JPS597432B2 - タバコ製品およびタバコ製品の風味向上方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタバコ勢品に関し、本発明の目的はク．バコの
風味および（または）芳香を向上させるための組成物お
よび方法を提供することである。

タバコ製品の風味および芳香は消費者が関心を示す非常
に重要な考慮すべき事項であることが、風味料業界では
よく知られている。

消費者の気に入るような製品、とくに風味や芳香特性に
関して喜ばれるような製品を創り出すために、製造業者
は非常に大きな努力を重ねてきた。

従って本発明の別な目的は、これらの消費製品に加える
ことによりその製品の風味および芳香を改良、向上させ
て消費者がこれらの製品を使用することによって得られ
る楽しみやその他の価値を向上させるような、一群の添
加物を提供することである。

本発明の他の目的は、風味、芳香または他の質的に不十
分なある種の国内産または東洋諸国産の再構成または合
成タバコの風味、芳香およびその他の性質を向上させま
たは改良する方法を提供することである。

本発明のさらに別な目的は、巻きタバコ、葉巻またはパ
イプタバコのような喫煙製品を提供すること、およびこ
れらの製品を製造する方法を提供して、喫煙前または喫
煙中の風味および芳香を改良しまたは向上させることで
ある。

本発明のさらに別な目的は、以下の説明および特許請求
の範囲の記載から明らかになるであろう。

本発明においては、タバコに、少量の一般式（式中Ｒは
水素、６個までの炭素原子を有するアルキル、６個まで
の炭素原子を有するアルケニルまたは６個までの炭素原
子を有するアシルである。

）で表わされる化合物群から選はれた化合物を加えるこ
とにより、これらのタバコの風味および（または）芳香
を向上させる。

一般式Ｉで表わされる化合物はイミダソール類であり、
一般式■で表わされる化合物はヘンズイミダソール類で
ある。

本発明のこれらの添加物の代表的なものは、イミタゾー
ル、２，４−ジメチルイミダゾール、４．５−ジメチル
イミダゾール、２，５−ジメチルー４−インプロビルイ
ミダゾール、４−エチルイミダゾール、４−エチル−２
−イソプロビルイミダゾール、Ａ４−エチル−２−メチ
ルイミタソール、４−エチル−２−プロビルイミダゾー
ル、４−イソブチルイミダゾール、２−イソプロビルイ
ミダゾール、４−イソプロビルイミダゾール、２−イソ
プロビル−４−メチルイミタソール、４−メチルイミダ
ゾール、２−ペンチルイミダゾール、２，４．５−１−
ＩＪメチルイミダゾール、４−ビニルイミタソール、４
−インプロペニル−２−メチルイミダゾール、４−アリ
ルー２−メチルイミダゾール、２−アセチルー４−メチ
ルイミダゾール、４一アセチルー５−メチルイミダゾー
ル、２−インバレリルイミダゾール、ペンズイミダゾー
ル、２一メチルベンズイミダゾール、２−プチルベンズ
イミダゾール、２−ヘキシルベンズイミダゾールおよび
２−ペンズイミダゾール力ルポキサルデヒドである。

一般式Ｉで表わされるこれらのイミダゾール化合物は、
当業界で既知の方法によって製造することができる。

例えば、これらの化合物は液体アンモニア中で加圧下に
脂肪族アルデヒドと１，２一ジケトン類とを反応させる
ことによって製造できる。

所望のアルキル基を有する１，２−ジケトン類とアルデ
ヒド類とを適当に選択することにより、一般式Ｉで表わ
される種々の置換イミダゾール類を得ることができる。

イミダゾール類の製造に関しては、文献たとえは１９７
０年ニューヨークのアカデミック・プレス（Ａｃａｄｅ
ｍｉｃ Ｐｒｅｓｓ）発行の「複素環化学における進歩
０由ＶＡＮＣＥＳ ＩＮＨＥＴＥＲＯＣＹＣＬＩＣ Ｃ
ＨＥＭＩＳＴＲＹ）ｌ第１０３〜１８３頁に発表された
、Ｍ．Ｒ．グリメソト（Ｇｒ ｉｍｍｅ ｔ ｔ ）
の論文に記載されている。

ウエグナー（ Ｋ ．Ｗｅｇｎｅ ｒ ）およびシュナ
ソク（Ｗ．Ｓ ｃｈｕｎａｃｋ）がｒＡｒｃｈ．Ｐｈａ
ｒｍ． Ｊ ３ ０ ７（６）４９２〜５（ １９７４
）に発表した、より最近の論文も興味深い。

またペンズイミダンール類の製造も当業界では既知であ
る。

例えば、０−ジニトロベンゼンとアルコール類との接触
縮合により製造する。

このような合成法に関しては、たとえばｒＣｈｅｍ．Ａ
ｂｓｔｒａｃｔｓＪ ７ ０ ， １ １ ５ ０ ６
３ ｋ（１９６３）に記載してある。

本発明の一態様に従えば、上記化合物群から選ばれた化
合物またはその混合物を、タバコまたはタバコ製品の約
０．０００５〜約１，０重量％の量的範囲でタバコに添
加するか、またはタバコ製品またはその成分に適用する
。

