JPS5941689B2 - コ−ヒ−用高粘性クリ−ム状組成物およびその製造に適した油脂組成物 - Google Patents

コ−ヒ−用高粘性クリ−ム状組成物およびその製造に適した油脂組成物

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JPS5941689B2
JPS5941689B2 JP52059571A JP5957177A JPS5941689B2 JP S5941689 B2 JPS5941689 B2 JP S5941689B2 JP 52059571 A JP52059571 A JP 52059571A JP 5957177 A JP5957177 A JP 5957177A JP S5941689 B2 JPS5941689 B2 JP S5941689B2
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fatty acid
coffee
fat
acid ester
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哲 藤田
四郎 金沢
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高品質のコーヒー用高粘性クリーム状組成物お
よびその製造に適した油脂組成物に関するもので、詳し
くは高粘性を有しているにもかかわらず、流通段階にお
ける振動や温度変化に対しても安定であり、生クリーム
との配合適性にすぐれ、曳糸性に富み、しかもコーヒー
に添加した場合、フェザーリング現象や油分離をひきお
こさず、さらに、コーヒーにマイルドな風味を与える性
能のすぐれた高粘性コーヒークリーム状組成物およびそ
の製造に適した油脂組成物に関するものである。
近年、我国の食生活は欧風化の影響を受は嗜好飲用とし
てのコーヒー需要は急増しておるが、反面コーヒー豆の
主産地である、ブラジルの霜害、コロンビアの洪水、ガ
テマラの地震、アンゴラの政変等の影響で、我国の市場
価格は急騰を続けている。
一方このコーヒーの飲用に不可欠なものにコーヒークリ
ームがあるが、牛乳の価格上昇や量的制約により、牛乳
から製造された、天然生クリームは高価なものとなって
いる。
これらの背景をふまえ最近、動植物油脂を使用し、コー
ヒー用クリーム状組成物を製造する研究が盛んに行なわ
れている。
コーヒー用クリームは天然生クリームを使用する場合が
そうであるようにわが国においては海外諸国に比してか
なりに高粘性のものが好まれておりコーヒーに添加する
場合に糸を曳くようなものが望まれている。
それ故にコーヒー用の、天然生クリームに類似したクリ
ーム状組成物を製造する場合も、高粘性にするため、増
粘剤としてゼラチン、カゼインソーダ、カラギーナン、
アルギン酸塩、植物性ガム質等を使用しているが、これ
らはコーヒーの風味を損うという欠点を有していること
から、上記の如き増粘剤を使用せず、乳化剤のみで高粘
性コーヒークリーム状組成物を得ようとする試みがなさ
れている。
しかし、この場合も乳化剤の選定および使用量のバラン
スが不完全であるためそのコーヒークリーム状組成物は
エージング以降の過程で粘度が上昇、下降あるいは固化
等の現象がおこり、粘度の安定性が悪くコーヒー液に添
加した場合にフェザーリング、油滴の発生、色調および
懸濁の不良、風味および分散性の不良等の欠点を有して
いるのである。
本発明者らは、かかる従来の高粘性コーヒークリーム状
組成物が有する欠点を解消すべく鋭意研究を進めた結果
、グリセリン脂肪酸エステルと蔗糖脂肪酸エステルの相
乗的増粘効果を見い出し、これら乳化剤にさらに燐脂質
、ソルビタン脂肪酸エステル等を一定のバランスで併用
することによって、その相乗的増粘効果を保持し、流通
