JPS59488B2 - 1,2−ジクロルエタンの製造方法 - Google Patents

1,2−ジクロルエタンの製造方法

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JPS59488B2
JPS59488B2 JP55102553A JP10255380A JPS59488B2 JP S59488 B2 JPS59488 B2 JP S59488B2 JP 55102553 A JP55102553 A JP 55102553A JP 10255380 A JP10255380 A JP 10255380A JP S59488 B2 JPS59488 B2 JP S59488B2
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ゲルハルト・ドンマー
ルードルフ・ストラツセ
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Wacker Chemie AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/013Preparation of halogenated hydrocarbons by addition of halogens
    • C07C17/02Preparation of halogenated hydrocarbons by addition of halogens to unsaturated hydrocarbons

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液相においてエチレンに塩素添加することによ
る1・2−ジクロルエタンの改良された製造方法に関す
るものであり、詳しくは、高く発熱する反応を制御して
、望ましくな(偏l反応を阻止するために化学的手段と
物理化学的手段とを組合わせた方法に関する。
この種類の問題に関しては、すでに多くの方法が公知で
ある。
大ていの場合に、常圧下、20〜70℃の温度において
製造工程を行なうものであるが、この際に反応塔の内側
または外側に設けた冷却装置によつて、反応熱を直接的
にまたは間接的に搬出する。
生成したジクロルエタンを反応塔から液状でとり出して
、塩化第二鉄、塩化水素、塩素および高級塩素化炭化水
素のような、望ましくない不純物を除去するために水お
よびアルカリによる洗浄、アゼオトロピツク乾燥および
精留を行なうが、このような方法の場合には、腐食問題
、廃水問題およびジクロルエタンの損失さえも生ずるこ
とが知られている。また、沸とう条件下で反応を行ない
、生成物をガス状でとり出す方法も存在する。
米国特許第2929852号明細書と西ドイツ特許第1
112504号明細書とには、このような方法が述べら
れている。
この方法では、蒸発するジクロルエタンの分留に反応エ
ンタルピーが一部用いられるが、得られる生成物の大部
分が凝縮後に再び反応塔に還流することによつて、熱平
衡が保たれている。しかしながら、多量の蒸気が放出さ
れる場合には、かなりの量の未反応の塩素とエチレンも
反応領域から漏出することになる。
塩素の溶解度はエチレンの溶解度よりもかなり高いので
、エチレンが反応工程から搬出されるのに反して、塩素
の反応塔内への供給は凝縮物の還流によつて増加する。
エチレンの損失がこの方法を非合理的なものにすること
を別としても、これらの特殊な反応条件によつて塩素に
よる置換反応の増強が不可避に生ずる。塩素とエチレン
とからのジクロルエタンの生成熱はジクロルエタンの気
化熱よりも約6.5倍高いので、英国特許第12311
27号明細書では、この過剰な反応熱を利用するために
、別の出所からジクロルエタンを付加的にこの系に供給
して、これを修正することを提案している。
また、西ドイツ公開第1618273号公報では、反応
条件を制御するために反応塔に内部冷却装置を設けて、
