JPS599972Y2

JPS599972Y2 - エア−オ−バ−ハイドロリツクブ−スタ−のシ−ル装置

Info

Publication number: JPS599972Y2
Application number: JP11438879U
Authority: JP
Inventors: 一郎柳川
Original assignee: 自動車機器株式会社
Priority date: 1979-08-20
Filing date: 1979-08-20
Publication date: 1984-03-29
Also published as: JPS5631948U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、エアーオーバーハイドロリツクブースターの
シール装置に関する。

エアーオーバーハイドロリツクブースターとは、エアー
シリンダーとハイドロリツクシリンダーとを組合せて或
る自動車等のブレーキ倍力装置であり、基本的にはブレ
ーキペダル等を押圧することにより空気圧をエアーシリ
ンダーに供給し、エアーピストンおよび該エアーピスト
ンに連結したフ゜ツシュロツドを介して倍力された出力
で゛ハイドロリツクピストンを作動させ、もってノ＼イ
ドロリツクシリンダー内で発生した液圧をホイールシリ
ンダーに供給する構戊となっている。

かかるエアーオーバーハイドロリツクブースターの一例
を第１図に示す。

図において、１はエアーシリンダー、２はコアーピスト
ン、３はハイドロリツクシリンダー４はハイドロリツ
クピストン、５は一端をエアーピストン２に連結し、他
端をハイドロリツクピストン４に連係させたプッシュロ
ツドである。

上記エアーオーバーハイドロリツクブースターを簡単に
説明すると以下の通りである。

まず、ブレーキペダル６を踏込むと、その踏込量に応じ
た油圧がマスターシリンダ７に発生し、該油圧は指示圧
として管路８を介してリレーバルブ９の指示圧口９ａに
伝達され、リレーバルブの人力ロ９ｂと出力口９Ｃとが
連通し、エアリザーバ１０の圧縮エアが、管路１１，入
力ロ９ｂ、出力口９Ｃ、管路１２、ポート１３を介して
エアーシリンダー１の空圧室１ａに供給される。

空圧室１ａに供給された圧縮エアはエアーピストン２を
リターンスプリング１４の付勢力に抗して図において右
方向に押送する。

この場合、エアーシリンダーの大気圧室１ｂ内の大気は
排気ポート１Ｃから排出される。

エアーピストン２が右行すると、該ピストンに伴ってプ
ッシュロツド５が右行し、ハイドロリツクピストン４を
押送する。

ハイドロリツクピストン４が右行を開始するとボール弁
４ａは通路４ｂを閉塞する。

したがってハイドロリツクシリンダ３の出力側圧力室３
ａの液油は残圧チェックバルブ１５、出力口１６、管路
１７を経てホイールシリンダ１８に圧送され、そこでブ
レーキ作動を行う。

この間、ハイドロリツクシリンダ３における液油補給側
圧力室３ｂの容積は、ハイドロリツクピストン４の右行
に伴って拡大され、それに応じた液油がオイルリザーバ
１９から量路２０を経て上記圧力室３ｂに補給される。

次に、ブレーキペダル６の踏込みを解除すると、マスタ
ーシリンダ７内の圧力は消失するので、リレーバルブの
指示圧口９ａに及んでいた指示圧は消失し、リレーバル
ブ９は元の状態に復帰する。

したがってエアーシリンダの空圧室１ａの圧縮エアはポ
ート１３、管路１２、出力口９Ｃを経て排気口９ｄから
大気に放出される。

エアーシリンダにおける空圧室１ａから圧縮エアが排出
されると、エアーピストン２は、リターンスプリング１
４の付勢力によって元の状態に復帰し、それに伴ってプ
ッシュロツド５とともにハイドロリツクピストン４も元
の状態に復帰する。

したがってハイドロリツクシリンダ３内の余分な液油は
通路２０を経てオイルリザーバ１９内に戻される。

上記の如く構或されたエアーオーバーハイドロリツクブ
ースターにおいては、ハイドロリツクシリンダー３とプ
ッシュロツド５との間にシール装置２１を配設し、ハイ
ドロリツクシリンダー３内の液油がエアーシリンダー１
の大気圧室１ｂに洩出するのを防止している。

かかる従来のシール装置２１は、オイノレシーノレ２２
．２３、ワツシャ２４、カツフ゜パッキン２５、該カ
ップパッキン２５を拡開してシール効果を向上させるた
めの楔状のリテーナ２６および該リテーナ２６を押圧す
るスプリング２７とで構威してある。