段階における振動や温度変化に対して安定で生クリーム
の配合適性にすぐれ、曳糸性にとみ、しかもコーヒーに
添加した場合、フェザーリング現象や油分離をひきおこ
さずさらにコーヒーにマイルドな風味を与える性能を有
するコーヒー用高粘性クリーム状組成物を得るに至った
のである。
すなわち、本発明はコーヒー用高粘性クリーム状組成物
およびその製造に適した油脂組成物に関するもので、本
発明の油脂組成物は八)グリセリン脂肪酸エステルと(
B)蔗糖脂肪酸エステルと(0燐脂質との)ソルビタン
脂肪酸エステルと、必要ならば(E)プロピレングリコ
ール脂肪酸エステルとからなる乳化剤および油脂を含有
し、乳化剤(A) 、 (B) 、 (C)。
(D)および(E)の量がそれぞれ油脂に対して0.9
〜4.0 、0.9〜4.0,0.1〜1.0,0.1
〜1.0および0〜1.0重量%、乳化剤の合計量が油
脂に対し2.0〜6.0重量%、乳化剤(3)および(
B)の合計量が乳化剤全体の合計量に対し、60重量□
□□以上であることを特徴とし、また、本発明のコーヒ
ー用高粘性クリーム状組成物は(A)グリセリン脂肪酸
エステルと(B)蔗糖脂肪酸エステルと(C)燐脂質と
(D)ソルビタン脂肪酸エステルと必要ならば(E)プ
ロピレングリコール脂肪酸エステルとからなる乳化剤と
油脂と無脂乳固形分または/および植物性蛋白質と水と
を含有する水中油型乳化脂であって、油脂が全体に対し
25〜50重量係、無脂乳固形分または/および植物性
蛋白質が全体に対し3〜10重量[有]、水の量が全体
に対し34〜70重量%、乳化剤(Al 、 (B)、
(C) 、 (n)および(匂の量がそれぞれ油脂に
対して0.9〜4.0 、0.9〜4.0,0.1〜1
.0゜0.1〜1.0および0〜1.0重量嘱、乳化剤
の合計量が油脂に対し、2.0〜6.0重量係、乳化剤
囚および(B)の合計量が乳化剤全体の合計量に対し、
600重量%上であることを特徴とするものである。
本発明に使用しうる油脂としては動植物油脂およびそれ
らの硬化油脂の単独又は2種以上の混合物あるいはこれ
らのものに化学的処理又は物理的処理を施したものであ
って、その10’Cにおける固体脂含有係数(SFI)
が20〜70、上昇融点20〜45℃更に好ましくは1
0℃のSFLが30〜60、上昇融点25℃〜40℃の
ものである。
かかる油脂としては例えば大豆油、綿実油、コーン油、
ひまわり油、サフラワー油、パーム油、ナタネ油、カポ
ック油、ヤシ油、乳脂、ラード、魚油、鯨油などの各種
の動植物油脂およびそれらの硬化油、分別油、エステル
交換油脂などがあげられる。
これらの中で特に好ましいものは例えば大豆硬化油、綿
実硬化油、ひまわり硬化油、ナタネ硬化油、カポック硬
化油、サフラワー硬化油等の液状植物硬化油及び、パー
ム油、あるいはその分別油等の単独又はこれらの硬化油
等の油脂の2種以上の混合油または、これらの硬化油や
、固型脂と液状油のなかからえらばれた2種以上の配合
油を用いる。
また魚油、鯨油、ラード、牛脂等の動物油脂あるいは、
その硬化油を上記植物油脂の代替として用いるか、また
は上記植物油と混合して用いることは可能であるが、風
味面では、や5劣る場合もある。
本発明で使用される油脂の量は高粘性コーヒークリーム
状組成物においては25〜50重量%、好ましくは35
〜45重量うである。
25重量[有]未満では高粘性のものが得られず、また
曳糸性の点でも好ましくなく、逆に50重量嘱の越える
場合はコーヒークリーム状組成物の粘度が高くなりすぎ
ると共に、粘度の経日的安定性という点好ましくない。
本発明の油脂組成物およびコーヒー用クリーム状組成物
には乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル、燐脂質、
蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルが必須