沸とうする反応混合物を循環ポンプによつて付加的に循
環させている。
更に、西ドイツ公開第2224253号明細書によると
、反応を外部の熱交換器によつて制御しているが、この
方法では反応媒質の循環をサーモサイホンの利用または
放出ガスの作用の利用によつて保持している。
また、高沸点不純物を抽出するために、循環反応媒質の
1部を連続的に流出させて、分離した浄化段階に供給す
ることも提案している。しかしながらこの工程段階は目
的生成物に関する反応系の効率を10%まで減するので
、非合理的である。沸とうする反応媒質を用いる、前記
の製造方法はすべて一連の欠点を有している。
特に、一部は沸とう条件によつて生じ、一部は塩素およ
びエチレンの反応物がガス状で反応塔に供給されること
によつて生ずる気泡の形成が、不利な影響を及ぼす。反
応媒質中に生ずる、蒸気の大きい気泡は主反応が行なわ
れる気一液界面をかなり小さいものにするため、副反応
が気相において多く行なわれるようになる。経済的に望
ましい高い供給速度においては、エチレンが完全に溶解
せず、未反応のまま液体から生ずるガスの気泡を形成す
る傾向がある。更に、供給速度が高まると発熱の増加に
よつて沸とうを高めることになるが、このために安全性
の問題が生じたり、副生成物の生成が増加したりする。
それ故、西ドイツ公開第2427045号公報では、エ
チレンと塩素を昇圧下で液体の循環媒質中で反応させる
方法を述べている。
この反応生成物は次に、減圧領域で弛緩され、一般に用
いられる圧力ー温度条件によつて一部は蒸発して、精留
段階に導びかれるが、残留する残部は循環系の加圧段階
に再び還流される。これによつて、沸とう状態でない反
応媒質中で気泡の形成なしに反応を行なうことは確かに
達成されるが、反応空間中で不可避な温度の上昇のため
に、副生成物の形成が増加することになる:温度が上昇
すると一般にラジカルによる置換塩素化反応が顕著に増
加するので、高沸点の多塩素化炭化水素の生成量が増大
する。更に、周知のように、圧力の上昇は塩化水素反応
を促進する。このように・して、置換副反応間に放出さ
れる塩化水素の付加によつて、塩化エチレンのような低
沸点不純物がますます大規模に生成することになる。更
に、比較的高温であることは1・2−ジクロエタンの脱
塩化水素切断を促進し、中間生成物として形成される塩
化ビニルは塩化水素の付加によつて、蒸留によつても分
離することがかなり困難な、望ましくない低沸点の1・
1−ジクロルエタンに転換する。このため、かなりの割
合のl・2−ジクロルエタン含有初留出物を系から取り
出して、別のジクロルエタン回収段階に導びかなければ
ならない。更に、昇圧および昇温条件は安全性の理由だ
けからも、材料および装置に多額の費用を必要とする。
このため上述の欠点を解除することが本発明の目的であ
り、緩和な反応条件下で正確に制御された反応過程を可
能にし、生成熱と放出熱との正確に等しい平衡を保証し
、かつ副反応を過度に抑制するような、プロセスの組合
わせが今回発見された。
従つて本発明は、ルイス酸触媒の存在下の液相において
エチレンの塩素化を行ない、発生する反応熱の大部分を
反応生成物の蒸発と精留とに利用することから成る1・
2−ジクロルエタンの製造方法において、0.3〜1.
3バールの圧力下、50〜90℃の温度において反応を
実施し、塩素必要量の少なくとも半分を反応領域に還流
する冷却反応生成物に溶解せしめで使用し、残りの塩素
をガス状および/または液状で供給し、塩素吸収前の反
応生成物にO−クレゾール、m−クレゾールおよび/ま
たはこれらのモノクロル誘導体またはジクロル誘導体を
0.0001重量%〜0.01重量%の範囲の量で、単
独でおよび/または混合物として添加し、コンデンサー
から精留塔への反応生成物の還流量を放出生成物量の3
〜5倍量とし、そして反応生成物の冷却量を上記放出量
の1.5〜10倍量とすることを特徴とする方法を提供
するものである。
