・
・・・テーブル、４・・・・・・下型、Ａ、 Ｂ・・・
・・・前後方向、Ｃ・・・・・・テーブル長さ方向、１
１，２０・・・・・・プレス機用の下型固定具、２１・
・・・・・固定具本体、２２ａ、２２ｂ・・・・・・位
置決め体、２４・・・・・・長手状の溝、２５・・・・
・・テーブルの端面、Ｗ・・・・・・間隔、３１・・・
・・・下型の端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プレス機のテーブル端面に取付は可能で且つ取付は状態
   にてプレス機のテーブル長さ方向と交差する方向に長手
   状の溝を有する角柱状の固定具本体と、 上記固定具本体の長手状の溝にスライド可能にして係合
   させる支持部を備え、下型固定時にテーブル上に載置さ
   れた下型の端部を前後方向よりテーブル端面側で挟持、
   位置規制自在とした前後一対で全体り字状の位置決め体
   と、から戒ることを特徴とするプレス機用の下型固定具
   。