成分として使用され、その他1プロピレングリコール脂
肪酸エステルが必要なら、使用されつる。
本発明で使用されるグリセリン脂肪酸エステルとはグリ
セリンと炭素原子数10〜22個の飽和および/または
不飽和の脂肪酸、好ましくは炭素原子数16〜18個の
飽和脂肪酸との部分エステルでモノエステルを主成分と
するものである。
また、本発明で使用される燐脂質とは例えばフオスフア
ナジルコリン、フォスフアナジルエタノールアミン、イ
ンシトールフオスファチド、フオスフアナジルセリン等
をいい、これは通常市販されている大豆レシチン、卵黄
レシチン、卵黄、バターミルク等に含有されており、こ
れらを燐脂質の給源として使用すればよい。
また本発明で使用される蔗糖脂肪酸エステルとは蔗糖と
炭素原子数14〜22の飽和および/または不飽和の脂
肪酸とのモノ、ジーおよびポリエステルの混合物である
これらの中で特に好ましいものはHLBが7〜16の飽
和脂肪酸のエステルであり、後述する様に本発明におい
て特に有効な成分はモノエステル成分であるので、HL
Bの低いすなわちモノエステル含有量の少い蔗糖脂肪酸
エステルにあっては、添加量を多くする必要がある。
またソルビタン脂肪酸エステルとは炭素原子数14〜2
2個の飽和脂肪酸あるいはそれと少量の不飽和脂肪酸と
の混合物とソルビタンあるいはソルビタンを主成分とし
、ソルビトール、ソルバイトを含有する混合物とのモノ
エステルを主成分とし、ジーまたはトリエステル等のポ
リエステルを含有するものである。
これらの中で特に好ましいものは結合脂肪酸中の飽和脂
肪酸含量が80重量う以上のもので、モノエステル含量
が50重重量板上のものである。
またプロピレングリコール脂肪酸エステルとはプロピレ
ングリコールと炭素原子数14〜22の飽和および/ま
たは不飽和の脂肪酸の部分エステルであり、好ましくは
飽和脂肪酸のモノエステル含量70%以上のものである
上記の各種の乳化剤を構成する飽和脂肪酸としては例え
ばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリ
ン酸、アラキン酸、等があり、その中でも特にパルミチ
ン酸、ステアリン酸が好ましい。
本発明の組成物においては、それぞれの乳化剤の量が重
要である。
まず、グリセリン脂肪酸エステルと蔗糖脂肪酸エステル
の量であるが、これらはそれぞれ油脂に対して0.9〜
4.0重量[有]であって、乳化剤の合計量に対して6
0重量カ以上でなけれはならない。
この場合、その添加量が増加するにつれ、コーヒー用ク
リーム状組成物の粘度が上昇し、グリセリン脂肪酸エス
テル単独の場合、その添加量が増大するにつれ、逆に粘
度が下がる現象がみられるが、両者を併用した場合、そ
れぞれ単独で使用した場合に比較し、粘度の上昇効果が
発揮されることが明らかになった。
しかも両者を併用する場合、グリセリン脂肪酸エステル
の量の蔗糖脂肪酸エステルの量に対する割合が大きくな
るにつれ粘度上昇効果はより大きくなるのである。
すなわち、例えば大豆硬化油(上昇融点36℃)40重
量部、脱脂乳60重量部を使用し、グリセリン脂肪酸エ
ステル(ステアリン酸モノグリセライド(MS))を使
用する場合はそれを油脂に溶解、蔗糖脂肪酸エステル(
SE1HLB15)を使用する場合は脱脂乳に溶解して
、65℃20分間予備乳化後均質圧100kg/7で均
質化し、15℃に冷却、4℃エージングし、24時間後
の粘度を測定した場合の乳化剤量、MSとSEとの配合
割合と粘度の関係は第1図のとおりである。
本発明の特徴は特に上記の如きグリセリン脂肪酸エステ
ルと蔗糖脂肪酸エステルとの併用による粘度上昇効果を
利用することにあるが、その併用効果を発揮させるため
にはグリセリン脂肪酸エステルと蔗糖脂肪酸エステルの
量的割合が1:9〜9:1、%に3;7〜7:3の範囲
