JPS597003B2 - 内燃機関用動弁機構 - Google Patents

内燃機関用動弁機構

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JPS597003B2
JPS597003B2 JP10076876A JP10076876A JPS597003B2 JP S597003 B2 JPS597003 B2 JP S597003B2 JP 10076876 A JP10076876 A JP 10076876A JP 10076876 A JP10076876 A JP 10076876A JP S597003 B2 JPS597003 B2 JP S597003B2
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JP
Japan
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hard phase
cam
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cast iron
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堅太郎 高橋
義勝 中村
雅治郎 竹下
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関用動弁機構に関するものである。
動弁機構としてはオーバーヘッドバルブ方式(以下OH
Vという)とオーバーヘッド力ムシャフト(以下OHC
という)があり、前者はカムシャフトとタベットとが組
合され、後者はカムシャフトとロツカアームとが組合さ
れている。
これら動弁機構に於けるカムとタベット又はロッカーア
ームとの組合にて発生する摩耗態様は、スカツフイング
摩耗とピッチング摩耗の二つに大別され、使用機関に応
じ摩耗対策が、なされている。
カムシャフトはカム先端をチルしたチルカムシャフト、
あるいはカム部を焼入した焼入カムシャフトが用いらバ
、タベット又はロッカーアームもカムとの摺動面をチル
、焼入、クロムメッキ、・自溶性合金等の衣面処理が施
されており、特にロッカーアームに於いてはスチール焼
入タフトライド等の極めて複雑な表面処理を施すもので
ある。
しかしながらこれら動弁機構に於けるカムとタベット又
はロッカーアームとの組合については未だ適市な組合せ
が出現していないのが現状である。
本発明は上記点に鑑み優れた機能を発揮する内燃機関用
動弁機構を提供することである。
本発明はタベット又はロッカーアームとの摺動面がパー
ライト基地で30〜45%の炭化物を含む鋳鉄カムある
いは焼戻しマルテンサイト基地で5〜35%の炭化物を
含む鋳鉄カムと、カムとの摺動面が鉄系で、基地硬度が
HV250〜650を有し、硬質相の体積比が5〜35
%、HV880〜1800の硬質相が全硬質相の65係
以上で、5〜150μの硬質相が全硬質相の80%以上
を占め、空孔率が10%以下で且つ1250℃以下の焼
結温度で液相焼結を生ぜしむるP,B等の元素を1種あ
るいは2種以上を0.2〜5%含む焼結合金よりなるタ
ペット又はロッカーアームとを組合せたこと全%徴とす
る内燃機関用動弁機構である。
以下その限定理由を記述する。
タベット又はロッカーと摺動するカム材は鋳鉄カムを用
いるものである。
即ちスチールカムぱ耐摩耗性に劣っており複雑な表面処
理を施す必要がある。
8カムとしてはパーライト基地中に30〜45係の炭化
物を含む鋳鉄カムあるいは焼戻しマルテンサイト基地中
に5〜35%の炭化物を含む鋳鉄カムが最適である。
パーライト基地に於いてrri30%以下の炭化物量で
は耐摩耗性が劣り、45%以上の炭化物量は量産の製造
条件と冶金的理由により製造が困難である。
従ってパーライト基地に於いては炭化物量は30〜4
5%となる。
基地がパーライトより高硬度の焼戻しマルテンサイトに
於いては炭化物量が5%まで少なくなっても匝用可能で
あるが、むしろ35係以上の炭化物量では焼入時に焼割
れ等の問題が発生し、製造が困難になる。
従って焼戻しマルテンサイト基地に於いてi炭化物量は
5〜35%となる。
一方上記鋳鉄カムと摺勤するタベット又はロッカーアー
ムの摺動面は鉄系焼結合金であり、経済的見地から鉄系
焼結合金を用いるものである。
鉄系焼結合金の基地硬度はHV250以下では基地とし
て一定の弾性率を保有し月硬質相を保持することが出来
ない。
又少なくとも基地硬度は硬質相より硬度が低くないと硬
度差による微小段差が形成されず、微小段差による耐摩
耗性を発揮することが出来ない。
又HV650以上では硬質相との硬度差か余りなくなっ
てしまい同様に微小段差が形成されず耐摩耗性を付与せ
しめることが出来ない。
このことは第3図に示す試験結果からも確認される。
この試験はV型10気筒ディーゼルエンジンによるモー
タリングテスト結果であり、試験条件は下記の如くであ
る。
カム回転数 : 1000rP.m 油 扁 : 110℃ 潤 滑 油:劣化油(不溶分Bwt係) バルプキャップ:0.6mm 時 間=100時間 なお、以下に示す第4図〜第9図の試験結果の試験条件
