JPS5939393B2 - 建築材料の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は建築材料の製造方法、これにより製造した建築
材料、および該建築材料から製造した煉瓦およびタイル
の如き中実物品に関する。

通常、煉瓦およびタイルはクレーおよびある種の他の特
定の土を所望形状に形成し、この成形体を少なくともあ
る種の土の成分を溶融および融解する温度で焼成し、冷
却によりこの融解材料を再固化し、強度および非圧縮性
を煉瓦およびタイルに付与することによって作られてい
る。

あるいは、他の方法においては、セメントを使用して砂
の粒子を合体結合してセメント煉瓦およびタイルを形成
している。

これらの従来の方法は特定の土を必要とすると共に、比
較的にエネルギーを消費する欠点を有する。

クレー煉瓦およびタイルの焼成は非常に高い温度を必要
とすると共に、セメント煉瓦およびタイルに使用するセ
メントの製造方法には経費を必要とする。

本発明は、特に煉瓦またはタイルに形成する選択（ａｌ
ｔｅｒｍａｔ ｉｖｅ ）建築材料を製造する方法に
指向する。

本発明は土から建築材料を製造する方法において、土を
水分レベルを変化させるが、しかし土の成分を溶融させ
ることなく膨潤させて土の特性を実質的に破壊するのに
十分な温度に加熱し；かかる土に該土と少なくとも同じ
程度に細く粉砕した状態の酸化鉄を添加し；およびこの
混合物に珪酸ナトリウム溶液を導入するか、または混合
物内に生じさせる各工程からなることを特徴とする。

他の観点において、本発明は上記本発明の方法により作
った建築材料に特徴を有する。

更に、他の観点において、本発明は建築材料を所望形状
に形成し、セットして作った煉瓦およびタイルに制限し
ない中実物品に特徴を有する。

酸化鉄および珪酸ナトリウムの量は混合物全体に対して
１〜２０重量％が好ましく、特に２〜１０重量％が好ま
しい。

酸化鉄対珪酸ナトリウムの割合は重量基準で１：９〜９
：１が好ましく、特に１：３〜３：１が好ましい。

混合物はその硬化（ｓｅｔｔｉｎｇ）前に圧縮すること
が極めて望ましい。

圧縮は混合物の容積を減少させ、これにより混合物の硬
化前に密接に並列状態にある土の粒子をプツチング（ｐ
ｕｔｔｉｎｇ）する６圧縮は本発明の方法によって形成
した物品の最終強さを増大することを確めた。

圧縮はプレスにおいて混合物を圧縮するか、または圧縮
ローラを用いて行うことができ、あるいはまた物品をス
リップキャスト（ｓｌｉｐ ｃａｓｔ） して所望圧
縮することができる。

一般に入手しうる珪酸ナトリウム溶液は強アルカリ性に
する傾向がある。

珪酸ナトリウム／酸化鉄／土混合物はアルカリ性にする
必要があり、この事は上記市販の珪酸ナトリウム溶液の
使用によって達成することができる。

混合物のｐＨは少なくとも１１、特に１１．５〜１４に
するのが好ましい。

ｐＨが十分に高くない場合には、水酸化ナトリウムまた
は他の適当なアルカリを添加してｐＨを上げることがで
きる。

珪酸ナトＩＪウムは多くの手段で処理することができ、
その３つの主な手段を次に示す： １、珪酸ナトリウム溶液を混合物に添加する、２、少な
くとも５０重量％のポゾランの遊離シリカ含有量を含有
する珪質ポゾラン（ｓ ｉ ｌ １ｃｅｏｕｓｐｏｚｚ
ｏｌａｎ ）および水酸化ナトリウムの強溶液を混合物
に添加する、または ３、土がカオリナイト タイプ（ｋａｏｌ １ｎｉｔｉ
ｃ−ｔｉｐｅ）の場合には、混合物に水酸化ナトリウム
の強溶液を添加する。

上記１の手段においては、珪酸ナトリウム溶液を、乾燥
酸化鉄対珪酸ナトリウム溶液の重量比が１：２〜２：１
になるような分量の１．１〜１．５の密度を有する溶液
に添加するのが好ましい。

