JPS5941915B2 - 伸縮クレ−ンブ−ムのブ−ム部分 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトラッククレーン等の可動クレーンに用いられ
るような伸縮ブーム、特に、かかる伸縮ブームのブーム
部分に関するものである。

近来、土木および建築業界においては、重量の大きい荷
をより高く吊り上げ得る伸縮ブームの要求が一般的にな
っている。

ブームの寸法、吊上ケ荷重能力およびブーム強度を増大
させるために寸法を大きくするだけの従来方法では完全
に満足すべき結果が得られない。

伸縮ブームの寸法、特に伸縮ブームに用いられるブーム
部分の寸法を増大すΦにしたがって、また伸縮ブームが
伸縮し得る長さを増大するにしたがって、ブームは極め
て重くなり、作動し難くなる。

さらにまた、作用力が高くなるために過度の曲りを生じ
、正確な荷取扱いが阻害され、望ましくない曲りを生ず
る。

かかる望ましくない重量増加による欠点を生ずることな
しに寸法および強度を増大させるため種々のブーム構造
が検討されており、かかる伸縮ブームに関して多数の従
来技術が知られている。

本発明によるトラッククレーン用伸縮ブームは複数の大
きく、軽量で、曲げ強度が高い伸縮ブーム部分を備える
。

各ブーム部分は中空矩形断面を有し、互に離間した頂板
および底板と、これらの板間に溶接された一対の離間し
た垂直側板とを有する。

各側板を頂板および゛底板の関連する端縁より内方に位
置させて頂板および底板の一部を側板より外方に突出さ
せ。

。各ブーム部分には各隅角に１個づつの割合で４個の山
形断面の長さ方向隅角補強部材を設けて側板、頂板およ
び底板を局部的に補強してこれらの板を局部的ＶＣ変形
させる傾向のある摺動パッドの反作用に抵抗力を与える
と共に側板の有効高さを短かくする。

各長さ方向隅角補強部材には平らな側面部分と内方に折
曲げた部分とを設け、その平らな側面部分を関連する側
板から平行に離間させて摺動パッドの摺動面とし−ご作
用させる。

各長さ方向隅角補強材を側板と頂板または底板の外方突
出端縁部分との間に溶接して延長する１、はぼＵ字形ま
たは台形断面の複数個の垂直側面補強部材をブーム部分
の各側板に沿−って長さ方向に互に離間した位置で取付
けてバックリングに対する抵抗力を与えると共に側板の
剪断力を増大させ、各垂直側面補強部材を側板および上
下長さ方向隅角補強部材の内方折曲部分に溶接する。

本発明による構成になるブーム部分を有する伸縮ブーム
は多くの利点を有し、例えば、理想的な強度−重量比を
有し、又物理的寸法上のバランス、荷取扱特性、たわみ
特性おまひ使用材料の節減、製作上において多くの利点
を有する。

ブーム部分を通常のものとは異なる標準的でない断面形
状にすることによって生ずる例えばトラッククレー／上
部に設計および構造上の複雑化を避け、平らな板のよう
な相対的に基本的形状の部品または部材を最少の数で用
い、無暗に複雑な形状の補強部材の使用をなくし、これ
により、切断、成形加工、および溶接を簡単にした。

また、構造的に配慮して最小厚み板を用いることに成功
し、さらにまた内側プレース部材および摺動パッドに対
する摺動面のために別個に部材を設ける必要をなくすこ
とができた。

本発明の他の目的および利点については以下の説明で明
らかにする。

以下、本発明を図面に示す好適実施例につき説明する。

第１図において、１０は本発明によるトラッククレーン
を示す。

クレーン１０の支持フレーム１１には接地走行輪１２と
伸縮可能のアウトリガ１３とを設け、図面ではアウトリ
ガ１３を完全に伸長してクレーンを支持している状態を
示してお択支持フレーム１１上に旋回可能のクレーン上
部１４を取付けている。

クレーン上部１４には伸縮ブーム１５をブーム起伏用シ
リンダ１６によって枢支ビン１７の周りに垂直面で回動
可能に設ける。

ブーム１５の先端に荷吊上げロープ滑車装置２０を設け
、この滑車装置によって支持した荷吊上げ用ロープ２１
をクレーン上部１４上に設けた巻上ドラム２３に連結す
る。

第１図、第２図および第３図に示すように、伸縮ブーム
１５には中空の矩形断面の複数個のブーム部分、即ち、
基端ブーム、１β分３０と、中間ブーム部分３１と、外
側ブーム部分３２と、先端ブーム部分３３とを設け、こ
れらのブーム部分の横断面積を順次に小さくして互に抜
差自在に嵌挿し得るようにする。