即ち、後に詳述するように、本発明によれば、必要塩素
量の少なくとも半分を冷却反応生成物に溶解して反応領
域に導入するので、反応器内での大きな気泡形成が防止
される。
通常大きな気泡の表面では反応体の濃度が偏在するので
望ましくない副生成物の生成が起る。
さらに本発明によれば塩素溶解前に反応生成物にクレゾ
ールを添加して望ましくなX.唱u生成物の生成が防止
される。さらに本発明によれば熱平衡を保持して望まし
くない副反応を防止するため、コンデンサーから精留塔
への反応生成物の還流量を放出生成物量の3〜5倍量と
し、そして反応生成物の冷却量を上記放出量の1.5〜
10倍量とすることによつて、反応生成熱の大部分を反
応生成物の蒸発と精留に利用し、生成熱の小部分を反応
生成物の放出、反応生成物の冷却、冷却反応生成物の塩
素負荷およびその反応器への還流に利用して熱平衡を保
つことができる。
この反応はエチレンの反応量よりもやや過剰な塩素の存
在下で行なわれるのが望ましい。
この方法の特に有利な実施態様では、反応塔内に回転循
環を保持し、その他の手段として、o−クレゾール、m
−クレゾールおよび/またはこれらのモノクロル誘導体
またはジクロル誘導体を加えて冷却した反応生成物の1
部を排ガス洗浄に利用してから、反応領域に戻している
この反応系は反応塔下部と、側方に設けた精留塔から成
つており、精留塔は反応塔の下部に選択的に設けること
もできる。
還流冷却器は精留塔の側方に取付けることができるが、
デフレグメータ一として精留塔の上に設置することもで
きる。系の最高圧力は窒素呼吸によつて常に、約300
7!L7!t水柱の過剰な圧力に保持されている。
液体靜力学的な事実に基づいて、反応領域のかん出液に
は約0.2〜0.3バールのやや過剰な圧力が生じてい
る。選択的に、反応系全体を減圧下で操作することもで
きるが、これによつて特に有利になることはない;1・
2−ジクロルエタンの気化エンタルピーが圧力の低下と
共に上昇すると云う事実によつて、熱平衡を特に有利に
保持できると云う、高圧プロセスに比べた利点は前記の
上限の圧力(1.3バール)においても十分に保証され
る。生成物量に基づいて算出すると、熱平衡を維持する
ためには、蒸発する反応生成物量の約5倍が冷却器から
精留塔に戻されることになる。
精留部から取り出された生成物は塩素ガスを吸収するた
めに、循環系に供給される。このような生成物量はエチ
レンの反応および反応排ガスの洗浄のために必要な塩素
の50〜100%までを、所定の圧力ど温度において吸
収するように見積られる。塩素を負荷した循環生成物と
排ガス洗浄塔からの放出生成物とは次に塩素の残量と共
に反応領域に供給され、そこでほぼ化学量論量のエチレ
ンと反応する。反応物をより良く拡散させるために、生
成物ゆ冷却されることなく、反応塔の上部からエチレン
と塩素ガスとの適当なデイフユーザ一またはデイストリ
ビユータを介して循環ポンプによつて循環させられる。
有利な実施態様では、循環部分にエチレンと塩素とのそ
れぞれ別々の供給装置が備えられている。溶解した形状
で塩素を供給することは、特に好ましい手段を表わして
いる。
エチレンに対して少なくとも等モル量必要な塩素ガスを
溶解した形状で用いるならば、反応媒質がほとんど沸と
うしている場合でさえも、副生成物の形成を強度に抑制
できることが、画期的に発見された。塩素吸収間または
塩素吸収装置から反応塔への途中で塩素と1・2−ジク
ロルエタンとの反応が生じて、望ましくない置換生成物
が形成されるのを阻止するために、塩素を吸収する前の
循環生成物に、望ましくはジクロルエタンに溶解した、
0一クレゾール、m−クレゾールまたはそれらのモノク
ロル一またはジクロル−誘導体のような、ヒドロキシル
基含有芳香族化合物を循環生成物に関して0.0001
〜0.01重量%の量で、個々にまたは混合物として添
加する。
西ドイツ特許第1902843号明細書によつて、この
ようなヒドロキシル基含有芳香族化合物は塩素の付加反
