JPS5940938B2 - 棒状繊維成形体の製造方法 - Google Patents

棒状繊維成形体の製造方法

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JPS5940938B2
JPS5940938B2 JP53140709A JP14070978A JPS5940938B2 JP S5940938 B2 JPS5940938 B2 JP S5940938B2 JP 53140709 A JP53140709 A JP 53140709A JP 14070978 A JP14070978 A JP 14070978A JP S5940938 B2 JPS5940938 B2 JP S5940938B2
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Description

【発明の詳細な説明】 従来、サインペン芯、フィルター、等に利用される棒状
繊維成形体は、羊毛の縮じゆうフェルト 。
あるいは化合繊のバインダーあるいは機械的絡合による
フェルトを一定の形状、一定の寸法に裁断されたものが
使用される。
又、タバコフィルターのような場合は、捲縮トウにトリ
アセチンを付着せしめ可塑化し棒状に成形方法がとられ
ている。
、また近年では、熱接着性複合繊維を用いて種々な繊
維成形体を得ることが行われ、例えば外部から加熱され
た管中に繊維束を通すことで棒状繊維成形体が得られて
いるが、これでは繊維束の表面と内部の加熱程度の差が
大きくなり易く、成形体の歪みも起り易い。
本発明の目的は、熱接着性複合繊維を含有する繊維束か
ら極めて短時間にかつ容易に内部まで充分に熱接着され
た歪みのない棒状繊維成形体を製造する方法を提供する
ことにある。
本発明者らは、熱接着性複合繊維を熱接着温度に加熱さ
れた熱圧縮気体に直接充分に接触させるときは瞬時に熱
接着可能な状態に達せしめることを見出して、これを巧
妙に用いて本発明を成した。
本発明は、熱接着性複合繊維を少なくとも２０チ（重量
）を含有する繊維束を加熱、冷却して棒状繊維成形体を
製造する方法において、噴射室と、該室の壁に設けられ
た噴射孔と、所望の断面形状の口金を有する繊維束出口
と、該出口と相対する位置にあって断面積が該出口のそ
れよりも大きくかつ該出口に向って噴射室内に突出して
設けられた繊維束導入筒とから成る成形機を用い、噴射
孔より熱圧縮気体を噴射しながら繊維束を該成形機の導
入筒より出口に通過させ、熱接着温度に加熱し、成形す
ることを特徴とする棒状繊維成形体の製造方法である。
本発明を更に詳しく説明する。
本発明において用いる熱接着性複合繊維としては、複合
成分間に１０℃以上の融点差があり、低融点成分が繊維
表面の少なくとも一部を形成して熱接着性があるもので
あれば何でも用い得るが、好ましい態様としては、融点
差は２０℃以上で、低融点成分の繊維断面円周率５０〜
１００％となるよう並列型又は、鞘芯型の構造であって
、複合成分の組み合せとして（ポリプロピレン／ポリエ
チレン）、（ポリフロピレン／エチレン−酢酸ヒニル共
重合体、またはその鹸化物、またはこれらとポリエチレ
ンの混合物）、（ポリエステル／ポリフロピレン）、（
ナイロン６／ナイロ７６６）等のものが示される。
これら両複合成分の融点間の温度を熱接着温度として加
熱することにより、繊維形状を保ったまま低融点成分が
溶融接着する。
繊度としては０．５Ｄ／Ｆ以上２００ Ｄ／Ｆ以下の広
い範囲から適宜選択できる。
捲縮は３／３０山／吋の範囲で適当にあった方が好まし
く、機械捲縮でも立体捲縮でも良い。
繊維束の形態としてはトウ、フィラメント、フライバー
、紡績糸等が用い得る。
該複合繊維と混合する他の繊維としては天然繊維、靭皮
繊維、化繊、合繊等が用いられる。
熱圧縮気体としては、普通空気または蒸気を使用するが
、その他窒桑等の気体でもよい。
蒸気は空気に比べ熱伝導が良く、装置はコンパクトにす
ることが出来、成形スピードも速くすることができるが
、湿気を嫌う場合は空気が良い。
繊維束にできるだけ早く、熱量を伝達するため、加熱気
体は圧縮して、圧力をあげておき、噴射により強い気体
流として繊維束の内部迄、通過して、減圧され大気へ放
出される。
そのため、圧力は１〜５ｋｇ／ｆｆ１（Ｇｌの元圧が望
ましい。
気体の加熱には、シーズヒータで加熱された加熱器中に
、気体を通すか、気体の通過する配管を外部より加熱す
