JPS60104548A - 衣服素材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）技術分野 本発明は、防塵衣用布帛として好適な極めて優れた防塵
性と制電効果を有する、導電性繊維を混用してなる衣服
素材に関する。

（ロ）従来技術 従来、半導体の製造、生化学工業等の作業環境即ち、ク
リーンルーム内に於て、作業員は人体からの発塵全防止
すべく防塵作業衣を着用している。

然るに、昨今半導体素子はＶＬ　Ｓ　ＩＯ時代に入り、
クリーンルーム空間での浮遊するパーティクル（微細粒
子）のみならず、作業員の人体又は下着から生ずるダス
ト及び細菌の如き１μｍ以下の超微粒子に関しても問題
視されるに至っている。しかしながら、十分満足できる
解決手段が見出されていないのが現状である。

一方、防塵作業衣用布帛に、半永久的に高性能の帯電防
止性を付与するには、導電糸を混入することが行われて
いる。然るに、従来の導電糸を混入した布帛は、導電糸
を単独で混入するかまたは他素材との混紡もしくは交撚
或はカバリングに依り作成されているが、導電糸の混用
率が布帛全重量の数パーセント以内であることと、導電
糸が部分的に使用されるため、主体となる地部を構成す
る糸と性状が異ることは、製布プロセス並びに布高性能
において種々の不都合を生ずる。即ち、導電糸を単独で
混用する場合は地部構成糸との原糸特性、例えば、伸度
、ヤング率、繊度（デニール）等の差が大きく、製布プ
ロセスで特別な配慮が必要であるばかりでなく、布帛と
した后も潜在的な張力差から生じるパッカリング等の欠
点が生ずることがある。混紡糸の場合は、短繊維である
ため本来防塵衣料用として好ましくないはかりでなく、
地部を構成する糸として、それ自体からの発塵防止の観
点よりフィラメントを使用するために地部構成糸との形
態並びに糸の特性の差が大きすぎて不適である。一方、
交撚或はカバリング方式による導電糸の混入においては
、地部を構成する糸と同一素材との交撚にすれば、地部
全構成する糸と、の性状差も比較的小さくできるが、ス
・ｆイラル状に絡まっているため隣接する地部構成糸と
の間に隙間が生じ、防塵効果が低下する。

さらに、防塵性能を向上するためにコーティング加工に
より微多孔皮膜を形成する場合、厚みが数ミクロン以下
の皮膜にすると、ピンホールが発生する。一方、これを
防止すべく皮膜の厚みを増すと透湿度が低下し着用時の
ムレ感が増す。

（ハ）発明の目的 本発明の目的は、上述の欠点を改善したものであり、製
布プロセスの合理化と防塵性に優れ且つ透湿性の向上を
図った、導電性繊維を混用せる、防塵用布帛として好適
な布帛を提供するにある。

に）発明の構成 本発明に係る一つの衣服素材は、導電糸を含有する混繊
糸であっで、地部構成糸との見掛直径の差が１０チ以内
である混繊糸を交編織してなることを特徴とする。

本発明に係るさらに他の一つの衣服素材は、上述のよう
な衣服素材の少くとも片面に０．１μｍ〜５μｍの微少
なる孔径を有する多孔質皮膜を有し、大きさが０．３μ
ｍ以上の塵の防塵率が５０％以上であ〕、透湿度が２．
５００１７／ｒｒ？／２４　ｈｒ８以上であることを特
徴とする。

（ホ）実施態様 本発明の衣服素材の地部を構成する糸は、格別限定され
るものではないが、発塵性の観点より合成繊維よシなる
フィラメントであることが好ましい。一般には、単糸繊
度０．１〜５デニール、合計繊維２０〜２００デニール
の原糸又は仮撚加工糸その他の二次加工糸が用いられる
。

一方、導電糸も格別限定されるものではなく、常用され
る金属繊維、金属メッキ繊維、カーボン練込み糸等のフ
ィラメント糸が用いられる。通常は、単糸繊度１〜５０
デニール、合計繊度１ｏ〜１００デニールのものが用い
られる。

本発明において使用する導電糸を混繊した糸は、隣接す
る地部構成糸との見掛は直径の差ｉ１０％以内、好まし
くは５チ以内とする。このように混繊糸の太さを隣接す
る地部構成糸と揃えることによって両者の間隙並びに布
帛表面の凹凸を極めて小さくすることができる。ここで
、見掛は直径の差（４）は下記の式によシ算出する。

