JPS6010683Y2 - 魚体粉砕用のクラツシヤ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフィッシュ・ミールの原料として使用される魚
体頭部及びその残滓等を粉砕するためのクラッシャーに
関するものである。

魚体の頭部や骨などの不可食部分、或いは解体時に生ず
る残滓を煮熟してタンパク質を凝固させ、乾燥したのち
粉砕したものとフィッシュ・ミール（魚粉）と言う。

このフィッシュ・ミールの製造に当っては、その前工程
として、原料たる魚の頭部や残滓などを細片化しておく
必要がある。

そのための装置として、従来では、第３図の如く、スク
リューコンベヤａとプレートナイフｂとの組合せから成
るクラッシャーが使用されて来た。

この従来型は、クラッシャーの上部に設けた投入口Ｃに
供給された原料を、スクリューコンベヤーａと装置全体
の内壁ｄとの間で圧潰しながらプレートナイフｂへ送り
込み、プレートナイフｂに設けた細孔より押し出すと同
時に細かく切断するものである。

七かるに、この従来型は、小形の魚の残滓の如く柔軟で
切断が容易なものには適していても、例えば鰹の頭部の
ように固くて大形の原料を投入した場合には、原料がス
クリューコンベヤー３円内壁ｄとの間に入り込むことが
できず、投入口Ｃの位置で止まってしまって切断されな
い欠点があった。

特に、鰹を初めとして魚類の頭部は、弾頭形をしており
、しかも水分などによって滑り易い状態となっているの
で、スクリューコンベヤーａの羽根から逃げてしまい、
従来型装置によって切断することが不可能であった。

本考案は、上述の如き従来型装置では粉砕し得なかった
鰹の頭部その他の大形で強固な原料を効果的に粉砕する
ためのクラッシャーを提供することを目的として提案さ
れたものである。

即ち、本考案は、装置内部に横架した回転軸に多数枚の
ナイフを軸方向に間隔を置いて取付け、かつその取付け
に当り、前記の各ナイフを回転軸の回転方向に対して取
付ピッチを順次ずらして取付けることにより多数枚のナ
イフの刃先を結ぶ線がスパイラル状となるように構威し
、また各ナイフの間に回転軸を跨ぐようにした受台を設
けて、投入口から投入された原料を受台で支持すると共
に数枚のナイフの押し送り作用によって装置後部へ移動
させながら、多数枚のナイフによって繰り返し原料を挾
みつけて切断することにより、原料を細かく砕くことが
できるようにしたものである。

本考案を図示の実施例に基いて具体的に説明する。

第１，２図において、１は中空状のハウジングであって
、このハウジング１の上部前方には原料の投入口２を設
けると共に、下部後方には粉砕された原料の排出口３を
開口させる。

なお、４はハウジング１の支持脚である。

ハウジング１内には、ハウジング１の前後方向に沿って
回転軸５を水平に配設するもので、６゜６はハウジング
１の前後壁に設けた回転軸５の軸受である。

回転軸５の一端（−例として前端）は、これをハウジン
グ１の外部に突出させ、この突出部分に回転軸の駆動源
（例えばモータ）と連動するスプロケット７を固定する
。

ハウジング１内に露出した回転軸５の軸上には、多数本
（−例として１５本）のナイフ８を取付ける。

各ナイフ８は、隣接するナイフとの間にカラー９を配設
することにより、互いに適当な間隔を保って軸上に固定
する。

ナイフ８の取付けに当っては、回転軸の回転方向に対し
てナイフ取付ピッチを順次ずらして取付けることにより
、多数枚のナイフの刃先を結ぶ線がスパイラル状になる
ようにする。

なおナイフ８としては一例として第２図の如き鎌形のも
のを使用するが、このような形状のものに限られるもの
ではない。

ハウジング１内には、投入された原料の受台１０を設け
るもので、この受台１０は多数本のナイフ８が通過する
間隙部を備えた櫛刃状のものとする。

即ち、第２図に示すように、各ナイフ８の間に山形状の
パイプ制受台１０を回転軸５を跨ぐすようにして配設し
、その受台１０の両端部１０′をそれぞれハウジング１
の側壁に固定することにより、多数本のパイプ１１が全
体として櫛刃状の受台１０を構成するようになす。

この受台１０は、必ずしもこの形状に限定されるもので
はなく、第２図鎖線の如く、直接状をした多数本のパイ
プ１１′を単に傾斜状態に配設しても良く、またパイプ
を使用する代わりに、受台全体を鉄板等の板材から作成
しそれに各ナイフ８の刃が入り込むスリットを設けるこ
とも可能である。