上記２の手段においては、珪酸ナトＩＪウム溶液は珪質
ポゾランおよび水酸化ナトリウム溶液を混合することに
よって混合物中に形成することができる。

通常、フライ アッシュ、粉末スラグまたはもみ殻灰で
あるポゾランおよび水酸化すｌ−ＩＪウムは１重量部の
Ｎａ２Ｏに対して２〜４重量部のＳｉＯ２の割合で添加
するのが好ましい。

上記３の手段においては、土がカオリナイト−タイプで
ある場合には、珪酸ナトリウム溶液は水酸化ナトリウム
の添加によって混合物中に形成する。

明らかなように、カオリナイト−タイプの土が方法の実
施に入手できない場合には、珪酸ナトリウム溶液を生成
するための別のある手段を用いる必要がある。

本発明の方法の機構については完全に解明されていない
が、新規な珪酸鉄錯体の形成が土粒子の接触接点間に接
着を形成するものと思われる。

任意の土を本発明の方法に用いることができるけれども
、土は加熱する前に細く粉砕することが望ましい。

土の粒子があらければあらい程、最終物品のきめ（ｔｅ
ｘｔｕｒｅ ）があらくなる。

土は水分子結合を含有することは知られており、この場
合において水分子を加熱により駆出する場合には、土は
その容積を失ない収縮するか、または水分レベルの変化
により膨潤する。

本発明においては、土のこの特性が、かかる水の分子を
土から駆出する温度に土を加熱することによって破壊す
ることを見出した。

この加熱工程を、土成分を任意に溶融しないように行う
ことによって土粒子が共に融解するのを避ける。

土に添加する材料は純粋な形態であることを必要とする
ものではなく、適当な成分、酸化鉄、水酸化ナトリウム
およびシリカに富んだ廃棄物は純度を必要としない場合
に満足に用いることができる。

酸化鉄は任意適当な供給源から得ることができ、土をプ
ロセスに用いる場合には少なくとも細く粉砕する必要が
ある。

酸化鉄は加熱工程前または後に土を添加することができ
る。

一旦建築材料を作った場合には、この建築材料は任意適
当な方法によって煉瓦またはタイルの如き所望の物品の
形状に形成することができる。

この形成手段は物品を成形することによって達成でき、
または建築材料の組成物を押出またはスリップ成形によ
って適当に成形することができる。

一旦、所望の物品を形成した場合には、この物品を所望
の強さが得られるまでセットおよび硬化する。

次に、本発明を実施例について説明するけれども、本発
明はこれにより制限されるものではない。

実施例 １ １、サムフォールド（Ｓ ａｍｆｏｒｄ ） （クウイ
ーンスランド）産のレッド アース（Ｒｅｄ Ｅａｒｔ
ｈ）試料を英国篩目サイズ（Ｂｒ１ｔｉｓｈ ５ｉｅｖ
ｅｒｓｃｒｅｅｎ ５ｉｚｅ）−８に粉砕し、スチール
トレーに入れ、電気マツフル炉において８分間５００
℃に加熱した。

次で、熱処理した土を空気中で冷却した。

２、水を含む建築材料の全重量に対して５％Ｆｅ２０ｒ
（重量で）を上記熱処理した土と乾燥条件で混合した。

バンド−ミキシングにより均質混合物を得るまで十分な
時間にわたり攪拌を継続した。

＊ＦＦｅ２０３（＆Ｂ Ｌｔｄｌ 英国から市販さ
れているファイン レッド 無水物（ｆｉｎｅｒｅｄ
ａｎｈｙｄｒｏｕｓ ） ）。

３、水を含む建築材料の全重量に対して１０％の最適含
有量の水を試料の重量で２．５％ＮａＯＨ＋２．５％Ｎ
ａＯＨ＋ ２．５％Ｎａ２ＳｉＯ３に等しい溶液を形成
する添加物（ＮａＯＨおよびＮａ２５ｉＯ３）と混合し
た。

４、次いで、この溶液を熱処理した十−Ｆｅ２０３混合
物に添加し、十分に混合した。

５、次いで、均質混合物をハルバルド ミニアチャー
コンパクション モールド（ＨａｒｖａｒｄＭ １ｎｉ
ａｔｕｒｅ Ｃｏｍｐａｃｔ ｉｏｎ Ｍｏｕｌｄ ）
＊＊で１５キロニユートン（Ｋ ｉ １ｏｎｅｕｔｏｎ
）圧力で加圧した。