れば良い。
以下に本発明の製造方法に好ましく用いられる装置を示
しながら、説明を続ける。
第１図は本発明の製造方法に好ましく用いられる成形機
の一例、また第２図は本発明の製造方法の一実施態様の
全体を分り易く示す図である。
図において、１は繊維束導入筒、２はそのラッパ管ガイ
ド、３は該導入筒の先端、４は口金、５は噴射孔、６は
噴射室、７は成形機、８は繊維棒、９は引取機、１０は
カッター、１１は製品、１２は圧縮気体加熱器、１３は
繊維束である。
繊維束は、ラッパ管２より導入筒１中に引き込まれ、そ
の先端３より出て、さらに口金４を通って成形機外へ引
き出される。
噴射孔から熱圧縮気体を噴射すると、噴射した熱気体は
導入筒の外側から導入筒を加熱し、導入筒と出口から外
部へ出ようとする。
このとき、導入筒の断面積は出口の断面積よりも大きい
から、断面における繊維密度は小さく、従って繊維間隙
がより大きいので、導入筒の筒長が長くても、噴射熱気
体は多くは出口よりも導入筒を通過して外気へ抜けるの
である。
従って、繊維束は導入筒を通過する間に、部外より加熱
される許りでなく、筒内を通り抜ける熱気によっても加
熱されるので繊維束の内部までも均一に、しかも熱気体
と直接に接触するので極く短時間に接着可能な状態にま
で加熱されるのである。
若し、導入筒の外表面のみを加熱する場合は繊維束の内
部は加熱不足となり、また導入筒内のみを熱気体を通過
させるときは、中心部よりも外周面に近い部分の気体に
冷やされたり、流速が落ちるので、加熱が不充分となり
勝ちである。
導入筒先端３と口金４間で繊維束はさらに追加の加熱を
受け、口金による種々な断面形状の成形は容易かつ確実
となる。
噴射孔を導入筒の基部に近く位置せしめることにより、
導入筒外面の加熱を充分とし、また導入筒先端から出る
繊維束へ向って直接に噴射するときの過熱と繊維束の乱
れを防止することができる。
本発明においては、繊維束は導入筒を通る間に、比較的
密度の小さい状態で繊維束の内部までも均一に加熱され
るので、熱変形の性質を持っている場合は潜在捲縮の発
現や、収縮が均一に起こり、従って、後の口金による成
形後の形態は安定しており、歪みは起らないのである。
導入筒の断面積は、大きすぎると熱気体の繊維束導入口
よりの放出が早く却って加熱され難く、又断面積が小さ
すぎると、繊維を圧着したり、不均一な接着状態となっ
たり、極端な場合、口金より引き出せない。
導入筒の断面積としては、口金の断面積の１．２〜４倍
の範囲のものが良い。
繊維束導入筒の長さとしては、繊維束外周部を少時直接
熱気体で、加熱するためと、噴射室の熱気体の導入筒へ
の入口をつくるために、導入筒先端と口金との間に噴射
室全長の１割〜３割のこす長さが良い。
成形用の口金の断面形状は所望の成形断面形状のもので
、例えば、真円、楕円、波状円周、ジクザク円周等種々
のものが用い得る。
材質的に、通例のステンレススチイールで良いが、特に
繊維束が、金属に融着しやすいものであれば、テフロン
棒をくりぬいて使用するのが良い。
口金を出た成形棒は冷却固化され、引取機９で引き取ら
れてカッター１０で所望の長さに裁断される。
冷却は、空気、水等に冷却されたパイプ内を通す等、一
般に行われる方法で良い。
空冷の場合は通常口金から出た後、引取機までの間で行
われる。
引取は、ロールで軽くニップする程度でも充分である。
本発明の効果として次の点をあげることができる。
■得られる棒状繊維成形体は外側のみでなく、内部も充
分に均一に接着した寸法安定性の良いものとなる。
■その製造は極めて容易かつ高速に生産でき、それに要
する装置はコンパクトなものとして用い得る。
■得られる棒状繊維成形体の内部までも充分に均一に熱
接着したものとなし得るので、その繊維密度は繊維充填
密度１〜４０係と可成り広い範囲に採ることが出来る。
実施例 １ 低融点成分がポリエチレン（ＭＰ１３５℃）、高融点成
分がポリプロピレン（ＭＰ１６５℃）で、低融点成分の
繊維断面円周率が６０％である熱接着性複合繊維のフィ
ラメントを集めて３倍に室温延伸し、弛緩して、捲縮発
生させた、単糸当り繊維３デニール（以下３Ｄ／Ｆのよ
うに表示）、合計繊度３０万デニールの捲縮繊維束を棒
状に成形した。
１７０℃に加熱された５ｋｇ／ｃｒ！の蒸気を第１図に
示す如き構造の内径２１ｍ−長さく以下噴射室内の部分
を云う）２０ｃＴＬの繊維束導入筒（噴射室全長２４ｃ