もこれと同一である。
硬質相の体積比は5%以下で社耐摩耗性が低く35%以
上では相手鋳鉄カムの摩耗を増大させるものである。
このことは第4図に示す試験結果からも確認される。
硬質相の硬度は基地硬度より硬度が高くないと硬度差に
よる耐摩耗性が発揮されず、HV880以下では基地硬
度との硬度差が余りなくなってしまい耐摩耗性を維持す
ることが出来ない。
一方HV1800以上の高硬度硬質相は相手鋳鉄カムを
摩耗させる傾向となる。
このことは第5図に示す試験結果からも確認される。
又硬質相中に於いてHV880〜1800の硬質相が全
硬質相の65%以下では耐摩耗性を発揮出来ない。
このことは第6図に示す試験結果からも確認される。
従って耐摩耗性を長期間維持させるためにはHV880
〜1800の硬質相が全硬質相中に於いて65%以上必
要となる。
硬質相は実質的に鋳鉄カムとの摺動面であり、5μ以下
の微細な硬質相は大きな面圧を極部的に発生しやすくな
り、相手鋳鉄カムに細い条痕摩耗を引起させ、カムの条
痕摩耗を増大させてしまう。
又硬質相は靭性にとぼしく弾性変形能が極端に小さいも
のである。
硬質相が摺動時に高面圧を受けた場合は基地が弾性変形
する。
しかし150μ以上の粗大な硬質相の場合は硬質相の一
部が抗折作用を受け持つことになり基地が硬質相の一部
による抗折作用の影響を受けることになる。
従って基地が破壊され、硬質相の脱落を誘起し脱落摩耗
を発生させることになる。
このことは第7図の試験結果からも確認される。
しかも5μ〜150μの硬質相が全硬質相の80%以下
では条痕摩耗、脱落摩耗等の異常摩耗が多く発生し耐摩
耗性を付与せしめることが出来ない。
このことについては第8図の試験結果からも確認される
空孔率についてはカムと摺勤するような高面圧を受ける
摺動面は通常空孔を有しているとピッチング摩耗を起し
やすいので空孔はOであることが望ましい。
しかるに空孔率が液相焼結により10裂以下であれば空
孔〃・あってもピッチング摩耗が起きず使用可能である
ことが実験により明らかとなった。
このことは第9図に示す試験結果からも確認される。
固相焼結では溶浸処理を行なわない限り10%以下の空
孔率とすることが難かしぐ、耐ピッチング性を要求され
るカムとの摺動面は液相焼結により空孔を少なくせしめ
且全体をち密にする必要がある。
焼結炉材は炉材の耐火度から常用1250℃を越えると
高価となるので、1250℃以下嘲結温度で液相焼結を
生じせしむるP,B等の元素を1種あるいは2種以上を
含ませるものである。
0.2%では液相の発生が不充分であり、5f以上では
液相を不必要に発生させるにすぎない。
尚本発明に於ける動弁機構は使用される機関に応じて種
々選択されるが焼結合金に於ける硬質相と基地との硬度
差はHV300〜950の範囲が使用上好ましいもので
ある。
以下本発明の実施例を記述する。
実施例 1 供試機関 V型 10気筒 OHV (試験条件) カムシャフト回転数: 5 0 0R.P.M潤滑油
:SAE30’ 油 温 :85℃ 駆 動 :モータリング 試験時間 :l00時間 (試料1) 焼入鋳鉄カム 基地:焼戻しマルテンサイト 炭化物量=15チ カム当り面硬度:HRC55 化学成分(%) C Si Mn P S Cu3.
30 2.0 0.8 0.12 0.10
0.20Cr Mo Fe O.8 0.20残 (試料2) チ〃鋳鉄タベット 基地:パーライト(カム当り面チル) カム当り向硬度: HRC 5 2 化学成分(%) C Si Mn P SCr Fe3
.2 2.2 0.8 0.11 0.10 0.3残
(試料3) 摺動面焼結合金製タベット(本発明品〕 (チップを鋳鉄母材にロー付) 基地硬度 :HV500 硬質相体積比=21% HV880〜1800の硬質相体積比=95%5μ〜1
50μの硬質相体積比 =99%空孔率:1% 焼結篇度:1150℃ 化学成分(%) C Cr Ni Mo P Fe
5.0 27.0 1.0 1.0 1.0残(試料4
) 摺動面焼結合金製タベット(本発明品) (チップを鋼材にロー付) 基地硬度 :HV309 硬質相体積比=19% Hv880〜1800の硬質相体積比:97%5μ〜1
50μの硬質相体積比 =96%空孔率:1.5% 焼結篇度:1180℃ 化学成分(%) C’ Cr Ni B Fe
4.94 35.0 10.0 1.0残上記試料の摩
耗試験結果を第1表に示す。
実施例 2 供試機関 直列4気筒 OHC (試験条件) カムシャフト回転数:450R,.P.M潤滑油:SA
E30豐劣化油 油 温:70℃ 駆 動二ファイヤリング(ノーロード) 試験時間=60時間 (試料5) チル鋳鉄カム 基地:パーライト 炭化物量:43係 カム当り而硬度: HRC 4 8 化学成分(%) C Si Mn P S Cr
Fe3.3 2.0 0.7 0.1 0.01 0.
3残(試料6) チル鋳鉄ロッカーアーム 基地:パーライト(スリッパ一面チル) スリツパー面硬度:HRC50 化学成分(%) C SiMn P S CuC Fe3