見掛は直径の差 なお、見掛は直径は理論値より算出する。

導電糸を混繊する方法としては、導電糸と混繊相手とを
糸軸方向に概ね平行に引揃えて、流体噴射加工又は加熱
を施す方法を採ることができる。

これらの方法を単独または併用することにより繊維間の
混繊性と収束性を高め一体化した複合形態の混繊糸を得
ることができる。これらの方法のうち、流体噴射加工に
おいて、導電糸と混繊相手素材とを引揃えて噴射、交絡
させる場合は、一工程で混繊糸の作成を完了することが
可能であるが、加熱のみを施す加工においては、予め混
線相手素材を引揃えておくことが混線性を向上せしめる
ので好ましい。流体噴射加工は、導電糸と混線相手素材
とをインタレース加工用ノズル又はタスラン加工用ノズ
ルに給糸することによって行うことができる。インタレ
ース加工用ノズルによる場合は、導電糸を混繊相手に対
して１〜２％オーバーフィードし、繊維間に２０〜１０
０回／Ｍの交絡を付与することが好ましい。タスラン加
工用ノズルによる場合は、導電糸ｆ：４〜８％オーバー
フィードし、全体としての収束性を付与することが好ま
しい。一方、引揃え・加熱方式では、混繊糸が収束する
に必要々最低限の加熱数を付与すればよく、通常１００
　Ｔ／Ｍ〜３００　Ｔ／Ｍでよい。上記混繊方式のうち
、流体噴射混繊方式−；好ましく、就中、インタレース
混繊が最も実用上有効である。

混繊糸と隣接する地部構成糸とは性状が相互に近似して
いることが好ましく、従って、導電糸と混繊する相手繊
維として地部構成糸と同一素材を用い、かつ、この素材
の混繊割合が３０チ以上であることが好ましい。より好
ましい混繊割合は５０％以上、最も好ましくは７０％以
上である。

混繊糸の太さについては、前述の理由並びに布帛表面に
平滑性を付与する観点より、混繊糸とこれに隣接する地
部構成糸との見掛直径の差が１０−以下でなければなら
ず、好ましくは５チ以下である。なお、見掛は直径の差
の大きさは、コーティング加工を行う場合には特に重要
な条件となｐ１見掛は直径の差が１０％以上となるとピ
ンホールが発生し易くなる。

上記混繊糸の割合は布帛重量に対する導電糸の混用率と
して０．５〜１０重量％であることが好ましい。混繊糸
を交編織する方法は限定されるものではなく、混繊糸を
配列して、然るべき密度、組織にて常法にて製編又は製
織する。

さらに高度の防塵性を望む場合には、上記のように交編
織した素材の少くとも片面に０１〜５１１ｍの微小な孔
径含有する微多孔皮膜を形成する。このような微多孔皮
膜を形成することによって、０．３μｍ以上の塵の防塵
率が５０％以上であり、透湿度が２，５００．！７／ｌ
ｒ？／２４ｈｒｌＩ以上である衣服素材とすることがで
きる。

微多孔皮膜は一般に衣服素材に形成される通気性樹脂コ
ーティングの場合と同様に形成することができる。例え
ば、ポリエステル型ポリウレタンエラストマーの有機溶
剤（ジメチルホルムアミドなど）溶液を衣服素材上に直
接塗布してコーティングをするか、または、該溶液から
一旦製膜して、得られたフィルムを衣服素材上に常法に
従って貼着することができる。

（へ）発明の効果 本発明の衣服素材は次のような特長をもっている。

（１）混繊糸は、地部の構成糸と太さが同じであるため
、外観、性状共に、地部の構成糸と極めて近似しく特に
、地部の構成糸と同一素材で混繊したときは、より一層
近似する）、製織に於て、従来の如く二つのビームを使
用して製織する必要がなく、１つのビームで支障なく製
織可能となり、コスト合理化が出来る。また、導電糸は
地部を構成する素材に均一に混繊される。

（２）混繊糸と地部を構成する隣接した糸間との間隙が
小さく且つ布帛表面の凹凸が極めて小・αい。

従って、従来の布帛に比較してダストの透過率が低く、
防塵効果がよい。一方、地部の糸との潜在張力差も少く
、縫製時のアイロニングによルックツカリングの発生も
ない。

（３）微多孔皮膜のコーティング加工をするに際して、
布帛表面の凹凸が極めて小さいため、該皮膜を４〜５μ
程度に薄膜化してもピンホールの発生がない。従って、
微多孔皮膜を形成するときは防塵効果は極めて高くなり
、しかも、薄膜化することにより透湿度が向上し、着用
時のムレ感がなくなり快適である。

（４）導電糸は混繊糸として分散混入されるため、帯電
した静電気のコロナ放電効果を促進し、訓電効果も向上
する。

以上の如く、本発明に係る防塵用衣服素材は、優れたプ
ロセスアビリティと防塵性、制電性を示すＯ （ト）実施例 以下、実施例について本発明の衣服素材を具体的に説明
する。

実施例において、透湿度及び摩擦帯電圧は各々ＪＩＳＺ
−０２０８及びＪＩＳＬ−１０９４（温度２０℃、湿度
５０％）で測定した。また、通気度はＪＩＳ−Ｌ−１０
９７（フラジール法）に依る。