応を促進することが知られている。しかしながら、これ
らのクレゾールのこのような少量が同時に塩素と飽和の
クロルアルカンとの反応をほぼ完全に阻止することは、
非常に驚くべきことである。このヒドロキシル基含有芳
香族化合物は塩素吸収塔を貫流した後、循環生成物と共
に反応塔に達し、ここで一般に反応媒質に関して0.0
5〜0.5重量%の量で用いられる、慣習的なルイス酸
の触媒活性と共に、付加反応に対する触媒作用を完全に
発揮する。すでに生成している副生成物は例えば反応温
度のような反応パラメータの変化によつて、または例え
ばHCl等のような夾雑反応物の出現によつて、他の副
生成物の発生を誘起することが知られている。
それ故、本発明による方法は化学的および物理化学的プ
ロセスの組合わせによつて、最初から副生成物の形成を
避けるように、特に考慮したものである。このため、本
発明による方法は製造工程上の利点を有するのみでなく
、環境保護上の実際の要件をも満たすものである。この
ようにして、例えば、低沸点物質の発生が少量であるた
め、精留装置および凝縮装置に必要とされる要件が減少
することになり、同時に放出値が有利なものであること
によつて、環境負荷が避けられることにもなる。同様に
、高塩素化または縮合副生成物またはタール様副生成物
の割合が少量であることによつて、アルカリ溶液中での
必要な洗浄から生ずる廃水問題および製造の制限を軽減
し、この結果、収量の損失も低減することになる。本発
明による方法は1・2−ジクロルエタンを大きな収率で
しかも高純度で製造することを可能にするものであり、
このようにして得られる生成物は例えば、塩化ビニル製
造に要求される品質規準を満たすものである。
出発原料の純度の判定基準はあまり重要なものではない
ため、純粋なガス状塩素または液状塩素を用いることが
できるが、慣習的に約10%の汚染度を有する電解塩素
も使用することができる。
使用するエチレンも例えば、メタン、エタン、一酸化炭
素、窒素等のような混入物質を約20%含有することが
可能である。本発明による方法は当業者に周知の通常の
やり方で、他のオレフイン、例えばプロピレン、ブチレ
ン等のような物質の塩素化にも適用可能であることは、
注目されるべきことである。
また、他の出所からの1・2−ジクロルエタンも本発明
の方法において同様に処理することが可能である。次に
、本発明による方法を実施例に基づいて更に詳細に説明
する:実施例 1 工程フローシートを第1図に説明する。
温度40℃および圧力3バールを有するエチレン165
0kg/時を管3および、反応塔1からの循環生成物が
管4を経て負荷する内部デイフユーザ一を介して制御さ
れた量で反応塔1に供給し、温度30および圧力1.8
バールを有する電解塩素約900kg/時を管2および
内部のガス一塩素デイストリビユータを介して制御され
た量で反応塔1に供給する。
大気圧、−10℃の温度において3240kg/時の塩
素を溶解して含有する循環生成物10.8t/時が管5
を介して反応塔1に流入する。反応塔下部の圧力は1.
3バールになり、塩素とエチレンとの反応によつて反応
塔下部には約95℃の温度が発生し、反応生成物が蒸発
する。この蒸気は反応塔1の上部の側方に配置され、充
てん物を充てんされた精留塔6内を上昇する。この精留
塔の塔頂部には、側方に配置されたコンデンサー7が存
在し、約28t/時の還流を反応塔内に供給する。温度
85℃において高純度の1・2−ジクロルエタン5.6
t/時が側留口と管8とを介して液状で連続的に取り出
され、冷却後に塩化ビニルプラントに供給される。側留
口の上方で、コンデンサーから還流する生成物量は側留
口から放出される量の5倍であり、側留口の下方で還流
される量は放出量の4倍である。コンデンサー7の中で
凝縮しない物質量は25kg/時であり、熱交換器9内
で凝縮し、不活性ガスを分離した後に、この物質は管1
0を介して除去し、他の目的に使用する。反応生成物1