この添加剤の量を約０．００１〜０．１重量％とするの
が好ましい。

これらの添加剤は低濃度でも効果を発揮するが、この使
用量は所望される風味および（または）芳香の強さや使
用する化合物またはその混合物によって異なる。

これらの添加剤はタバコ処理におけるどの段階で加えて
もよいが、熟成、牛ユアリングおよび寸断完了後、この
タバコを巻きタバコその他の製品に形成する前に行なう
のが好ましい。

同様にタバコのごく一部だけを処理し、この処理された
タバコを巻きタバコその他のタバコ製品を形成する前に
他のタバコとブレンドしてもよいことは明らかであろう
。

このような場合、この処理されたタバコは上記の量より
過剰の添加剤を含有していてもよく、この量は他のタバ
コとブレンドすると最終製品中の添加剤パーセンテージ
は上述の範囲内となるような量とする。

本発明のタバコ添加剤をタバコ製品に加えると、その製
品の風味および（または）芳香を増進させる。

しかし、タバコ産業における風味または芳香に対する定
義ないし特徴づけは全くといってもよいほど主観的なも
のであり、同一の風味または添加剤効果に対しても喫煙
者によって評価が全く異なることを認識すべきである。

これらの添加剤は一般に比較的甘くて堅果様の風味があ
り、熱風乾燥を行なったもののような風味を有すること
を特徴とする。

本発明の代表的なタバコ添加剤の効果を次のように特徴
づけた。

本発明の特定の一具体例をあげると、熟成し、熱風乾燥
を行なって細断したタバコに、このタバコが乾燥基準で
０． ０ ０ ５重量％の添加剤を含有するような量の
イミダソールの１％エチルアルコール溶液を噴霧する。

次に蒸発によりこのアルコールを除去し、通常の方法で
このタバコから巻きタバコを製造する。

このようにして製造したタバコは喫煙時の特性が向上し
たものとなる。

本発明の範囲内に含まれる添加剤は、これらの添加剤の
適当な懸濁液または溶液を用いて、噴霧浸清その他の方
法によりタバコに加えることができる。

従って水または揮発性の有機溶剤たとえばアルコール、
エーテル、アセトン、揮発性炭化水素類等を添加剤を担
持する媒体としてタバコに使用することができる。

さらに、たとえばアメリカ特許第２７６６１４５号、第
２９０５５７５号、第２９０５５７６号、第２９７８３
６５号および第３０４１２１１号に記載されているよう
な、他の風味および芳香を与えるための添加剤とともに
タバコにかえることができる。

上述の具体例は王として巻きタバコの製造に有用である
が、パイプタバコ、葉巻きその他のタバコ製品の製造に
おいても適当に使用することができる。

さらに、これらの添加剤は天然または合成のある種のタ
バコ代用品に加えてもよく、本明細書で「タバコ」とい
う語は植物のタバコの部分から成るものであっても、そ
の代用物から成るものであっても、またこれら両者から
成るものであっても、喫煙等に使用することを目的とす
るすべての組成物を意味する。

添加物を直接タバコに加える例をあげて具体例を詳細に
説明したが、これらの添加剤を巻きタバコの紙や葉巻き
の外巻き葉に加えてもよいことは明らかであろう。

またこれらの添加剤をフィルター・チップ、包装用材料
または巻きタバコ用の紙ののりづけに使用するシーム・
ペーストに加えてもよい。

以上述べたように、すべての場合に必ずしも前記の化合
物をタバコと混合しなければならないわけではないが、
上記のようにして特殊な添加剤とタバコとを含有するタ
バコ製品が得られる。

上記の具体例に加えて、本発明をさらに詳細に説明する
ために、以下に実施例を記載する。

これら実施例は、単に本発明の説明のためだけに示すも
のであって、本発明を何ら制限するものではない０ なお、前記したようにタバコ製品の風味、芳香について
の評価を数値で示すことは非常に困難であり、一般的で
ない。

従って、以下の各実施例ではタバコ製品の風味・芳香に
ついての判断に習熟した喫煙者６〜８人のパネルにより
比較官能試験を行なった。

これらのパネルは、各実施例における処理さ１％だ紙巻
きタバコをグループとして、それを未処理の対照紙巻き
タバコと比較し、検討の結果、多数意見に基づいて各被
験試料を等級つけした。

対照紙巻きタバコをＣ等級（標準等級）とし、標準より
も好ましいものをＢ等級また標準よりもずっと好ましい
ものをＡ等級として、それぞれの等級においてＣ十はＣ
よりもわずかに好ましく、Ｂ＋はＢよりもわずかに好ま
しく、Ａ−はＡよりもわずかに好ましくないがＢ＋より
も好ましいことを意味している。