ところが、かかる構造のシール装置２１はプッシュロツ
ド５が半経方向に偏心した場合のシール性能が充分でな
く、従ってノ＼イドロリツクシリンダーに設けたガイド
穴３Ｃや上記ワツシャ２４によりプッシュロツド５が殆
んど半経方向に偏心しない様構或してある。

しかしながら、本来エアーピストン２およびハイドロリ
ツクピストン４がストロークする際、プッシュロツド５
は半径方向に偏心しながら移動するので、上記シール装
置２１はプッシュロツド５の半径方向の偏心を許容し、
なおかつシール性の優れたものであることが好ましい。

本考案の目的は、上記事情に鑑み、エアーオーバーハイ
ドロリツクブースターにおけるハイドロノツクシリンダ
ーとプッシュロツドとの間に配設するシール装置であっ
て、上記プッシュロツドのより大きな半経方向の偏心を
許容でき、かつ充分なシール性を有するシール装置を提
供することにあり、その要旨は、プッシュロツドの外周
面とハイドロリツクシリンダーの内周面との間に配設し
たホルダーと、該ホルダーの内側に配設した上記プッシ
ュロツドに嵌合すべきリング状のオイルシールと、上記
ホルダーの外側に配設したリング状シールと、該ホルダ
ーの外側に設けたリング状シールを上記プッシュロツド
の軸方向に押圧して半径方向に変形させ上記ハイドロリ
ツクシリンダー内周面および上記ホルダー外周面にそれ
ぞれ圧着させるスプリングとを備えて戒り、かつ上記ホ
ルダーを、上記プッシュロツドの軸方向には移動不可能
に設けると共にホルダーの外周面と上記ハイドロリツク
シリンダーの内周面との間および゛ホルダーの内周面と
上記プッシュロツドの外周面との間に上記プッシュロツ
ドおよびホルダーの半径方交の移動を許容する所定の間
隔を設けて配設して戒ることを特徴とするエアーオーバ
ーハイドロリツクブースターのシール装置にある。

以下、図面に示す実施例を参照しながら本考案を詳細に
説明する。

第２図は本考案に係るシール装置を示す縦断面概念図で
ある。

本シール装置は第１図に示すシール装置２１に対応する
ものであり、図中第１図と同じ番号供第１図と同じもの
を示す。

図に示す様に、本考案に係るシール装置５０は、ノ＼イ
ドロリツクシノンダー３の内周面３Ｃとフ゜ツシュロツ
ド５の外周面５ａとの間に配設したホルダー５１と、該
ホルダー５１の内側に配設した上記プッシュロツド５に
嵌合すべきリング状のオイルシール５２と、ホルダー５
１の外側に配設したリング状シール５３と、該ホルダー
の外側に配設したリング状シール５３を上記プッシュロ
ツド５の軸方向に押圧し変形させるスプリング５４とを
備えて戊り、かつ上記ホルダー５１を、上記プッシュロ
ツド５の軸方向には移動不可能に設けると共にホルダー
５１の外周面とハイドロリツクシリンダーの内周面３Ｃ
との間およひ゛ホルダー５１の内周面とフ゜ツシュロツ
ドの外周面５ａとの間にそれぞれ所定の間隔δ１，δ２
を設けて配設してある。

本実施例においては、上記ホルダー５１の内側に配設す
るリング状オイルシール５２としては図示した様なもの
を２個使用し、該オイルシール５２をホルダー内側に形
或した大径部５１ａに配設すると共に該シール５２の
内径シールリップをプッシュロツドの外周面５ａに面接
させてある。

また、上記ホルダーの外側に設けたリング状シール５３
としてはＯリングを使用し、該Ｏノングをホルダーの外
部に設けた凹部５１ｂに配設すると共に、該凹部５１
ｂに設けたスプリング５４により押圧リング５５を介
して上記プッシュロツド５の軸方向に押圧し、常にＯリ
ングの内外径部がそれぞれホルダー外側の凹部５ｌｂ
の外周面およひ゛ハイドロリツクシリンダーの内周面３
Ｃに面接する様に構威してある。

さらに、ホルダー５１はハイドロリツクシリンダー３の
段部とスナップノング５６とで、プッシュロツド５の軸
方向には移動不可能に配設してある。

本考案に係るシール装置は、上記の如く構或されている
ので以下の様な効果を奏する。

まず、プッシュロツド５とホルダー５１との間には所定
間隔δ２を、ホルダー５１とハイドロリツクシリンダー
３との間には所定間隔δ１を形或してある。

従って、フ゜ツシュロツド５は、ホルダー５１内で゛ら
だけ、ホルダー５１と共にδ１と共にδ１だけ偏心でき
、結局プッシュロツド５はハイドロリツクシリンダー３
に対して半径方向にδ１＋屯だけ偏心しながら移動する
ことができる。