3t/時は86℃において、精留塔6の液留りから管1
1を経て連続的に取り出され、冷却水または塩水によつ
て冷却した後に、循環量に関して計算して10重量Pp
mf)o−クレゾールを管13を介してこれを加える。
次に、反応生成物を管12を介して塩素吸収塔15に供
給し、ここで電解塩素3600kg/時を管14を介し
て下方から向流で導入する。塩素を負荷した反応生成物
を次に、管5を介して反応塔下部に導入する。循環反応
生成物の小部分すなわち約2.2t/時を−10℃にま
で冷却した後、管16を経て廃ガス洗浄器17に供給す
る。
ここで反応の廃ガスと精留の廃ガスとは再び洗浄されて
から、窒素呼吸によつて管18を経て、塩素吸収塔から
の廃ガスとともに大気中に放出される。この窒素呼吸に
よつて反応系の主要圧力300龍水柱が保持され、それ
によつて、コンデンサー7の流出物の温度は83℃にな
る。洗浄塔17の液状流出物は2℃の温度を有し、管1
9を介して同様に反応塔下部に流入する。高沸点成分を
含有する反応かん出液生成物約10t/時を約300時
間毎に不連続的に管20を介して取り出し、別の処理装
置に供給した(この量は生産高に関して約0.6重量%
のかん出液生成物に相当した)。
反応系から排出される廃ガスはエチレンと塩素を1.6
kg/時含有する。
従つて、エチレン転換率は99.9%であり塩素の転換
率は99.96%になる。
第1図のランによつて修正した収率はエチレンに対して
99.5%であり、塩素に対して99.6%である。
純粋な生成物は次のような組成を有する:1・2−ジク
ロルエタン 〉99.99重量%1・1−ジクロルエ
タン く10重量Ppm第1回ランの組成:かん出液
組成: 従つて本発明による方法は次のような、粗ジクロルエタ
ンの計算組成を提供する:実施例 2 実施例1と同様に製造工程を実施したが、塩素2250
1<9/時のみを冷却した反応媒質に溶解して用い、残
りの塩素の半量を管2を介して、他の半量は液状塩素と
して管21を介して、それぞれ1125kg/時の量で
反応塔1に供給する。
コンデンサー7は還流物質19.6t/時を精留塔6に
供給する。従が・つて、5.6t/時の生成物放出量に
関して側留口8の上方へ3.5倍の還流、側留口8の下
方へ2.5倍の還流が行なわれることになる。管11を
介して約4.5t/時の反応生成物を取り出し、管13
においてm−クレゾール5重量Ppmを添加する。これ
によつて得られた2.2t/時を−10℃まで強度に冷
却した後に、洗浄器17に供給し、残りの反応生成物は
O℃まで冷却した後に、塩素吸収塔に供給する。生成物
組成と収率は両方とも、実施例1の数値に一致した。
実施例 3 実施例1に述べた装置を用いるが、反応および精留系を
通して0.35バールの部分真空に保持する真空フアン
を、熱交換器9から廃ガス洗浄器17までの廃ガス管中
に取付ける。
このフアンの加圧側では、熱交換器9内の非凝縮性廃ガ
ス流が廃ガス洗浄器17に供給され、不活性成分は管1
8を経て排出される。エチレン1400kg/時、塩素
ガス7501<fl/時および−10℃の反応生成物1
2500kg/時に溶解した塩素2880kg/時を反
応塔1内で反応させる。
反応塔下部の圧力は約0.45バールであり、(管13
によつて連続的に測定して)o−クレゾール10重量P
pmを溶解した、全循環量は14500kg/時である
。この中、約2000k9/時は廃ガス洗浄に必要であ
り、残りは塩水で冷却した後、塩素吸収塔に供給する。
廃ガス洗浄器17からの放出物は2℃の温度において反
応塔下部に流入する。約2000ppmの溶解したFe
Cl3の存在下で塩素とエチレンとが反応する結果、約
60℃の温度が発生する。所定の圧力および温度条件下
において蒸発する反応生成物は、反応塔1の上部の側方
に配置された精留塔6内を上昇する。精留塔の塔頂部に
設けられたコンデンサー7は、約24.7t/時の還流
を供給する。高度に純粋な1・2−ジクロルエタン4.