実施例 １ 細断したタバコの商業配合物に、４−アセチルー５−メ
チルイミダソールの１重量％エチルアルコール溶液を充
分な量噴霧して、このタバコが乾燥基準で０．００５重
量％の添加剤最終濃度を含むようにする。

次いで、アルコールを除去し、この処理されたタバコか
ら通常の方法で紙巻きタバコを製造した。

このようにして製造した紙巻きタバコを、風味・芳香に
ついての判断に習熟した喫煙者のパネルに喫煙させて、
上記と同じ細断タバコ配合物から製造したものであるが
風味付け溶液で処理しなかった紙巻きタバコの場合との
比較を行なった。

該パネルは、未処理の対照品と比べて処理済みのタバコ
から造られた紙巻きタバコの方を好ましいとし、処理済
みのタバコを含んでいる紙巻きタバコには、未処理の対
照紙巻きタバコと比べて、芳香がありかつ甘く、改良さ
れた煙道乾燥様風味、あぶったような特徴（トースト様
特徴）があると判定した（処理された紙巻きタバコの等
級はＢ十であった）。

実施例 ２ 実施例１の方法を繰り返した。

但し、２−インバレリルイミダソールの１重量％アルコ
ール溶液を用いて、添加剤の最終濃度が０００５重量％
になるようにした。

得られた紙巻きタバコを該パネルに喫煙させたところ、
対照品よりも処理済みのタバコを含んでいる紙巻きタバ
コの方を極めて好ましいものとして選び、処理済みのタ
バコは未処理の対照紙巻きタバコと比べて、芳香があり
かつ甘く、口あたりがよく、熱風乾燥様および堅果様風
味を示すと判定した（処理された紙巻きタバコの等級は
Ｂ十であった）。

実施例 ３ 実施例１の方法を繰り返した。

但し、２−アセチルー４−メチルイミダソールのアルコ
ール溶液を用いて、この添加剤の最終濃度が０００５重
量％になるようにした。

得られた紙巻きタバコを該パネルに喫煙させたところ、
処理済みのタバコを含んでいる紙巻きタバコの方が未処
理対照紙巻きタバコよりもバーリ一様特徴、芳香、甘さ
を有しまたこくのある風味を有していたと判定した（処
理された紙巻きタバコの等級はＢであった）。

実施例 ４ 実施例１の方法を繰り返した。

但し、２，４−ジメチルイミダゾールのアルコール溶液
を用いて、この添加剤の最終濃度が０００５重量係にな
るようにした。

得られた紙巻きタバコを該パネルに喫煙させたところ、
未処理の場合と比べて、処理済みのタバコを含んでいる
紙巻きタバコの方を極めて好ましいとし、この処理済み
の紙巻きタバコの場合、タバコ様風味が極めて増大して
おりまたわずかに木様のまたは苦味の特徴をも有する全
風味のバランスが優れていると判定した（処理された紙
巻きタバコの等級はＡ−であった）。

実施例 ５ 実施例１を繰り返した。

但し、２−ブチルーＩＨ−ペンズイミダソールのアルコ
ール溶液を用いて、この添加剤の最終濃度が０．００１
重量％になるようにした。

得られた紙巻きタバコを該パネルに喫煙させたところ、
彼等は、未処理の対照紙巻きタバコと比べて処理済みの
タバコを含む紙巻きタバコの方を好ましいとし、処理済
みの紙巻きタバコには、芳香かつ甘い風味と共にわずか
にバーリ一様特徴があると判定した（処理された紙巻き
タバコの等級はＣ＋であった）。

上記実施例から明らかなように、処理された紙巻きタバ
コは全て、未処理の対照紙巻きタバコよりも風味、芳香
の点で好ましいものであった。

本発明の精神に含まれる上記の変更態様お″よび均等物
は、本発明の一部であると考えるべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一般式 （式中Ｒは水素、６個までの炭素原子を有するアルキル
   、６個までの炭素原子を有するアルケニルまたは６個ま
   での炭素原子を有するアシルである）。 で表わされる化合物群から選はれた化合物を、少量では
   あるがタバコ製品の風味または芳香を変えるのに十分な
   量加えてなるタバコ製品。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載のタバコ製品において
   、製品に加えられる該化合物の量がこの製品の約０．０
   ００５〜約１．０重量％であるタバコ製品。 ３ 一般式 Ｄ （式中Ｒは水素、６個までの炭素原子を有するアルキル
   、６個までの炭素原子を有するアルケニルまたは６個ま
   での炭素原子を有するアシルである）。 で表わされる化合物群から選ばれた化合物を、少量では
   あるがタバコ製品の風味または芳香を変えるのに十分な
   量タバコ製品に加えることからなる、タバコ製品の風味
   または芳香を向上させる方法。 ４ 特許請求の範囲第３項に記載の方法において、該一
   般式の化合物を約０．０００５〜約１．０重量％の量で
   タバコ製品に加えることからなる方法。