JPS5941944Y2 - 刈取収穫機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、刈取装置で刈取った茎稈な、機体の横方向に
向けて搬送した後に、例えば機体後方に搭載した脱穀装
置に向けて刈取茎稈を後方上方に搬送する型式の刈取収
穫機に関するものである。

引起し刈取られた茎稈は、地面近くに設けた刈刃の駆動
部やその取り付は部を覆う搬送用カバー（案内デツキ）
Ｋその株元部を摺接させて横送りされ、このカバーを乗
り越えて後方上方に搬送されることになる。

また、刈取られるべき茎稈は引起し装置にて梳き上げら
れ刈刃の直前に至った時、左右に相隣る植立茎稈同士の
穂先側が相寄る反面、株元が条間隔（約３０ ｃｍ ）
を開けた状態となるために、刈刃にて刈取られた後も裾
広がり状となる。

従って刈取装置上部の前記カバー上を横送りされる時に
、横送りの下手側となる茎稈株元がカバーに摺接するこ
とによって横送り下手側にワン曲している株元が直立姿
勢になるように株元を上方に突き上げられ、その分だけ
茎稈全体が上方へ持上げられるに至り、隣る茎稈に対し
て穂先が突出して不揃いになる問題がある上に、裾広が
り故に、この株元部を挾持した場合には、挾持搬送面に
対して斜行する姿勢で挾持され、やはり姿勢が不揃いと
なる。

しかも株元部は−・カマや雑草が付着しているために、
該部を挾持して搬送すると、この・・カマや雑草が搬送
装置の受は継ぎ部等で落下して搬送装置のトラブルの原
因になったり、扱室にそのままもち込まれて脱穀性能を
阻害したりすることにもなるのであるが、穂先搬送装置
としては、茎稈穂先部の損傷（殻稈であれば脱粒現象）
を防ぐ係止搬送が採用されているために、刈取茎稈を全
く挾持しないとなると、前記搬送用カバーを乗り越えて
後方上方に搬送するときに搬送姿勢が大きく乱れやすく
、そして前記カバー上に泥土やワラ屑が溜り固化成長し
ている場合には、茎稈の持上げ搬送に対する大きな抵抗
となって、係止状態が外れて抜は落ちが生じることもあ
る。

本考案はこのような問題を解消することを目的とする。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

図は、刈取収穫機の一例としてのコンバインを示し、機
体前部に殻稈引起し装置１が配設され、この引起し装置
１の後方地面近くには、刈取装置２が配設され、この刈
取装置２の前方には、前記引起し装置１で引起された殻
稈の株元部に作用して殻稈を刈取装置２に向けて掻込む
掻込み装置３が配設され、そして、前記刈取装置２の後
方には、機体後部に搭載した脱穀装置４に付設のフィー
ドチェーン５に刈取殻稈を受渡す後方搬送装置６が構成
されている。

この後方搬送装置６の搬送途中部分には、殻稈長さの変
動にかかわらず、穂先部一定長さを脱穀装置４内に供給
するための扱き深さを変更を行う扱き深さ変更機構Ｔが
構成されている。

８はクローラ型の走行装置であって、搭載エンジンから
駆動力が伝達され、機体を走行させながら、殻稈を引起
し刈取゛す、この刈取殻稈を前記脱穀装置４に供給すべ
く構成されている。

前記引起し装置１は、引起し爪付無端体を内装した・第
１、第２、第３の引起しケースｌａ、ｌｂ。

１ｃが並設され、第４、第２引起しケースｌａ。

１ｂで引起された殻稈の２条が合流され、そして、第３
引起しケース１ｃで引起された１条が、前述合流したも
のに加えて合流されるべく構成されている。

以下殻稈の合流構成を詳述する。

第１１第２引起しケース１ａ、１ｂの背部には、夫々上
下軸Ｐ１ｓＰ２まわりに回動し、上方位置には、合成樹
脂製パッカーが、下方位置には突起付無端帯１０ａ 、
１ ｏｂが夫々配設されていて、第２引起しケース１
ｂの背部のパッカーと突起付無端帯は、第１引起しケー
ス１ａの背部のものとは、回動方向が逆に設定されてい
る。