＊＊形成した円筒状試験片の寸法は高さ−７，６５α、
直径−３，８５ｃｒｆＬであった。

６、加圧試験片を型から取出した。

７、この成形試験片を空気中において常温で７日間にわ
たって乾燥し、その物理および機械特性について試験し
た。

８、成形試験片について測定した特性を次に示す：実施
例 ■ 実施例■の工程３においての添加物を試料重量で５％Ｎ
ａＯＨに等しい分量の水酸化ナトリウムにした以外は、
実施例Ｉの処理を繰返し行った。

成形試験片の物理および機械特性を次に示す：実施例
皿 ニュー サウス ワレス（Ｎｅｗ Ｓ ｏｕｔｈ Ｗａ
−１ｅｓ ）のホメ ルール（Ｈｏｍｅ Ｒｕ１ｅ ）
からのホメ ルール カオリンを６００℃に加熱したも
のを用いる以外は実施例■を繰返した。

成形試験片の物理および機械特性を次に示す：実施例
■ オーストラリア北東部のクイーンランド州のジョンダル
ヤン（Ｊ ｏｎｄａｒｙａｎ ）から産出する黒土（Ｂ
ｌａｃｋ Ｅａｒｔｈ ５ｏｉｌ ）を用いる以外は実
施例１を繰返した。

この土は実施例１に用いるカオリナイト糸上とは反対の
スウェリング ソイル（ｓｗｅｌｌｉｎｇ ｓｏｉ ｌ
）である。

この土を６００℃に加熱し、珪酸ナトリウムの５％溶液
を実施例１の工程３において添加した。

成形試験片の物理および機械特性を次に示す：実施例
Ｖ 米国ワイオミング州産のに、Ｗ、にポルクレー（ｖｏｌ
ｃｌａｙ ）を用いる以外は実施例■を繰返した。

この土を７５０℃に加熱し、珪酸ナトリウムの５％溶液
を工程３において添加した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 土を水分レベルを変化させるが、しかし土の成分を
   溶融させることなく膨潤させて土の特性を実質的に破壊
   するのに十分な温度に加熱し；加熱工程の前または後に
   、かかる土に該土と少なくとも同じ程度に細く粉砕した
   状態の酸化鉄を添加し；およびこの混合物に珪酸ナトリ
   ウム溶液を導入するか、または混合物内に生じさせる各
   工程からなることを特徴とする建築材料の製造方法。 ２ 酸化鉄および珪酸ナトリウムを土に全混合物の１〜
   ２０重量％の割合で添加する特許請求の範囲第１項記載
   の建築材料の製造方法。 ３ 重量基準で酸化鉄対珪酸ナトリウムの比を１＝９〜
   ９：１にする特許請求の範囲第２項記載の建築材料の製
   造方法。 ４ 前記複合混合物を硬化する前に圧縮する特許請求の
   範囲第１項記載の建築材料の製造方法。 ５ 前記複合混合物を硬化する前にアルカリ性にする特
   許請求の範囲第１項記載の建築材料の製造方法。 ６ 前記複合混合物はそのｐ’Ｈを少なくとも１１にす
   る特許請求の範囲第５項記載の建築材料の製造方法。 ７ 珪酸ナトリウムの水溶液を土／酸化鉄混合物に添加
   する特許請求の範囲第１項記載の建築材料の製造方法。 ８ 珪酸ナトリウム溶液は１．１〜１．５の密度を有し
   、かつ乾燥酸化鉄対珪酸ナトリウム溶液の重量比が１＝
   ２〜２：１になるような割合で添加する特許請求の範囲
   第７項記載の建築材料の製造方法。 ９ 土／酸化鉄混合物に、少なくとも５０重量％の遊離
   シリカ含有量を有する珪質ポゾランおよび水酸化ナトリ
   ウムの溶液を添加することによって、該混合物中に珪酸
   ナトリウム溶液を生じさせる特許請求の範囲第１項記載
   の建築材料の製造方法。 １０ 土をカオリナイト基土とし、珪酸ナトリウム溶
   液を土／酸化鉄混合物に水酸化ナトリウムの強溶液を添
   加することによって該混合物において生じさせる特許請
   求の範囲第１項記載の建築材料の製造方法。