前記各ナイフ８及び受台１０の下方には、ナイフ８によ
って細片化された原料の排出用コンベヤを設ける。

この排出用コンベヤは、−例として、内部いワイヤ酸の
芯材が入ったゴム製のスクリューコンベヤ１２を使用す
るもので、ハウジング１の前端から後方の排出口３に向
けて傾斜状態に設ける。

また、このスクリューコンベヤ１２の軸端は、これをハ
ウジング１の外部へ突出させ、その突出部分にスプロケ
ット１３を固定する。

このスプロケット１３は、同じくハウジング１の外部に
突出している回転軸５の軸端に設けたスプロケット１４
とチェーン１５を介して連結させ、回転軸５とスクリュ
ーコンベヤ１２とが連動するように構成する。

なお、排出用コンベヤの形状も、図示の如きものに限定
されるものではなく、スクリューコンベヤを水平に配置
したり、或いはその他のベルトコンベヤやシュート等も
利用できる。

更に、ハウジング１の底部は、細片化された原料が排出
用コンベヤに集中し易いように、断面円弧状或いはＶ横
状としておくことが望ましい。

本考案のクラッシャーは、上述の実施例に示す如き構成
を有するものであるから、原料を投入口２よりハウジン
グ１内へ投入すると、原料は受台１０上で一旦支持され
た後、回転する多数本のナイフ８によって、繰り返し切
断されて細片化される。

この場合、原料は受台１０とナイフ８とによって上下か
ら挟持された状態で切断されるので、ナイフの刃先から
逃ることかなく、確実に細片化される。

特に、ナイフ８として図示の如き鎌形のものを使用した
場合には、ナイフ８の刃先が原料を咬え込むことになる
ので、切断効果は更に際れたものとなる。

しかも本考案は回転軸５の軸方向に間隔を置いて多数枚
のナイフを取付けるに当り、回転軸の回転方向に対して
ナイフの取付ピッチを順次ずらして多数枚のナイフの刃
先を結ぶ線がスパイラル状になるようにしたから、ハウ
ジング１内に投入された原料は、多数本のナイフ８によ
って細片化されると同時に、ナイフの送り作用によって
、徐々にハウジンクの後方に押し遺られ、更にハウジン
グ後部のナイフによつＣも謀り返し切断されるため、最
終的には細かく粉砕されて、受台１０に設けた間隙部よ
りハウジング１の底部へ落下する。

ハウジング１の底部には排出用コンベヤが設けられてい
ので、粉砕された原料はそのコンベヤによって運ばれ、
排出口３を通ってハウジング１の外部に取出されるので
ある。

以上述べたように本考案のクラッシャーは、投入口から
投入された原料を受台で支持すると共に多数枚のナイフ
が回転するときに原料を後方へ押し送りながら前記のナ
イフに原料が繰り返し当ってこれを切断するから、ハウ
ジングの後部に原料が至るまでにこれを細かく砕くこと
ができる。

特に本考案は、受台とナイフとによって原料を挾み込ん
で切断するものであるから、原料が魚の頭部のように固
くてぬるぬるしたものや、鰹の頭のように大きいもので
あっても刃先から逃げることがなく確実に切断し得る。

また、投入された原料が逐次後部へ移動するため、原料
の連続投与も可能となり、処理能力の向上も期待できる
。

なお本考案の受台１０はその両端部がハウジングの周内
側面い固着されているから大きな荷重が加わっても撓む
ようなことがなく、ナイフによる連続的な切断を極めて
効率よく行なわせることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案たるクラッシャーの一実施例を示す一部
切欠き側面図、第２図は第１図■−■線の断面図、第３
図は従来型装置の縦断面図である。 １・・・・・・ハウジング、２・・・・・・投入口、３
・・曲排出口、５・・・・・・回転軸、７・曲・スプロ
ケット、８・・・・・・ナイフ、９・・・・・・カラー
１０・・油受台、１１．１１′・・・・・・パイプ、
１２・曲・スクリューコンベヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部前方に原料の投入口２を設けたハウジング１内に回
   転軸５を横架し、この回転軸５の多送枚のナイフ８を軸
   方向に間隔を置いて取付け、かつその取付けに当り前記
   の各ナイフを回転軸の回転方向に対しても取付ピッチを
   順次ずらして取付けることにより多数枚のナイフの刃先
   を結ぶ線がスパイラル状になるように構成すると共に、
   各ナイフ８，８に前記回転軸５を跨ぐようにした受台１
   ０を設けてその受台両端部をハウジングの円内側面に固
   定し、また該ハウジング１の底部には粉砕された原料の
   排出用コンベヤ１２を設けると共に、該コンベヤの搬出
   端側に前記原料の排水口３を設けことを特徴とする魚体
   粉砕用のクラッシャ