にあることが好ましい。
本発明においてはグリセリン脂肪酸エステルき蔗糖脂肪
酸エステルの合計量と全乳化剤量との割合もまた、非常
に重要である。
本発明の目的とするものは、単にグリセリン脂肪酸エス
テルと蔗糖脂肪酸エステルの併用のみによpては得られ
ず、さらに、燐脂質とソルビタン脂肪酸エステルの両者
を使用することが必須である。
この燐脂質とソルビタン脂肪酸エステルは特にコーヒー
用クリーム状組成物をコーヒーに添加した場合の分散性
および粘度の経時的安定性の向上、フェザーリング現象
や油分離現象をひきおこさないようにするため、油脂に
対しそれぞれ0.1〜1.0重量楚使用しなければなら
ない。
また、必須ではないが、プロピレンクリコール脂肪酸エ
ステルを油脂に対し0〜1.0重量%好ましくは0.1
〜1.0重量カ使用すると、より乳化安定で品質のすぐ
れたコーヒークリーム状組成物を得ることができる。
本発明の組成物においては、上記のような乳化剤が一定
のバランスで存在することにより、諸物性において満足
しうるものになるのであるが、本発明者らが種々検討し
た結果、全乳化剤量に対するグリセリン脂肪酸エステル
と蔗糖脂肪酸エステルの合計量の割合が特に重要であり
、その割合が60重量う以上、好ましくは60〜90重
量係、更に好ましくは60〜70重量カの範囲内になけ
ればならないことを見い出した。
上記のように、各種の乳化剤を一定の量的関係で含有す
ることにより、本発明によって得られたコーヒークリー
ム状組成物は高粘性で、しかも粘度の安定性にすぐれ、
曳糸性に富み、コーヒーに添加した場合、フェザーリン
グ現象や油分離をひきおこさないところの、非常に高品
質なものとなるのである。
なお、乳化剤の合計量は特にコーヒークリーム状組成物
の粘度および風味の面から油脂に対して2.0〜6.0
重量係、特に2.3〜5.5重量%が好ましく、高油分
のクリーム状組成物を目的とする場合、乳化剤量は比較
的少なくシ、低油分のクリーム状組成物を目的とする場
合乳化剤量を多くすることが好ましい。
本発明のコーヒー用クリーム状組成物は無脂乳固形分を
含有する。
かかる無脂乳固形分とは脂肪分を除いた乳固形分のこと
で乳蛋白質を主成分とするものである。
かかる無脂乳固形分の給源としては例えば牛乳等の獣乳
脱脂乳、脱脂粉乳、脱脂練乳、凍結濃縮脱脂乳、バター
ミルク、粉末バターミルク、粉末ホエー、練乳、粉乳、
クリーム、ナトリウムカゼイネート、カゼイン等の種々
の乳製品が使用できる。
本発明のコーヒー用クリーム状組成物中の無脂乳固形分
の量は全体に対して3〜10重量楚特に4.5〜5.5
重量%が好ましく、無脂乳固型分等を含む水相の量は全
体に対して45〜75重量係が好ましい。
また無脂乳固型分の一部又は全部を水溶性分離大豆蛋白
質、豆乳等の植物性蛋白質で置換し、使用してもよい。
本発明の組成物はその他、着色料、着香料、調味料、糊
料等の各種の添加物を含有することができる。
特にクリーム状組成物において、無脂乳固形分の給源と
して例えば脱脂乳等を使用する場合、リン酸塩を添加す
ることが望ましく、このような添加物を含有せしめるこ
とによってより品質のすぐれた製品とすることができる
また、この様にして製造したコーヒー用高粘性クリーム
状組成物を、天然生クリームと混合して製品としてもよ
い。
本発明の油脂組成物は上記の如く、油脂と乳化剤を含有
し、水を含まないものでも、その目的とするものは得ら
れるが、特に油脂に対し5〜15重量係の水を含有して
いる油中水型乳化脂の形が好ましい。
このような水を含有する油中水型乳化脂の形にすると、
蔗糖脂肪酸エステルが水に溶解しているため、その乳化
作用によりきわめて短時間に予備乳化でき次のホモジナ
イザーによる均質乳化がより確実に行われより安定した
コーヒー用高粘性クリーム状組成物を得ることが可能と
なる。