一方、第３引起し装置１ｃの背部には、機体進行方向前
方斜め上方に向けて傾斜する傾斜軸芯Ｘまわりに回動し
、且つ上方には突起付無端帯１０ｃが、下方には、爪付
無端帯１６が配設されている。

そして、前記突起付無端帯１０ｃに対向するガイド体は
、前記縦板１３に取付けた第２翼片１Ｔで構成され、又
、爪付無端帯１６のガイド体は、前記縦板１３の基端部
に取付けた剛体ガイド１６ｃで構成され、前記４者１０
ｃ、１７，１６，１６ｃの協動で、第３引起しケース１
ｃ側で引起された殻稈株元部に作用して、刈取装置２に
掻込むべく掻込み装置３が構成されている。

そして、前記第１、第２引起し装置１ａ、１ｃで引起さ
れ、夫々の掻込み装置で刈取装置２に掻込まれて刈取ら
れた刈取殻稈を、第３引起しケース１ｃ側に横搬送する
ための横搬送装置１８が配設されている。

前記搬送装置１８は、刈取られた殻稈の稈長方向に適当
間隔を隔てて、上方から穂先係止搬送体１９、挾持搬送
体２０、そして、株元係止搬送体２１とで構成されてい
る。

次に、夫々の前記搬送体１９．２０．２１を説明する。

穂先係止搬送体１９は、係止爪付無端帯１９ａと、バネ
板から形成された弾性に富む柔軟なガイド１９ｂとから
構成され、この弾性ガイド１９ｂは、第１引起しケース
１ａの背部のパッカー及び突起付無端帯１０ａの駆動輪
の保持ケース２２に設けたボス部に取付けられている。

挾持搬送体２０は、突起付チェーン２０ａと剛性の犬な
る剛体ガイド２０ｂから構成され、この剛体ガイド２０
ｂは、第１引起しケース１ａの背部の突起付無端帯１０
ａの上部カバー上に取付けられている。

そして、株元係止搬送体２１は、係止爪２１ａ′付無端
体２１ａと、剛体ガイド２１ｂとから構成され、この剛
体ガイド２１ｂは、第１、第２引起しケース１ａ、１ｂ
どの間の分草杆１２ａに取付けた縦板１３に取付けられ
ている。

前記横搬送装置１８のうち、株元係止搬送体２１と挾持
搬送体２０とは、横搬送径路終端部から縦搬送径路に移
行するコーナ一部を適当距離過ぎて横搬送始端側に向け
て折帰されるべく構成されている。

そして、前記コーナ一部近傍のガイド体は次のように構
成されている。

即ち、前記株元係止搬送体２１の係止爪付無端体２１ａ
のコーナ一部の剛体ガイド２１ｂ′は、分草杆１２ｂに
取付けられ、この剛体ガイド２１ｂ′は、第３引起しケ
ース１ｃの背部の爪付無端体１６のガイド１６ｃと同傾
斜（約４５°）に設定されている。

又、挾持搬送体２０の突起付チェーン２０ａのコーナ一
部のガイド体は、前記縦板１３に設けた第１翼片１４の
上面に取付けられていて、この剛体ガイド２０ｂは、前
記コーナ一部よりも横搬送上手側に向けて延出されたの
ち、コーナ一部にほぼ沿うべく構成されている。

２１ｂ“は、前記ガイド２１ｂ′に引続いて設けていて
、前記第３引起しケース１ｃの背部の爪付無端体１６の
カバーに取付けられている。

一方、前記穂先係止搬送体１９は、前記コーナ一部から
引続いて機体後方に向う穂先部の後方搬送装置６として
一連に形成されている。

１９ｂ′は穂先部の後方搬送装置６のガイドであるＯ そして、株元側における後方搬送装置６は次のように構
成されている。

つまり、株元係止搬送体２１と挾持搬送体２０との搬送
終端部近くから、脱穀装置４に固着のフィードチェーン
５始端部に固定して設けた中継搬送体２４に向けて、株
元後方搬送体２５が延出されて構成されている。