ブーム部分３０，３１および３２を本発明による構成と
し、寸法上の相違を除いては互にほぼ同様の構成とし、
これに反し、先端ブーム部分３３は従来既知の構造とす
る。

第１図Ｖよ伸縮ブーム１５を完全に伸長した状態で示し
、第２図は完全に縮小した状態で示し、第３図はブーム
部分３０，３１，３２および３３を互ＶＣ分離して比較
し得る状態で示Ｊ−ｏ第６図において、Ｃはブーム伸縮
用シリンダを示す。

第３図、第６図および第８図に示すように、先端ブーム
部分３３はソリッドで平坦な上下板３５゜３６と、これ
らの上下板に４０で溶接された（第８図参照）一対の離
間したソリッドで平坦な側板３７とを具える。

先端ブーム部分３３の外端に荷吊上ローブ用滑車装置２
０を設け、内端には上面摺動パッド４１を頂板３５上に
取付けて設けると共に下面摺動パッド４２を底板３６上
に取付けて設け、また、側板３１に固着した支持板４５
上に上下側面摺動パッド４３，４４を取付けて設ける。

第３図、第６図、第７図および第８図は本発明により構
成された複数個（３個）の大型Ｃ軽量のたわみ強度の大
きい伸縮ブーム部分３０，３１および３２を示す。

以下の説明において、同様の構成部分を同じ符号で示す
。

各ブーム部分３０゜３１および３２は中空の矩形断面形
状を有し、上下に離間した頂板５０および底板５１と、
これらの間に５４で溶接された横方向に離間した一対の
垂直側板５２とを具える。

各側板５２を頂板５０および底板５１の関連する端縁６
０の内方に位置させて頂板５０および底板５１の部分６
１が第７図および第８図に示すように側板５２より外方
に突出するようにする。

各ブーム部分３０，３１および３２の各隅角に山形材に
よる長さ方向隅角補強部材６５を取付けて側板５２の有
効高さを短かくし、頂板５０および底板５１を夫々補強
する。

各長さ方向隅角補強部材６５には平らな側面部分６６と
内方に折曲げた部分６７とを設け、側面部分６６を関連
する側板５２から平行に離間させて摺動パッドに対する
摺動パッド支持表面としても作用させる。

各長さ方隅角補強部材６５を側板５２および頂板５０ま
たは底板５１の外方突出端縁部分６１との間に延長し、
側板５２に６８ｃ−溶接すると共に端縁部分６１に６９
で溶接する。

各隅角補強部材６６を側板の高さの約局〜奮の距離で側
板の端縁した線に沿って側板に溶接する。

はぼＵ字形または台形断簡の複数個の垂直側面補強部材
７０を各ブーム部分３０，３１および３２の各側面に沿
って長さ方向に離間した位置で取付けて側板５２にバッ
クリンクに対する抵抗を与えると共に剪断強度を増大さ
せる。

各垂直側面補強部材１０を側板５２に対して７１で示す
ようにまた上下長さ方向隅角補強部材６５の内方折曲り
部分に対して７２で示すように溶接する。

各ブーム部分３０．３１および３２の内端の両側Ｖこ支
持板ブラケット８０を設ける。

ブーム部分３０上のブラケット８０にトラニオン支持部
材８１を固着し、この支持部材にトラニオン８２を支持
し、このトラニオンによってブーム部分３０を第１図に
示すようにクレーン上部１４に枢着する。

ブーム部分３１および３２上のブラケット８０上には摺
動パッド８３を外方に突出して取付ける。

ブーム部分３１および３２にはまた外方に突出Ｊる上下
摺動パッド８４および８５を頂板５０および底板５１の
内端に第４図ｖＣナツトおよびボルト８７によってそれ
ぞれ取付ける。

下方摺動パッド８５の取付状態は図示していないが同様
に取付けるものとする。

各ブーム部分３０，３１および３２の外端には支持ブラ
ケット９０を取付け、このブラケッｉ上に内方に突出す
る上下側面摺動パッド９２および９３を第４図に示すよ
うな摺動パッド支持装置９４によって夫々取付ける。