蔗糖脂肪酸エステルを水を用いずに油脂組成物中に分散
溶解することは技術的に可能であるが、大量に工業的な
生産を行うためには製造工程で加熱混合攪拌、急冷可塑
化等の工程管理に厳密な条件が要求され、これらの条件
が、くずれた場合、蔗糖脂肪酸エステルは沈降、浮上管
を起し不均一な状態で油脂中に混入され易くこの様な油
脂組成物を用いてコーヒー用高粘性クリーム状組成物を
製造した場合には粘度の不安定、コーヒー性能で油滴、
フェザーリングの発生、耐熱安定性が不良等の結果を招
き易い。
本発明の組成物の製造法は以下の通りである。
まず、本発明の油脂組成物は原料油脂を溶融し、それに
乳化剤を添加して混合攪拌して乳化剤を油脂中へ溶解乃
至分散せしめ、しかる後、例えばショートニング製造に
使用される急冷可塑化装置を通過せしめて、急冷、可塑
化することによって製造できる。
例えば溶解した油脂中に燐脂質、グリセリン脂肪酸エス
テル、フロピレンゲリコール脂肪酸エステルを添加して
混合攪拌しておき、蔗糖脂肪酸エステルは油脂に分散し
にくいため、それの10倍量程度の水にあらかじめ分散
溶解し、これを上記の溶融された油脂中に加え混合攪拌
し、その後急冷可塑化すれ°ばすぐれた品質の油脂組成
物を得ることができる。
また本発明のクリーム状組成物は上記のようにして製造
された油脂組成物を溶融した後、無脂乳固形分を含有す
る水相と混合するか、あるいは原料油脂を加温溶融した
ものに乳化剤の一部または全部を加えるかまたは全く乳
化剤を加えずに調製された油相と無脂乳固形分を含有す
る水箱に乳化剤の一部または全部を加えるかまたは全く
乳化剤を加えないで調製された水相とを混合するかして
水中油型のエマルジョンを形成し、これを例えば50〜
70℃に保持しながら、例えば高圧均質機等を通して均
質化し、必要なら、例えば生クリーム等を混合し、さら
に均質化処理して製造することができる。
このようにして製造されたクリーム状組成物はさらに例
えば間接加熱式、直接加熱式の殺菌手段で、バッチ的に
あるいは連続的に殺菌して、無菌的に包装し、流通、保
存に適した製品とすることももちろん可能である。
本発明のクリーム状組成物は製造工程中の諸条件の振れ
にかかわらず、安定した品質のものが得られ、生クリー
ムとの製造工程中での配合、製造後の配合のいずれの場
合の配合適性にすぐれ、しかも生クリームの品質変動を
吸収して一定の品質を示し、保存中や輸送中の室内外の
温度変化や輸送による振動等によって増粘固化すること
がなく、コーヒー性において安定した性能が得られる。
実施例 1 綿実硬化油(上昇融点36℃)70重量う、大豆白絞油
30重量[有]の配合油85.40重量受以下単に係と
いうを70℃に加熱攪拌しつつグリセリンモノステアレ
ート2.50%、大豆レシチン0.30カ、ソルビタン
モノステアレート0.30%を添加溶解させ、70℃に
加熱した水10.00%に蔗糖脂肪酸エステル(HLB
15 ) 1.50%を溶解したものを添加して70
℃20分間殺菌し、ガトラー社製ボーチーターにより急
冷可塑化し油脂組成物を得た。
実施例 2 綿実硬化油(上昇融点36℃)70%、大豆白絞油30
%の配合油95.40%を二分し配合油I。
■とじ、配合油Iを70℃に加熱攪拌しつつグリセリン
モノステアレート2.50%、大豆レシチン0.30%
、% ソルビタンモノステアレート0.30%を添加溶
解させ、その後50℃に冷却し攪拌を続け、一方、配合
油■を35℃に保温攪拌しつつ、蔗糖脂肪酸エステル(
HLB約15)1.30%を添加分散させた後、上記の
配合油Iを上記の配合油■を加え、温度を40〜45°
Cに調節しながら混合し、ガードラー社製ボーテータに
より急冷可塑化し、油脂組成物を得た。
実施例 3 実施例1で得た油脂組成物45部を50℃に加熱溶融し
たものを、50℃に加熱した脱脂乳55部に加え、70