この株元後方搬送体２５は、横軸芯を中心として、その
終端部を上下揺動可能に構成されていて、前記搬送体２
５始端部において、前記挾持搬送体２０と株元係止搬送
体２１に対する株元受継ぎ位置を変更するとともに、搬
送体終端部Ｋｉ−いては、前記中継搬送体２４に対する
株元受渡し位置が変更されて、殻稈長さに変動が生じて
も、脱穀装置４内には、一定穂先長さ部分が供給される
べく扱き深さ変更機構７が構成されている。

そして、後方搬送装置６の始端部、つ捷り、夫夫の横搬
送装置１９，２０，２１の横搬送径路の終端部に連らな
り、機体後方上方に持ち上げられて構成された後方搬送
始端部は、刈取装置２の上方に位置している。

更に、との刈取装置（刈刃）２は、地面近くに配設され
、刈刃駆動用（及び引起し装置１、掻込み装置３を駆動
）伝動軸２６は、刈刃２の上部位置にあり、刈刃２と前
記伝動軸２６ケースとの間には、刈取殻稈の株端部が摺
接する案内デツキ２７が設けられ、そして、この案内デ
ツキ２７の傾斜角度は、前記後方搬送装置６の搬送始端
部の傾斜角度よりも強くなっている。

このような構成によれば、引起し刈取られた殻稈は、穂
先係止搬送体１９と株元係止搬送２１と、そして、これ
ら両搬送体１９．２１の中間に位置する挾持搬送装置２
０で殻稈を確実に保持して、姿勢を乱すこともなく、抜
は落ちを生じさせることもない。

以上が本考案の実施例である。

この実施例１／ｌ−いて明らかなように、本考案の刈取
収穫機は、刈取装置で刈取った茎稈を機体の横方向に向
けて搬送する横搬送装置を、ガイドとの協働で刈取茎稈
を係止搬送する穂先係止搬送体と株元係止搬送体、並び
に、この両係止搬送体の上下中間に位置し、ガイドとの
協働で刈取茎稈を挾持搬送する茎稈挾持搬送体とで構成
し、この横搬送装置を前記刈取装置の上方に配置すると
ともに、前記各搬送体の搬送終端部に夫々、刈取茎稈を
後方上方に向けて搬送する後方搬送部を一連に形成しで
あることを特徴とする。

即ち、穂先及び株元係止搬送装置間の間に夫々に対して
上下方向で所定の間隔を開けて挟持搬送装置を設け、こ
れによって刈取直後の茎稈の茎中間部を挾持するように
しであるので、刈取直後の茎稈をこの挾持搬送装置で姿
勢を乱すことなく、又−・カマや雑草をも共に搬送して
しまうことなく、確実に保持でき、以後の搬送トラブル
や扱き作用の効率低下等をまねく欠点が少なく、更に、
持ち上げ搬送に当って、株元部を刈取装置上部に摺接し
ても、茎稈姿勢を乱すこともなり、シかも、抜は落ちな
どもなく、冒記目的を達成し得るに至った。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取収穫機の実施例を示し、第１図
はコンバインの側面図、第２図は搬送系を示し、第１図
におけるＡ矢視図、第３図は第２図にかける■−徂線断
面図である。 ２・・・・・・刈取装置、１９・・・・・・穂先係止搬
送体、２０・・・・・・挾持搬送体、２１・・・・・・
株元係止搬送体、２１ａ・・・・・・掻込み爪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 刈取装置２で刈取った茎稈を機体の横方向に向けて搬送
   する横搬送装置１８を・、ガイド１９ｂ。 ２１ｂとの協働で刈取茎稈を係止搬送する穂先係止搬送
   体１９と株元係止搬送体２１、並びに、この両係止搬送
   体１９ 、２１の上下中間に位置し、ガイド２０ｂとの
   協働で刈取茎稈を挾持搬送する茎稈挾持搬送体２０とで
   構成しくこの横搬送装置１８を前記刈取装置２の上方に
   配置するとともに、前記各搬送体１９．２０．２１の搬
   送終端部に夫夫、刈取茎稈を後方上方に向けて搬送する
   後方搬送部を一連に形成しである刈取収穫機。