内方に突出する下方摺動パッド９５をもまた同様に支持
して設ける。

摺動パッド支持装置９４をブラケット９０にねじ９８に
よって取付け、摺動パッド９２を例えは板９７にねじ９
９によって固着して設ける。

摺動パッド９２および板９γをブラケット９０、支持装
置９４およびねじ９８によって構成された構体のポケッ
ト内に自由に動き得るようにする。

各ブーム部分３０，３１および３２にはその両端間の中
間位置で各側面に摺動パッド装置１００を設ける。

第５図に示す摺動パッド装置１００は第４図に示すもの
と同様であるが、しかし、ブーム部分上の異なる場所に
取付けられている。

第５図に示すように、摺動パッド装置１００は側板５２
に溶接されたブラケット９６と、このブラケット９６に
ねじ９８によって固着された板９７とを備える。

板９７にパッド９３をねじ９９によって固着し、ブラケ
ット９６、板９７およびねじ９８によって構成されたポ
ケット内にパッド９３が自由に動き得る構造とする。

第８図に示すように、上方摺動パッド４１および８４ｔ
／″ｉ隣接する頂板５０の下面に対して摺動する。

下方摺動パッド９５は隣接する底板５１の上面に対して
摺動する。

摺動パッド９２および９３は隣接する内側ブーム部分上
の関連する長さ方向隅角補強部材６５の平らな外側部分
６６に対して夫々摺動する。

摺動パッド４３．４４および８３は隣接する外側ブーム
部分の垂直側板５２の平らな内側面に対して摺動する。

各摺動板の幅は関連する頂板および底板の幅の例えば約
ｂ 〜著 とする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるブーム部分を有する伸縮ブームを
備えるトラッククレーンを伸縮ブームが起立して完全に
伸長した状態で示す側面図、第２図は第１図に示す伸縮
ブームをクレーンから取外し、完全に縮小した状態で示
す拡大斜視図、第３図は第２図に示す伸縮ブームのブー
ム部分を互に完全に分離して示す分解斜視図、第４図は
第３図の４−４線上で断面として２個の隣接するブーム
部分間の上方摺動パッドを示す拡大断面図、第５図は第
３図の５−５線上で断面として２個の隣接するブーム部
分間の下方摺動パッドを示す拡大断面図、第６図は第２
図の６−６線上で断面として示す伸縮ブームの拡大横断
面図、第７図は第３図の１−１線上で断面としたブーム
部分の拡大斜視図、第８図は第２図の６−６線上で断面
としだ伸縮ブーム部分の拡大断面図である。 １０・・・トラッククレーン、１１・・・支持フＬ／−
ム、１２・・・走行車輪、１３・・・アウトリガ、１４
・・・クレーン上部、１５・・・伸縮ブーム、１６・・
・ブーム起伏用シリンダ、１γ・・・枢支ピン、２０・
・・荷吊上はローブ滑車装置、２１・・・荷吊上げ用ロ
ープ、２４・・・巻上ドラム、３０・・・基端ブーム部
分、３１・・・中間ブーム部分、３２・・・外側ブーム
部分、３３・・・先端ブーム部分、３５・・・上板、３
６・・・下板、３７・・・側板、４１・・・上面摺動パ
ッド、４２・・・下面摺動パッド、４５・・・支持板、
４３，４４・・・上下側面摺動パッド、５０・・・頂板
、５１・・・底板、５２・・・側板、６０・・・端縁、
６１・・・外方突出端縁部分、６５・・・長さ方向隅角
補強部材、６６・・・側面部分、７０・・・垂直側面補
強部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 頂板５０と底板５１とからなる一対の離間した第１
   板と、 これらの第１板５０，５１間に連結され第１板ｓｏ、ｓ
   ｉに対して直角に位置して第１板５０゜５１上に外方に
   突出する端縁部分６１を限定する一対の離間した側板５
   ２と、 ブーム部分３０〜３２の各隅角に対して１個づつ取付け
   られた長さ方向隅角補強部材６５と、前記側板５２に沿
   って互に離間した位置の長さ方向隅角補強部材６５間に
   連結された側面補強部材７０とを具え、各長さ方向隅角
   補強部材６５が前記側板５２と前記第１板５０，５１の
   外方突出端縁部分６１との間に連結されて側板５２の有
   効高さを短かくし、関連する側板５２から平行に離間し
   た平らな側面部分６６を有し、前記各長さ方向隅角補強
   部材６５が山形断面形状を有し、前記各側面補強部材７
   ０がほぼ断面Ｕ字形をなすことを特徴とする伸縮クレー
   ンブームの中空矩形ブーム部分。 ２ 前記各長さ方向隅角補強部材６５を前記側板５２の
   高さの約矯−％たけ側板５２の端縁から離間した線に沿
   って側板５２に連結してなることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載のブーム部分。 ３ 前記各側板５２が前記対の第１板５０，５１の夫々
   に比べ幅広であることを特徴とする特許請求の範囲第２
   項に記載のブーム部分。 ４ 前記各側板５２が前記一対の第１板５０゜５１の夫
   々に比べ約ｖ−Ｙの比で幅広であることを特徴とする特
   許請求の範囲第３項に記載のブーム部分。 ５ 前記各長さ方向隅角補強材６５が平らな側面部分６
   ６から内方に突出する部分６７を有することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載のブーム部分。