しかも、プッシュロツド５とホルダー５１との間のシー
ル性はオイルシール５２により、ホルゾー５１とハイド
ロリツクシリンダー３との間のシール性はリング状シー
ル５３により充分維持される。

即ち、通常オイルシールにある程度の変形量に対してシ
ール性を維持するので、その変形量以下にへを決定して
おけば、ホルダー５１とプッシュロツド５との間のシー
ル性は充分維持される。

さらに、プッシュロツド５がδ２以上偏心する場合、た
とえば図において上方向にへ以上偏心する場合は、プッ
シュロッド５と共にホルダー５１が上方向に偏心し、上
方部分のホルダー５１とハイドロリックシリンダー３と
の間隔δ１は狭く、下方部分のδ１は広くなるが、ホル
ダー５１の外側に設けよリング状シール５３は常にスプ
ノング５４により横方向に押圧されているので、たとえ
下方部分の間隔δ１が広くなっても、それに応じてリン
グ状シール５３は縦長に変形し、依然としてリング状シ
ール５３の内外径部はホルダー５１とハイドロリツクシ
リンダー３とに面接した状態を維持し、シール性は低下
しない。

以上説明した様に、本考案に係ぬエアーオーバーハイド
ロリツクブースターのシール装置は、プッシュロツドが
移動する際の半径方向の偏心をδ１＋δ２だけ許容でき
、しかもシール性は充分維持される。

これに対し、第１図に示すシール装置では本シール装置
におけるδ２に対応する量だけしか偏心を許容できない
。

即ち、本シール装置は、従来のシール装置に比べ、半径
方向のより大きな偏心を許容でき、よってプッシュロツ
ドの移動がスムーズとなり、しかも充分なシール性を有
するという効果を奏する。

また、偏心移動したプッシュロツドに対してリング状シ
ールによる復元力が作用するので、プッシュロツドに連
結されるハイドロリツクピストンのパッキン等に無理な
力がほとんど作用しない。

なお、本シール装置は、本明細書の最初の部分で説明し
た構戒のエアーオーバーハイドロリツクブースター（ブ
レーキ倍力装置）であれば全て適用でき、第１図に示し
たタイプのものに限られない。

また、本シール装置の構造も、その要旨を越えない限り
、図面に示すものに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシール装置を備えたエアーオーバーハイ
ドロリツクブースターの一例を示す縦断面概念図、第２
図は本考案に係るシール装置の一例を示す縦断面概念図
である。１・・・エアーシリンダー、２・・・エアーピストン、
３・・・ハイドロリツクシリンダー、３Ｃ・・・ハイド
ロリツクシリンダー内周面、４・・・ハイドロリツクピ
ストン、５・・・プッシュロツド、５ａ・・・プッシュ
ロツド外周面、５０・・・シール装置、５１・・・ホル
ダー、５２・・・オイルシール、５３・・・リング状シ
ール、５４・・・スプリング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

エアーピストンを有するエアーシリンダーと、ハイドロ
リツクピストンを有するハイドロリツクシリンダーと、
一端を上記エアーピストンに連結し、他端を上記ハイド
ロリツクピストンに連係したプッシュロツドとを備えて
或るコアーオーバーハイドロリツクブースターの上記プ
ッシュロツドと上記ハイドロリツクシリンダーとの間に
配設するシール装置において、上記プッシュロツド外周
面と上記ハイドロリツクシリンダー内周面との間に配設
したホルダーと、該ホルダーの内側に配設した上記プッ
シュロツドに嵌合すべきリング状のオイルシールと、上
記ホルダーの外側に設けたリング状シールと、該ホルダ
ーの外側に設けたリング状シールを上記プッシュロツド
の軸方向に押圧して半径方向に変形させ上記ハイドロリ
ツクシリンダー内周面および上記ホルダー外周面にそれ
ぞれ圧着させるスプリングとを備えて或り、かつ上記ホ
ルダーを、上記プッシュロツドの軸方向には移動不可能
に設けると共にホルダーの外周面と上記ハイドロリツク
シリンダーの内周面との間およびホルダーの内周面と上
記プッシュロツドの外周面との間に上記プッシュロツド
およびホルダーの半径方向の移動を許容する所定の間隔
を設けて配設して戒ることを特徴とするエアーオーバー
ノ＼イドロリツクブースターのシール装置。