ｒｒＬ）、１５ｍｍφの円型口金を有する成形機に噴射
させながら上記繊維束を３０ｍ／ｍｉｎで通過させて加
熱成形し、空冷後引き取り、１０Ｃｒｎにカットして、
油性サインペン中芯とした。
この中芯は捲縮繊維束が均一に細く部分接着されている
ため、微細な空間が均等に構成され、インクの保持性が
良く、従来の２倍のインク量を保持でき、連続繊維束よ
り作られているため、インクの吐き出しも、スムーズで
、サインペン用中芯として、゛最適のものとなった。
実施例 ２ 低融点成分がエチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡと
略記する）（酢ビ分２０％）とポリエチレンの１：３の
ブレンド物（ＭＰＩＩＯｏＣ）で、高融点成分がポリプ
ロピレン（ＭＰ１６５°Ｃ）の低融点成分の繊維断面円
周率が８０係である熱接着性複合繊維で、高捲縮性の３
Ｄ／Ｆ、１０２ｍｍの繊維３０％（重量）と、高捲縮
性の４ ｔ）／Ｆ、１０２ｍ／ｍのアセテート７０％（
重量）をカードで混合開繊し、９ ｇ／ｍゲレンのスラ
イバーとした。
このフライバーを２００℃に加熱された３ｋｙ／ｄの圧
空が噴射する内径１５ｍｍ、長さ３０ｃＩｒＬの繊維束
導入筒（噴射室全長４２ｃｍ）の第１図同様の成形機に
導き、８φの円形口金より引き出し、１０２朋にカット
し、タバコフィルター用プラグとした。
このものは香喫味も良く、ニコチン、タールの保持性も
良く弾力性もあり、充分使用に耐えるものとなった。
実施例 ３ 低融点成分がポリプロピレン（ＭＰ１６５℃）、高融点
成分がポリエステル（ＭＰ１９０℃）の熱接着性複合繊
維（鞘芯構造）のトータルデニール１００万デニールの
捲縮トウを開繊後、１７０°Ｃに加熱された５ｋ１９／
ｆｆｌの蒸気が噴射する内径３５間長さ５０ＣＩＩＬの
繊維束導入筒（噴射室全長６５儒）をもつ第１図同様の
成形機に導き星形（一辺の長さ１．５ｍ）の口金より引
き出し、長さ１５ｍの繊維パイルとし、軟弱地盤のドレ
ン材とした。
このものは、長繊維束で、構成されるため、強力が大き
く、点融着によるため、透水効果も大きく（透水保水３
．７Ｘ１０″″２ｃ１ｒＬ／５ｅｃ）星形パイルである
ため集水効果も大きく、軽く、ドレン材としては最適の
ものであった。
実施例 ４ 低融点成分ＥＶＡ（酢ビ分５％）（ＭＰ１０５℃）、高
融点成分がＰＰ（ＭＰ１６５℃）で低融点成分の繊維断
面円周率が７０係である熱接着性複合繊維の捲縮フィラ
メントを集めて７万デニ一ル繊維束とし、１３０℃に加
熱された２ｋｇ／ｃｒｔｔの空気が噴射する内径５．５
ｍｍ、長さ２０（１；７７１の繊維束導入筒（噴射室
全長２３ｃｒｒＬ）の第１図同様の成形機に導き、出口
部で４ｍｍ角の四角の口金で圧着させ硬めに仕上げ、冷
却後カットし、先端部を円鍾あるいは鋭角にけずって、
筆、サインペンの先芯とした。
このものは、連続繊維束で出来ているため、インク等の
液の吐き出しも良く、樹脂による接着でないため、硬い
が、弾力性のあるものとなり、筆記用あるいは、化粧用
の筆の先芯として好適のものとなった。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の実施に用いられる成形機の一例、第２
図は本発明の一実施態様の全体を分り易く示す図である
。 図においては１は繊維束導入筒、２はそのラッパ管ガイ
ド、３は該導入筒の先端、４は口金、５は噴射孔、６は
噴射室、７は成形機、８は繊維棒、９は引取機、１０は
カッター、１１は製品、１２は圧縮気体加熱器、１３は
繊維束である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. １ 熱接着性複合繊維を少なくとも２０％（重量）を含
    有する繊維束を加熱、冷却して棒状繊維成形体を製造す
    る方法において、噴射室と、該室の壁に設けられた噴射
    孔と、所望の断面形状の口金を有する繊維束出口と、該
    出口と相対する位置にあって断面積が該出口のそれより
    も大きくかつ該出口に向って噴射室内に突出して設けら
    れた繊維束導入筒とから成る成形機を用い、噴射孔より
    熱圧縮気体を噴射しながら繊維束を該成形機の導入筒よ
    り出口に通過させ、熱接着温度に加熱し、成形すること
    を特徴とする棒状繊維成形体の製造方法。
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