JPS6010581Y2 - 作業者の粉塵吸込み防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気中に多くの粉塵が含まれる作業現場、例
えば鉄工場、いもの工場、削岩現場、道路工事現場、農
薬散布現場などで作業する者が粉塵を呼吸とともに体内
に吸込むのを防止するのに使用する装置の改良に関する
ものである。

この種の装置には、作業者の顔面を被う面体に小型の送
風機を連結し、フィルターで濾過した清浄な空気を作業
者の顔面と面体の間の空間へ送り込むよう（こ構成され
たものがあるが、この装置においては、送風機の駆動中
に生ずる振動が面体を経て作業者の顔に伝わり、作業者
に不快感を与えるという欠点があった。

本考案は、このような欠点を解消しうる作業者の粉塵吸
込み防止装置を提供しようとするものである。

以下図面にもとすいて本考案の実施例を説明すると、１
は作業者の顔面を被うように成形した透明プラスチック
製の面体で、その上端に沿って固定した取付杆２の両端
部をヘルメット３の下縁両側部にそれぞれ枢着金具によ
り枢着し、作業者の顔面を開閉できるように取付けであ
る。

４は面体１の下端内側に固定した底板で、その中央部に
は空気吐出口５を穿設しである。

６は小型送風機で、底板４の下側に送風ロアが接近する
ように配置し、その送風ロアと、上記空気吐出口５とを
ゴム管８で連結しである。

９，９は底板４と送風機６の間に懸架し、ゴム管８の管
壁を常時波形にたるませるスプリング、ゴム紐、その信
仰力性のある吊り具、１０は送風機６を駆動する小型モ
ーターで、送風機６の空気吸込口１１を設けた側面と反
対側の側面に一体に取付けである。

１２は底板４の下面においてゴム管８を間隔をおいて囲
繞するように固定した筒体で、その外周には布製のフィ
ルター１３を接着しである。

１４は布製のフィルターバッグで、送風機６を包被する
とともに、その入口を筒体１２の外周に取外し可能に嵌
め、ゴムベルト１５などで気密に密着するように取付け
である。

１６はヘルメット３の下縁−側に取付けた電池ホルダー
で、乾電池１７を支持する。

１８はヘルメット３の下縁反対側に取付けたスイッチ、
１９は乾電池１７とスイッチ１８の間を結ぶ接続回路で
、一端をスイッチ１８に接続し、他端に接続したプラグ
２０を乾電池１７に接続されているソケット２１に差し
込むことにより通電する。

２２はスイッチ１８と小型モーター１０との間を結ぶ接
続回路、２３は底板４の上面において空気吐出口５を除
いた部分に接着した布製のフィルター、２４はヘルメッ
ト３の内側に取付けた内装帯、２５は面体１の両側から
下部にかけて取付けたフードである。

次に、上記の構成より成る作業者の粉塵吸込み防止装置
の作動について説明すると、作業者がヘルメット３をか
ぶり、面体１で顔面を被い、スイッチ１８をＯＮにして
送風機６を駆動すると、フィルターバッグ１４を通して
粉塵が除去され浄化された空気が作業者の口の近くに開
口せる空気吐出口５から面体１の内面に吐き出され、作
業者の呼吸に供されるとともに、フード２５と作業者の
頭部との間の隙間から面体１外へ排出される。

上記の実施例では、乾電池１７をヘルメット３に取付け
る例を示したが、これに限らず、作業者が着用せる作業
服のポケットに入れて携帯するなど、携帯に便利な個所
に配置することができる。

また面体１の支持具としてヘルメット３を利用する例を
示したが、これに限らず、ヘッドギヤーその他各種のか
ふり物などを利用することができる。

また上記の実施例においては、フィルターバッグ１４で
濾過された粉塵などがフィルターバッグ１４の外側面に
付着し、作業者の着用する作業服に触れて汚すことがあ
り、これを防ぐためには、フィルターバッグ１４の外側
に間隙をおいて金網を被覆するとよい。

また面体１の空気吐出口５と送風機６の送風ロアとを連
結する連結管は、ゴム管８のほか、送風機６の駆動中に
生ずる振動を吸収しうる材質や形状のものであればいず
れを採用してもよく、またフィルターバッグ１４の材質
や形状は適宜変更しうる。

本考案は、成上のように構成したから、空気中に粉塵が
多く含まれる作業現場で使用すれば、浄化された空気が
作業者の顔面と面体の間に吐き出されるため、粉塵が含
まれている空気の吸込みを防止し、作業者の健康が害さ
れるのを未然に防止しうる。

しかも、顔面と面体との間の空間が、吐き出される空気
によって常時陽圧に保持されるため、面体の周囲または
その周囲に取付けられたフードなどと作業者の頭部との
間に隙間があっても、その隙間を通して粉塵を含んだ空
気が顔面と面体との間の空間へ入り込むのを防止するこ
とができる。

また送風機の駆動中に生ずる振動は、ゴム管などの柔軟
な連結管及び弾力性を有し、かつ面体と送風機の間に上
記連結管の管壁をたるませるように懸架した吊り具によ
って吸収され、作業者の顔に振動が伝わるのが防止され
るため、作業者に不快感を与えることがない。

また装置一式を作業者の身体に装備できるため、自由に
行動することができる。

また面体には浄化された空気が吹きつけられるため、面
体のくもりを防止することができる。

従って、本考案装置は作業の邪魔にならず、作業能率を
害することがない。

また、送風機の空気吸込側がフィルターバッグで被われ
るため、機内に粉塵などが入り込むのを防ぎ、送風機を
、粉塵などの付着により生ずるさびその他の障害から保
護することができるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の断面図、第２図は第１図の直角方
向の断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図である。 １・・・・・・面体、３・・・・・・ヘルメット、５・
・・・・・空気吐出口、６・・・・・・小型送風機、７
・・・・・・送風口、８・・・・・・ゴム管、９・・・
・・・スプリング、１０・・・・・・小型モーター、１
１・・・・・・空気吸込口、１４・・・・・・フィルタ
ーバッグ、１７・・・・・・乾電池。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作業者の顔面を被う面体に、その内側に向けて空気吐出
   口を設け、上記面体の近辺において上記空気吐出口の下
   方には、携帯用の送風機を配置し、上記空気吐出口と、
   上記送風機の送風口とをゴム管などの柔軟な連結管で連
   結し、上記面体と上記送風機の間には、弾力性を有し、
   かつ上記連結管の管壁をたるませる吊り具を懸架し、上
   記送風機の空気吸込側をフィルターバックで包被して成
   る作業者の粉塵吸込み防止装置。