.3 2.0 0.7 0.1 0.01 0.3 0
.3残(試料7) 摺勤面焼結合金製ロッカーアーム(本発明品)基地硬度
:HV330 硬質相体積比:14.5% Hv880〜1800の硬質相体積比:98%5μ〜1
50μの硬質相体積比 =95%空孔率:1.91係 焼結温度: 1140℃ 化学成分(%) C Cr Ni Mo P Fe
3.0 13.0 1.0 1.0 1.0残(試料8
) 摺動面焼結合金製ロッカーアーム(本発明品)基地硬度
:HV650 硬質相体積比=10% HV880〜1800の硬質相体積比:94%5μ〜1
50μの硬質相体積比 =99%空孔率=20% 焼結幅度: 1180℃ 化学成分(%) C Cr Ni Mo P Fe
1.5 8.5 1.0 1.0 1.0残上記試料の
摩耗試験結果を第2表に示す。
比較摩耗試験結果によるとカムとタベットとの組合せに
於ける従来品との組合せAはカムが異常摩耗し、タペッ
トの摩耗も多くピッチング摩耗が発生していた。
従来品との組合せAに比し本発明品の組合せB,Cはカ
ム、タベットとも摩耗量が極めて少く、ピッチング摩耗
等が発生しなかった。
又カムとロッカーアームとの組合せに於いても従来品と
の組合せDは組合せAと同様カム、ロッカーアームとも
摩耗が多くスカツフイング摩耗が発生した。
これに対し本発明品の組合せE,Fに於いてはスカツフ
イング摩耗も発生せず、カム、ロッカーンームとも摩耗
量が極めて少なかった。
本発明品の組合せは第1表及び第2表あるいは第1図及
び第2図から明らかな如く従来品との組合せに比較し約
1/5〜1/6程度の摩耗量であり且つピッチング摩耗
、スカツフイング摩耗等の異常摩耗も発生せず優れた耐
摩耗性を発揮することが試験により確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明実施例の摩耗試験結果を示す図
表である。 第3図〜第9図は試験結果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 タベット又はロッカーアームとの摺動面がパーライ
    ト基地で30〜45%の炭化物を含む鋳鉄カムと、カム
    との摺動面が鉄系で基地硬度がHV250〜650を有
    し、硬質相の体積比が5〜35%HV 8 8 0〜1
    800の硬質相が全硬質相の65%以上で、硬質相の大
    きさ5〜150μの硬質相が全硬質相の80係以上を占
    め、空孔率が10%以下で且つ1250℃の焼結温度で
    液相暁結を生ぜせしむるP,B等の元素を1種あるいは
    2種恕上を0.2〜5重t%を含む焼結合金よりなるタ
    ベット又はロッカーアームとを組合せたことを特徴とす
    る内燃機関用動弁機構。 2 タベット又はロッカーアームとの摺動面が焼戻しマ
    ルテンサイト基地で5〜35%の炭化物を含む鋳鉄カム
    と、カムとの摺動面が鉄系で基地硬度がHV250〜6
    50を有し、硬質相の体積比が5〜35%、I{788
    0〜1800の硬質相が全硬質相の65%以上で、硬質
    相の大きさ5〜150μの硬質相が全硬質相の80%以
    上を占め、空孔率が10係以下で且つ1250℃の焼結
    温度で液相焼結を生ぜしむるP,B等の元素を1種ある
    いは2種以上を0.2〜5重量係含む焼結合金よりなる
    タペット又はロッカーアームとを組合せたこと′ff:
    %徴とする内燃機関用動弁機構。
JP10076876A 1976-08-24 1976-08-24 内燃機関用動弁機構 Expired JPS597003B2 (ja)

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JPS5325712A JPS5325712A (en) 1978-03-09
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6011101B2 (ja) * 1979-04-26 1985-03-23 日本ピストンリング株式会社 内燃機関用焼結合金材
JPS5660811A (en) * 1979-10-20 1981-05-26 Nippon Piston Ring Co Ltd Tappet for internal combustion engine
JPS5718408A (en) * 1980-07-07 1982-01-30 Honda Motor Co Ltd Rocker arm for internal combustion engine
JPS5877556A (ja) * 1981-10-31 1983-05-10 Nippon Piston Ring Co Ltd カムシャフトとカムフォロワの組合せ

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JPS5325712A (en) 1978-03-09

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