94t/時が側留口と管8とを介して、液状で連続的に
取り出され、更に精製することなく、塩化ビニルの製造
に用いられる。実施例1に述べたものと同様な、好収率
が得られ、製造された1・2−ジクロルエタンの品質は
実施例1のものに相当する。
対照例 1 実施例1におけるのと同じ条件下で、電解塩素4500
kg/時を制御された量で、管2を介して反応塔1に供
給する。
熱平衡を維持するために、12t/時の循環生成物を塩
素吸収塔15を通してから、循環系に供給する。生成す
る粗1・2−ジクロルエタンは次のような組成を有する
:土述の製造方法は、使用する電解塩素の大部分を液状
ではなく、ガス状態で反応塔に供給すると云う点で、本
発明による方法(実施例1)とは本質的に異なる。
副生成物の形成も対照的に、フアクタ一10で増加する
。従つて純粋な生成物の収率は約2.8%減少する。得
られる生成物の放出は、純粋1・2−ジクロルエタン5
443kg/時である。対照例 2 実施例1と同様に製造工程を実施するが、循環する反応
媒質にクレゾールの添加は行なわない。
次のような粗生成物組成が得られた:従つて、本発明に
よる方法(実施例1)に比べて、純粋なジクロルエタン
の収率低下が約17%生ずる。
純粋生成物が5506kg/時のみ得られる。実施例
4 本発明の方法によつて用いられる、o−クレゾール、m
−クレゾールのようなヒドロキシル基含有芳香族化合物
の作用を、実験室実験に基づいて説明する:1・1・2
−トリクロルエタンを含まない1・2−ジクロルエタン
中に、20℃、大気圧において塩素5重量%を溶解し、
m−クレゾール10重量Ppmを添加し、光線遮断下で
数日間貯蔵する。
次に、1・1・2−トリクロルエタンの含量に関して試
料を分析し、同様に処理したブランクテスト(クレゾー
ルの添加なし)と比較した:試料を希水酸化ナトリウム
溶液と共に振とうして、過剰な塩素を抽出し、有機相を
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ガスクロマトグラフイに
よつて分析する。
結果: ブランク試料の1・1・2−トリクロルエタン:300
ppm試料(クレゾール添加)の1・1・2−トリクロ
ルエタン含量:10ppmより少
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による方法の製造工程フローシートを示
している。 1:反応塔、2:塩素供給管、3:エチレン供給管、6
:精留塔、7リコンデンサ一、8:側留口、9:熱交換
器、17:廃ガス洗浄塔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ルイス酸触媒の存在下の液相においてエチレンの塩
    素化を行ない、発生する反応熱の大部分を反応生成物の
    蒸発と精留とに利用することから成る1・2−ジクロル
    エタンの製造方法において、0.3〜1.3バールの圧
    力下、50〜90℃の温度において反応を実施し、塩素
    必要量の少なくとも半分を反応領域に還流する冷却反応
    生成物に溶解せしめて使用し、残りの塩素をガス状およ
    び/または液状で供給し、塩素吸収前の反応生成物にO
    −クレゾール、m−クレゾールおよび/またはこれらの
    モノクロル誘導体またはジクロル誘導体を0.0001
    重量%〜0.01重量%の範囲の量で、単独でおよび/
    または混合物として添加し、コンデンサーから精留塔へ
    の反応生成物の還流量を放出生成物量の3〜5倍量とし
    、そして反応生成物の冷却量を上記放出量の1.5〜1
    0倍量とすることを特徴とする方法。 2 エチレンの反応量に関して2〜10%過剰な塩素量
    において反応を行うことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。 3 冷却し、O−クレゾール、m−クレゾールおよび/
    またはこれらのモノクロル−および/またはジクロル誘
    導体を単独でおよび/または混合物として添加した反応
    生成物の流れの一部を廃ガス洗浄に利用し、次いで反応
    領域に還流することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。 4 反応塔内に回転循環を保持することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP55102553A 1979-09-05 1980-07-28 1,2−ジクロルエタンの製造方法 Expired JPS59488B2 (ja)

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DE19792935884 DE2935884A1 (de) 1979-09-05 1979-09-05 Verfahren zur herstellung von 1.2-dichlorethan

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JP55102553A Expired JPS59488B2 (ja) 1979-09-05 1980-07-28 1,2−ジクロルエタンの製造方法

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