一方、防塵率は頭側定器（光散乱方式ダストカウンター
）により次式によりめた。（ル＝１０）なお、測定対象
としたダストの粒径は０，３〜０．５μｍである。

実施例１ 経糸として、ポリエステルフィラメント７５４／３６　
ｆ（見掛は直径８７７μｒｎ）とポリエステルフィラメ
ント５０ｄ／２４ｆと導電糸２０ｄ／３ｆ（カーがン練
込みタイプのポリアミド繊維）とのインタレース混繊糸
（インターレース加工用ノズルを用いて流体噴射混繊を
行って調製した。見掛は直径８３７μｎｏ）とを２７：
１の割合で配列し、また、緯糸として、ポリエステル仮
撚加工糸（２ヒータータイプ）７５ｄ／３６ｆを用いて
、？、７ツイルにて、Ｗ、Ｊ、Ｌ（４５０ｒ、ｐ、ｍ）
を用い、経糸密度１２０本／吋、緯糸密度１０７本／吋
にて２疋製織した。

次に、−疋は通常の染色仕上（４）とし、他の１疋はコ
ーティング加工（Ｂ）とした。即ち、該織物の片面（裏
面）に、ジメチルホルムアミドに溶解した３０重ｔ％の
ポリエステル型ポリウレタンエラストマー浴液１００重
量部にジメチルホルムアミド２０重量部を添加し、十分
に攪拌した。次にこの混和溶液をナイフコーターを用い
、塗布量が固形分で５９７ｍ２になるように塗布し、直
ちに水中にて５分間凝固させ、６０℃温湯に１０分間浸
漬した後マングルで脱水、１２０℃で３分間乾燥し、１
５０℃で１分間セットして、仕上げた。得られた布帛の
性能を第１表に示す。

実施例２ 実施例として、経糸として、ポリエステルフィラメント
７５ｄ／３６ｆ（見掛直径８７７　ｔｔｙｎ）と１、ｊ
？　ＩＪエステルフィラメント５０ｄ／２４ｆと導電糸
２０ｄ／３ｆ（カーボン練込タイプ、ポリアミド繊維）
との引揃え、加熱（ｓ　２５０Ｔ／Ｍ）混繊糸（見掛は
直径９６４μｍ）とｔ−２７：１の割合で配列し、緯糸
としてポリエステル加工糸（２ヒーター）７５Ｖ３６ｆ
　’ｉ用いて、実施例１と同様に、製織、仕上加工した
。即ち、ｌ疋は通常の染色仕上Ｃ）とし、他の１疋はコ
ーティング仕上０）とした。得られた布帛の性能全第１
表に示す。

比較例１ 比較例として、経糸にポリエステルフィラメン）７５ｄ
／３６ｆ（見掛は直径８７７　ｐｍ）と、ポリエステル
フィラメント５０ｄ／２４ｆと導電糸２０　ｄ／３ｆ（
カーボン練込みタイプ、ポリアミド繊維）との交撚糸（
５５８０Ｔ／Ｍ）（見掛は直径１０９９μｍ）とｅ２７
：１の割合で配列し、緯糸にはポリエステル加工糸（２
ヒーター）７５ｄ／３６ｆを用いてＪ　、　７ツイルに
てレピア織機（１５０ｒ、ｐ、ｍ）で、交撚糸と地部の
構成糸とを各々別ビームで供給し、経糸密度１２０本／
吋、緯糸密度１０７本／吋にて２疋製織した。次に、実
施例１および２と同様に、１疋は、通常の染色仕上（６
）とし、他の１疋はコーティング仕上（Ｆ′）とした。

得られた布帛の性能を第１表に示す。

以下余白 以上の実施例および比較例から明かな如く、本発明の布
帛は、普通仕上（ノンコーティング）及びコーティング
仕上の何れに於ても、防塵効果が良好であり、特にコー
ティング金族す際に、薄膜化（５μｍ）してもピンホー
ルがないため、防塵効果が顕著であると共に高透湿度が
可能となシ着用時のムレ感がなく快適に作業が行える。

その他、・母ツカリング、訓電効果も良好であり、且つ
製布プロセスも１ビームのＷ、Ｊ、Ｌで可能故コストが
低減し、プロセスが合理化される。

特許出願人 株式会社旭化成テキスタイル 特許出願代理人 弁理士　青　木　朗 弁理士西舘和之 弁理士内田幸男 弁理士　山　口　昭　之 弁理士西山雅也 （１５）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、導電糸を交編織してなる布帛に於て、導電糸を含有
   し、かつ地部構成糸との見掛は直径の差が１０％以内で
   ある混繊糸を用いて交編織してなる衣服素材。 ２、導電糸を交編織してなる布帛に於て、導電糸を含有
   し、かつ地部構成糸との見掛は直径の差が１０１以内で
   ある混線糸を用いて交編織してなる衣服素材の少くとも
   片面に、０．１〜５μｍの孔径をもつ多孔質膜を有し、
   大きさが０．３μｍ以上の塵の防塵率が５０チ以上であ
   り、透湿度が２，５００ｇ／ｄ／２４ｈｒｓ以上である
   衣服素材。