°C120分間予備乳化を行いアミバルブホモジナイザ
ーで100kg/7で均質化しバッチ冷却により10℃
に冷却4℃24時間エージングし、コーヒー用高粘性ク
リーム状組成物を得た。
このコーヒー用高粘性クリーム状組成物の物性、性能試
験結果は第1表に示される通りであった。
実施例 4 実施例2で得た油脂組成物40部を50°Cに加熱溶融
したものを、50℃に加熱した脱脂乳60部に加えホモ
ミキサーにより70°C20分間予備乳化を行いアミバ
ルブホモジナイザーで100kg/dで均質化し、バッ
チ冷却により、10℃に冷却4℃24時間エージングし
、コーヒー用高粘性クリーム状組成物を得た。
このコーヒー用高粘性クリーム状組成物の物性性能試験
結果は第1表に示される通りであった。
実施例 5 大豆硬化油(上昇融点36℃)40部を60℃に加熱溶
融し、グリセリン、モノステアレート3゜0部(対油脂
、重量基準)、大豆レシチン0.5部、ソルビタンモノ
ステアレート0.5部を分散溶解させ、他方、脱脂乳6
0部に対し蔗糖脂肪酸エステル(HLB15)2.0部
添加、分散溶解させた後、上記の油脂と、脱脂乳を65
〜70℃20分間予備乳化後、均質圧100kg/7で
均質処理を行い、15℃に冷却、4℃24時間エージン
グしコーヒー用高粘性クリーム状組成物を得た。
このコーヒー用高粘性クリーム状組成物の物性性能試験
結果は第1表に示される通りである。
実施例 6 なたね硬化油(上昇融点38°C)50部に対し、グリ
セリンモノステアレート4.0部(対油脂、重量基準)
、レシチン0.3部、ソルビタンモノステアレート0.
2部、プロピレングリコール脂肪酸エステル0.2部を
添加し、65℃に加熱分散溶解させ、また、これとは別
に脱脂乳50部に対し蔗糖脂肪酸エステル()JLB
11 ) 2.0部を添加分散溶解させた後、両者を6
5〜70℃、20分間予備乳化後、均質圧80kg/7
で均質化処理を行い、15℃に冷却、4℃、24時間エ
ージングし、コーヒー用高粘性クリーム状組成物を得た
このコーヒー用高粘性クリーム状組成物の物性、性能試
験結果は第1表に示される通りであった。
Q力(1)1白目の粘度はコーヒー用高粘性クリーム状
組成物を製造し、4℃、冷蔵 庫に24時間エージングしたものをリ オン粘度計で測定した値で、5日目の 粘度は同条件で120時間エージング したものの測定値である。
(2)耐熱安定性は、クリーム状組成物 30rulを100+7171!のビーカーに秤取し、
5℃又は30℃に保温し1分間40回 の往復運動を10分間与え増粘、固化 等乳化安定性を観察して評価したもの。
(3)焙煎したコーヒー豆”ブラジル″を13グ秤取し
、熱水85°Cl00m1で抽出した、コーヒー液を8
0℃に保温 し10rILlのコーヒー用高粘性クリーム状組成物を
添加し、攪拌後、フェザリ ング(コーヒー液面に羽毛状の凝固物 が浮く現象の有(−))m−);油滴(液面に浮上した
キラキラ光る油の小滴)の有 (1)無←);分散(コーヒー液にコーヒー用高粘性ク
リーム状組成物が分散する 程度)の良、不良;色調(分散後の色 調の濃淡)の良、不良:風味(分散後 のコーヒー液の酸味、こく味の程度) の良、不良を観察又は評価したもの (4)ホットコーヒーで抽出したコーヒー液を5℃に冷
却後、100罰ビーカー に同コーヒー液を607711秤取し、氷の破片を添加
し液面が100m1になるよ うに調節し、コーヒー用高粘性クリー ム状組成物10m1添加し、ストロ−に よる攪拌を行い上記の如き分散状態、 色調、風味の良、不良を観察または評 価した。
実施例7〜11および比較例1 大豆硬化油(上昇融点36℃)を65℃に加熱溶融した
ものにグリセリンモノステアレート、大豆レシチン、ソ
ルビタンモノステアレート、フロピレンゲリコールモノ
ステアレートを添加攪拌溶解させ、脱脂乳を40℃に加
熱し、蔗糖脂肪酸エステルを攪拌溶解し、両者を混合攪
拌しながら65℃〜70℃に加熱15分間予備乳化後、
均質圧80kp/cI/lで乳化、10°C冷却、4℃
24時間エージングした。
又、生クリーム添加の場合は上記の均質後、所定量の生
クリームと合せ70℃20分間加熱殺菌後更に均質圧O
kg /cr/lで乳化、10℃冷却、4°G24時間
エージングした。
これらのコーヒー用クリーム状組成物を実施例3〜6と
同じように試験して得た物性、性能試験結果は第2表の
とおりであった。
(注)(1)MG−グリセリンモノステアレート(2)
SE−蔗糖脂肪酸エステル(HLBI 5 )(3)L
E−大豆レシチン (4) 5M5−ソルビタンモノステアレート(5)
PG−プロピレングリコールモノステアレート比軟
例 2〜5 大豆硬化油(上昇融点36°C)40重量部を65℃に
加熱溶解したものにグリセリンモノステアレート、大豆
レシチン、ソルビタンモノステアレート、プロピレング
リコールモノステアレートを添加攪拌溶解させ、60重
量部の脱脂乳を40℃に加熱し蔗糖脂肪酸エステルを添
加攪拌溶解させ、両者を混合、65°Cに加熱攪拌予備
乳化15分間行い均質圧80kg/dで均質15°Cに
冷却、4°C24時間エージングした。
これらのコーヒー用高粘性クリーム状組成物を実施例3
〜6と同様にして試験して得た物性性能試験結果を第3
表に示す。
比較例1〜5は不適正な乳化剤の配合によるクリームの
コーヒー性能試験結果であるが、比較例1.4.5はア
イスコーヒーの分散性不良、比較例1.2,3,4.5
は耐熱安定性不良、比較例4.5はホットコーヒーの分
散性、耐熱安定性、不良である。
【図面の簡単な説明】
第1図はMS(グリセリンモノステアレート)とSE(
蔗糖脂肪酸エステル、HLB15)とをそれぞれ単独で
使用した場合および併用した場合の乳化剤量と粘度の関
係を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1(A)グリセリン脂肪酸エステルと(B)蔗糖脂肪酸
    エステルと(C)燐脂質と(lソルビタン脂肪酸エステ
    ルと、必要ならば(E)プロピレングリコール脂肪酸エ
    ステルとからなる乳化剤および油脂を含有し、乳化剤(
    5)、 (B) 、 (C) 、 (D)および(E)
    の量がそれぞれ油脂に対して0.9〜4.0,0.9〜
    4.0,0.1〜1,0゜0.1〜1,0および0〜1
    .0重量□□□、乳化剤の合計量が油脂に対し2.0〜
    6.0重量[有]、乳化剤(3)および(B)の合計量
    が乳化剤全体の合計量に対し、60重量%以上であるコ
    ーヒー用高粘性クリーム状組成物の製造に適した油脂組
    成物。 2(A)グリセリン脂肪酸エステルと回前糖脂肪酸エス
    テルとC)燐脂質との)ソルビタン脂肪酸エステルと必
    要ならば但)プロピレングリコール脂肪酸エステルとか
    らなる乳化剤と油脂と無脂乳固形分または/および植物
    性蛋白質と水とを含有する水中油型乳化脂であって、油
    脂が全体に対し25〜50重量楚、無脂乳固形分または
    /および植物性蛋白質が全体に対し、3〜10重量濠、
    水の量が全体に対し34〜70重量係、乳化剤(A)
    、 (B) 、 (C)。 (D)および(E)の量がそれぞれ油脂に対して0.9
    〜4.0,0.9〜4.0,0.1〜1.0,0.1〜
    1.0およびO〜1.0重量翫乳化剤の合計量が油脂に
    対し、2.0〜6.0重量楚、乳化剤(5)および(B
    )の合計量が乳化剤全体の合計量に対し、60重量楚以
    上であるコーヒー用高粘性クリーム状組成物。
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